フィリピン人の英語力は?講師に訛りがあると英語学習に影響ある?

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明るく親しみやすい国民性と英語が公用語の一つであることから、オンライン英会話はフィリピン人講師が中心です。滞在費が安くマニラやセブへも日本各地から4-5時間で行けるため、短期の語学留学先としても人気。

日本の英語学習者にとって身近なフィリピンですが、アメリカやイギリスのネイティブスピーカーとは異なるため、フィリピン人講師から英語を学ぶことへの不安を抱える人も多いようです。

今回は「訛りがあるけど大丈夫なの?」「実際の英語力ってどれぐらい?」など、英語学習者が抱えるフィリピン英語の疑問点にについてフォーカスして解説します。

英語はフィリピンの公用語の一つ

フィリピンで英語はタガログ語と並ぶ公用語の一つです。とはいえフィリピンの英語環境がどのようなものなのかイメージがわかない方も多いかもしれませんので、簡単に解説しましょう。

学校教育は国語以外すべて英語

日本では小学校3年生から週1-2回英語の授業がありますが、フィリピンは1年生から週5回ほどの英語の授業を設けており、さらに3年生以上は国語と歴史の授業を除いて全て英語で行われます。大学では全て英語での授業となります。

日本の英語教育とは圧倒的に差があり、「英語」を学ぶというよりも各教科の授業を英語で行うという、より母国語に近い位置づけでの教育であることに大きな違いがあることがわかりますね。

このようにフィリピン人にとって英語学習はどんなに苦手でも避けては通れません。それだけではなく、実際英語学習へ高いモチベーションを持っている人も多いのは、高い英語力があると、より高給な仕事に就けるチャンスがあることも理由です。オンラインやスクールでの英語講師、コールセンター、外資系企業などが代表的な例としてあげられるでしょう。

街中には英語が溢れている

英語が公用語の一つであるフィリピンでは、標識や案内、レストランのメニューなど日常的に英語を目にします。最近は日本でも東京や京都など外国人観光客が多い都市では、電車やバスの案内放送も多言語でされていたり、道案内も英語だったりすることが多いですが、一つ圧倒的に違う点があります。

それは…映画!
日本ではハリウッド映画は日本語の字幕が必ずつき、中には吹き替え版もありますが、フィリピンで英語の映画は字幕なし、当然吹き替え版もありません。

多くの英語学習者にとって、この「映画やドラマを字幕なしで見る」というのは大きな目標ですが、フィリピンでは子供の頃から映画を字幕なしで楽しむ環境ができているのです。

アメリカ英語が基本

過去にアメリカの統治下にあったフィリピンの英語はアメリカ英語がベースです。
日本では戦前はイギリス英語が中心でしたが、戦後アメリカの影響を強く受け、学校教育もアメリカ英語が基本となっています。そういった意味でフィリピン人の話す英語は日本人にとって理解しやすい部分もあるのではないでしょうか。

フィリピン英語の問題点と英語学習への影響

英語を母国語のように操る人も多いフィリピンですが、母国語は地元の言語と国語として習うタガログ語。当然フィリピン人講師から英語を習う学習者が不安に感じる問題点もあります。

ネイティブの英語とは言葉遣いなどが異なる

まず一つ目の問題点として、アメリカやイギリス、オーストラリアなどの英語ネイティブの人たちが使うような表現を使わない、ということがあげられます。当然そういった国で日常的に使われるスラングも使わなかったり、シンガポールの英語のようにフィリピンでしか通じない独特の表現が用いられることもあります。

よってフィリピンで英語を勉強した人がアメリカやイギリスのような英語ネイティブの国に行くと、ネイティブ同士の会話についていくのに苦労する、という場面があるかもしれません。

しかし英会話初級者〜中級者にとっては、スラングをたくさん覚えて使えるようになることよりもまず基本的な会話力を身につけ、自信を持って会話できるようになることが第一の目標です。

この点においてフィリピン人は会話スピードもゆっくりで、ネイティブが使うようなスラングを使わないので英語学習者には聞きやすいのは逆にメリットとなるでしょう。また、元々は彼らも外国語として英語を学んでいるので、間違えても理解してもらえたり、学習者側も間違えを恐れず話しやすい、というポジティブな効果もあります。

フィリピン訛りがある

フィリピン人の話す英語に訛りがある、ということが英語学習者が一番問題にする点ではないでしょうか。

フィリピン英語はタガログ語や現地語の影響を受けた訛りがあります。人によって違いますが、中には訛りが大変強い人もいますので、聞き取りにくいと感じることもあるかもしれません。

