英語の補語とは?目的語や修飾後との違いって?分かれば簡単な補語を徹底解説!

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英語を勉強する上で、よく目にする補語という言葉。

言葉自体は知っているものの「どのような使い方をするの?」や「目的語とは何が違うの?」など、疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、補語の使い方や目的語との違い、文章内で補語を見つけるポイントなどを解説します。

補語の知識は正しい英文を作成するために必要なため、確実におさえておきましょう。

補語って簡単にいうと何?目的語や修飾語との違いもおさえよう

補語とは主語や動詞、目的語だけでは意味が通じないときに補完する役割として使われる言葉のことを指します。

こちらでは補語とは一体何か、そして目的語や修飾語とは何が違うのかなどをまとめているので、まずは基本的な意味や働きを理解しましょう。

補語:情報を補ってくれるもの。Cにあたるもの

補語とは、文章内で足りない情報を補う役割を果たすもの。英文を構成する要素にはS(主語)やV(動詞)、O(目的語)などがありますが、補語はそのなかでもCに該当します。

字面だけ見てもイメージしにくいので、実際に例文で確認してみましょう。

1. I am Yuka. (私はユカです)

2. She looks cute. (彼女は可愛らしいです)

3. He became a teacher. (彼は先生になった)

4. She calls me Mike. (彼女は私をマイクと呼びます)

上記例文のうち1~3は語順がSVCの「第2文型」、4は語順がSVOCの「第5文型」と呼ばれるものです。それぞれの文型については、後ほど詳しく解説します。

まず例文1のI am Yuka.というSVCの文章において、補語にあたる言葉はYukaです。I am(私は~です)だけでは意味が通じないため、Yukaという補語を置くことで文章が成立します。

また例文4のShe calls me MikeというSVOCの文章で、補語にあたる言葉はMikeです。もしもこの文章に補語がなければ、She calls me. (彼女は私を呼びます)と全く違う意味の文章が出来上がってしまいます。そのため補語のMikeを置くことで、正しい文章を完成させています。

この章ではまず、「補語とは主語や動詞、目的語だけでは文章が成立しないときに使われる要素」だということを念頭に置いておきましょう。

目的語:動詞の対象になるもの。Oにあたるもの

目的語とは動詞の対象となる言葉のことで、日本語にすると「~を」や「~に」などの意味を表すOにあたります。

目的語の役割をよりイメージしやすいよう、例文で確認してみましょう。

1. I study English. (私は英語を勉強します)

2. My father has a car. (私の父は車を持っています)

3. She knows that I don’t like roller coasters. (彼女は私がジェットコースターを嫌いなことを知っています)

まず例文1のI study Englishにおいて、目的語がどれか分からない場合は「何をstudyするんだろう?」と動詞の対象を考えてみてください。「English(英語)をstudy(勉強する)」ことから、目的語はEnglishとなります。

また目的語はEnglishやa carなどの名詞だけでなく、例文3のthat I don’t like roller coastersのような節が登場するパターンも少なくありません。

ちなみに、studyやhave、knowのような後ろに目的語を伴う動詞を他動詞ということもあわせて覚えておきましょう。

補語と目的語の違いは、目的語は動詞が示す動作の対象を表すということ。補語は、主語や動詞、目的語だけでは文章が成り立たないときに使われる言葉で、目的語のように「~を」や「~に」など動詞の対象を示すことはありません。

修飾語:文章を肉付けるもの。なくても成り立つ

補語と目的語のほかに覚えておきたい言葉が、修飾語です。修飾語はMにあたり、文章をより具体的に説明する働きがあります。

それでは下記の例文のうち、修飾語にあたるのはどの部分か考えてみましょう。

1. I play the guitar very well. (私はギターをとても上手に弾きます)

2. He speaks English fluently. (彼女は英語を流暢に話します)

3. My mother bought a watch made in China. (私の母は中国製の時計を買いました)

上記3つの例文で、修飾語にあたるのは下記の部分です。

1. “very”
2. “fluently”
3. “made in China”

修飾語には例文1・2のような副詞や、3のような形容詞などさまざまな形があります。

あくまで修飾語は文章を肉付けする役割で、たとえ存在しなくても成立するのが特徴です。例文1はvery(とても)を抜いても「私はギターを上手に弾きます」と文章が成立し、ほかの2つの例文も同様です。

しかしながら修飾語は相手に対して状況をより詳しく説明するために重要な要素であることは事実。そのため英作文や英会話では、修飾語を省略し過ぎないよう注意しておきましょう。

まずは補語を理解するのに必要な英語の文型をおさえよう!

