私たち日本人が苦手とする英語のリスニング。外国人と直接話す機会があればいいのですが、そう上手くいかないのが現実でしょう。
そこで今回は、英語のリスニング学習に最適な「ポッドキャスト(Podcast)」について解説します。また、レベル別のおすすめポッドキャストもご紹介しますので、参考にしてください!
そもそも「ポッドキャスト」って何?
すでにポッドキャストを活用している人もいるでしょうが、「ポッドキャスト」自体を知らない人もいるかもしれないので、基本的なことから解説しましょう。
ポッドキャストとは
ポッドキャストとは、インターネット上で配信された音声や動画のコンテンツをスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスやPCにダウンロードして視聴できるサービスのことです。
ポッドキャストの特徴
最大の特徴は、Wi-Fi環境がなくても好きなときに視聴できることです。なぜなら、アプリを介してダウンロードした「音声番組」を視聴するからです。以下にポッドキャストの特徴をまとめます。
・オフラインでの視聴が可能
・無料でアプリ・番組のダウンロードが可能(有料番組もあり)
・音楽を聴くようにどこでも気軽に聴ける
・一時停止・巻き戻し・早送り等が自由にできる(何度も繰り返して聴ける)
・iPhoneでもAndroidでも視聴が可能
・日本だけでなく世界中で配信される番組の視聴が可能
ポッドキャストの種類
配信されるポッドキャストの番組タイプには、専門性に特化した「テーマ型」、テーマを設定した「対談型」、質問に答える「Q&A型」、ニュース紹介やニュース解説をする「ニュース型」などがあります。
また、ポッドキャストを聴く代表的なアプリには、以下のようなものがあります。
iPhoneをお使いならApple Podcasts、AndroidやWindowsをお使いならGoogle Podcastsとなりますが、iPhoneでもGoogle Podcastsのダウンロードが可能です。SpotifyとAmazon MusicはどちらのOSにも対応しています。
ポッドキャストが英語学習に最適な理由
ポッドキャストが英語学習に適している理由はいくつかあるので、以下にまとめます。
・英語学習に特化した番組が多い
・好みやレベルに合った番組が選べる
・スキマ時間に活用できる
・聴きたい箇所を何度も聴ける
・ネイティブの生きた英語が聴ける
・無料で学習できる
・すぐに始められる
「英語学習に特化した番組」と言ってもレベルにより多岐にわたり、聴き流すものもあれば、シチュエーション別の英会話もあり、上級者向けではニュースから男女の話までさまざま。しかも定期的に配信されるので、飽きることなく聴けます。試しに聴いてみて好きならそのまま続け、レベルや好みに合っていなければ他の番組を探すこともできるので、いろいろと聴いてみるといいでしょう。
ポッドキャストの使い方
先にも述べた通り、ポッドキャストはお使いのデバイスにあったアプリをダウンロードする必要があります。
iOSをお使いなら「Apple Store」で、AndroidやWindowsなら「Play Store」で検索すれば、すぐに見つかるはずです。
もちろん、上記で紹介したアプリだけでなく、「ポッドキャスト 英語学習」などで検索すれば、英語学習に特化したポッドキャストのアプリも見つかるでしょう。このようなアプリはダウンロードすればすぐに使えるので特に説明は必要ありませんが、Apple Podcasts、Google Podcasts、Spotify、Amazon Musicはダウンロードした後に、番組を探さなければなりません。iOSとAndroidで使用可能な「Spotify」について簡単に使い方を説明しておきます。
Spotifyの使い方
1.Storeで「Spotify」を検索し、アプリをダウンロードする
2.アプリを開き、無料登録する(Googleアカウント、Facebookアカウント、メールアドレスのいずれかで登録可能)
3.登録後は、画面下の「Search」から「番組名」や「英語」などのキーワードで検索して好きな番組を探す
※「Search」→「ポッドキャスト」の各カテゴリーから番組を探すことも可能
4.聴きたい番組を選ぶ
5.聴きたいエピソードを選んで視聴する
6.エピソード一覧の「↓」でダウンロードする(ダウンロードすればオフラインでの視聴が可能)
ダウンロードした番組とエピソードは「My Library」で確認できます。また、「番組」を保存すると、新エピソードが自動的に保存されるので便利です。
