「子育て」って英語でなんていう?子育てに関する英語表現と海外の「ワンオペ育児」事情

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一昔前と違って、最近は女性が仕事をしながら子育てをするということが当たり前の世の中になりましたよね。しかし日本においてはまだまだ両立は厳しいものです。旦那さんに育児参加してもらえず、母一人で子育てをせざるを得ない「ワンオペ育児」などという言葉もあります。今回はそんな子育てに関する海外事情と子育てにまつわる英語表現をご紹介します。

子育ての基本的な英語表現

海外のお友達と子育てトークをする場合などに、「子育てって大変だよね」と言いたくても「子育て」の英単語がまず口から出てこないということもあるかもしれません。そこでまずは「子育て」の英語表現からご紹介したいと思います。

「子育て」は英語で何ていう?

まずは「子育て」という名詞の英語表現をいくつかご紹介したいと思います。「育児」という一般的な意味から、「親としての義務」というニュアンスの「子育て」まで色々な単語がありますのでぜひ参考にしてみてください。

最も一般的な「育児」の意味:Childcare

I am quite busy with childcare every day.
(子育てで毎日とても忙しいんです。)

解説:ご飯を食べさせたりおむつを変えたりという幼い子供に対する育児作業に対して、もっとも一般的に使われる単語が「childcare」です。行政などが使う「子育て支援(Childcare support)」や「子育て情報(childcare information)」などの言葉でも最もよく用いられる表現です。

少し堅い表現の「子育て」:Child rearing

‘Ikumen’ are fathers who play an active role in child rearing.
(イクメンとは育児に積極的に関わる父親のことです。)

解説:Childcareと同様、日常的な育児作業を指す「子育て」の意味の「Child rearing」。しかし専門分野の文献や資料、論文などで使われる少し硬めの表現で、あまり日常会話では使われない文語表現です。読み物には出てきますので覚えておきましょう。「Play an active role」は「積極的な役割をこなす」という意味。

「子供を育て養う」の意味:Child-raising

My husband is apathetic to child-raising.
(夫は子育てに無関心です。)

解説:「一人の子供を大きくなるまで育て養う」という意味合いの「Raise」を名詞化した表現。成長とともに子供を育てる過程のことを指します。ちなみに「Raising a child」とも書きますが、その場合は「子供を育てること」と訳します。「Apathetic」は「無関心な」や「冷淡な」という意味。

「親としての務め」の意味:Parenting

Helicopter parenting is bad for teen’s mental health.
(過干渉な子育ては10代の子供の精神衛生によくない。)

解説:「親」という意味の「Parent」に「ing」をつけると「親業」という名詞になります。幼い子供の世話や健康管理だけではなく、子供が立派な大人に成長するまでしつけや道徳などについてすべてを教える「親としての務め」のことをいう表現です。「育児」という意味ではあまり使われませんが、「親としての役割を果たすこと」という意味合いで出てくる表現です。「Helicopter parenting」はそんな子育てを過干渉にしすぎることを言う子育て用語。いつも子供の上空を旋回して心配しながらウロウロしているという意味で「ヘリコプター」に例えられたと言われています。

「子育てする」は何ていう?

「子育てする」という動詞表現もいくつかあります。それぞれニュアンスが少しずつ異なりますので、適切に使えると違和感がなくネイティブと会話を進めることができますよ!

最も一般的な「子育てする」の単語:Raise a child

My friend raises two kids.
(私の友達は2人の子育てをしている。)

解説:「子供を育てる」「子育てする」のもっとも一般的な表現が「raise」です。「I was raised in Osaka(私は大阪で育てられました)」のように受け身にすることももちろん可能。

「子供の世話をする」という意味の:Taking care of kids

I can ask my parents to take care of my kids while I work because my parents’ house is near my house.
(私は近くに実家があるので、就業中は両親に子供の面倒を見てもらうことができます。)

解説:「子供の世話をする」という意味の「Take care of kids」。友人との会話などで「I gotta go home to take care of my kids.(帰って子供の面倒みなきゃ)」などとカジュアルな会話をする際にも使える表現です。「(長期に渡って)育てあげる」というよりは「(短時間でも)面倒をみる」というニュアンスがあります。ちなみに最近は例文のように、女性の社会進出に伴って、祖父母が孫の面倒をみるという事が増えてきているようです。これを3世代に渡る子育てという意味で、「Skipped-generation parenting (隔世世代子育て)」といいますよ。

