英語をマスターしようと思ったとき、まず語彙力アップをはかろうと単語の暗記に取り掛かる人は多いでしょう。しかし、実際にやってみると、英単語の暗記はなかなか大変な作業で挫折する人も少なくありません。
今回は、誰でもできるシンプルな単語帳の作り方と英単語暗記のコツを紹介します。英語を学習し始めたばかりで、語彙力アップしたい人は、ぜひ当記事の内容を参考に単語帳を作ってみてください。
オリジナル英単語帳を作るメリットは?
英単語に関しては、さまざまな単語帳が市販されており、わざわざ自分で作らなくてもいいのではと思う人もいるでしょう。市販の単語帳には各試験に特化したものや個人のレベルに応じたものがあり、有効に活用できます。
しかし、市販されているものではなく、自分の手で英単語帳を作ることにもさまざまなメリットがあります。
自分の苦手な単語だけ集中して覚えられる
市販の単語帳は、あくまで広く一般の人が使えるものになっています。しかし、英語の勉強は、人によって目的もレベルもまちまちで、市販の単語帳では過不足が生じることがあります。
特に英単語の暗記の場合、覚えきれていない単語だけをピックアップして、集中的に勉強する必要がありますが、市販の単語帳では自分の苦手に特化しにくいので暗記がはかどりません。市販のものよりも自分の苦手に合わせたオリジナルの単語帳が、より効果を発揮するのです。
自分のレベルに合わせて作り変えることもできる
暗記は個人差が大きいので、自分のレベルやクセに合わせて暗記の方法もカスタマイズする必要があります。しかし、市販の単語集ではなかなかそうもいきません。カスタマイズできないことはありませんが、かなりの工夫が必要です。
一方で、自分で自作する単語帳であれば、最初から自分に合わせて作ることができます。暗記の途中で別の形や単語に変えたいと思ったときでも、すぐに新しいバージョンで作り直すことが可能です。
単語帳を作るなかで単語が覚えやすくなる
作りながら自然と暗記作業ができることも、単語帳を自作する非常に大きなメリットです。
単語帳や単語カードを作るときは、「どうすればもっと覚えやすくなるだろう?」「自分はどの単語が苦手なんだろう?」「正しい発音は?」など、自然と考えながら作ります。そのため、作る段階ですでに暗記をスタートさせることができるのです。「単語帳ができあがった頃にはもうすっかり覚えていた」という単語も出てくることでしょう。
オリジナル単語帳を作る4つの方法
オリジナルの単語帳を作るのは、時間がかかって大変な面もありますが、同時に大きなメリットがあることがわかりました。それでは、実際にどうやって作れば良いのでしょうか?
ここからは、はじめて単語帳を自作する人でも、暗記に役立ちやすい単語帳を作るためのコツをいくつか紹介します。
単語帳の種類は大別して単語カード・単語ノート・単語シート・単語アプリの4つに分けられます。それぞれについて見ていましょう。
①単語カード
単語カードとは、市販されているリング付きのカードの表裏に英単語と日本語を書き込んでいくものです。小さいのでバッグなどに入れて持ち運びしやすく、電車の移動中や休憩時間などちょっとした隙間時間にサッと取り出して勉強できるのがメリットです。
単語カード自体は安価に手に入るので、目的に合わせて作り分けたり、苦手な単語だけを集めたりと複数作ることも簡単にできます。リング式なので差し替えや順番の入れ替えも容易です。
単語カードの有効な使い方
単語カードは、作った後の使い方が大切です。作ったら一度全ての単語をチェックしてみて、覚えている単語カードは除き、まだ覚えていない単語カードだけを残します。そして、残った覚えていないカードだけを繰り返し暗記し、覚えたカードをどんどん除いていって、最終的に1枚も残らないようにしましょう。
暗記の際は、単語カードをシャッフルして入れ替えるのがポイントです。順番を入れ替えないと「このカードの次はこれ」というように順番を覚えてしまって、正しく単語の意味を覚えられません。
また、基本的なことですが、単語カードを作っただけで満足して使わない、というのはNGです。作ったらしっかり活用しましょう。
単語カードの作り方
単語カードは、表に日本語、裏に英語を書くのが一般的な作り方です。頭からめくっていけば「日本語→英語」のチェックができ、後ろからめくれば「英語→日本語」のチェックができます。
書き込む内容は、基本的には単語と意味だけで十分です。あまり余計なことを書き込んでしまうと暗記効率が悪くなってしまいます。ただし、発音記号や熟語表現、簡単な例文・フレーズなどは必要に応じて書き込んでも良いでしょう。