補語をマスターするためには、英語の語順である文型についてまず知る必要があります。

こちらでは、英語の基本とも呼べる5つの文型を紹介しているので、補語の使い方はもちろん、それぞれの文型との違いをおさえましょう。

第1文型:SV【SはVの状態にある】

第1文型のSVは、5文型のなかでも最もシンプルな形です。最初に「補語とは主語や動詞、目的語だけでは意味が通じないときに使われる言葉」と説明しましたが、第1文型は補語や目的語がなくても動詞だけで文章が成立します。

1. I laughed. (私は笑いました)

2. She lived in Japan. (彼女は日本へ住みました)

3. There is a beautiful picture. (美しい写真があります)

例文1では、I(私)の状態をlaughed(笑った)が説明することで完璧な文章が成立しています。例文2に関しては、livedのあとにin Japanがついていますが、これは補語や目的語ではなく修飾語です。

SVMと捉えても良いですが、文型を見極める際にMは考慮しないことがほとんどです。また上記の”laugh”や”stay”のような、目的語を後ろに置かずそれだけで意味が成り立つ動詞を自動詞と言います。

例文3に関しては、一見するとThereが主語のように思えるかもしれません。ですが日本語を見て分かる通り、この文章の主語はa beautiful pictureです。

そしてisがVを表し、文章内にはSとVしか存在しないため第1文型であると見極められます。There is / are構文は混乱しやすいため、この構文が登場したときは第1文型だと思い出すようにしましょう。

第2文型:SVC【S=Cの状態である】

最初に少し説明したSVCの第2文型について、より詳しく見ていきます。第2文型は「S=Cの状態」になるのが特徴で、主語と補語は同じ人物や物を指すことが基本です。

それでは下記の例文のなかで、どの部分がSとCにあたるのか考えてみましょう。

1. I am an English teacher. (私は英語の先生です)

2. She looks happy. (彼女は幸せそうです)

3. This cake tastes good. (このお菓子は美味しいです)

4. You feel loneliness in the hospital. (あなたは病院で孤独を感じています)

5. Are you a salesperson in that company? (あなたはあの会社の販売員ですか?)

例文1は「私=英語の先生」、2は「彼女=幸せそう」、そして3は「このお菓子=美味しい」というように、Sの状態をCが説明しています。また例文4・5のように、SVCの後ろにin the hospitalやin that companyなどの修飾語が続くパターンも珍しくありません。

SVCのVにはbe動詞のほかにlook(~のように見える)、taste(~の味がする)、feel(~を感じる)など五感を表す知覚動詞、make(~なる)やbecome(~になる)などの変化を表す動詞がよく使われるので、あわせて覚えておきましょう。

第3文型:SVO【OをVする。S≠O】

第3文型のSVOでは、「OにVする」や「OをVする」などの文章が成り立ちます。第2文型であるSVCとの大きな違いは、SとOが一致しない点です。

「S≠O」とはどういう意味なのか、下記の例文で確認してみましょう。

1. I have a cute cat. (私は可愛い猫を飼っています)

2. We discussed this problem. (私たちはその問題を議論しました)

3. She did not marry my brother. (彼女は私の兄と結婚しませんでした)

4. I will not reach the hotel until 11pm. (私は夜の11時までにホテルへ到着しないでしょう)

例文1を要素別に分解すると、S=I、V=have、O=a cute catです。SVOだけで文章が完結しており、さらにSとOがそれぞれ別の対象を表す「S≠O」であることから第3文型だと分かります。

目的語を後ろに置く動詞を他動詞と呼びますが、他動詞には用法を間違えやすい単語が多いため注意しなければいけません。例文2のdiscussは(議論する)という意味ですが、日本語で「私たちはその問題に”ついて”議論した」と捉えてしまい、discussedの後ろにaboutを置く方が多くいます。

そのほか、marry withやreach atなど不要な前置詞を置いてしまう方が多いので、SVOの文章では「この動詞は本当に他動詞?前置詞は必要ない?」と一度立ち止まって考えることが大切です。

第4文型:SVOO【SはO1にO2をVする。S≠O1≠O2】

第4文型のSVOOには目的語が2つ登場するため、こちらではO1とO2に分けて説明します。第4文型では、「SはO1にO2をVする」という文章が成り立つのが特徴です。

