日本語で「~の間」と一言で済むものが、英語ではin、for、duringなどいろいろな表現の仕方があります。実は、それぞれの前置詞に、日本語にはない独自の意味合いがあるのです。ここではin / for / duringの使い分けと、since、from、until、byなど「時間」「期間」を表す前置詞の違いをご紹介します。
「~の間」を正しく言ってみよう
英語で「1時間」と言うには、in one hour、for one hour、during one hourのどれを使えばいいか、迷ってしまってはいないでしょうか。意味の違いを確認してみましょう。
▼クイズに答えてみよう!
次の英文を見て、( )にin / for / during いずれか当てはまる前置詞を入れてみましょう。
1. The meeting lasted ( ) one hour.
(会議は1時間続いた)
2. He remained silent ( ) the one hour meeting.
(彼は1時間の会議じゅう、ずっと黙ったままだった)
3. The next train will arrive ( ) one hour.
(次の電車は1時間後に到着する)
▼答え:
1. for one hour(1時間)
2. during the one hour meeting(1時間の会議じゅう)
3. in one hour(1時間後に)
forは「時間の長さ」を表し、for ten minutes (10分)、for one week(1週間)のように使います。duringは「期間」を表し、「~の間じゅうずっと」という意味にもなります。He was silent in the one hour meeting.とすることは可能ですが、この場合、彼が会議の間”ずっと”黙っていたかどうかはわかりません。ちなみに、during one hourだけだと何の「期間」なのかはっきりしないので、during the one hour meeting(1時間の会議の間)のように、時間だけでなく具体的な内容を表す語を入れます。
「in+時間」は、「~後に」という意味を表すことができます。inはもともと「~の
中に」という意味なので、in one hourは「今から1時間という時間が経ったところで」という意味を表し、厳密には、「1時間より後」ではありません。
「”1時間後”ならafter one hourでよいのでは」と思うかもしれませんが、afterは「~より後に」ということで、後に続くのがone hourだけでは「1時間経っている」かどうかはっきりしません。例えば、after one hour passes(1時間経った後に)とすれば大丈夫です。
「~から」と「~まで」を使い分けよう
sinceは「~以来、から」という意味ですが、fromも「~から」という意味を表すことができます。untilもbyも、「~まで」です。これらの前置詞の使い分けを整理してみましょう。
▼クイズに答えてみよう!
次の英文を見て、( )にsince / from / until / byいずれか当てはまる前置詞を入れてみましょう。
1. I haven’t seen him ( ) yesterday.
(昨日から彼に会っていない)
2. I haven’t seen the video ( ) yesterday.
(昨日のビデオは見ていない)
3. Please be here ( ) ten o’clock.
(10時までにここに来てください)
4. Please be here ( ) ten o’clock.
(10時までここにいてください)
▼答え:
1. since yesterday(昨日からずっと)
2. from yesterday(昨日の)
3. by ten o’clock(10時までに)
4. until ten o’clock(10時までずっと)
1. のsinceは現在完了形とともに用い、「~からずっと」という意味を表します。
2. のvideo from yesterdayは、正確には「昨日撮ったビデオ」ということ。the girl from yesterdayだと「昨日会った少女」ということになります。
3.のbyは「~までに…する」というときに使われ、「期限」を表すのに便利です。
4.のuntilは「~までずっと」。be hereは「ここにいる」ですが、以下のように、後ろにくる前置詞によって意味が異なってくるのです。
be here by ~:~までにここにいる=~までにここに来る
be here until ~:~までずっとここにいる
日本語の「~の間」「~から」「~まで」と英語の前置詞では、それぞれ意味が異なることから、こんな違いが生じます。「~から=from」といったように1対1で覚えてしまうのではなく、普段から英語の前置詞のさまざまな例に目を向けるようにしましょう。「こんな使い方もあったのか!」と、きっと新しい発見がありますよ。
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