TOEIC満点は何点?難易度は?高得点を目指すコツ

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進学やビジネスに幅広く必要とされるTOEICテスト。「せっかく勉強するなら満点を目指したい!」という高い志を持った人も少なくないはず。とはいえ、そもそもTOEICの満点は何点なのか、どんな参考書や単語帳を使って勉強すればいいのかなど、わからないことが多いですよね。そこで今回は、TOEICの満点について解説します。

TOEICの満点は990点!難易度や試験概要について

TOEICの問題構成は、リスニングセクション100問+リーディングセクション100問あり、10~990点の間の5点刻みで採点されます。TOEIC満点の取得者は、受験者の約0.3%と言われています。満点達成に必要な単語数は1万語以上であり、ネイティブレベルの読解とリスニングが求められます。また、ネイティブ並みの英語スキルに加えて、高い集中力も必要です。

TOEICの試験時間は、リスニングセクション45分+リーディングセクション75分の計120分。休憩を挟まずに高い集中力を維持することで、満点達成が狙えます。

TOEIC満点は難易度が高いですが、挑戦する価値は十分にあり、たとえ満点が取れなくても高スコアと言われる700点や800点が達成できるかもしれません。

TOEICで満点をとるメリットは?何に役立つ?

TOEICで満点を取得することで、高い英語スキルの証明が可能となり、将来の可能性を広げられます。

TOEICでの高スコアが大きなメリットになるのは、ビジネスシーンがメインです。

グローバル化が進んだことにより、現場レベルにまで高い英語スキルが求められる現代。多くの企業が、採用やキャリアアップの目安にTOEICを用い、海外赴任者選抜の基準にもしているほどです。

特に海外駐在や外資系企業への就職を目指す場合、満点に近いスコアを取得すれば大きく役に立つでしょう。

また、TOEICスコアが活用される場面はビジネスシーンに限りません。進学や留学、ボランティアなどにも使われます。

たとえば、推薦入試や英語試験免除などの基準に、TOEICスコアを活用している大学や大学院は多いです。留学先の大学選びでも、TOEICスコアを出願要件にしているところがあります。

TOEICのスコアの活かし方や高得点を取得するメリットについては、

TOEICで自慢のできる点数とは?学生や社会人の評価される点数

大学生がTOEIC高得点を取得するメリットとは?TOEIC満点の著者が勉強方法や取るべき点数を解説!」で紹介していますので、一度読んでみてくださいね。

レベル解説とスコア別の勉強法

TOEICスコアごとの英語力を確認してみましょう。自分の点数に合わせて、満点までのロードマップ方法を紹介します。

初心者レベル(400点以下)の英語

実際の英語力としては、簡単な短文であれば何とか聞き取ることができ、片言の英語で返すことが可能なレベル(400点以下)です。読み書きにおいては、挨拶や簡単な定型文であれば理解できますが、実際に書くとなると単語や文法のミスが出るレベルです。

初心者レベル(400点以下)の勉強法

最初に、リーディングからスピーキングまであらゆる英語スキルの土台となる語彙力からつけましょう。

知っている単語数が増えれば増えるほど、より多くの英語が読めるようになり、聞き取れるようにもなるのです。単語学習は意識的に取り組むようにし、毎日コツコツと続けることが重要だと言えます。本屋さんに並ぶTOEICの単語帳で、手に取って、自分が見やすい、勉強しやすいと思ったものを選んだり、多くの人が選んでいる単語帳を選びましょう。たくさんあるので迷いますが、あれこれ欲張らず、1冊のみ選んでくださいね。

TOEICの公式問題集にはまだ挑戦しないほうが良いです。公式問題集に挑戦したものの全く問題が解けず、自信をなくして英語学習をやめてしまう方もいるので注意してください。

中級者レベル(600点以下)の英語

Part3やPart4などの長文リスニングでは、細かな内容までは理解できないものの、何となく文脈を理解した上で回答が可能なレベルです。リーディングに関しては、看板やビジネスメールなどのシンプルな文章であれば読み解けます。