「子供を育て上げる」意味の:Bring up a child

I was brought up to behave politely.
(私は礼儀正しくふるまうように育てられました。)

I brought up 3 children by myself.
(1人で3人の子供を育てました。)

解説:「食べ物を与え、体が大きくなるまで育てあげる」「立派にしつけ育てあげる」という意味合いの「Bring up a child」。1つ目の例文のように「(〜のように」育てられた」と受け身で使う事が多い表現です。また、2つ目の例文のように過去形で「育て上げた」というときにもよく用いられますよ。「Behave」は「ふるまう」、「Politely」は「礼儀正しく」という意味。

海外の子育て事情と英語フレーズ

子育ては世界共通の人間の営みですが、その子育て事情は各国で大きく異なります。育児休暇制度や、子育て支援環境、子育てに対する考え方に至るまで、日本よりも大きく前進している国も沢山あります。そんな他国の子育て事情を、英語を交えながらご紹介したいと思います。

海外の育児休暇

生まれたばかりの赤ちゃんを育てる上で必要な育児休暇。日本では男性も取得の権利があるにもかかわらず、その取得率はたった3%と伸び悩んでいます。他の国ではどうなのでしょうか。

Close to 90% of Swedish fathers take paternity leave and they are involved in child-raising.
(スウェーデンでは90%の父親が父親の育児休暇をとって、子育てに参加しています。)

解説:同じ「お父さん」でも、スウェーデンでは90%の男性が育児休暇を取得しているというこの差には驚きますよね。この「Paternity leave」というのは、特に「父親の育児休暇」のことを指します。父親、母親関係なく、「育児休暇」という場合は「Childcare leave」や「Parental leave」という単語を使います。また産前産後に取る母親のための休暇は「Maternity leave(産前産後休暇)」で、これは赤ちゃんを産んだ(産もうとする)体を休める休暇のため、男性には取れません。「Be involved in child-raising」で「子育てに参加する」の意味。

海外の子育て環境

日本ではまだまだ「育児は母親がするもの」という意識が強く、育児と家事を女性が一手に引き受ける家庭が多いのが現状です。近年よく使われる「ワンオペ育児」もその象徴。しかしそんなワンオペ育児を、色々な助けを借りることで乗り切っている国もあります。

In USA, Many of stay-at-home moms are finding that they need a helping hand around the house and a nanny might be the way to fill that need.
(アメリカでは多くの専業主婦が家の家事育児で助けが必要で、ナニーはそれをカバーしてくれる一つの方法だと思っています。)

解説:出勤時にナニー(Nanny)に子供を預けたり、夫婦で食事にでかける間に子供を見てもらったりと、ナニーの存在はアメリカでは当たり前になっています。アメリカでも父親が兵役や単身赴任などで、母親一人が育児をせざるを得ない「ワンオペ育児(Solo parenting)」のような現状はあるようですが、それをカバーするナニーの存在が社会的に受け入れられています。「Stay-at-home moms(専業主婦)」であっても、自分の息抜きや休息のためにナニーを利用する文化が日本でも浸透するといいですよね。

海外の子育て支援

The finnish ‘Baby Box’ is a free box filled with 60 essential baby and maternity items, such as cloth nappies, baby clothes, toys, baby books, and the box itself, and a mattress. The box itself can be used as a crib for a baby.
(フィンランドのベイビーボックスとは、赤ちゃんや妊婦のためのアイテムを60点も詰め込んだ無料で配布される箱で、妊婦服や、布おむつ、赤ちゃんの服に、おもちゃ、絵本、そしてベッドマットレスなどが入っています。箱そのものも赤ちゃんのベッドとして使うことができます。)

解説:お母さんに優しい国ランキングで1位を獲得しているフィンランドは子育て支援がとても充実しています。そんな充実した福祉制度の一つであるBaby Boxは、とってもかわいい赤ちゃん用品が60点も揃っていて、ひと目見ただけで羨ましくなります。「Finnish」は「フィンランドの」、「Filled with〜」は「〜で満たされた)」という意味。「Nappies(おむつ)」、「Crib(ベビーベッド)」も子育て必須英語です。

まとめ

子育ては体力も精神力も必要とされる大変な仕事ですが、その時期は実はあっという間に過ぎていきます。海外の友人と子育て情報をシェアしながら、良いところは見習って、かけがえのない小さな存在を社会全体で育てていきたいものですよね。

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