多くの情報を記載するときは、もっとも重要である単語と意味が目立つように書き込むことを心がけてください。文字を大きくしたり、色をつけたり、太字にしたりして、単語カードの本来の目的である単語と意味の暗記を見やすくすることが重要です。
②単語ノート
単語ノートとは、英単語を書き込んだノートをいいます。単語カードのノート版。ノートのサイズに決まりはなく、自分が好きなノートで自由に作ることができます。単語カードと異なり、いろんな情報をまとめて書き込めるのが魅力です。
同じジャンル・分野の単語をまとめておきたいときなども、1ページもしくは見開き2ページに一目でわかる状態でまとめることが可能です。ただし、単語カードのように差し替えや順番の入れ替えはできません。
単語ノートの有効な使い方
テスト・模擬試験を受けた後や、参考書で勉強していて知らない単語が出てきたときに、ノートにまとめて書き出しておきましょう。
単語カードと異なり、わからなかった単語をジャンル・分野ごとに分けて書くことも可能。自然科学系・人文科学系・時事系など、分類しておくことで関連のある単語を一緒に覚えることができ、暗記効率も高まります。
単語カードよりもスペースが広いので、少し長めの例文や関連情報を書き込んでも見にくくなりません。たくさん書き込んでしまうとごちゃごちゃするので、色ペンやマーカーで色分けしながら、見やすくまとめるのがポイントです。暗記できた単語にはチェックマーク等をつけて、暗記できていない単語がどれかすぐにわかるようにしておくのも上手な使い方といえます。
単語ノートの作り方
作り方に特に決まりはなく、テストでわからなかった単語をピックアップし、好きなノートにまとめていくだけです。書き出すだけで満足してしまう人も少なくありませんが、あくまで暗記用ツールなので、覚えやすさを意識して作り、使うのがポイントです。
たとえば、1ページを半分に折り、左半分に英語を、右半分に日本語を書いて、半分に折った状態で暗記します。英語を赤、日本語を黒で書いて、暗記シートで片方を隠して暗記していくという方法もあります。
小さいノートにすれば、電車やバスで移動中でも場所を取らずに広げることができて便利です。
③単語シート
英単語シートは、英単語カードと英単語ノートの中間のような暗記ツールです。
英単語カードは1枚ずつなのでジャンル・分野でまとめにくく、小さいので情報もあまり書き込めません。英単語ノートはたくさん書き込めて便利ですが、書き込みすぎると情報量が多くなりすぎて覚えにくくなるのが難点です。
英単語シートはハガキ大の1枚にマスがたくさん印刷されており、そのなかにシンプルに英単語と意味だけを書いていきます。単語ノートより余計なことを書かない(書けない)ので、暗記しやすいこと、1枚にたくさん書けるので単語カードよりも場所を取らないことなどがメリットです。
単語シートの有効な使い方
単語シートの有効な使い方は、いつもシートを持ち歩いて知らない単語や覚えたい単語が出てきたらこまめに書き込んでいくこと。そして、作成したシートも持ち歩いて、隙間時間を活用してチェックしていくことです。
単語と意味だけが書いてあるので短時間にさっとチェックすることができます。たとえば、自宅の目につくところやオフィスのデスクなどに貼っておけば、1日に何度も目にするので自然と暗記できます。新聞などを読んでいるときに知らない単語に出会ったら、とりあえずシートに英語だけ書き込んでおいて、あとでゆっくり調べることも可能。
場面に応じたシンプルな使い方ができるので、英単語の学習を継続しやすいのが英単語シートの良いところです。
単語シートの作り方
英単語シートの作り方は至って簡単。シートに印刷されるセルは、上下に2分割されていて、上半分のセルには英単語を、下半分のセルには日本語の意味を書くようになっています。
知らない単語が出てきたら、英語と日本語をそれぞれ書き込みます。シートを半分に折れば、英語→日本語または日本語→英語のチェックができるというわけです。覚えた単語は線を引いて消したり、なかなか覚えられない単語はマーカーで色分けしたり、好みに応じてさまざまな使い方ができます。
毎日1シートは埋めるというようにルールを作って取り組めば、かなりの英単語を覚えることができるでしょう。
④暗記アプリ
単語帳をオリジナルで作ることのメリットを伝えてきましたが、自分で手書きして作るのは時間もないし難しそうという人もいるでしょう。そんな人でもオリジナルな単語帳が作れるアプリがいくつか出ています。
「字がうまくないから自分で書き込むと見にくい」「いつもきれいな状態で単語帳を管理しておきたい」「カードやノートを持ち歩けない」という人は、アプリの活用がおすすめです。ここでは、無料で利用できる便利なアプリを5つ紹介します。
自分で作る単語帳 WordHolic!
