ネイティブママも、子どもと英語に悩んでいる by カリン・シールズ

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ネイティブママも、子どもと英語に悩んでいる
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お子さんに英語のレッスンを受けさせていても、親としてどう英語と関わっていけばいいのか、迷っているかたは多いようです。親にできることはどのようなことでしょうか?
私がコラムで繰り返しお伝えしているように、日本人のパパやママも同じように「英語の先生」として子どもに関わっていくのがよいと思います。なぜなら、子どもは他のだれよりも、親から学びたいからです。それは英語も同じです。子どもの脳は、あなたから学ぶ時に、英語の先生からよりもずっと吸収するようにできています。パパやママが教えるのが最も効果的なのは、そのためです。特に子どもが小さいときはなおさらです。パパやママは、子どもにとって最高の先生なのです。

ですから、先生がいる教室以外でも、親にできることはたくさんあります。ペラペラでなくてもかまいません。親が英語で話しかけたり、家のなかで英語の歌を流しておくなど、日々子どもが英語に触れる環境をつくることで、子どもはずっと英語に親しみを覚えるようになります。親が子どもの英語のためにできることは、本当にたくさんあるのです。

「自然にバイリンガルになる」のは難しい

私はアメリカ人なので、もちろん「子どもに英語を」と考える日本人のママとは状況は異なります。皆さんはきっと「子どもの英語の心配をしなくていいなぁ」、と思われているかもしれません。それが、まったく違うのです!
実はネイティブママであっても、子どもの英語に関しては大きな不安があるのです。私は今4歳になる娘を東京で育てていますが、娘は日本の保育園に通っています。毎日、お友達や先生から耳にする言葉は日本語です。夫は日本人で、娘とのコミュニケーションは日本語と英語が混ざっています。日々、英語だけで娘に話しかけるのは私だけ。ですから、娘にとって英語が楽しいものであり、「ママと英語で話したい!」と思えるように、日々努力をしなければならないのです。

娘のようにハーフの子は、自然にバイリンガルになれると皆さん思われているようですが、そんなことは決してありません。ママがネイティブならそれで充分でしょ、と思われるかもしれませんが、それでは母語としてマスターするには残念ながら充分ではないのです。私の周りにも子どもに英語で話すたくさんのネイティブママやパパがいますが、ネイティブのように英語を話すようにならない子もたくさんいます。英語は理解できるけど返事は日本語になる子もいます。日本語のほうが彼らにとって楽だからです(これは海外に拠点を移した家族において典型的な傾向だと思います)。

残念ながら、私が母親だというだけでは、娘は必ずしも英語をペラペラ話せるようにはならないのです。そして、もちろん母語のように扱えるようにもなりません。なぜなら、アメリカで育った私も、若い時には英語の文法や単語を必死になって勉強していたのですから(ちょうど日本人の子どもたちが漢字や文法を必死でマスターするように、です)。英語を書くことを含めて自由に扱えるようになるには、娘もいずれは私がしてきたように英語の勉強をしなければなりません。ですから、今私にもとめられるのは、英語をマスターしたいと将来娘が思ってくれるように英語へのモチベーションを高めることなのです。
まだ4歳の娘には英文法のドリルなどをやらせることはありません! その代わり、英語が楽しいと感じられるように私は日々奮闘しています。英語で話すだけでなく、遊ぶ、本を読む、歌を歌う。「しゃべるおもちゃ」も英語のものを選びます。見せるテレビ番組も英語です。

「自然にバイリンガルになる」のは難しい

テレビをネイティブの英語を聞くためのサポート役に

前回お話ししたように、脳科学の研究によれば、テレビのような映像だけでは子どもが言語を覚えるには充分でないことが分かっています。生身の人と触れ合うことで、言語を習得することができるように、私たちの脳はつくられているからです。とはいえ、私は娘の英語のサポート役にテレビを利用しています。研究が示すように、何よりもまず英語習得に必要なのは、親や、子どものお気に入りの先生であるということに変わりはありません。英語の環境をつくるうえで、テレビはあくまでサポート役です。

しかし、テレビもうまく活用すれば、子どもの英語環境をより豊かにしてくれるものです。実際のところ、アメリカのテレビ番組は、日本でネイティブの英語を聞くことができる大切なソースでもあります。私の家には実際のテレビはないので、娘が日本の番組を見ることはありません。そのため、娘が見ることができるのはYoutubeにある英語番組だけとなっています。

私が好んで見せているのが定番の『Sesame Street(セサミストリート)』そして『Daniel Tiger’s Neighborhood(ダニエルタイガーのご近所さん)』というものです。両方ともアメリカのPBSというチャンネルのもので、ちょうど日本のNHKに当たるのではないかと思います。『Sesame Street』は日本語版もありましたし、皆さんきっとご存知ですよね。アメリカでは1969年に放送が始まりました。子どもがどうしたら楽しく英語を覚えられるか深く考えられている、アメリカでも皆が見ているお勧めの番組です。小学生の高学年くらいまで楽しめます。

私自身も『Sesame Street』は大好きでよく見ていましたし、娘とも安心してみることができます。もう一つのお勧めは『Daniel Tiger’s Neighborhood』です。これは娘のお気に入りです。最初に見たときからもう夢中になっていました。これはPBSで新しく始まった番組です。小さなトラの男の子である4歳のダニエルと、その家族やお友だちの日常を描いたものです。子どもの心と身体の成長を支えることを目的としているこの番組は、毎回テーマにそった歌が用意されていて、子どもたちがそれぞれのテーマを理解するのを助けてくれます。娘はこの番組の歌が大好きで、よく歌っています。私もつい歌ってしまいます(笑)。この番組の英語は、歌も含めてとても簡単な単語ばかりなので、子どもにとっても覚えやすいようです。小学校入学前くらいまでの子が楽しめる内容です。

この番組の歌は、あらゆる場面で私の子育てを助けてくれています。例えば、学校に始めて行くダニエルが不安でママにバイバイできないときの歌、『Grown-ups come back』(お迎えにくるよ) は、娘が新しい保育園に慣れるまで何度も歌いました。『Stop and listen to stay safe(安全のため止まって聞いて)』の歌は、ダニエルが外で遊ぶときの歌。車の多い東京の道で、この歌は大活躍です。『Clothes on, eat breakfast, brush teeth, put on shoes, and off to school(洋服を着て、朝食を食べて、歯を磨いて、靴を履いて、学校に行こう)』は、ぐずぐずしている朝にはぴったりです。
わが家ではこんな歌をいつも歌っています。歌にのせて大切なことを覚えられるのでとても助かっています。簡単で覚えやすいので、いつも私より先に娘が歌を覚えてしまいます。

この番組の中の登場人物達は、まるで娘のネイティブの友だちのようなもの。なぜなら、ダニエルやそのまわりの友だちは、英語の環境で娘と同じ経験をしているからです。お友だちとおもちゃを一緒に使うこと、トイレトレーニング、新しいことへの挑戦、怒りたい気持ちやお友だちをうらやましく思う気持ちとどう付き合うか。それらを英語で扱い、心の成長を同時に学べるこの番組は、楽しくて役に立つ大切なサポート役です。わたしもいつしかダニエルのファンになっています。

YouTubeで全てのエピソードを見ることができます。気になった方はいくつかエピソードをのぞいてみてください。

「悲しい気持ち」になった時にどうするかを教えてくれる歌です。

https://www.youtube.com/watch?v=iGNYeO4os2A

新しいことに挑戦しよう!という10分ほどのビデオ。

病気の時には休むことが大切、ということを教えてくれるエピソード。

https://www.youtube.com/watch?v=OmG9NuFNK8g

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