励ましの言葉をかけるとき、日本語では「大丈夫だよ」「頑張ってね」など目的によって使い分けますよね。
英語も同様で、様々なシーンで使える便利な表現もあれば、病気の人をいたわる言葉、スポーツで活躍できるように活力を与えるフレーズもあるのです。ネイティブが日常的に使っていて、シンプルで覚えやすい英語をご紹介したいと思います。
シンプルに「励ましたい」ときの3つのフレーズ
ここでは、「元気を出してほしい」「自信を持ってほしい」「深刻に考え過ぎないでほしい」という場合の3パターンをご紹介します。言われたら嬉しくなりそうな言葉を身に付ければ、喜んでくれること間違いなしですよ。
元気を出してほしい
It’s OK, cheer up!
(大丈夫だよ、元気だして!)
落ち込んでいる人に対して、もっと明るく前向きになろうと励ましたいときに。cheer upは陽気になるという意味で、ワイワイと楽しんで盛り上がっている様子をイメージしてください。
自信を持ってほしい
You’re awesome, you know?
(あなたは素晴らしいよ。)
awesomeはvery goodと同じ意味で、とても良かったときや素晴らしいと伝えたいときに使います。尊敬できるほど見事な様子を褒めるときになど、日常の会話で使われる表現です。
you knowは状況によって様々な意味があるフレーズで、この場合は「わかっているよね?」と確認しているニュアンスになります。発言の印象を和らげる効果もあります。
深刻に考え過ぎないでほしい
I wouldn’t worry if I were you.
(私があなたの立場なら、心配しないだろうな)
英文法でいうところの仮定法です。起きる可能性がほぼゼロ、もしくは極めて低いときは、動詞を過去形にすることによって「ありえないことを話している」という感情を表現できます。そのため、この例文でも I will notではなくI wouldn’tと過去形にしています。
主語がIなのにbe動詞がwasではなくwereなのも「私」は「あなた」であるわけがない、ということをいいたいから。これはフォーマルな表現で、be動詞は主語がhe、she、itであってもwereを使えます。
If I were youはアドバイスをする際によく使われる言いまわしなので、フレーズを丸ごと覚えると役に立つでしょう。
いろんなシーンで「励まし」のフレーズを使ってみよう
置かれている状況によって、よりふさわしい表現をつかえるように、ここでは自分の気持ちをさらに伝えたい場合の「励まし」フレーズをご紹介します。
病気の人をいたわり励ます言葉
I hope you feel better.
(具合がよくなるよう願っています)
feel betterは直訳すると、気分がより良くなるということ。具合が悪いと気分は悪くて、具合が良くなれば気分も良くなりますよね。快復を祈る気持ちが込められた表現です。
応援のメッセージを、スポーツの試合前に
You’re gonna do fine!
(うまくやれるよ)
gonnaはbe going toと同じ意味で、未来のことを表しています。フォーマルではない表現で、日常の会話でネイティブはよく使います。現状から他の状態へ向かう流れが意識されていて、このまま進めばfineになれるというニュアンスです。試合以外でも、これから何かを頑張ろうとしている人に対して使えます。
悩んでいる人を救うには、どうしたらいい?
Do you want my help or do you just want me to listen?
(私に助けて欲しいの、それともただ話を聞いて欲しいの?)
相手は具体的な解決策を必要としているのか。それとも、やりきれない胸の内を聞いて欲しいのか。まずは確認したほうがいいときもあります。アドバイスを必要としている相手に対しては「You should(〜すべきだよ)」や「You’d better(〜するほうがいいよ)」などを使って、提案してみましょう。
It happens to everyone.
(それは誰にだって起こり得るよ。)
happens to everyoneは、みんなに起きるという意味です。「あなただけじゃない」と言われたら、大したことじゃないと感じられるかもしれません。ただ話を聞いて欲しい人に対して、安心感を与えたいときに使うと良いでしょう。
頑張り過ぎている様子が、むしろ心配なときに
Don’t work too hard.
(頑張り過ぎちゃダメだよ。)
work too hardを直訳すると「働き過ぎ」になるので、もちろん仕事をし過ぎている人へかける言葉としてピッタリです。仕事に関してだけでなく、熱心に頑張っている人に対して使えます。
もちろん全力で努力しているのは素晴らしいことです。でも精神や肉体の限界を超えてしまいそうな相手に対して、無理をし過ぎないように労わってあげたい。そんなときに、優しい口調で言ってみてくださいね。
無理そうな目標に向かって努力をしている人へ
Sometimes the people we expect the least from do the most.
(時には予想できなかった人が、偉業を成し遂げたりもするよ。)
直訳すると「ときどき、最も期待していない人が、最もすごいことをする」です。英語を全く話せなかった人が、努力に努力を重ねて流暢に話せるようになったり。今は不可能と思うようなことでも、出来るようになる可能性はあると勇気づけています。
ちなみに「I expect more from you(あなたにはもっと期待していたのに)」は真逆の意味で、ガッカリしたときの表現です。
自分を励ます言葉でヤル気を出そう
It’s not as bad as I think, probably.
(自分が思うほど悪くないはずだ、きっと。)
as bad as〜は、〜と同じくらい悪いという表現です。私が考えているのと同じくらい悪い、それはありえないと否定しています。probablyは文の最初と最後の両方に使えるので、会話の流れに応じて自然に聞こえるように、文頭に置くか文末にするか選択しましょう。
励ますとき励まされたときは、マナーも大切
If the person you encourage is loud, be loud. If they are shy, be gentle.
(励ましたい人の声が大きければ、大きい声で。もし相手がシャイならば、やさしく。)
これは私の知り合いの、アメリカ人から教えてもらったアドバイスです。
励ましたいときには「相手のテンションに合わせて、応援の言葉をかけるべき」といわれています。
元気いっぱいのひとには同じように元気に声をかけたり、元気がないひとには優しく励ましてあげたりと、相手の心に寄り添いながら言葉やトーンを合わせてあげるというのは海外でも同じ。
逆に興奮気味の人にか細い声で励ましたり、弱っている人にハイテンションで励ましたりすれば、相手に不快感を与える可能性も。このようなあたりまえのマナーを心掛けながら、励ましの英会話フレーズを使ってみましょう。
Thank you, it means a lot.
(ありがとう、胸に響いたよ)
励まされたときにもマナーがあるのはご存じですか。例えば「あなたは素晴らしい」と言われて「いやいや、そんなことないですよ」なんて謙遜するのは、できれば海外では避けたいもの。「せっかく励ましているのに、なんだか面倒な人だ」と思われてしまうこともあります。
謙遜してしまうという人は、謙遜よりもまずはお礼を言うというのを癖づけておきましょう。これは、励まされたときだけでなく、褒められたとき全般に当てはまりますよ。
ちなみに、この例文にある”it means a lot”は、直訳すると「その励ましの言葉は自分にとって多くの意味がある」ということで、つまりは「胸に響いた」という意味合いになります。
ネイティブは気の利いたジョークやウィットに富んだ皮肉で返したりもします。励ましの言葉をかける機会があれば、どんな返答をもらえるかを注意深く聞いておくと、会話のバリエーションが増えるのでおすすめです。
まとめ
励ましの言葉によって、元気になれたり癒されたり。その言葉をきっかけに、仲を深められたりもします。シチュエーションに合うフレーズを使えたら、英語を学ぶのがもっと楽しくなりそうですよね。
英語ネイティブはみなさんが考えるような難しい表現は一切なく、とてもシンプルな表現で、応援する言葉をかけています。ここでご紹介しているものをぜひ覚えてみてください。
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