英語学習法フォニックスは、アルファベットの綴り字と発音との間にもつルールを学ぶことで、さまざまな単語や文章を正しく発音できるための教育法です。英語の読み書きはできても、ネイティブに通じる正しい発音が苦手な日本人にはうってつけなこの教育法。発音が苦手、実は英語を読むのも一苦労という人におすすめの「フォニックス」をご紹介します。
フォニックスとは?
従来の学校教育では「発音記号」を用いた教育法がとられてきました。これは、アルファベットとはまた別に、発音を表す記号を用いて単語の音を表現したものです。
日本語のひらがなやカタカナと違い、英語のアルファベットは「読み方」が複数あるなどルールが異なります。つまり、アルファベットが持つすべての音を知らないと単語や文章を正しく発音することができなくなります。
英語の綴りを見ただけで発音がわかったり、知らない単語でも発音を聞けばスペルがわかるようになるこのフォニックスですが、聞いているだけだと一見難しそうに感じますよね。YouTubeなど動画がたくさんアップされているので、後におすすめの教材と合わせて紹介しています。英語をネイティブとする子供たちのためにつくられた動画がほとんどなのですが、子供向けということもあって、とてもわかりやすい内容となっています。
アルファベットとフォニックス読みの違い
アルファベットで読むときは、アルファベットをそのままの文字名で読みます。これは単語のスペルを覚える際に使用されます。
一方で、フォニックスで読むときは、単語の発音を学ぶために使用され、音と文字の関連性を理解するために重要です。
フォニックスを学ぶメリット
英語学習者にとって、アルファベット読みでなく、フォニックスを学習することで、正しい発音が学べます。英語を話す際の発音が正確になることで、リスニングやスピーキングのスキルも向上します。では、その他の違いも見てみましょう。
読みの流暢さの向上
フォニックスを学習すると、文字と音の関係が理解できます。正しい発音で読めることで、読むスピードも上がります。
スペリング能力の向上
フォニックスを学ぶことで、単語を見て発音するだけでなく、聞いた発音をもとに単語を書き出せるようになります。
語彙力がつく
フォニックスを学ぶことで、多くの単語を覚えられます。語彙力が増えると、読解力が向上し、文章を読むときの理解度も深まるでしょう。
フォニックスって具体的にどんな勉強をするの?
フォニックスの学習法は、1音ずつ始めて2音3音と増やしていきます。
フォニックスではアルファベットのbを「ブッ」、aを「ア」、tを「トゥ」と教えます。これを組み合わせると、「bat=ブッアトゥ」となります。日本では「バット」と発音することの多い単語ですが、フォニックスのルールを使えば、より英語らしい発音になります。
(例)
難しい単語もフォニックスを使えば読める!
pharmaceuticalってどう読むか分かりますか?実は、ネイティブの5、6歳の子どもは、意味はわからないにしても、とりあえずこの単語を見て発音することはできます。読み方としては、以下のようになります。
これらを組み合わせ、「ファーマスィウーティカル」のように読むことができます。
このように、フォニックスのルールを覚えてしまえば、単語を読む力と発音力の大幅アップが期待できるのです。
※pharmaceutical:薬学の
勘違い発音を矯正しよう
それでは、次のフォニックスのルールを生かして、下にある単語を読んでみてください。
laundry(洗濯物)
=「ローンドリ」となります。「ラウンドリ」ではありません。
awful(ひどい)
=「オーフル」となります。「アウフル」ではありません。
towel(タオル)
=「タウアル」となります。eは弱い「ア」になります。「タオル」ではありません。
正しい発音の知識は、読むときだけでなく、聞き取りにも役立ちます。例えば、towelが「タオル」という音で聞こえてくる思っていたら、いつまでたってもこの単語を聞き取ることはできません。towelは「タウアル」という音で聞こえてくるのです。
おすすめのYouTube/教材
さっそくフォニックスを取り入れたいという方に、おすすめのYouTubu/教材をご紹介します。
映像と音でフォニックスを学びたいなら
テキストでの学習は苦手、という方は視覚と聴覚を刺激する動画で学ぶのがおすすめ。今は無料の動画投稿サイトにもフォニックス学習向けの動画が数多く配信されています。
お子様向けなら、可愛らしい絵と印象的な歌でアルファベットの持つ音を紹介してくれる「Phonics Song with TWO Words – A For Apple – ABC Alphabet Songs with Sounds for Children」(YouTube)。これなら、飽きずに何度でも楽しめますよ。
