英語の未来形の習得を目指す!基本のwill・be going toから応用まで

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英語を勉強するときに、英語学習者を悩ませるのが「時制」です。過去形・未来形・現在進行形・過去完了形など幅広く、日本語とは大きく違う決まり事に勉強する意欲が削がれてしまっている人もいるでしょう。

なかでも、色んな種類がある「未来形」でつまずいている人は、今回の記事をぜひ一読ください。どのようなときに、どう使うのか? できるだけ同じシチュエーションの文章を用いて、未来形を感覚的に理解するコツを紹介します。

種類が多く、難解に感じてしまうかもしれませんが、1つひとつの理解を重ねていけば、誰でも理解できる内容です。焦らずじっくり向き合ってみましょう。

【基本】2種類の未来形

未来形には色々な種類がありますが、まずは大基本の2種類を覚えましょう。1つはwill、もう1つはbe going toです。

未来を語るのに「なぜ2通りもあるの?」と疑問に思ってしまうかもしれません。意味として厳密な違いはないものの、ニュアンスが違うので、その違いや使い方をじっくり見ていきます。

will

willは辞書などを引くと「〜だろう」「〜でしょう」という訳が載っています。日本語は時制を明確にしない傾向があるので、この訳だと意味がよくわからないかもしれません。

willは意志を表明する単語でもあるため、「〜するつもりです」と言い換えてみると意味がわかりやすくなります。

I will play tennis after school.

辞書の訳をそのまま使用すると「放課後、テニスをするでしょう」と、自分のことなのにやや他人事なのが気になりますね。「放課後、テニスをします」で十分通じますが、「私は放課後、テニスをするつもりです」と言い換えてみると「私」の決意が伺えて、ニュアンスが明確になります。

willのニュアンスが掴めたら、こちらを見てみてください。

I will study English.

「いつ」を具体的に明示してないので、混乱するかもしれませんが、この文章だけで「私は英語を勉強するつもりです」と訳せます。この人は英語を勉強する意志を表明していますが、「いつ」を具体的にやや意志の弱さを感じさせるのが英語の面白い所です。

willの否定文

willの否定文は「〜しないつもりだ」「〜しないだろう」と訳せます。

I will not play tennis after school.(放課後、テニスをしないつもりだ。)

続いて、やや込み入った否定文を説明します。

The car will not move.

「車は動かないだろう」と訳しますが、主語が人間ではないところに注目してください。
モノなので意志はありません。あくまでも「動かない車である」という状態を示したものです。

しかし、「モノ」を敢えて未来形で伝えているということは、伝える上で何かしらの「意志」が背景にあることがやはり読み解けます。車は壊れているのか、運転しないという意志が働いているのかわかりませんが、何かしらの事情が伝わってきます。

carの代わりに色々なものの単語を入れて、想像しながら未来形の感覚を掴んでみましょう。

willの疑問文

willの疑問文は「〜するつもりですか?」「〜しますか?」と訳します。

Will you play tennis after school?(放課後、テニスをするつもりですか?)

それほど複雑ではありませんね。

しかし、willの疑問形の難しいところは答え方です。Willで何かを聞かれたら、必ずwillで返答しましょう。上記の英文の質問にはこう答えます。

Will you play tennis after school?
Yes, I will./ No, I will not.

Will the car move?
Yes,it will./ No, it will not.

will notはwon’t とも短縮して使われることも多いので、併せて覚えておきましょう。

be going to

be going toは辞書などを引くと「〜することになっている」という訳が載っています。先ほどwillで使った例文のwillの部分を、丸ごとbe going to に替えてみてみましょう。

I will play tennis after school.

I am going to play tennis after school. (放課後、テニスをすることになっている)

willと意味はほとんど同じですが、「意志」はそこに介在せず、すでに決まっている予定について話しています。

I will study English.

I am going to study English. (私は英語を勉強する予定です。)

すでに予定が決まっている様子なので、先ほどのwillの例文より英語を勉強する腹づもりができているところがポイントです。

be going toの否定文

be going toの否定文は「〜しないことになっている」「〜しない予定だ」と訳せます。こちらも意志は介在せず、主に予定について話していることに注目です。

I am not going to play tennis after school. (放課後、テニスをしない予定だ。)

そのまま「〜しない予定だ」を当てはめれば問題ありません。

続いて、「モノ」を主語にした場合も見てみましょう。

The car is not going to move. (車は動かない予定だ。)

willで例文を構成した際「車が動かないという状態を表している」と伝えましたが、be going to は、あくまでも予定を伝えているだけです。willとは違い、状況をただ単純に説明している文章であることが読み解けます。

be going toの疑問文

be going toの疑問文は「〜する予定ですか?」と訳せます。

Are you going to play tennis after school? (放課後、テニスをする予定ですか?)

では、主語をモノにした場合はどうでしょう。

Is the car going to move?