しかし英会話となると自分の意思を伝えることは難しく、適切なニュアンスを説明できないことがほとんどです。

中級者レベル(600点以下)の勉強法

まず実際にTOEICの問題を解いてみて、現在の自分の苦手ポイントを知りましょう。

リスニングが苦手な場合はシャドウイングなどの対策を、リーディングが苦手な場合は英文法の演習などを重点的に行い、正答率を上げる努力が求められます。

向き不向きはありますが、一般的にリーディングよりリスニングのほうが高得点を取りやすいといわれているため、リスニング対策へ集中するのも一つのコツです。

中上級者レベル(800点以下)の英語

英語を使った仕事にも難なく対応できるレベルが想定され、外資系など一部の企業を除いて、国際部門や海外営業部門など、英語を使ったポジションで求められるレベル。

リスニングに関しては、Part1~Part4までひととおり理解でき「何となく分かるレベル」を卒業していることがほとんどで、リーディングに関しても、文中で理解できない単語がかなり減りストレスなく読解できます。

中上級者レベル(800点以下)の勉強法

それなりの勉強時間を確保することが前提です。会社の休憩時間に単語帳を開いたり、寝る前に読解問題を解いたりなど、日々の生活のなかに英語学習の時間を組み込むことを意識しましょう。

また、単語帳や文法書のほか、公式問題集を繰り返し解くことも目標達成のコツです。700点〜800点を取得している方の多くに単語力があるのは当たり前として、その上で公式問題集を何度も解いて、問題形式を分析したり、細かい文法まで隅々チェックして漏れがないようにしましょう。

各パートのポイント紹介

TOEICで満点を取得するためには、英語の土台構築のほか、TOEICならではの対策も必要です。ここからは、リスニングパートとリーディングパートのポイントを、おすすめの参考書と共に紹介します。

リスニングは聞く前に問題文を読んでおくこと。聞き逃したら潔く捨てよう

リスニングセクションは、全4パートで構成されています。各パートの問題形式と特徴は下記の通りです。

セクション 問題形式 特徴

Part1
写真描写 1枚の写真についての説明文が4つ流され、最適なものを選びます。

Part2
応答 1つの質問または文章に対する3つの答えが流され、最適なものを選びます。

Part3
会話 2人または3人の会話を聞いたあと、設問に合った回答を選びます。

Part4
説明文 ミニトークを聞いたあと、設問に合った回答を選びます。

リスニングパートの最難関は、Part3とPart4です。

Part3とPart4を攻略するためには、問題音声が流れる前に質問文と選択肢に目を通す「先読み」のテクニックが必要に。

しかし、先読みをすることは簡単なものではありません。全ての質問と選択肢に目を通す前に、音声が流れ始めるという失敗はよくあります。

効率よく先読みを行うため、Part1とPart2の実施中にPart3以降の先読みをしましょう。Part1とPart2は聞き取る内容が短く、比較的難易度が低いです。

具体的には、下記の時間配分を意識してみましょう。

Part1:90秒のアナウンス中に6問の写真に目を通す
Part2:90秒のアナウンス中にPart3以降の先読み
Part3:50秒の説明アナウンスと設問間の8秒で先読み
Part4:50秒の説明アナウンスと設問間の8秒で先読み

Part1とPart2では素早く回答を選び、次の問題音声が流れるまでの間に、Part3以降の先読みをします。こうすることで、効率よく先読みを行うことができ、Part3とPart4の正答率アップが見込めるでしょう。

壁は長文読解!リーディングスピードを上げて時間配分を徹底しよう

リーディングセクションは、Part5からPart7の全3パートで構成されています。各パートの問題形式と特徴は下記のとおりです。

セクション 問題形式 特徴

Part5
短文穴埋め問題 4つの選択肢の中から、最適なものを選び文章を完成させます。

Part6
長文穴埋め問題 4つの選択肢の中から、最適なものを選び文章を完成させます。1つの長文に対し設問は4つです。

Part7
長文読解問題 長文と設問を読み、4つの選択肢の中から最適なものを選びます。

リーディングセクションでは時間配分が重要です。Part7の長文読解が54問/全100問もあるため、多くの時間を残して臨む必要があります。

おすすめの時間配分は下記の通りです。

Part5(文法):10分(1問あたり20秒)
Part6(長文穴埋め):10分(1問あたり約40秒)
Part7(長文読解):55分(1問当たり約70秒)

