「私は」「私を」「私の」英語の代名詞ってなに？英会話に必要な基本代名詞を解説！

英文法の基本とも言える代名詞。その中でも、人称代名詞は、中学英語での初期段階で「アイ・マイ・ミー・マイン」という覚え方をした人も多いことでしょう。一方、英語学習が進むといろいろな代名詞が出てきて、頭の中でうまく整理ができなくなってしまう人もいるのではないでしょうか。

今回は、代名詞の中で、特に英語を話す上で知っておいてほしい人称代名詞について分かりやすく解説します！

会話をスムーズにする代名詞

代名詞とは？

代名詞とは「名詞の代わりをする品詞」のことで、人・こと・もの・場所などを表します。基本は「それまでに出た名詞の代わり」として使われますが、文の一部あるいは文全部を指し示すこともあります。

The orange is rotten. You must not eat it. （そのオレンジは腐っている。食べてはいけない。）

it = The orange

Tim and Jane are engaged! Nobody would have thought it. （ティムとジェーンは婚約しているだって！そんなことは誰も考えもしなかったのに。）

it = Tim and Jane are engaged!

代名詞の種類

英語の代名詞にはいくつか種類があるので、以下にまとめます。

＜代名詞の種類＞

では早速、それぞれの代名詞の解説と例文を示していきます。

人称代名詞の種類について

人称代名詞一覧

人称代名詞とは、人やものの代わりをする語です。一人称は「自分自身あるいは話し手」、二人称は「相手あるいは聞き手」、三人称は「話し手と聞き手以外の人やもの」のことです。

人称代名詞は、下記の一覧にあるように「主格」「所有格」「目的格」「所有代名詞」「再帰代名詞」の５つに分類されます。上記の順に並べていますので、そのあとの解説とともに見ていきましょう。

人称代名詞は「格」で使い分ける

人称代名詞は「格」により語形に違いが現れます。「格」とは、名詞が文の中でどのような役割をしているかを示す語形のことです。つまり、「～は」「～の」「～を」の「は」「の」「を」の部分。名詞の格は、「主格」「所有格」「目的格」「所有代名詞」「再帰代名詞」の５つあります。

1.主格

文の主語「～は／が」になる語。（I / She / theyなど）
※上記一覧の一番左

They will get married next month. （彼らは来月結婚する。）

2.所有格

名詞を修飾して、「～の」で所有・所属などを表す語。（my / her / theirなど）
※上記一覧の左から2番目

The cat was licking its paw. （そのネコは足をなめていた。）

3.目的格

目的語「～を／に」を表す語。（me / him / themなど）
※上記一覧の左から3番目

I know him, but he doesn’t know me. （私は彼を知っているが、彼は私を知らない。）

4.所有代名詞

「～のもの」を表す語。所有格は名詞とともに使われますが、所有代名詞はその語だけで所有を表します。（mine / yours / oursなど）

※上記一覧の左から4番目

Yours is better than mine. （あなたのは私のよりいい。）

5.再帰代名詞

「～自身」を表す語。所有格や目的格に – selfあるいは – selvesをつけたものです。（myself / herself / itselfなど）。英訳する時には省くことが多いこと、また慣用句として用いられることが多い。

※上記一覧の左から5番目

She was talking herself. （彼女は独り言を言っていた。）

一人称の人称代名詞について

一人称の代名詞は、単数形、複数形で変わり、また「主格」「所有格」「目的格」「所有代名詞」でも変わるので、それぞれ見てみましょう。

一人称代名詞

１．単数形

・  1‐1「主格」
「私は」で、「I」と表示されているのが、主格です。

I’m playing the guitar.（私はギターを弾いています。）

・ 1‐２「所有格」
「私の」で、「my」と表示されているのが、所有格です。

My book is on the table.（私の本はテーブルの上にあります。）

・ 1‐３「目的格」
「私に」で、「me」と表示されているのが、目的格です。

The teacher helped me.（先生は私を助けてくれました。）

・ 1‐４「所有代名詞」
「～私のもの」で、「mine」と表示されているのが、所有代名詞です。

This book is mine.（この本は私のものです。）

・ 1－５「再帰代名詞」
「～私自身／私自身で」で、「myself」と表示されているのが、再帰代名詞です。

I found myself lost in New York.（私はニューヨークで迷子になりました。）

２．複数形

・ 1‐１「主格」

「私たちは／彼らは／彼女らは／それらは」で、「We/They」と表示されているのが、主格です。

We are going to the park.（私たちは公園に行きます。）

・ 1‐２「所有格」
「私たちの、彼らの、彼女らの、それらの」で、「our/their」と表示されているのが、所有格です。

Our house is near the beach.（私たちの家はビーチの近くにあります。）

・ 1‐３「目的格」
「私に、彼に、彼女に、それに」で、「us/them」と表示されているのが、目的格です。

The teacher helped us.（先生は私たちを助けてくれました。）

・ 1‐４「所有代名詞」
「～私のもの、彼のもの、彼女のもの」で、「ours/theirs」と表示されているのが、所有代名詞です。

This house is ours.（この家は私たちのものです。）

・ 1－５「再帰代名詞」
「～私自身／～私自身で」で、「ourselves」と表示されているのが、再帰代名詞です。

We found ourselves lost in the forest.（私たちは森の中で迷子になった）

二人称の人称代名詞を知ろう

二人称を表す単数形と複数形は、どちらも同じ「you」を使いますが、文脈によって区別されるので、日本語訳する際は注意しましょう。※再帰代名詞は、単数形、複数形があります。
１「主格」
「あなたは」で、「You」と表示されているのが、主格です。