日本語の説明だけでは分かりにくいので、例文で詳しく構造を見てみましょう。

1. I give you this gift. (私はあなたにこのギフトを与えます)

2. My brother bought us a new watch. (私の兄は私たちに新しい時計を買いました)

3. My mother teaches me English. (私の母は私に英語を教えます)

例文1をSVOOに分解すると、S=I、V=give、O1=you、O2=this giftです。これを「SはO1にO2をVする」に当てはめると、「私はあなたにこのギフトを与えます」と意味が通じます。

このSVOOで確実に覚えておきたいのが、「S≠O1≠O2」だということ。主語と2つの目的語は、どれも一致しないのがポイントです。またO1には代名詞が使われることが多いですが、meやyou、her、him、them、usなどの目的格を必ず使わなければいけません。

さらにSVOOの文章は、下記のようなSVOの文章に変えることも可能です。

My mother teaches me English.

My mother teaches English to me.

SVOOをSVOの文章にする場合、Vの後ろにO2が位置し、O2の後ろはto/for+O1という語順になるため、あわせて覚えておきましょう。

第5文型:SVOC【O=C】

最後に紹介する第5文型のSVOCは、日本語で「SはOをCにVする」を意味します。第5文型の特徴は「O=C」が成り立つことで、下記のような文章を作ることが可能です。

1. He calls me Yuka. (彼は私をユカと呼びます)

2. I keep the door open. (私はドアを開けたままにします)

3. You made me happy. (あなたは私を幸せにさせました)

4. We named this dog Mark. (私たちはこの犬をマークと名付けました)

例文1はHe(彼)がme(私)をYuka(ユカ)とcalls(呼ぶ)の意味で、「SはOをCにVする」の形が成立しています。また4つの例文は全て「私=ユカ」、「ドア=開いたままの状態」、「私=幸せ」、「この犬=マーク」とO=Cが一致していることから、SVOCの第5文型だと判断できるでしょう。

第5文型も第4文型と同様に、Oに位置するのはmeやherなどの目的格で、IやSheなどを置くことはできないため注意してください。第5文型では主に下記のような動詞が登場します。ため、代表例として覚えておきましょう。

make、have、let(~させる)、call(~と呼ぶ)、find(~と気づく)、keep(~に保つ)、name(~と名付ける)、appoint(~に任命する)

補語の種類は大きくわけて2つ!役割をチェックしよう

補語の意味とそれぞれの文型を学んだ後は、より理解を深めるためにも補語が持つ2つの役割をチェックしましょう。

①SVCの文型で使う主語補語!主語とイコールの関係

SVCのような「S=C」の形をとる補語を主語補語と呼び、名詞以外にも様々な品詞や句、節が当てはまります。

どのような要素が主語補語になるのか、例文で確認してみましょう。

1. My father is a French chef. (私の父はフランス料理のシェフです)

2. I am Yuka. (私はユカです)

3. You look sick. (あなたは具合が悪そうです)

4. My hobby is reading books. (私の趣味は本を読むことです)

5. Most important thing is to get up early. (最も大切なことは朝早く起きることです)

例文1~3に関しては、Cにあたるのが名詞、代名詞、形容詞とどれも単純なため分かりやすいかもしれません。

4番目は動名詞(~ing)、そして5は不定詞(to +動詞の原形)で、両方とも日本語で(~すること)を意味します。この2つは現在進行形や前置詞と間違えやすいため、注意してください。

6. My house is on fire. (私の家は燃えています)

7. The issue is that we don’t have much money. (問題は私たちが多くのお金を持っていないことです)

6番目のon fireは(燃えている)を意味する前置詞句で、My houseの状態を表していることからCに該当します。最後の7番目は少し分かりにくいですが、The issueの内容をthat節が説明しており、主語とthat節をisが結ぶSVCの文型を形成していると言えるでしょう。

