就活や転職を考えているビジネスパーソンで、英語力の証明のために英検を取得している人やこれから取得を考えている人も多いのではないでしょうか。就活で英語力のアピールができる資格といえばTOEICがポピュラーですが、英検も充分アピールになる資格です。というのも、リーディング、リスニングだけでなくスピーキング、ライティングも含めた4技能をバランスよく測定できるからです。
今回は、就活で英検をアピールしたい人のために、どのように履歴書に書けばよいか詳しく解説します。ぜひ参考にして上手に英語力をアピールしましょう。
英検は履歴書でのアピールで有利になるのか?
グローバル化が進む中、英語ができることがよりいっそう重要な採用の決め手となっています。企業にとっては英検は総合的な英語力を判断する指標の一つであると言えるでしょう。英検を持っているならば評価されたいですよね。以下で就活で有利な英検のアピールについて解説していきます。
履歴書に書くなら英検2級以上
履歴書に書いてアピールできるのは英検2級以上になります。これに対して準2級以下の場合は、履歴書に書いたとしても就活でアピールする力は弱く、全く評価してもらえない可能性もあると考えておきましょう。準2級は、高校卒業程度のレベルで、まだ英語を使って活躍できるまでには及ばずといったところです。
英検1級ならかなりの高評価が得られる
英検1級となると、相当の高評価が得られることは間違いありません。英検のホームページにも1級について「英語の知識のみでなく、相手に伝える発信力と対応力があり、世界で活躍できる人材の英語力を証明します。」(※)と明記されているほどで、英語のコミュニケーション能力に優れていることの証になります。
合格率もかなり低いため、難関資格であることは企業側にも認知されています。英検1級合格に至るまでの努力や、取得しようという高い向上心などの点でも、アピールの仕方によっては企業に評価されるでしょう。
(※)出典:各級の目安|英検|公益財団法人 日本英語検定協会
面接では取得までの努力や仕事への活かし方もアピールする
面接では、英検を保持していることだけでなく、取得に際して具体的にどのくらい勉強したのか、直面した壁をどうやって乗り越えたのかといった過程や、英語力を業務でどのように活かせるのかといった企業のメリットにも言及してアピールするようにしましょう。
努力や取得までの過程を伝えることで、仕事に対する姿勢を想像させ評価してもらえる可能性があります。例えば、目標に向かってコツコツと努力できる人、最後まで諦めない人といった印象を与えることができるかもしれません。また英語力をどう活かして活躍したいかを伝えることで、企業に役立つ人材であることを強調することもできます。
企業ごとの求める英語力を事前に調べる
応募先の企業がどれほどの英語力を求めるのか事前に調べて、それに応えられるような英語力をアピールできるようにしておきましょう。企業の求めることと、自分のアピールにミスマッチが起こるのはもったいないことです。英語力があまり必要ない企業なら英検はそこまで重視されないでしょうし、外資系企業などネイティブと同レベルの英語力を求める企業なら、英検1級でも不十分でさらに上のTOEFLのスコアがないと評価の対象にならないといったことも起こりえます。事前に募集要項や仕事内容を確認し、応募する企業について調べることが大切です。
英検とは
英検〇級という資格名で通用していますが、正式な名称やどこが主催しているのか?国家資格なのか?といったことを知らない人は意外と多いです。ここでは、英検について改めて詳しく解説していきます。
正式名称
正式名称は、「実用英語技能検定」です。公益財団法人日本英語検定協会が主催し、文部科学省が後援しています。年間の総受験者数は幼稚園児から社会人まで300万人を超え、英語の「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を測る資格として広く認知されています。中学校初級レベルの5級から、大学上級レベルの1級まで7つの段階があります。
試験の時期
英検の受験方法には従来型と英検S-CBTの2通りがあり、どちらも内容は同じで、問題や難易度、採点基準などに違いはありませんが、受験日が異なります。
従来型は年間を通して3回実施されます。会場で試験監督者のもとペーパーテストでリスニング・ライティングとリーディングを1次試験として受験し、合格者には2次試験として別日にスピーキング試験を対面で実施します。
英検S-CBTは、4~7月実施分が第1回検定、8~11月実施分が第2回検定、12~3月実施分が第3回となり、同一検定回の期間中は2回まで受験可能です。検定会場に設置されるパソコンを用いて全ての試験が1日で行われます。ただし、1級、4級、5級の実施はありません。
他の英語試験との違い
英検のほかに、TOEFL iBT、TOEIC L&R、IELTSが英語能力を測る資格としてポピュラーですよね。英検は英語の4技能について能力を客観的に測るための試験で、この中では唯一合否判定がされます。TOEFL iBTはアカデミックな内容が出題される試験で、英語圏の大学や大学院への入学条件としてスコアが広く使われています。留学希望者が受けることが多いと言えます。TOEIC L&Rは主にビジネスシーンでの英語の力を測る試験です。日本では就活の際のアピールとしてや昇進の要件などで使われることがあります。IELTSは英語圏の大学等への入学条件や移住手続きの際にスコアが活用されることが多く、留学希望者だけでなく移住希望者も多く受けています。