モノが主語になると、やや複雑になります。この例文では「車は動く予定ですか?」と予定を聞くシチュエーションもありますが、「この車は動きますか?」とした方が良い場面もあるでしょう。

主語と動詞によって意味するニュアンスが変わってくるので、前後の文脈をよく読んで、どんな訳がベストか考えましょう。

疑問形への答え方はbe動詞の疑問形と同じです。

Are you going to play tennis after school?
Yes, I am./ No, I am not. (I’m not)

Is the car going to move?
Yes, it is./ No, it is not. (It’s not)

will・be going toの違いは

be going toとwillの違いは非常に微妙と感じる人もいるかもしれませんが、以下のような違いがあります。

単語 使いかた
will 意志・予測(主観的)
be going to 予定・予測(客観的)

I will play tennis after school. (放課後、テニスをするつもりです。)
I am going to play tennis after school. (放課後、テニスをする予定です。)

日本語で比較しても、少し違いがありますね。前者は主観的で、後者はもう予定として決まっています。

一方で、ときには全く同じ意味で使う場合もあります。

It will rain tomorrow.
It is going to rain tomorrow.

この文章は2つとも「明日は雨が降るでしょう」と訳します。2つの意味が全く違うというわけではないので要注意です。強いていうならば、willを使う方が発信者の意志を感じる、というところですが、この場合ほとんど同じと考えても良いでしょう。

【応用】その他の未来形

未来形というと、基本的にはwillとbe going toが挙げられますが、英語ではもっと細かく未来の状況を伝えられます。

時制・フレーズ 使いかた
現在形 変えられない予定
現在進行形 計画的で準備万端の予定
will 意志、予測(主観的)
be going to 予定、予測(客観的)
未来進行形 未来のある時点で動作が継続している状態
未来完了系 未来のある時点で動作が完了している状態
be to 構文 前もって決められた予定
be about to 近い未来

種類が多く非常に複雑そうですが、状況をイメージすれば何となくのニュアンスが掴めるはずです。ここでは、その他の未来形5種類を見てみましょう。

変えられない予定なら「現在形」

「これは未来のことを話しているから未来形だ!」と、willを使って英訳しても、テストなどで△になった経験はありませんか? 間違いではないのですが、惜しいのです。

英語では、個人がどう頑張っても変えられない予定は「現在形」を使います。電車の発車時刻や映画の上映時間、◯限目の授業が始まる時間などが良い例です。

△ The train will arrive at 10am.
◯ The train arrives at 10am.

上記の文章は、「電車が朝の10時に出発する」という条件は変わりません。しかし、後者は確実に10時に出発することを示唆しています。習慣的に行われるものや、繰り返し起こることは全て「現在形」で表現するので注意しましょう。

計画的で準備万端の予定なら「現在進行形」

現在進行形が未来形として使える、と聞いてもピンとこないかもしれません。

しかし、英語では計画的で準備万端の予定を表現するときに「現在進行形」を使います。たとえば、イベントへの参加や、レストランの予約など、事前に計画を立て、行動する準備が整っている場合が「現在進行形」の使いどきです。

I will eat lunch at the restaurant at 12pm. (午後12時にあのレストランでランチをするつもりです。)

I am eating lunch at the restaurant at 12pm.  (午後12時にあのレストランでランチをする予定です。)

日本語で読んでも微妙な違いがあるのがわかると思います。「つもり」と「予定」ですと確実性が全く違いますよね。

一方で、予定を意味する未来形be going toと比較すると、どのような違いがあるでしょうか?

She is going to attend the meeting this afternoon.
She is attending the meeting this afternoon.

2つとも日本語にすると「彼女は会議に出席する予定です」と同じ意味になります。

しかし、英語の文章には、日本語訳でみるより多くの情報量が含まれています。前者は単純にミーティングに出席する、と言っているものの、準備状態は明確ではありません。一方で、後者は彼女が「今まさに行く準備ができているよ!」と準備万端な状態を強調しているニュアンスが含まれているところが重要です。

しかし、文章を比較するだけでニュアンスを汲み取るのは至難の業です。シチュエーションや前後の文脈を頼りにどちらがより良い言葉選びが想像しましょう。

未来のある時点で動作が継続しているなら「未来進行形」

未来が進行している、という状況は日本語では想像がしづらいかもしれません。しかし、実はそれほど難しくないので安心してください。

未来のある点を考えた時の状況を想像して、その時行ってることが進行している状態であれば「未来進行形」を使います。「(〇〇の時は)〜しているだろう」と訳せるといえばイメージしやすいでしょうか。

たとえば、明日の夜10時にやっていること、1年後の今頃の自分が取り組んでいるプロジェクトなど、意外と未来の動きに思いを馳せることは少なくないはずです。

I will be eating lunch at the restaurant at 12pm. (午後12時に、あのレストランでランチをしているだろう。)