Part5では、文法や単語知識が問われます。20秒ほど考えても正解が分からなかった場合は、適当に回答を選び、テンポよくサクサクと解きましょう。

時間配分と同様に重要な対策が、リーディングスピードを上げることです。リーディングスピードを上げるためには、多くの英文を読むこと、そして単語力を伸ばすことに尽きます。

まずはスラスラと読める文章から始め、次第に単語レベルや文量を上げていくことがおすすめ。TOEIC満点を狙う方におすすめの単語帳は、「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」です。

「金のフレーズ」には、600点から990点達成までに必要なTOEIC頻出単語が網羅されています。メイン単語はもちろん、類疑語や対義語など記載されている全ての単語を覚えれば、リーディングセクションで苦労することはありません。

リーディングスピードを上げるなら、「TOEIC(R)テスト新形式精選模試リーディング2」がおすすめ。TOEIC満点を達成した講師陣が厳選した500問が収録されており、毎日のリーディング学習にぴったりの教材と言えます。

TOEICで満点を取るためのコツは?テクニックも大事!

TOEICで満点を狙うのなら、TOEICならではのテクニックも身につける必要があります。多々あるテクニックの中でも、特に重要なものが現状分析と時間配分です。

TOEIC対策では、得意分野よりも苦手分野を伸ばして、効率よくスコアアップしましょう。そのためには、まずは自身の英語力の分析が必要です。本格的なTOEIC対策を開始する前に、公式問題集を解いて、客観的に英語スキルを把握しましょう。ご自分のレベル感を知りたいときは、「TOEICとは?試験の概要からスコアレベル、問題形式、対策まで徹底解説」を参照にしてくださいね。

現状分析ができたら、実戦形式で最新の公式問題集を何度も解くこと。必ず時間配分も前述したアドバイスのようにある程度決めておき、その時間内で解けるように訓練しておくことも重要です。

時間配分を決めて問題集を繰り返し解くことで本番に慣れれば、試験当日も焦らずスムーズに問題を解けるようになります。詳しいコツについては、「TOEICの時間配分を知って高得点を狙おう!」を参考にして、レベルアップを目指しましょう。

必要な勉強時間

TOEICのスコアを100点上げるために必要な学習時間は200時間以上だとされています。下記に点数ごとの学習時間をまとめているので、自分の現在の点数と照らし合わせてみてください。

点数学習時間
250→350200時間
350→450225時間
450→550225時間
550→650225時間
650→750225時間
750→850275時間
850→950325時間

上記の表は、Oxford University Press(オックスフォード大学出版局)がTOEICを受験する生徒向けに作成したものです。 例えば250点から350点に伸ばすためには、200時間の学習時間が必要とされています。ほかの点数と比べて学習時間が短く済むのは、250点程度の方は基本的な英語力が身についておらず、単語や文法を少し学習するだけで点数がぐんと伸びる可能性があるからです。

参考:A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success|Oxford University Press(オックスフォード大学出版局)

(まとめ)アウトプットも大切

TOEIC満点を取るためには、英語スキルを高めることはもちろん、時間配分や解く順番などのテクニックも必要。総合的にTOEIC対策をすれば、満点も不可能ではありません!

TOEIC対策で高い英語力を身につけたら、スピーキングなどのアウトプット学習に取り組むことがおすすめです。良質なアウトプットを繰り返すことで、スラスラと英語が話せるようになります。アウトプットの場所を探しているなら、PCやスマホで手軽に行えるレアジョブではオンライン英会話レッスンを検討してみてくださいね。

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