では英語ネイティブは訛りがないのか?といったらそんなことはありません。例えば強いスコットランド訛りは英語ネイティブも理解が難しいことも多々ありますし、オーストラリアの英語も独特の表現がたくさんありアメリカやイギリスの人が「え、今なんていったの?どういう意味?」ということもあります。またアメリカとイギリスでも東京弁と関西弁のような違いがあります。

さらに英語ネイティブにとって実はフィリピン人の訛りよりも、日本語訛りの英語の方がはるかに理解しにくいです。

英語は現在はグローバルに通用する言語で、様々な国の人が英語を使って仕事や勉強をしています。「訛り」そのものを問題にするのではなく、「英語をツールとして捉え、それを使ってどうコミュニケーションをとるのか」がもっとも重要です。

当然理解してもらえる発音で英語を話すことは大切です。しかし「正しい発音」というと、「ではいったい何が正しい発音の基準なのか」が問題になりますし、例えばイギリス人にとってアメリカ訛りの英語は正しい発音ではない、ということになります。

アメリカの多くの大学には様々な国出身の教授が、アメリカ人=ネイティブの学生に向けて講義をしています。彼らがいわゆる「訛りのない英語」を使っているのか、といったらそうではありません。インド出身の教授で中にはものすごい訛りの英語を話す方もいますが、学生が内容を理解できる以上指導上の問題にはなりません。実際その訛りのある教授の方が、ネイティブの学生よりはるかに高い英語力と専門知識を持っているのです。

こういったことを考えると、全く聞き取れないほどひどい訛りである場合をのぞいて、フィリピン英語の訛りはそれほど気にする必要はないでしょう。きちんと訓練を受けた講師であれば英語の発音の仕方のポイントも指導することができますし、特に会話初級者にとってアウトプットの量が重要なので、訛りは英語学習上の妨げにはならないと言えます。

文法的に間違っていることがある

最後にフィリピン人の話す英語が文法的に間違っていることがあるという問題点。
これに関しては、高卒、大卒、職業などで必然的に必要な語学レベルが違うため差がありますし、実は学校英語で文法を鍛えられる日本人は、文法に関して英語ネイティブより高いことがよくあります。

日本語で考えるとよくわかると思いますが、母国語を操る時、感覚的に間違っているか正しいかはわかっても、きちんと文法を説明することは難しいですよね。日本語でも日常的に文法的に間違って使っていたり、正しいのか間違っているのかさえ曖昧な経験をしている人は多いのではないでしょうか。

英語に関しても同じです。ネイティブは感覚的に正誤がわかってもきちんと説明できないことが多く、さらに間違った文法で読み書きや会話をしていることはよくあります。

かといってそれが問題になるかというと、学校のエッセーやビジネスレターを書く以外、会話上は特に問題になりません。逆に文法は外国語として英語を学んだ人の方がきちんと説明できることが多いのです。

日本人は「文法的に正しい英語を話さないといけない」「間違えたら恥ずかしい」という人が多く、「間違えてもいいからとにかくアウトプットする」ということができないのが会話練習の妨げになっています。

特に初級者は練習が大切です。ある程度話せるようになってきて初めて文法的に正しく話す努力をすると、英会話力が飛躍的に上がります。逆に会話がある程度できるようになってもブロークンイングリッシュだと、英語力が頭打ちになります。

まずは相手の文法力や自分の文法力を気にする前に、アウトプットを多くすることを心がけ、自信を持って発話できるようになること、その延長線上に文法を気にして話すことがあると捉えましょう。

まとめ

日本人はとかく完璧を求めすぎます。英語の学習に関しても同じで、「講師も自分も完璧じゃないとだめ」というような意識が強いように感じます。英語教材でよくあるのが、「こういう場合はこう言いましょう。この表現は使いません。」といったもの。人によって使う表現は千差万別で、「この場合はこうじゃないといけない」という明確なルールはない場合がほとんどですし、ネイティブもそんなことは意識して話してないと思います。

留学すれば英語力が上がるかというとそうでもありません。語学留学でせっかくアメリカやイギリスに行っても、クラスメートは英語が同じレベルの外国人であり、接するネイティブは講師とホストファミリーだけという場合が多く見受けられます。加えて英語力の伸びは、経験上日本でどこまでレベルを上げられたかにかかっています。

闇雲に語学留学をするより、国内で自習したりオンライン英会話で練習する方が英語力は向上します。フィリピン人の英語に問題点もありますが、会話力や語彙力では明らかに彼らの方が上であり、訓練を受けている講師の知識を少しでも多く吸収することに集中した方が建設的ではないでしょうか。

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