Hardly possible.と言われたら、「なんとか可能だ」ではなく、「ほとんど可能ではない」ということ。英語にはこのhardlyのように、notを使わずに「~ない」と表現できる言葉があります。日本人が苦手とする、「肯定文なのに否定の意味を作る語」について見ていきましょう。「まったくない」のではなく「ほとんど」「めったに」と婉曲的な言い方にすることができ、会話に意外によく登場します。
「ほとんど~ない」と言える英語表現
hardly、little、scarcely、barelyなど、「ほとんど~ない」という意味の語は見たことはあるけれどうまく使いこなせない、という人は多いのではないでしょうか。一つ一つの単語の意味と、会話の中でどのように使うかを紹介します。
「ほとんど~ない」の代表格hardly
「ほとんど~ない」と言いたいときに一番よく使われるのがhardlyという副詞。hard(堅い、困難な)の副詞はそのままhardで、hardlyはもっぱら「ほとんど~ない」になります。
A: Can you see anything?
(何か見える?)
B: Hardly.
(ほとんど<見え>ない)
「少し」にも「ほとんどない」にもなるlittle
littleは「小さい、少ない」でa littleだと「少し」になりますが、littleだけで使うと「ほとんど~ない」という意味にできます。
A: I have little money.
(お金がほとんどない)
B: Can I lend you some? I have a little in my pocket.
(いくらか貸そうか?ポケットに少しある)
「不足、少ない」から来たscarcely
scarceは「不足している、少ない」という意味ですが、scarcelyと副詞にすると、「ほとんど~ない」となります。hardlyとほぼ同じ使われ方をします。
A: Have you packed for moving?
(引っ越しの荷物詰めた?)
B: No. I scarcely know where to begin.
(いや。どこから始めたらいいのか、ほとんどわからない)
「裸の」から来たbarely
bareは「裸の、むき出しの」という意味で、barelyだと「ほとんど~ない」または「かろうじて~だ」の、どちらにも取れる表現になります。どちらの意味になるかは、状況で判断します。
A: It barely snowed this year.
(今年はほとんど雪が降りませんでしたね)
B: It barely remains in the mountains.
(かろうじて山に残っていますよ)
「めったに~にない」と言える英語表現
rarelyとseldomは、「~の機会がほとんどない」「非常に頻度が低い」、つまり「めったに~ない」という意味で使われます。会話の中での活用法を見ていきましょう。
「珍しい」から来たrarely
rareは「珍しい、まれな」ということで、rarelyとすると、「珍しくてめったに~ない」といった意味で使うことができます。
A: How’s Mike doing?
(マイクはどうしていますか?)
B: Uh, I rarely see him these days.
(ああ、最近めったに会わないんです)
ややあらたまったseldom
seldomだけで「めったに~ない」という副詞。-lyはつきません。ややあらたまった感じの語で、スピーチやプレゼンなどで使うといいでしょう。
A: With using this device, accidents seldom happen.
(このデバイスを使うと、事故はめったに起こりません)
B: That’s a huge progress.
(それは大きな進歩ですね)
中上級者向けの「~でなければ」
接続詞のunlessは、後に続く文が否定形でなくても「~でなければ」という意味を表すことができます。unless he comesは「彼が来なければ」で、「肯定文なのになぜ『なければ』!?」と、初級者がよく悩んでしまうところでもあります。具体的な使い方を確認してみましょう。
unlessは「~じゃなきゃね」
日本語で「~じゃなきゃね」と、付け加える感じで言うことがありますが、unlessはそれに近いと言えます。否定・肯定と考えず「~じゃなきゃ」と軽く言う感じにすると、意外に気軽に使えるようになります。
I‘ll go by bike unless it rains.
(自転車で行きますよ、雨が降らなきゃね)
We can’t make it unless the train arrives on time.
(間に合いません、電車が時間通りに到着しなきゃ)
Let’s share it unless they don’t agree with it.
(共有しましょう、彼らが賛成しないなんてことがなきゃ)
I don’t have to worry about it unless it hasn’t been done.
(心配する必要はないんです、それが終わらないなんてことがなきゃ)
普段の会話の中で、No.(いいえ)、I don‘t ~.(~じゃありません)と言うと、やや断定的でキツイ感じがすることがあります。そんなときこそ、「否定じゃないのに『ない』になる」単語の出番。レアジョブのオンライン英会話で試しに使ってみましょう。
Do you have enough holidays?(休暇は十分にあるんですか?)― Hardly.(ほとんどありません)、Do you like Korean movies?(韓国映画は好きですか?)― I rarely see it.(めったに見ません)など、さまざまな場面で活用することができます。慣れてきたらぜひ、先生を相手にunlessにも挑戦してみください。
まとめ
hardlyやrarelyのような単語は、日本語で言うと「ほとんど/めったに~ない」と否定になりますが、実は「ものすごく少ない」ということで、実際に否定しているわけではありません。「ほとんど/めったにないと言ってもいいくらい、ものすごく少ない」で、「ほとんど/めったに~ない」という意味を表しているのですね。
文を否定形にしなくても少々込み入ったニュアンスを表せるので、実は便利な言い方だとも言えます。いろいろな用例に触れることで意味を感覚的に理解し、ぜひ使いこなせるようになってください。
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