「TOEICの問題集によって難易度は違う?」「どの問題集を買えばいいの?」こんな悩みを持つ人は多いのではないでしょうか。TOEIC対策の参考書や問題集は実に多く、どれがスコアアップに役立つのか選ぶのは難しいですね。そんな人にまずおすすめしたいのがTOEICの公式問題集です。
こちらの記事では、公式問題集の特徴や種類、それぞれの難易度などを紹介します。また、おすすめの問題集についても解説するのでぜひ参考にしてみてくださいね。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集とは?
「公式TOEIC Listening & Reading 問題集」とは、テストの開発機関ETSが開発した問題集です。試験名が「TOEICテスト」から「TOEIC Listening & Reading」に変わったタイミングで発売が開始されました。公式問題集の特徴は、実際のテストと同じプロセスで制作されていること。そのため、テスト本番へ向けた学習にはぴったりの教材といえます。
全400問を含むテストが2回分収録されているうえ、実際の問題用紙と同じサイズなので見やすいレイアウトとなっているのもポイントですよ。また、リーディングセクションには本番のテストと同じ公式スピーカーの音声が使用されているため、試験本番のスピードや発音などを前もって体感できます。
TOIECのスコアは単純に足し算では割り出せない仕組みになっていますが、問題集についている参考スコア換算表を使用すれば、自分でスコアの目安を割り出すことも可能です。
TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編との違い
TOEICテスト公式問題集には他にもいくつか教材があります。2016年5月に試験が「新形式」へと変更された際に発売されたのが、「TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編」です。こちらは新形式のテストに対応した内容となっていて、本誌と別冊の2部構成になっています。
全400問を含む練習テスト2回分を収録し、公式ナレーターの音声を使ったCDもついていますよ。サンプル問題29問も収録され、TOEICの出題形式がどのように変更になったかを理解できる問題集です。
2016年8月に試験名が「TOEIC Listening & Reading」へと変わり、それ以降発売される公式問題集の名称も「公式 TOEIC Listening & Reading 問題集」へと変更になっています。ただし、両者の問題形式はどちらも同じ、新形式対応のものです。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集はvol.1~7まである!
実は、公式TOEIC Listening & Reading 問題集にはVol.1~7までの7冊があります。どれを選べばいいかわからないという人のために、各問題集について詳しく解説していきましょう。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 1
「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 1」は、試験名が「TOEIC Listening & Reading」へと変更後、初めて発売された公式問題集。練習テスト全400問(試験2回分)が収録されています。こちらの問題集は音声ダウンロードができないので、付属のCDを使って音声を再生することが必要。そのため、CDを再生できる環境がない人にはおすすめできません。
実は、公式TOEIC Listening & Reading 問題集の7冊について、Vol.1, Vol.2など数字の少ないものほど難易度が低く、数字が多くなるにつれて難易度が高くなるという傾向があります。vol.1は7冊のうちもっとも難易度が低いとされているので、初めてTOEICの問題に挑戦するという人でも解きやすいでしょう。サンプル問題では各パートの問題形式を詳しく説明してあるので、新形式のテストに慣れることができます。
<収録>
・練習テスト:全400問(試験2回分)
・サンプル問題
・解答・解説
・CD:2枚
発売日 | 2017年2月17日 |
---|---|
定価(税込) | 3,080円 |
音声ダウンロード | 不可 |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 2
vol.1の翌年、2017年に発売された「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 2」。vol.1と同様、音声ダウンロードができないので、付属のCDを使って音声を聞き取るタイプです。こちらも難易度は低めなので、まずはTOEICの出題形式に慣れたいという人にも適しています。
<収録>
・練習テスト:全400問(試験2回分)
・サンプル問題
・解答・解説
・CD:2枚
発売日 | 2016年10月14日 |
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定価(税込) | 3,080円 |
音声ダウンロード | 不可 |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 3
すべての公式問題集にはCDが2枚ついていますが、こちらのvol. 3からリスニング用の音声ダウンロードが可能になっています。パソコンやスマホに音声をダウンロードすることができるので、移動時にもリスニング対策ができるのはメリットです。スキマ時間をうまく活用して試験対策をしましょう。vol.1~2に比べると、問題の難易度は上がっているようです。
<収録>
・練習テスト:全400問(試験2回分)
・サンプル問題
・解答・解説
・CD:2枚
発売日 | 2017年12月18日 |
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定価(税込) | 3,080円 |
音声ダウンロード | 可能(リスニング) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 4
Vol.3に引き続き、リスニング音源のダウンロードが可能なVol.4。内容の構成やCDがつく点などには変更がありません。本番の試験レベルよりは若干難易度が低くなっています。
<収録>
・練習テスト:全400問(試験2回分)
・サンプル問題