②SVOCの文型で使う目的語補語!目的語とイコールの関係

目的語補語はSVOCの文型で登場する補語で、必ず「O=C」が成立します。主語補語と同じく、名詞以外の品詞や句、節などが該当するため、例文で確認してみましょう。

1. Tom appointed him chairperson. (トムは彼を議長に任命しました)

2. You made me angry. (あなたは私を怒らせました)

例文1でCに該当するのはchairperson(議長)という名詞、2番目でCに該当するのはangry(怒る)という形容詞です。

3. Can you imagine me driving a car? (あなたは私が車を運転することを想像できますか?)

4. I had my bag stolen. (私は私のバッグを盗まれました)

例文3・4の分詞については、OとCがどのような関係にあるのか注目しなければいけません。例文3はdriving(運転する)という行動をme(私)が自ら能動的に行っていることから、現在進行形のingが使われます。

一方、例文4はmy bag(私のバッグ)が(盗まれる)受け身側であることから、stolen(盗まれる)という過去分詞が使われます。このように能動と受動ではCの形が変わるため、OとCの関係を見極めることが大切です。

5. I found my cat on the sofa. (私は私の猫がソファの上にいることに気づきました)

最後の例文5は「私の猫=ソファの上にいる状態」を表しているため、SVOCと判断して問題ないでしょう。

補足:SVOやSVOOの文章に補語が置かれることはない!間違いに注意

ここまで補語を使う文型を中心にお伝えしてきましたが、実際に英文を見て「SVOやSVOOとの違いをすぐに見抜くのは難しい」という方もいるかもしれません。

そこでこちらではSVCとSVO、SVOOとSVOCを簡単に区別する方法を紹介します。

まず、文型が不明な英文に出会ったとき、その文章がSVCかどうか知りたい場合は「S=C」が成り立つかどうかに注目してみてください。

1. I am a student. (私は生徒です)

2. I study English. (私は英語を勉強します)

1番目の文章では「私=生徒」のためSVC、2番目は「私≠英語」のためSVOであることが分かります。同様の考え方で、下記の文章のうちどちらがSVOCか考えてみましょう。

3. I made you sad. (私はあなたを悲しませました)

4. I gave you a present. (私はあなたにプレゼントを与えました)

SVOCの条件は、「O=C」が成り立つこと。例文3は「あなた=悲しい」である一方、4番目は「あなた≠プレゼント」となるためSVOCの文章は3だと分かります。

また上記の考え方のほかに、Cには名詞や形容詞などさまざまな品詞が当てはまる一方、Oには基本的に名詞しか当てはまらないことを覚えておくと良いです。

例文3ではsad(悲しい)という形容詞が置かれていることから、「Oには名詞しか当てはまらないから、つまり例文3はSVOCだ」と判断できます。

補語か目的語か見極められる?問題をやってみよう!

それでは最後に、英文を見て補語を見極められるかどうか挑戦してみましょう。下記5つの例文のなかには補語を含む文章が3つあるので、どれが補語か探し出してみてください。

1. I don’t want to make you angry.

2. My favorite food is Sushi.

3. She plays basketball every morning.

4. I had to tell you the deadline for registration.

5. Can you keep the kitchen clean?

答えは分かりましたか?それでは、上記5つの例文を答え合わせしてみましょう。

1. SVOC (私はあなたを怒らせたくありませんでした)
2. SVC (私の好きな食べ物は寿司です)
3. SVO (彼女は毎朝バスケットボールをします)
4. SVOO (私はあなたに登録期限を伝えるべきでした)
5. SVOC (キッチンをきれいなままに保てますか?)

5つの文章のなかで、補語のCが含まれているのは1、2、5です。

1「あなた=怒っている」、2「私のお気に入りの食べ物=寿司」、5「キッチン=きれい」とS=CまたはO=Cの形をとっていることから、SVCとSVOCの文型が完成していることが分かります。

それに対して3は「彼女≠バスケットボール」、4は「あなた≠登録期限」であることから、補語のCではなく目的語のOだと判断できます。

最初のうちはCとOを瞬時に見分けることが難しいので、上記の問題を解けなかったからといって落ち込む必要はありません。「この文章の文型は何だろう?」と意識しながら英文に触れ、文型を見抜く練習を少しずつ始めてみましょう。

まとめ

補語を理解するメリットは、英文を「ただ何となく読める」という状態から、「文章の構造が分かる」というレベルに近づける点にあります。

もちろん補語以外にも目的語や修飾語など、英文にはさまざまな要素がありますが、まずは補語とは何かを理解し、その上でほかの要素との違いを学ぶことが大切です。

今回紹介した補語の見分け方を参考にしながら、英文を読むときは文型に注目しつつ、英文の読解力を鍛える訓練からぜひ始めてみましょう。

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