無料で利用できる単語帳・暗記アプリです。非常に見やすいデザインで、操作も簡単なので初心者でも楽にオリジナルの単語帳を作成でき、暗記がはかどります。
音声の読み上げ機能もあり、正しい発音で単語を覚えることも可能。暗記フラグ機能があるので、忘却曲線に合わせたタイミングで復習でき、楽しく記憶の定着をはかることができます。また、単語に画像を添付することで、視覚的にも単語を覚えやすくしてくれています。
自分で作る単語帳 WordHolic! App Store版
自分で作る単語帳 WordHolic! Android版
単語帳アプリ 単語帳メーカー
紙の単語カードをアプリ化した仕様になっています。TVやモニターに映すことができる全画面フラッシュカード型で、学校の授業や画像を映し出すイベントなどでも使用されています。
自動再生のほか、裏→表の順に再生したり、ランダムに再生したりできるので、一度作ってしまえば、紙のカードよりも効率よく暗記を行うこともできるでしょう。単語カード1枚ずつにコメントメモを記録してカスタマイズすることもできます。使い込むほどに自分だけの単語カードに仕上げられますよ!
赤シート 暗記【マナビティ暗記シート】
スマートフォンで画像を取り込むだけで、暗記シートが作成できる点が大きな魅力。ノートや教科書、黒板を写真で取り、覚えたい部分を赤でマーキングすることで、簡単に赤シートの問題集ができあがります。スクリーンショットでも活用が可能。
マーカーは編集し放題なので、引いたり消したり更新が自由にできます。決まったパターンでの単語帳ではなく、幅広いアイテムを使ってオリジナルの単語集を作りたい人におすすめ。サクサク単語集が作れるので勉強への意欲も湧いてきやすいでしょう。
赤シート 暗記【マナビティ暗記シート】 App Store版
モノグサ – 解いて憶える記憶アプリ –
「本当に記憶できる単語帳」という名の通り、記憶を定着させることに特化したアプリです。人には記憶のクセがあるので、その人のクセに応じた最適な暗記パターンを出してくれます。
覚えたいものを登録してBook(単語帳)を作成すると、アプリが自動で問題を生成。問題は、虫食い問題やフラッシュカード問題、画像選択問題などが自動生成され、テストを受けると「記憶済み」「記憶中」「弱点」の3項目で診断されます。弱点(覚えにくいところ、間違いやすいところ)を指摘してくれるので、自分の弱みを把握することが可能です。
モノグサ – 解いて憶える記憶アプリ – App Store版
モノグサ – 解いて憶える記憶アプリ – Android版
Quizlet クイズレット
自分で単語帳を作れるだけでなく、アプリを使っている他のユーザーが作成した単語カードも使うことができる点が特徴です。「自分で作るだけではバリエーションに飛んだ単語が覚えられない」「単語カードの数がなかなか増えない」という人におすすめ。
英語だけでなく科学・算数・歴史・コーディングなどにも対応しているので、さまざまなジャンルを復習できて便利です。「がんばって!」という励ましのコメントが届いたり、重点的に勉強すべきポイントを教えてくれたりするので、楽しみながら英語学習を継続できるでしょう。
Quizlet クイズレット App Store版
Quizlet クイズレット Android版
英単語帳を使った英語学習のポイントは?
