TOEFLスピーキング対策にコツはある?おすすめの勉強法を公開!

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さまざまな英語試験があるなか、留学を目指す人に馴染み深いのがTOEFLです。アカデミックな出題が多いため、スコアがなかなか伸びなくて悩んでいる人もいることでしょう。特に、スピーキングに対して苦手意識を持っている人は多いものです。

そこで今回は、TOEFLのスピーキングテストにおける対策のコツを解説します。TOEFLのスピーキングのスコアアップを目指す人、スピーキングに苦手意識を持っている人は、ぜひご一読ください。

TOEFL iBTスピーキングの概要

TOEFL iBTは、米国のETS(Educational Testing Service)が開発したテストです。「非英語圏出身者が、英語圏の大学に入学できる英語力を備えているか」を測るために利用されています。

近年では、日本の大学や大学院の受験でも、TOEFL iBTのスコアを利用できるところが増えてきました。TOEFL iBTにはリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4つのセクションがあります。

それぞれに概要を確認しておきましょう。

スコアは4点満点の5段階評価

TOEFL iBTテストの所要時間は4つのセクション合わせて4時間30分です。このうち、スピーキングは2019年に新形式になり、現在は設問が4つ、約15分の試験時間になりました。

インターネットで受験できるテストで、試験会場にて1人1台コンピュータを使用して回答します。4つの採点項目1つにつき、0〜4点の5段階評価でスコアが決定します。

0〜4点の代表的な採点基準は以下の通りです。

0点 回答する姿勢がなく全く話していない、または問題とは関係ないことを話している
1点 問題に関連する内容をほぼ話せていない・口ごもりが多い
2点 回答自体はできているが、内容が不十分・英語の間違いが散見される・論理性に問題がある・流暢さがない
3点 回答にはよく答えていて、ある程度流暢に話せるが、英語の間違いが散見される・言葉のつまりがある
4点 しっかり回答できており、英語の間違いはほぼなく、流暢さや話の論理性にも問題ない

評価項目は発音・構成など4点

スピーキングセクションの採点項目は4つあります。これら4つの採点項目1つにつき、先に説明した0〜4点の5段階でスコアが出されます。

General Description 概要、適切かつ十分な回答ができているか
Delivery 流暢に話せているか、発音・イントネーションなどがクリアか
Language Use 単語や文法等が正しく使えているか、自然であり表現豊かであるか
Topic Development 話の展開やつながりが良いか、わかりやすいか

それぞれ具体的にどのような点をチェックされるのかみていきましょう。

General Description

General Descriptionは、質問に対する回答がきちんとできているかを判断する項目です。

細かい文法や発音ミスが少ないことも重要ですが、それ以上に聞かれていることにきちんと答えを出しているかが問われます。英語は言語であり、あくまで人と人とのコミュニケーションツールです。TOEFLスピーキングでもコミュニケーション能力が問われています。質問の意図を正しく理解し、求められている回答を過不足なく返すことができればスコア4と評価されます。

Delivery

Deliveryは途切れることなくスムーズに話せているかどうか・良い発音で話せているかどうかをチェックする項目です。

言い淀みや言い直し、Well…やHum… というようなつなぎ言葉が多いと点数が低くなります。黙り込んでしまうのは大きなマイナス評価になるのでくれぐれも注意が必要です。発音に関しては、rとlの区別など英語特有の発音が正しくできていることが基本。

さらに、会話では発音されないことがある・つなげて発音される言葉もハイスコアを取るには重要なポイントになってきます。

Language use

Language useは、語彙力と文法力を見るセクションです。

文法の教科書や参考書をしっかりこなしていれば、十分対応できるでしょう。スピーキングセクションで求められる語彙力と文法力は、特別レベルが高いわけではありません。求められているのは、シンプルでわかりやすい表現ができるか

難しいことを複雑な構文を使って述べるより、基本的なミスが少ないことのほうが高く評価されます。単語力や知識よりも、問いが聞いていることに端的に答え、論理的に意見を述べる能力が必要です。

Topic development

Topic developmentは、聞かれていることにきっちり答えられているのかを見る項目です。

問いに適切に答えること・意見をわかりやすく明確に展開できることが求められています。WhatやWhyの意見が聞かれているのであれば、「何をどういう理由で」がしっかり答えられなければなりません。質問の意図を正確に捉え、過不足なく答えることができればハイスコアを得ることができます。

反対に、質問から外れた回答をしてしまうと点数は低くなります。採点官が、的確に答えられていると感じられるような明確な回答をすることが重要です。

TOEFL iBTスピーキングの問題傾向を解説!