これは予約したレストランで食べているところを想像しているのでしょうね。

一方で、未来のある時点で行う「予定」を表現することもできます。

She will be attending the meeting this afternoon. (彼女は午後、会議に出席する予定になっています。)

先ほどもbe going toで予定が出てきましたが、will be 〜ingとの違いを見ていきましょう。

She is going to attend the meeting this afternoon. (彼女は午後、会議に出席する予定です。)

日本語に訳すと違いは微差でわかりにくいですね。しかし、ニュアンスを含めて訳すと、前者はwillが入っていることで「絶対行く」と言いたい意志を感じます。一方、後者は「彼女は(準備万端で)会議に出席する予定です」と、準備万端な様子を強調する文章となります。

未来のある時点で動作が完了するなら未来完了形

未来のある点を考えた時の状況を想像して、ある動作が完了している状態であれば「未来完了形」を使います。「(〇〇の時は)〜し終えたところだろう」と訳すのが正解です。

とあるトピックについて語っている際、未来のある時点でと自分の用事や行動が終えられているかどうか、日常的によく考えているはずです。たとえば、今夜の22時までに宿題が終わっているか、夕方までに洗濯物が乾いているかなど、「未来完了形」は意外に身近なものと捉えれば難しくはありません。

I will have finished lunch by 12pm. (午後12時には、ランチを食べ終えているだろう。)

ビジネスのシチュエーションなどで使いそうな文章。「未来完了形」は色んな状況を説明するときにも使えるので、覚えておくと便利です。

前もって決められた予定なら「be to 構文」

「予定」を表現するのに、「一体どれだけの種類があるんだ!」と、つい匙を投げそうになっていませんか? 一旦、今まで登場した「予定」をおさらいしておきましょう。

時制・フレーズ 使いかた
現在形 動かせない予定
現在進行形 準備万端で挑む予定
be going to 客観的なニュアンスを含む予定
(必ずしも準備はできていない)
will be ~ing 行動をするという意志を伴った予定

それぞれニュアンスに微妙な違いがありますね。

一方で、ここで紹介するbe to 構文が表す未来は、非常に明快です。「〜することになっている」と、予定を話していることに変わりはありませんが、予定は変更できないという強制力が働きます。公の約束などで頻繁に使用され、条文などにもよく登場します。

たとえば、先ほどから登場しているシチュエーションを使うとどうなるかみてみましょう。

× I am to eat lunch at 12pm. (12時にランチをすることになっている。)

この使い方は間違いとは言いませんが、かなり不自然です。自分に12時にランチをするという、公な決まりを課す人はあまりいませんよね。

be to構文は、以下のように使われます。

The festival is to be held from September 2nd to 11th. (お祭は9月2日から11日まで催されることになっている。)

そして、義務的な予定を説明するときにもよく使用します。

Alcohol is not to be served after 10pm. (10時以降は、アルコールを出してはならない。)

近い未来を表すなら「be about to」

be about toもニュアンスが掴みやすい未来形です。基本形は以下になります。

主語+be動詞+about to+動詞の原型

「(主語)が今まさに〜することになっている」と訳し、すぐ目の前にある未来について語るときに使います。

I am about to eat lunch. (今まさにランチをしようとしている。)

今まで登場した未来形は時間の指定がありましたが、be about toの場合は時間を指定できません。何故なら「まさしく今、ちょうどやろうとしていたところ」だからです。

She is about to laugh. (彼女は今にも笑いそうだ。)

これは、小説や映画などでよく見るセリフですね。英語圏の人は非常によく使うので、覚えておくと便利です。

英語の未来形を習得するのに重要なポイントは?

「未来形」と呼ぶと、まるで現在形や過去形のように動詞の活用があるようですが、英語の未来形は活用しません。そのため、未来形ではなく、「未来表現」と呼ぶ方が適切という人も多いです。

英語は基本的に「事実を表す」という性質を持っています。過去形は過去の事実、現在形は現在の事実を表していますが、未来形はまだ事実に至っていません。「未来は表現するもの」なので、動詞の活用はなく、色々な助動詞や動詞を駆使するのです。

事実を明確にできない未来なので、英文で伝えているのは主に感覚となります。そのためどの使い方が正しいか、ということより、どのようなニュアンスを含められているのかを感じ取るのが重要です。

まずは間違い・正しいの発想から解放されて、英語の気持ちを理解する楽しみを味わうのがおすすめです!

まとめ

未来形は日本語を英語に訳そうとするのではなく、「英語で文章を考えると良い」といわれます。普段から、未来のことを話すときに、まず状況を頭に思い浮かべて、その状況に合う英語表現を考えると良いかもしれません。初めは難しいかもしれませんが、慣れてきたら案外、的確な表現を使えるようになるでしょう。

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