大人用には「英語が読める&聞き取れるようになるための反復練習【フォニックス&発音】」(YouTube)。基本的なフォニックスの音を、口の動かし方や詳しい解説など、さまざまな角度から紹介してくれる、盛りだくさんな動画です。感覚だけでは発音をつかみにくいという人に適した教材動画になっています。
幼児・小学生には「The Sky book(mpi)」
幼児や小学校低学年のお子様におすすめなのは、mpi松香フォニックスの「THE SKY BOOK」です。
松香フォニックスは、日本のフォニックス教育のパイオニアです。こちらの教材は、まだ机に向かうことの苦手なお子さんでも楽しく学べるよう、「歌」から発展させた楽しいコースブックになっています。
1冊目のBOOK1をマスターしたら、BOOK2でさらに発展したテーマで学んでいきます。付属のCDを流し、全身を使って歌やチャンツ(かたまり)で楽しみながらフォニックスが学べます。
中学生・高校生には「Active Phonicsテキスト(mpi)」
同じく、松香フォニックスmpiの「ACTIVE PHONICSテキスト」は、時間のない中学生や高校生の方でも短期間でフォニックスが身につくと人気の教材です。実際の学校現場でも採用されているこのテキストでは、1回約20分の学習を30回行うことで、フォニックスのルール全般だけでなく、3人称や過去形なども学べます。別売りのCDでは、若手のアーティストが歌やラップなどで、効率よく勉強するのに効果的です。
大人向けなら「フォニックス<発音>トレーニングBOOK(明日香出版社)」
学生時代は、発音記号で英語の発音を覚えた、という人向けには「フォニックス<発音>トレーニングBOOK」がおすすめです。こちらは、基礎から学べる一冊になっており、今から正しい発音を身につけたい大人にぴったりです。付属のCDは、まるで著者の個別指導を受けているようだ、と人気の教材です。
CDBフォニックス<発音>トレーニングBOOK (アスカカルチャー)
フォニックスは意味がない?!
フォニックスの基本を一通りマスターしていくうちに、気づかれると思いますが、英単語には、フォニックスの規則が当てはまらない「例外」が存在します。例えば“done”は、フォニックスの規則に従えば「ドーン」と発音されるべきですが、実際の発音は「ダン」です。このように、フォニックスの規則に当てはまらない単語を「サイトワード(Sight word)」と呼びます。このような例外が100以上もあり、万能ではありません。そのため意味がないと言われています。
発音を良くしたい人は…
ここまで、フォニックスを学んできたけど、どうしたら発音がもっと良くなるだろうと悩んでいる人もいますよね。
まずは実際に英語を話してみて、自信をつけましょう。今はスマートフォンなどを使って発音チェックができるアプリも配信されています。マイクに向かって話しかけると、ネイティブスピーカーにどう聞こえるかを診断してくれるアプリや、キャラクターに話しかけて会話ができるすぐれものです。
忙しいけれど、やはり外国人の講師と話してみたい、という方はレアジョブ英会話のオンライン英会話レッスンを試してみてはいかがでしょうか。パソコンやスマートフォンの無料電話アプリを使って、気軽に自宅で自分の発音力を試すこともできます。レッスン開始5分前でも予約ができるスクールもあり、自分の都合に合わせたスケジュール管理が可能となります。お子さん専門のレッスンもあるので、興味がある方は検索してみてください。
また、レアジョブ英会話の教材には発音を良くしたい人向けのものがあります。
発音の苦手を克服したい人におすすめの、ゲーム感覚で鍛えられる英語発音トレーニング!
活用してみるのもいいかもしれません。
フォニックスを学んだら
フォニックスは、英語圏の子供たちが英語を学ぶ際のアプローチ法です。私たち日本人はどうしても外国語を学ぶ際、ひらがなやカタカナに変換してしまいがちですが、そのままではなかなかネイティブのような発音には近づけません。
フォニックスは、自然な英語を話すための基本的なルールです。フォニックスを身につけて、自信をもって英会話ができるようにしたいですね。レアジョブ英会話では、発音ベーシックサウンドの教材を利用して、発音練習もできます。(発音 ベーシックサウンド)
フォニックスが分かったら、同時にレアジョブ英会話のレッスンも活用するのがおすすめ。楽しく講師と話しながらアウトプットする機会を持てます。まずは無料体験レッスンで、クオリティーの高い英語レッスンを体験してみましょう。
初回レッスンのレベルチェックをもとに日本人講師がカウンセラーとして、あなたのためにアドバイスします。
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