TOEFL iBTスピーキングは、4つの設問で約15分間あります。回答は録音されますが、制限時間が設けられており、制限時間内に録音された回答だけが評価の対象になります。

さらに、スピーキングセクションの出題では「Independent task」と「Integrated task」の2種類があります。

Independent task 問題数:1問
準備時間:15秒
回答時間:45秒
Integrated task 問題数:3問
準備時間:30秒
回答時間:60秒

Question1の問題形式

Question1は、Independent taskです。課題に対して自分の立場から根拠を示しながら意見を述べます。Agree/Disagreeで回答できる問題・Preferenceで好みを答える問題・提示された意見に対して良い・悪いを問う問題がよく出題されます。

Q1の例文

出典:TOEFL iBT® Speaking Practice Questions

上の例題であれば、I prefer a risk-taking attitude. Because I think it’s easier to seize opportunities if you’re not afraid of risk.など、最初に意見の主張から始めましょう。続けて、First,やFor example,と意見の理由を続けるのがおすすめです。

Question2~4の問題形式

Question2~3はIntegrated taskです。文章を読み、音声を聞いて、2つの情報を要約する問題が問出題されます。

Question2では、文章を読んだのち、会話文の音声を聞いて回答に移ります。会話文の人物の主張をしっかり聞き取ることがポイントです。

Q2の例文



出典:TOEFL iBT® Speaking Practice Questions

この場合であれば、The sculpture program will be elimineted. Mainly because only one professor will retire this year and there is no budget to hire a new full-time professor.などと始めるとよいでしょう。

Question3・4では、アカデミックな内容に関するレクチャーを聞いて、対象のトピックについて説明します。Question4は、短い音声を聞いて内容を要約する問題ですが、設問文などは印刷されていません。

Q3の例文


出典:TOEFL iBT® Speaking Practice Questions

回答は、In her opinion, eliminating the sculpture class is a big loss for the faculty and the change is too drastic. If they don’t have the budget, they can hire a part-time professor or a professor who can also teach sculpture.などと始めるとよいでしょう。

TOEFLスピーキングで点数を伸ばすコツとは?

英語には4技能(聞く・読む・話す・書く)がありますが、スピーキング力は習得が難しいスキルの1つです。とはいえ、TOEFLという試験で問われるスピーキング力は、傾向を知って対策を取ればスコアアップは望めます。

どのようにすればTOEFLスピーキングで高スコアを取れるのか、テスト対策を具体的に紹介します。

短文をつなげてテンポよく話す

TOEFLスピーキングの評価項目の1つに、流暢さがあります。別の表現に言い換えれば、つなぎ言葉を使わないでスムーズに話す、ということになります。そのため、難しいことを言おうとせずに、「短文をつなげてテンポよく話す」ことが重要です。

つなぎ言葉を使わないようにしながらも、つまらず沈黙する時間も作らないというのは、かなり難易度が高いもの。日ごろから、自分の主張を短く簡単な文章で、スラスラと話せるようにするトレーニングをしておくことがポイントとなります。

テンプレートに当てはめて文章を作る

日本語であっても、だらだら話されては要点がさっぱりわかりません。簡潔な表現を好む英語ならなおさらのこと。主張を明確にし、短い文章を重ねてテンポ良く話したいときは、「テンプレート」に当てはめながら文章を作るのがおすすめです。

たとえば、意見の最初はTo begin withやFirst,で始めると決めておけば、あとは回答時に必要な内容を後ろに当てはめればOK。限られた時間で言いたいことを言い切るためにも、テンプレートで発言の筋道を立てておくと有効です。

要点を絞ってメモを取る

Integratedの問題では、「うまくメモを取れるか」がスコアに大きく影響します。音声のなかに出てくる重要なキーワードをしっかり書き取ることができれば、回答が非常に楽になります。短い時間で要領良くメモを取るには、いくつかコツがあるので確認しておきましょう。

・トピックや主テーマが何か確認する
・登場人物の主張となるキーワードを聞き逃さない
・話全体の流れを押さえる

ただし、メモを取ることに固執しないよう注意も必要です。メモは、あくまで回答の準備でしかありません。メモを取ることに夢中になって肝心なことを聞き逃すことがないように、サッと一言でメモを取るようにしましょう。何度も練習すれば、自分に具合の良いメモの取り方がわかってきますよ。

高得点を狙うならネイティブらしい発音に改善する

各設問で4点以上のハイスコアを目指すのであれば、ネイティブに近い「発音」も評価の対象です。日本人が苦手とするbとv、 rとlの発音をしっかり区別するとともに、 thのような英語独特の音も正しく発音できるようにしておく必要があります。

英語に特徴的なイントネーションもマスターし、ネイティブスピーカーが聞いたときにより自然に聞こえるような英語で話すことが求められます。普段から音声教材やニュースなどを聞いてネイティブスピーカーの発音を真似する練習をしておくと役に立ちますよ。

