2016年、日本の英語学習業界3大ニュース

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いよいよ2016年も残すところわずかとなりました。今年は日本の英語学習業界においても様々なニュースがありました。なかでもとくに英語学習者に大きな影響を与えた3つのニュースについて振り返ってみます。

英検2級 ライティング導入 4技能化へ

2016年度第1回検定より、英検2級に「ライティングテスト」が導入されました。ここではそのライティングテストの内容はさておき、ライティングテストが日本の英語学習者に与える影響について考えてみます。

日本人英語学習者は、英語の読み書きに関して、「読むこと」は得意だが、「書くこと」が苦手という傾向が顕著です。数年前、数十年前からこの状況は変わりないとも言えるでしょう。この要因は間違いなく、日本における「ライティングテスト不足」にあると言えます。「テスト」というものは、学習者に大きな影響を与えます。学習の動機づけにもなりますし、学習の方向も決定づけます。今回の英検2級ライティングテスト導入は、この状況を大きく改善してくれるものだと期待できます。

今までも英検では1級と準1級においてライティングテストは実施されていました。しかし、これらの級における実施とは訳が違います。まず、受験者数そのものが異なります。年度によっても違いますが、2級の受験者は、1級と準1級を合わせた受験者の7~10倍に上ります。また、1級と準1級の受験者は、そもそも一定レベルのライティング能力は備えていることが多いとも言えます。

今までライティングの学習にあまり力を入れていなかった、もしくは、力を入れる必要のなかった英検2級の受験者が、これからは一般的には日本人が苦手としているライティング学習に本腰を入れて取り組むことになるのです。「読むこと」は得意だが、「書くこと」が苦手という状況が好転されることが期待されます。

なお、英検協会は2017年度第1回検定より、準2級と3級においてもライティングテストを導入することを発表しています。ますます日本の英語教育が正しい方向へと進んでいくことは間違いありません。


関連記事:英検「準2級」「3級」への「ライティングテスト導入」が日本人の英語学習に与える影響


TOEICテスト 出題形式一部変更

TOEICテストは、2016年5月実施の第210回テストより出題形式が一部変更されました。

テストの開発・制作機関であるETSによると、「よりオーセンティック(実際的)なコミュニケーションへの対応」が出題形式変更の背景に挙げられています。これは非常に的を射た説明だと思います。

出題形式変更の詳細についてはTOEIC公式ホームページに詳しく掲載されています。ここでは今回の変更点が学習者へ与えるメリットについて考えてみたいと思います。

TOEICテストは使用されている英文のオーセンティックさ(実用レベルの高さ)が際立つテストです。少し詳しく解説すると、問題で使用される英文が使用頻度の高い表現のみで構成されているのです。

例えば、日本で使用されている文法書や大学入試問題ではこのような問題が見られます。
「彼は私よりも3歳年上だ」
①He is older than me ( ) three years. 答え by

しかし、ネイティブスピーカーの大半はこの意味の日本語を英語で表現するときには、
②He is three years older than me.とするはずです。

もちろん、①の英文でもネイティブには理解されますし、文法的にも正しいと言えます。しかし、オーセンティックさで考えれば②の方が断然高いはずです。TOEICではあらゆる場面で①ではなく②の英文が用いられているのです。

今回の変更では以前からの英文自体のオーセンティックさに加え、問題(設問)そのものにもオーセンティックさが加えられたのです。つまり、日常では3人でコミュニケーションがとられますし、図表などを分析してデータを読み取ることが行われています。このような場面が、新たに問題として加えられ、TOEICはよりオーセンティックな問題へと生まれ変わったのです。


関連記事:TOEICテスト® 出題形式変更(リニューアル)に向けた対策について。今やるべきこと、今できること



関連記事:英文を速く読むために必要なこととは?
【新形式TOEICに向けて】


小学校英語教育 「学習指導要領」改定案発表

今夏、小中高校の教育内容を定める「学習指導要領」の改定案が発表され、小学校における英語教育の、5,6年生で正式教科化、3,4年生で必修化とする方向が示されました。

このことが小学校の学校教育全体にどのような影響を及ぼすかは私にはわかりません。例えば、他教科へ影響を与えてしまうことも懸念されています。しかし、日本の英語教育を考えれば、良い効果を生み出すことは間違いないでしょう。

それはアジア圏での高い英語力を持つことで知られている国々を見れば明らかです。具体的には、今回の学習指導要領改定では「3,4年生での英語必修化」が発表されたわけですが、韓国では1997年に、中国では2001年にすでに導入済のことなのです。そして、これらの国では導入前と導入後で国民の英語力においてはっきりとしたプラスの結果が出ているのです。日本人の英語力向上が期待されるのも当然と言えるでしょう。


関連記事:何が変わるの?「小学校英語」。保護者も子供も不安になる前にしっかりポイントを押さえましょう


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