You are my best friend.（あなたは私の親友です。）

２「所有格」
「あなたの」で、「your」と表示されているのが、所有格です。

The pen is your desk.（そのペンはあなたの机にあります。）

３「目的格」
「あなたに」で、「you」と表示されているのが、目的格です。

I met you last night.（昨夜あなたに会いました。）

４「所有代名詞」
「～あなたのもの」で、「yours」と表示されているのが、所有代名詞です。

You left your bag at my place. Is this one yours？（あなたは私の家にバッグを忘れました。このバッグはあなたのものですか？）

５「再帰代名詞」
「あなた自身、あなた自身で」で、「yourself、yourselves」と表示されているのが、所有代名詞です。

単数形：Take care of yourself.（お大事にしてください）

複数形：Please help yourselves. (皆さま、ご自由にお取りください)

三人称の人称代名詞を知ろう

三人称の代名詞は、単数形、複数形で変わり、また「主格」「所有格」「目的格」「所有代名詞」でも変わるので、それぞれ見てみましょう。

１．単数形

・ 1‐１「主格」
「彼は、彼女は、それは」で、「He/She/It」と表示されているのが、主格です。

He is reading a book. （彼女は本を読んでいます。）

She is happy. （彼女は幸せです。）

It was a great movie.（それは素晴らしい映画でした。）

・ 1‐２「所有格」
「彼の、彼女の、その」で、「his/her/its」と表示されているのが、所有格です。

His car is very fast. （彼の車はとても速いです。）

Her cat is sleeping. （彼女の猫は眠っています。）

Its tail is long. （その尻尾は長い。）

・ 1‐３「目的格」
「彼に、彼女に、それを」で、「him/her/it」と表示されているのが、目的格です。
※itは、主格と目的格が同じスペルです。

I go to the park with him.　（私は彼と公園に行きます。）

She saw him at the zoo.（彼女は動物園で彼を見かけました。）

The dog chased it.（その犬はそれを追いかけました。）

・ 1‐４「所有代名詞」
「～彼もの、～彼女もの」で、「his/hers」と表示されているのが、所有代名詞です。
※itの所有代名詞はありません。

That car is his.（あの車は彼のものです。）

The cat is hers.（その猫は彼女のものです。）

・ 1‐４「再帰代名詞」
「～彼自身/～彼女自身/それ自身」という意味で、「himself/herself、itself」と表示されているのが、再帰代名詞です。

He fixed the car himself. （彼はその車の修理を自分でしました。）

She made the bag herself.（彼女はそのバッグを自分で作りました。）

After five minutes, the machine shut itself down automatically. (その機械は5分後、自動的に電源が切れた)

２．複数形

・ 1‐１「主格」
「彼らは、彼女らは、それらは」で、どれも同じ単語で「They」と表示されているのが、主格です。

They have been working on this project for months.（彼ら/彼女らは数ヶ月間このプロジェクトに取り組んでいます。）

They are part of my new collection.（それらは、私の新しいコレクションです。）

・ 1‐２「所有格」
「彼らの、彼女らの、それらの」で、どれも同じ単語で「their」と表示されているのが、所有格です。

It is their house.（それは、彼らの家です。)

The trees turn red their leaves. （木々が紅葉する。）

・ 1‐３「目的格」
「彼らに、彼女らに、それらを（それらが）」で、どれも同じ単語で「them」と表示されているのが、目的格です。

Did you meet them yesterday? （昨日、彼らに会いましたか？）

I can’t find them anywhere.（どこを探してもないんだ。）

・ 1‐４「所有代名詞」
「彼らのもの、彼女らのもの」で、どれも同じ単語で「theirs」と表示されているのが、所有代名詞です。※itの所有代名詞はありません。

I don’t think many people can say they are satisfied with their salary.（自分の給料に満足していると言える人は少ないと思う。）

・ 1‐５「再帰代名詞」
「～彼ら自身/～彼女たち自身/それら自身」という意味で、「themselves」と表示されているのが、再帰代名詞です。

They need to prepare for the presentation by themselves.（彼らはそのプレゼンテーションの準備をする必要があります）

人称代名詞を理解したら、実際に話してみよう

一口に「人称代名詞」と言っても種類が多いので苦手意識を持つかもしれませんが、まずは基本を理解することから始めしましょう。その後は、マスターした人称代名詞を実践で使ってみてください。少しずつでもコツコツと積み重ねることが、英語習得の近道です！

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