また、TOEFL BTはアメリカのテストなので、イギリス発音よりも北米発音のほうが評価されやすい傾向があることも知っておくとよいでしょう。

時間が余らないよう時間いっぱい話す

TOEFLスピーキングで最も避けるべきなのが、沈黙です。黙ってしまうと非常にマイナス評価になるので、「与えられた時間内は何かしら話す」ことを意識しましょう。

もっとも、早く話すことは求められていません。スピーキングの内容が決まっていても、英語らしい発音やテンポに気を付けながら、意識的にゆっくり話すようにしましょう。早く話して言い直したり、つなぎ言葉が入ってしまったりするよりは、ゆっくりでも途切れないよう話したほうが評価されやすくなります。

スピーキング力向上におすすめの勉強法は?

スピーキング力をアップするには時間がかかります。しかも、間違った方法でやり続けてもなかなかスコアは伸びないもの。着実にスピーキング力を鍛えるには、コツを押さえつつ、地道に練習を繰り返していくほかありません。

最後は、TOEFLで求められるようなスピーキング力を身に着けるために、おすすめの方法を紹介します。

日ごろから物事を英語で考える

TOEFLスピーキングは、時間との戦いでもあります。限られた時間でハイスコアにつながる回答を出すには、英語で読んで・聞いて・考えて・答えることすべてが求められます。つまり、普段から英語に慣れておく必要があるのです。

そのため、日ごろから英語で物事を考えたり、要約したりする癖をつけておくのが効果的。英語で、SNSで意見や気持ちを投稿する・日記を付ける・時事ニュースについて意見をまとめるなどしてもよいでしょう。

TOEFLの過去問を解く

試験には一定の傾向があり、傾向に応じた対策を取ることがハイスコア獲得には欠かせません。TOEFLスピーキングでも、過去問に取り組んで傾向を知っておくことは必須。

たとえば、音声を聞いて内容を要約する設問があると知っていれば、トピックを示すキーワードの聞き取りなど、ポイントを押さえたリスニングが可能です。肝心の設問音声が聞き取れていなければ、どんなにスピーキング力があっても回答できません。

また、過去問を解く際は、模範回答をよく読んでおくことも重要です。スピーキングセクションではさまざまな回答が可能ですが、評価基準を満たす回答でなければ評価は低くなってしまいます。評価されやすい回答方法や文章の構成など傾向も把握しておきましょう。

リスニング力を上げる勉強をする

スピーキング力とリスニング力には、密接な関連があるといわれています。なぜなら、人間は聞き取れない音には言語としての意味を持たせることができないためです。そのため、スピーキング力アップのためには、語彙力や表現力を磨くのと同時に、リスニング力も向上させなければなりません。

たとえば、シャドーイングはリスニング力アップとともにスピーキング力アップも測れる方法です。スクリプトのある音声教材などを使えば、リーディングの勉強にもなります。

リスニング力アップ方法については、下記記事で詳しく解説しています。

瞬発的に英語の聞き取りができるようになる!リスニング力を鍛える記事まとめ

オンライン英会話を活用する

オンライン英会話なら、忙しい社会人でも気軽に練習できる場を作れて、スピーキング力アップを測ることができます。

スピーキング力アップには、実践練習が最も効果的。スピーキングに慣れないうちは人と話すのが恥ずかしく感じますが、相手に理解されるか・評価基準を満たしているか・問題点はどこにあるのかを明確にしなければ、対策も講じられません。そのため、誰からも評価されず、1人で練習するのは非効率的です。

日本国内では実践練習できる場所が少ないですが、オンライン英会話では、正しい英語が使えているか・相手に理解しやすく話せているかをプロの講師にチェックしてもらえます。単語帳や参考書だけでは分かりにくい英単語のニュアンスや、より自然な英文をその場で教えてもらえるため、英語力を総合的に効率よく上げることができるでしょう。

まとめ

TOEFLのセクションのなかでで、スピーキングは時間的には最も短いセクションです。しかし、英語を話すのが苦手な日本人にとって、特に難易度が高い問題ともいえます。一方で、多少時間がかかっても諦めずにトレーニングを続け、傾向を知って対策を取ればスコアアップは目指せます。

効率的に英語力をアップしたいという人は、プロの講師のアドバイスをもらえる「レアジョブ英会話」を検討してみてはいかがでしょうか。ビジネスやニュース英語を聞いてディスカッションする教材や、社会的なテーマに関する会話表現を学べる教材などスピーキング力アップにつながる教材も多数そろっています。スピーキング対策にお悩みの人は、一度検討してみてはいかがでしょうか。

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