TOEICスコア満点でも英語が話せないという現象について

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「あの人はTOEIC990点なのにスピーキングはダメ…」、「英検一級でも会話の方はもう一つ…」。このような言葉を時折耳にします。多くの方も一度か二度は同じような内容のことを聞いたことがあるのではないでしょうか?「TOEIC990点」取得者・「英検一級」合格者でも、「英語が話せない」ことはあるのでしょうか?今回はその真意についてです。

「TOEIC990点」取得者・「英検一級」合格者の英語力とは?

「TOEIC990点」「英検一級」は、日本人英語学習者にとって一つのステータスのような役割を果たしています。そして、多くの日本人英語学習者の最終目標となっているのも事実でしょう。これら「TOEIC990点」「英検一級」がどのようなレベルであるかについて考えてみます。
まずは、これらのテストを実施しているそれぞれの団体HPにおける説明です。

「TOEICスコア900~990のできることの目安」(TOEIC HPより)
・自分の専門分野の高度な専門書を読んで理解できる。
・英語を話す人達が行っている最近の出来事・事件についての議論を聞いて内容を理解することができる。

「英検一級の目安」(英検 HPより)
広く社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる。
読む:社会性の高い幅広い分野の文章を理解することができる。
聞く:社会性の高い幅広い内容を理解することができる。
話す:社会性の高い幅広い話題についてやりとりすることができる。
書く:社会性の高い幅広い話題についてまとまりのある文章を書くことができる。

どうでしょうか?これらの説明を読んで、「なるほど!」となる人がどれほどいるのでしょうか?説明が抽象的すぎて理解できなかったのではないでしょうか。
しかし、これは致し方のないことなのです。つまり、このレベルの英語力を端的に、しかも具体的に説明することは不可能なことなのです。理由は「TOEIC990点」「英検一級」と言っても、様々なタイプの「TOEIC990点」取得者・「英検一級」合格者が存在するからなのです。

「TOEIC990点」取得者・「英検一級」合格者を3つのタイプに大別すると・・・。

前述した通り「TOEIC990点」取得者・「英検一級」合格者には様々なタイプの方がいます。しかし大きく分けて3つのタイプに大別できます。

タイプ①日常生活で英語を使用する環境に長く滞在することにより英語力を高めてきた人

帰国子女の学生や家族の転勤等で海外滞在期間の長い方などがここに当てはまります。実際に、英検一級の二次面接の控室では、お母さんに付き添われた帰国子女と思われる小中学生の姿は多く見かけられます。また、私の勤務する高校にも高校一年生で「英検一級」に合格した生徒がいます。中学入学前までアメリカで過ごした帰国子女の生徒です。

タイプ②仕事等で英語を使うことにより英語力を高めてきた人

いわゆる英語力を職業上必要としている人たちです。英語教員や英会話スクールの講師などです。仕事で海外のネイティブと頻繁に英語でのコミュニケーションが必要な人たちもここに含まれます。

タイプ③趣味で「マニア的」に英語学習や資格試験の受験を続けることにより英語力を高めてきた人

一般的な英語学習者は、このタイプの方はそれほど多くないと思われるかもしれません。しかし、「TOEIC990点」「英検一級」などのある意味「マニアック的」な領域に達している方は、このタイプであることは想像以上に多いのです。私の英語学習仲間は、このタイプ③に属する方が一番多いかもしれません。もちろん、タイプ①やタイプ②との複合型の方もいますが、どれか一つにカテゴライズするのであればここに当てはまる方は相当数います。

英語が一番使えるのはどのタイプ?

多くの人が一番「英語が話せる」のはタイプ①?、いや、タイプ②?・・・などと考えるようです。そして、このようなことがよく話題にも上がります。先に結論ですが、答えはありません。あえて答えるなら、「得意なシチュエーションがそれぞれのタイプによって異なる」ということです。

私の場合はタイプ②に当てはまると思います。語学留学などの海外滞在経験はないのでタイプ①ではありません。もちろん資格試験も受験しますが、「マニア」と言われる方からは程遠いのでタイプ③ではありません。

私の職場には常駐の外国人講師が二人います。日常的に彼らとレッスンプランや評価方法などについて頻繁に話し合います。また、生徒の前で話すことが多いので、できる限り正しい文法・語法で話そうと心がけています。いわゆるスラングのようなものはほとんど使用しません。この点は特に外国人講師が心がけてくれています。この結果、私の話す英語は学術的だが友人同士などの日常会話からは程遠いものになっています。

一方、タイプ①の方は、この私が苦手な日常会話にとても強いのです。例えば、私の勤務する高校には数名の帰国子女がいます。その帰国子女(TOEIC800レベル)二人が英語でする世間話を、私(TOEIC990)は理解できず、会話を振られて「・・・?」となってしまうこともあります。

タイプ③の方は試験に出てきそうな話題に強いことが多いです。例えば、How can people help endangered species?(絶滅の危機にある動植物をどのように救うか?)などのいかにもテストで好まれるような題材に関する話題に長けています。

亀田興毅(ボクシング)・魔裟斗(K1)・白鵬(すもう)、一番強いのは?

3人ともに「強い」ということに変わりません。しかし、亀田興毅は相撲という舞台になれば幕下以下にも負けてしまうでしょう。白鵬もボクシングルールで試合をすればアマチュアにも負けてしまうでしょう。そもそも1ラウンド(3分)も動けないでしょう。

「英語が話せる」という分野にもいくつもの分野があります。結論としては、「TOEIC990点」取得者・「英検一級」合格者にも自分の得意・不得意とする分野があるということです。そして、不得意の分野では他の「TOEIC990点」取得者・「英検一級」合格者よりも「英語が話せない」こともあるということです。

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