ポッドキャストを活用した英語学習法
ポッドキャストを聴くことは英語のリスニング力向上につながりますが、1つのエピソードを聴くだけで終わりにするのではなく、そのエピソードをしっかり復習することが重要です。最初は聴くことに専念して、その後にスクリプトを活用して復習するなど、自分なりの方法を見つけましょう。ここでは、おすすめの学習法である「ディクテーション」と「シャドーイング」をご紹介します。
ディクテーション
ディクテーションとは、耳で聴いた音声の文字を起こすことです。ディクテーションは聴き流すだけでなく文字にしなければならないため、自分が聴こえている部分と聴こえていない部分を知ることができます。つまり、どれくらいリスニングで単語を拾えているのかが一目で分かるということ。ただし、ポッドキャストのエピソードが長い場合は、全部を書き起こす必要はありません。自分に無理がない量から始めましょう。
ディクテーションのやり方
1.3~5回音声を聞いて書き起こす
2.スクリプトがあれば、聴き取れなかった箇所をチェックする
3.聴き取れなかった理由を分析する
4.聴き取れなかった箇所の発音を練習する
5.数日後に再度やってみる
ディクテーションをするだけではリスニング力は向上しません。大切なのは、3で見つけた「聴き取れなかった箇所(弱点)」の補強を普段の英語学習に取り入れることです。
シャドーイング
シャドーイングとは、2~3テンポ遅れて音声にそって影(シャドー)のように追いかけて復唱するトレーニング法です。シャドーイングはリスニング力の向上に効果的なトレーニングと言われていますが、その理由は「音声知覚」の能力をつけられるから。音声知覚とは「聴こえた音が何を意味する単語なのか認識する」ことで、この能力が鍛えられるわけです。
シャドーイングでは聴こえてくるネイティブの英語をそのまま真似して追いかけていくので、ネイティブ特有のアクセントや音の変化などに意識を集中しなければなりません。細かい音にまで意識を集中するため、これまで聴き取れなかった音も聴こえるようになるでしょう。
内容をしっかり理解した上で、最初はスクリプトを見ながら行います。なぜなら、音声だけに集中する必要があるからです。抑揚や音の変化をしっかり真似してみましょう。
その際、自分の音声を録音しておくとセルフチェックができるので、抜けた単語などが確認できます。発音、音の変化、抑揚なども併せてチェックしましょう。
おすすめポッドキャスト【レベル別】
英語学習に特化したポッドキャストはたくさんあるので、レベル別にご紹介します。ご紹介するおすすめ番組はすべてApple Podcasts、Google Podcasts、Spotify内にで検索可能。利用したいものがあれば、検索してみましょう。
おすすめポッドキャスト【初心者向け】
Hapa英会話
エピソードの長さ:約30分
配信頻度:週1回
日米ハーフのJunさんがロサンゼルスから配信する人気番組。英語で話した後、日本語で同じ内容を話してくれます。英語のネイティブでありながら日本語も流暢に話し、日英で解説。内容は日常英会話で使う表現が多く、日米を比較したエピソードが多いのが特徴です。Junさんの英語はとても聴き取りやすいので、初心者でも無理なく聴けるでしょう。
また、Junさんが運営する「Hapa英会話」のウェブサイトでは、ポッドキャストのスクリプトや表現が無料で確認できます。
SAKURA English School
エピソードの長さ:数分~1時間以上
配信頻度:週1回
英会話講師SAKURAさんが配信するフレーズや単語の「聴き流し」に特化した番組。他の番組のようにおしゃべりがないので、フレーズに集中したい人におすすめ。YouTubeでもポッドキャストと同じタイトルの動画を配信しているので、フレーズのスペリング等を確認できます。
Learning English Broadcast – VOA Learning English
エピソードの長さ:約30分
配信頻度:毎日
米国の国営放送局「Voice of America」が配信する英語学習に特化した番組。英語を母国語としない人に向けて限られた語彙と短い文を使用して番組が作られている上、VOAの英語放送よりもゆっくりで理解しやすいでしょう。ちなみに、英語だけで日本語の解説はありません。内容はニュース系のものが多いので、興味のあるエピソードから始めるといいでしょう。
おすすめポッドキャスト【中級者向け】
台本なし英会話レッスン
エピソードの長さ:約30分~1時間