履歴書で英語力をアピールするなら
履歴書で英語力をアピールするなら、英語能力試験のうち、試験の内容や認知度からみて英検かTOEICがよく使われるでしょう。ここでは採用担当者の目に留まるようなアピールの仕方を紹介します。
履歴書では英検よりTOEICが重視されやすい
日本の企業では、就活の際にTOEICの方を重視する傾向にあります。TOEICが主にビジネスシーンでの英語力を測る試験だということが一つ理由と言えるでしょう。しかしTOEICはリスニングとリーディングのみの試験です。一方、英検はそれらに加えてライティングとスピーキングも試される試験なので、アウトプット力があるということをうまくアピールできると場合によってはTOEICよりも評価されるかも知れません。
英語を使った経験もあれば記載する
過去に英語を使った経験があれば、備考欄や自己PR欄などに記しておきましょう。海外でのボランティア活動やネイティブとの仕事経験、英語での接客や電話会議、短期留学といった英語にまつわるあらゆる経験を自分の中から洗い出して記入します。実務でも語学を使いこなして活躍してくれそうだという印象を与えられる可能性があります。
英検を履歴書に記載する時の書き方
面接など、口頭で伝える場合には「英検」と略して説明しても問題視されることはあまりありませんが、履歴書などの正式な書類に記入する場合は正しく書くことが大切です。その他にも記載にあたって注意しなければならないポイントがいくつかあるので解説していきます。
正式名称を適切に記入する
履歴書に書く時は、正式名称で「実用英語技能検定試験 ◯級 合格」と記入しましょう。
英検に限らず、免許や資格を記入する際には、名称だけでなく、後ろに「取得」や「合格」といった言葉を添えるのが通例です。英検の場合は、級の後ろに「合格」という言葉を使用するのが正しい書き方になります。
「正式名称を適切に記入する」という当たり前のことができているかどうかで、業務に携わった時にも正確にきちんと対応できる人かどうかを判断されることもあります。
取得年月日は必ず記入する
履歴書には正式名称はもちろんのこと、正確な取得年月の記載も必須です。適当に書いてしまったり、記載を怠ったりすると、資格取得が本当かと疑われる可能性もあるので、必ず合格証書などで確認して正確に記入するようにしましょう。
しかし履歴書にいざ書く時になって、正確な取得年月についてははっきりわからないということは起こりがちです。その場合の対処法については後ほど説明します。
英検を履歴書で使うポイント
せっかく努力して取得した資格ですから英検を履歴書でアピールする際、ささいな不手際で採用担当者の印象を損ねることのないように注意したいですよね。ここでは、資格取得年月を忘れてしまった場合と、有効期限について解説していきます。
取得年月を忘れた場合の確認方法
取得年月を知るには、英検の場合、合格した時に発行される合格証明書で確認ができますが、もし合格証明書を失くした場合は、手数料を支払えば再発行を依頼することができます。自分の将来を左右する就活で履歴書に記載する重要なものですから、きちんと正確な取得年月を書くようにしましょう。
有効期限がない
TOEICの場合は2年以内のもの、TOEFLでは5年以内のスコアを記載するのが通例ですが、英検の資格における有効期限はありません。2級以上であれば、取得した年月にかかわらず、アピールポイントとしてしっかり記載できます。ただし、あまりに取得年月が古い場合は、現在の英語力として評価されにくい場合もあるので注意してください。複数の級を取得している場合は、一番高いレベルの級のみ記載しましょう。
英検各級の難易度と試験内容は?
英検の各級の難易度や試験内容が気になる人もいるでしょう。以下でわかりやすく解説していきます。
5級の難易度と試験内容
5級は英語の学習を始めて最初の目標となる級です。具体的には中学1年生レベル、必要単語数は600語程度です。初歩的な英語を理解でき、それを使って簡単な表現ができることが求められます。具体的には、簡単な穴埋め問題や、単純なやりとりの応答問題、シンプルな並べ替えの問題などです。
級認定は一次試験のリーディングとリスニングによって判定されますが、3級未満の受験者もスピーキング能力を測れるように、希望者はテストを受けることができます。その場合、級認定とは関係なくスピーキングテスト単独の合否判定がでます。
4級の難易度と試験内容
4級は中学中級程度のレベルで、必要単語数は1,280語程度です。リーディングとリスニングのスコアによって級認定がされます。スピーキングテストも導入されていますが、5級同様に級認定には影響せず、独自の合否判定が出されます。試験内容は5級をやや難しくしたような問題で、シンプルな応答問題や、簡単な文構造がわかっているかを確認する並べ替え問題、基本的な熟語が理解できているかを問う問題などです。
3級の難易度と試験内容
3級は、中学卒業レベルで、必要単語数は2,580語程度です。身近な英語を理解し、使用できることが求められます。3級からスピーキングも試されるようになります。試験科目は、一次試験ではリーディング、リスニング、ライティングで、二次試験では面接形式のスピーキングです。問題内容としては4級とほぼ同様ですが、シンプルな熟語を理解できているかを問うような穴埋め問題や英文の構造がわかっているかを確認する並べ替え問題、簡単なやりとりの応答問題、読解問題などになっています。
