英語の現在完了形ってなに?過去形、現在完了形の違い

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突然ですが、この2種類の文はどう違うか説明できますか?

a. There was a great earthquake here.
b. There has been a great earthquake here.

文の大まかな意味は同じで、「ここで地震があった」ということです。違うのは過去形を使っているか、現在完了形を使っているかだけです。私たちには、どちらも「ここで大きな地震があった」としか訳せません。

現在完了形のイメージ

英語のネイティブスピーカーに2つの文を見せると、aの文からは、すでに復興が済んだ地震のことを、昔のこととして思い出しているようなイメージを彼らは受けます。

一方、bの文からは、深刻な被害、多くのけが人など、今まさに対策しなければいけないものとして地震をとらえているようなイメージを彼らは受けます。

このニュアンスの違いは、少し文の形を変えることで、私たちでも感じることが出来ます。

a’. あの大地震について語り合った
b’. あの大地震について話し合った

a’の「語り合う」には思い出のようなニュアンスがある一方、b’の「話し合う」からは対策を練っている緊迫感が伝わってきませんか?

過去形と現在完了形の違いって何だろう

図で見てみましょう。

img02

過去形の場合、その動作、行動などが過去のある時点で終了しています。それと比べて、現在完了形は、過去のある時点からその動作、行動が続いている状態なのです。

現在完了形には、使えない単語、表現があります。例えば、「yesterday, last week, several years ago」などがあります。この単語は、過去のある時点をピンポイントで時間を切り取っているので、現在完了形と一緒には使えません。また、現在完了形と相性のいい単語もあります。例えば、「for 〇〇 days, since, just, already, yet」などがあります。

「現在完了形」ってどんな用法があるの?

現在完了形は、中学英語の後半に登場する文法項目です。普通の文の動詞の前に”have”をつけ、動詞を過去分詞形にすることで作ります。

I study English. → I have studied English.

学校英語では、現在完了形には経験・継続・完了の3用法があると教えられています。

①経験用法:ある行為を経験したことを表わす。
I have been to America twice.
私はアメリカに2回行ったことがある。
②継続用法:ある行為を続けていることを表わす。

I have studied English for three years.
私は英語を3年間勉強し続けている。
③完了用法:ある行為が終わっていることを表わす。

I have already finished my homework.
私は宿題をもう終わらせた。

ゼロからわかる3つの用法の使い方

①経験用法:

過去のある時点から現在にかけての「経験」したことを表します。「before」、回数を表す単語「once」などの単語と一緒に用いられることがあります。

・肯定文: 主語 + have/has + 過去分詞

例: I have visited Paris several times. (私はパリに何度か行ったことがある。)

・否定文: 主語 + have/has + not + 過去分詞

例: She has not tried sushi before.(彼女はすしを食べたことがない)

・疑問文: Have/Has + 主語 + 過去分詞?

例: Have you had Italian food before?(フランス料理を食べたことありますか?)

②継続用法

過去のある時点から現在まで続いている「状態」や「行動」を表します。特に「for」や「since」の単語と一緒に用いることで、時間の経過を明確に示すことができます。

・肯定文:

例: I have been studying French for five years.(私は五年間、フランス語の勉強をしています)

・否定文:

例: She has not been working since last year.(彼女は、昨年から働いていません)

・疑問文:

例: Have you waited here since one o’clock?(1時からここで待っていたんですか?)

③完了用法

ある行動や状態が過去に完了して、その結果が現在に影響を及ぼしていることを表します。時間を示す表現(例: just, already, yet)と一緒に用いられるので、セットで覚えておきましょう。時間を表す単語を使うことで、より明確にすることができます。

・肯定文:

例: They have just arrived.(彼らはちょうど到着したところです。)

・否定文:

例: She has not eaten lunch yet.(彼女はまだランチを食べていません。)

・疑問文:

例: Have you finished your homework yet?(もう宿題は終わったの?)

現在完了形を日本語訳にするときの考え方

まとめると、ある出来事を語る際に、

過去形
・自分達とは直接関係がない
・昔あったイベントを思い出すような感じ
・今の感情と切り離して理性的に語る
現在完了形
・今の自分達と直接関係がある
・目の前に迫ってくるような感じ
・今の感情と絡めて直感的に語る

というニュアンスの違いがあります。

ノンネイティブ同士で英語を使う場合には、この違いは特別意識しなくてもよいと私は思います。ノンネイティブがこの違いを感じ取るのは難しいからです。いちいち”have”を活用させたり過去分詞形を作ったりする手間に見合うかどうかは微妙なところです。

一方で、ネイティブスピーカーと話す場合には、現在完了形も必要になってきます。過去形は過去の事を過去のまま、傍観者のように語ります。現在完了形は過去の話を現在の自分と強く結びつけて語る、直感的な言い回しです。過去形だけで話をしていると、ネイティブスピーカーには他人事ばかり話しているように感じられるでしょう。例えば、

今の気分

It has been a long day!
(今日は1日大変だった!)

大変だった! だからこそ今は疲れ切っている! と、現在の自分の気分を言っています。この時に”It was a long day.”というと、「長い1日だったみたいだね。」と、現在の自分とは関係ないように聞こえてしまいます。

過去の出来事が自分を変えた

The days in America have really toughened me up.
(アメリカで過ごした日々は、本当に私を強くしました。)

この場合、過去形を使うと、昔の出来事のうちの一つのようになり、今の自分とアメリカとの特別な関係が感じ取りづらくなってしまいます。「アメリカ生活あっての私なんだ」と伝えたい時には、現在完了形を使うと効果的です。アメリカでの生活が今の自分の生活の後押しをしてくれているような、目の前に迫るようなニュアンスが出てきます。

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