配信頻度:週1回
英会話講師である英国人のSeanさん、米国人のNateさん、日本人のそーたさんの3人が作る番組。番組のタイトルの通り、視聴者からの「お題」で即興のディスカッションとレッスンを行います。最大の特徴は、英国・米国の「英語の違い」や日本を含めた「文化の違い」を楽しく学べること。もちろん、文法や発音についても解説してくれます。
バイリンガルニュース
エピソードの長さ:約1時間半~2時間
配信頻度:週1回
日本語と英語でニュースを紹介する番組。バイリンガルのマイケルさんとマミさんによる台本なしのリアルな日常英会話を楽しめます。話すスピードもそれなりに早いので、中級以上の人におすすめです。内容は「火星の地下生命」「移住可能惑星」「脳内GPS」など、ニッチなテーマが多いのが特徴。文字起こしアプリが別にあるので、聴き取れなかった単語や表現の確認に便利です。
文字起こしアプリ
おすすめポッドキャスト【中級~上級者向け】
6 Minute English
エピソードの長さ:約6分
配信頻度:週1回
英国を代表するBBC放送局が提供する英語学習番組。番組のタイトル通り毎回6分という短さで、テーマは毎回異なります。ブリティッシュ・イングリッシュを学びたい人に最適。ウェブサイトで各エピソードのスクリプトが公開されています。英語で英語を学びたい中上級者向け。
Luke’s ENGLISH Podcast
エピソードの長さ:約1時間
配信頻度:週1回
英国出身の英語教師でありコメディアンでもあるLukeさんによる番組。役に立つ英語フレーズや英国文化だけでなく、タイムリーなトピックについて話したり視聴者からの質問に答えたりすることもあります。コメディアンなので話し方やジョークが面白く、飽きることなく聴けるでしょう。また、ウェブサイトで各エピソードのイントロダクションとエンディング部分のスクリプトが確認できます。
おすすめポッドキャスト【上級者向け】
TED Talks Daily
エピソードの長さ:約15分~20分
配信頻度:毎日(ウィークデイのみ)
世界の著名人による英語のプレゼンテーションで有名なTED(Technology Entertainment Design)によるポッドキャスト番組。ビジネス、自己啓発、研究といったテーマが多いので、英語以外の知識がつくだけでなく、好奇心も刺激してくれるでしょう。解説やスクリプトは公開されていませんが、ポッドキャストの音声を動画で視聴することは可能です。
All Ears English
エピソードの長さ:約15分~20分
配信頻度:月曜日~木曜日の週4回
米国の女性英語教師LindsayさんとMichelleさんがナチュラルスピードの英語で提供する番組。身近なテーマが多いので聴いていて楽しいです。また、英語学習のコツやフレーズだけでなく、ネイティブが日常的に使う表現を教えてくれるので生きた英語が学べます。スクリプトは週毎に公開されますが有料です。
This American Life
エピソードの長さ:約1時間
配信頻度:週1回
米国シカゴ発のラジオ番組「This American Life」をポッドキャスト番組として配信。実際に米国で起きていることを始め、エッセイや回想録など幅広いテーマを扱っているので、米国文化の理解にも役立つでしょう。ナチュラルなスピードなので上級者向けです。ウェブサイトでスクリプトが公開されています。
まとめ
ポッドキャストは無料で活用できる上、ネイティブの英語を思う存分聴ける優秀な教材です。教材を上手く活用して自分の弱点を見つけ、その弱点を克服していくことが重要です。まずは自分のレベルや好みに合ったポッドキャストの番組を見つけましょう。
Please SHARE this article.
英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう
英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。
無料登録しておくとお得な情報が届きます
今すぐ無料体験する最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結
※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます
レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。
利用者インタビュー
無料登録~7日以内なら初月半額
今すぐ無料体験する