準2級の難易度と試験内容
準2級は高校中級レベルで、必要単語数は4,080語程度です。日常生活に必要な英語を理解し、使用できることが求められます。準2級を取得すると、入試で優遇されたりや単位認定されたりとメリットもあります。試験科目は、一次試験ではリーディング、リスニング、ライティングで、二次試験では面接形式のスピーキングです。問題内容は3級よりは少し複雑になり、長文の穴埋め問題や、長文の読解問題などが出題されます。
2級の難易度と試験内容
2級で高校卒業レベルで必要単語数は5,780語程度です。社会生活に必要な英語を理解し、使用できることが求められます。2級は入試での優遇条件や単位認定だけでなく、海外留学の条件や就活でのアピールとしても活用されています。試験科目は、一次試験ではリーディング、リスニング、ライティングで、二次試験では面接形式のスピーキングです。
2級の問題文の中の英文の文字数は3,000語程度。3級が1,500語程度なので2倍の量となっています。この内容を読むためには1分間に100語読めるスピードが求められるため速読力も必要になってきます。
準1級の難易度と試験内容
準1級は大学中級レベルで、必要単語数は7,630語程度です。大学入試での優遇条件や、教員採用試験での優遇条件、海外留学の入学条件などに活用されることがあります。試験科目は、一次試験ではリーディング、リスニング、ライティングで、二次試験では面接形式のスピーキングです。
時間内に問題の英文を読みこなしていくためには、1分間に120単語程度を読む必要があるので2級よりもさらに速読の力をつけましょう。
1級の難易度と試験内容
最上位の級である1級は大学上級レベルで、必要語彙数は10,030語程度と言われています。1級取得者は、国家試験である全国通訳案内士試験での英語の筆記試験が免除されるという優遇措置があります。試験科目は、一次試験ではリーディング、リスニング、ライティングで、二次試験では面接形式のスピーキングです。
アカデミックな内容や政治・テクノロジーといった専門分野など、普段馴染みのない単語も多く出題されます。試験内容は長文での空所補充問題や、専門的な分野の長文読解問題などで、読まなくてはいけない英文の量もさらに多くなります。
評価されるポイント
英検を取得していることで評価されるポイントについて、5級から1級までそれぞれ解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
5級〜準2級の評価されるポイント
5級、4級はかなり初歩的なレベルになるので、残念ながらなかなか評価されるレベルにはありません。3級は、中卒の応募者であれば学校でしっかり英語の勉強をしたという印象を与えられるでしょう。準2級を取得していれば、高校で積極的に英語の勉強に取り組んだと評価されるかもしれません。とはいえ、ビジネスの現場で英語を使うにはまだスキル不足と見なされることが多いでしょう。
2級の評価されるポイント
2級は履歴書に書いてアピールできるレベルです。英語を使ってのコミュニケーションはまだ不十分な点もありますが、文法や基本的な語句などは理解しているので、仕事では戦力となり得る最低ラインの英語力はあるといった評価になるでしょう。
ただし就活の際は、応募企業の仕事内容や求める英語レベルを調べてから履歴書に書くようにしましょう。外資系企業や大手商社の海外部門など、かなりのウエイトで日常的に英語を使う業務では英検2級であっても力不足と解釈される場合があるからです。
準1級の評価されるポイント
準1級を取得していれば、日本人としてかなり実戦的な英語力を持っているという印象になります。帰国子女や海外在住経験者が多い外資系企業や部署ではあまり目立たないかもしれませんが、一般企業であれば十分アピールポイントとして使えるでしょう。
また準1級レベルであればかなりの学習時間が必要ですから、取得までの取り組みの姿勢や努力を評価されることもあります。
1級の評価されるポイント
英検1級を取得していれば、英語のスペシャリストという印象を与えられ、十分なスキルを持っていることの証になります。また、かなり勉強をしたことが予測されるので集中力があり、継続的にものごとをこなすことができる人という印象を与えられる可能性があります。難易度の高い資格試験に挑戦し結果を残したことで、向上心があると評価されることもあるでしょう。1級を持っていれば、「英語のことならこの人に任せておけば大丈夫」と頼りにされることも多くなります。
まとめ
これまで、英検の資格について履歴書への書き方と合わせて、社会的にどのように評価されているかや級別のレベルなどを詳しく解説してきました。履歴書に書いて英語力のアピールになるのは2級からですが、これから就活やキャリアアップのために英検を取得しようと考えている人は、ぜひ1級を目指して頑張ってみてはいかがでしょうか?圧倒的な高評価で周りからも一目置かれますよ。
英検では、3級から面談でのスピーキングテストが追加されますね。スピーキングの上達には、アウトプットした内容をネイティブなどにチェックしてもらい、フィードバックをもらいながら練習するのが効果的です。英検での試験対策だけでなく、仕事でもっと堂々と英語を使えるようになりたいという人は、レアジョブのオンライン英会話レッスンを利用してみてはいかがでしょうか?無料体験も実施しているので、ぜひお試しください。
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