「単語帳を用意したけれど、なかなか覚えられない」「何回もやっているのにどうしても覚えられない」という悩みを持つ人は少なくありません。せっかく良い単語帳を用意したなら、効率的に使って暗記したいものですよね。
とかく単調になりがちな英単語の暗記。最後は、どうすれば楽しく、かつ記憶に定着させやすくなるのかコツをいくつか紹介します。
知らない単語を全て覚えようとしない
初級者にありがちなのが、知らない単語に出会ったら、とにかく片っ端から書き出して覚えていくというパターン。英語学習初級者は、知らない単語が多いので、早くできるようになりたいとやみくもな暗記に走りがちです。しかし、知らない単語を一気に全て覚えようとすると、そもそも暗記は簡単なことではないので、膨大な量の単語に挫折しやすくなります。
外国語学習で知らない単語が出てくるのは当然で、あまり使われない単語まで覚える必要はありません。初級者のうちは頻出単語をしっかりマスターすることが大切なので、知らない単語を慌てて覚えようとしなくてOK。
優先順位が高い単語から覚えよう
どこまで勉強しても、どれだけ上級者になっても、知らない単語というのは必ず出てくるもので、知らない単語を全て覚えるのは不可能です。そのため、英単語を覚えるときは優先順位をつけることが非常に重要となります。
スルーしてもOKな単語があることを知っておくと、暗記の負担がぐっと減ります。スルーする単語のラインは、「知らなくても文章の意味がわかるかどうか」が基本です。また、検定などを受ける場合は、目標レベルを達成するのに必要な基本単語は暗記すべきですが、それ以上のレベルの単語はひとまずスルーしてしまって問題ありません。
継続が重要! 単語帳は一度にまとめて作らない
単語帳の作り方にもポイントがあります。たとえば、覚えたい単語が100あれば、多くの人が一気に100の単語集を作ろうとするでしょう。しかし、100のカードを一気に作るのは時間がかかるので、作るだけで挫折することにもなりかねません。語学の学習で大切なことは継続なので、無理のないペースで毎日続けることが重要です。
人の記憶には限界があるので、頑張って一気に作っても覚えられません。そのため、1日5枚ずつ、10枚ずつなど継続できるペースで単語帳を作り、覚えていくようにしましょう。継続は力なり、英語は特にこれが顕著に結果に出ます。
短期間に何度も繰り返して覚え直す
単語に限らず、暗記もののコツは反復学習です。暗記に関してはエビングハウスの忘却曲線という有名な理論があります。ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスの理論で、人の記憶が時間の経過とともに失われることを示したものです。記憶したことを忘れずに脳に定着させるには一定期間を置いて繰り返し学習しなければなりません。
具体的なやり方としては、単語帳の1周目を終わらせたら、すぐに2周目に入り、2回連続で答えられなかった単語をピックアップします。3周目はピックアップした単語のみを繰り返し、さらに覚えられなかった単語をピックアップして4周目を行うというように進めます。最初のうちは、1~2時間ごとに、ササッと繰り返すのがおすすめです。
例文でニュアンスや使い方も一緒に覚える
単語を効率よく覚えるには、単語を単体で覚えるのではなく、文章のなかでどのように使われるのか知ることが重要です。言葉は単語で使われることはなく、文章としてまとまって使うので、いつ・どのように使うのかを知らなければ使うことができません。文章で覚えることでリーディングやスピーキングの練習にもなります。
また、同じような意味の単語があるとき、具体的な例文で覚えていけばニュアンスの違いを理解することができます。特定の前置詞と結びついたり、熟語表現があったりする場合も、例文で覚えたほうが理解が深まるものです。
声に出すことで学習効果がアップ
英単語の暗記というと、ただ黙々と単語カードを見て頭の中だけで覚えようとする人がいますが効果的な方法ではありません。英語に限らず、外国語を短期間で効率的にマスターするコツは、とにかく声に出すことです。
発声することで正しい発音かどうかも確認でき、自分が口に出した音が耳に入ることで脳が刺激されて学習効果も高まります。そのため、英単語を黙って暗記しようとするのはNG! 小声でもよいので、できるだけ時間と場所を見つけ、声に出しながら暗記するようにしましょう。
まとめ
英語をマスターするには、語彙力アップが不可欠です。しかし、単語をただ単に暗記するのはかなり難易度が高いもの。そこで、単語帳をうまく活用し、暗記のコツを押さえて効率よく覚えていくことが大切です。
単語は使わないとせっかく覚えてもすぐに忘れてしまいます。口に出してアウトプットする機会を作ることがポイントです。たとえば、レアジョブ英会話ならオンラインで英会話レッスンが受けられます。覚えた単語を実際に使うことができ、使い方がわかりにくい単語の使い方はk気軽に講師に質問できます。英単語の学習に悩んでいる人は、ぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか。
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