・解答・解説
・CD:2枚
発売日 | 2018年10月10日 |
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定価(税込) | 3,080円 |
音声ダウンロード | 可能(リスニング) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5
Vo.5以降の問題集では、リスニング音源に加えてリーディングセクションの音源も一部ダウンロード可能に。長文読解が苦手な人はシャドーイング(音源を追いかけるように音読する)やディクテーション(聞き取った音源を書き出す)などで、音源をフル活用することをおすすめします。問題の難易度はNo3, No.4と同じ程度です。
<収録>
・練習テスト:全400問(試験2回分)
・サンプル問題
・解答・解説
・CD:2枚
発売日 | 2019年6月21日 |
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定価(税込) | 3,300円 |
音声ダウンロード | 可能(リスニング/リーディング) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 6
リスニング・リーディング両方の音源がついたVol.6には、本番の試験レベルに近い問題が収録されています。ある程度の英語力がある人なら、Vol.6あたりから始めてみてもいいでしょう。
<収録>
・練習テスト:全400問(試験2回分)
・サンプル問題
・解答・解説
・CD:2枚
発売日 | 2020年2月21日 |
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定価(税込) | 3,300円 |
音声ダウンロード | 可能(リスニング/リーディング) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 7
Vol.7は公式問題集の最新版。問題の難易度は全問題集の中でもっとも高く、ひっかけ問題も多く見られます。試験本番を意識した良問が揃っているという印象ですが、実際は本番の試験より難しいかもしれません。最新の傾向を網羅しているので、本番直前に使用するならこちらのバージョンがおすすめです。
<収録>
・練習テスト:全400問(試験2回分)
・サンプル問題
・解答・解説
・CD:2枚
発売日 | 2020年12月4日 |
---|---|
定価(税込) | 3,300円 |
音声ダウンロード | 可能(リスニング/リーディング) |
TOEIC公式問題を買うなら最も新しい7がおすすめ!
公式TOEIC Listening & Reading 問題集にはVol.1~7までの7冊あると紹介しましたが、まず1冊買うなら最新版のVol.7がおすすめです。ここでは、その理由について見ていきましょう。
最新の問題集を買うべき理由
最新版の公式TOEIC Listening & Reading 問題集をおすすめする理由は、ズバリ「本番の試験にもっとも近い」からです。公式問題集は年に1~2回程度改訂され新しいバージョンが発売されています。2021年現在もっとも新しいのはvol.7。すでにお伝えしましたが、公式問題集は後で発売されたものほど難易度が高くなっているのが特徴です。これは、本番の試験についても同じことがいえます。
就職や昇進などのためにTOEICを受験する人は多く、年々試験のレベルは上がる傾向にあります。それに合わせ、公式問題集も発売されるたびに難易度が少しずつ上がるという傾向に。手始めに難易度の低いもので試験の傾向に慣れるという方法もありますが、試験直前にはやはり本番にもっとも近い最新版を使って学習しておくことをおすすめします。
また、最新版を徹底的に活用したら、一つ前の問題集に戻ってそちらも1冊徹底的に解くのもよいでしょう。
高得点を取るTOEIC公式問題集の使い方
TOEICの公式問題集を使っても点数があまり伸びないという人は、実はうまく使いこなせていないだけかもしれません。ここでは、問題集を効果的に活用して高得点を狙うためのポイント2つについて解説します。
何度も繰り返して学習し復習する
一つめのポイントは、問題集を何度も繰り返し解くこと。収録されている練習テスト2回とサンプル問題を1回だけ解いて終わり、という人は意外と多いようです。しかし、繰り返すことで問題に慣れて正答率が上がり、スコアアップが狙えますよ。まずは時間配分をしっかりと行い、問題を一通り解きましょう。
「自分の苦手なパートにはもっと時間が必要だな」と感じたら、後々時間を調整することもできますね。まずは自分の弱点を洗い出すことから始めます。また、英語学習で大切なのは「復習」のステップ。間違った箇所、わからなかった箇所をそのままにしておくといつまでも英語力は身につきません。
同じ問題を繰り返し練習すれば語彙を確実に覚え、苦手な文法についても克服することができます。どんどん新しい教材に手を出すよりも、これと決めた1冊を繰り返し学習する方がより効果的です。
音源を使って本番のスピードに慣れる
2つめのポイントは、問題集を活用して本番のスピードに慣れることです。公式TOEIC Listening & Reading問題集のリスニングセクションで使用されている音声は、TOEIC公式スピーカーによるもの。まさに、本番さながらの音を聞くことができるわけです。より効果的なのはただ音声を聞くだけでなく、音声を聞きながら音読すること。目と耳、口を使うことで、より内容が理解しやすくなります。
時間制限がある試験では、長文を速く読めることも重要です。公式TOEIC Listening & Reading問題集5以降はリーディングセクションの音声ダウンロードもできるので、リスニングと同様に音声を聞きながら長文音読の練習が可能。速く読めるようになるとその分解答に時間を使うことができます。時間が足りずにマークシートを適当に塗りつぶしていた人も、余裕を持って回答できるようになるでしょう。
TOEIC公式問題集以外にもおすすめの教材4選
それでは最後に、TOEIC公式問題集にプラスアルファで勉強したい人におすすめの教材を紹介します。
TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+
『TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+』は、TOEIC L&Rテスト研究の第一人者ヒロ前田氏のノウハウが詰まった1冊です。公開テストや公式教材などの出題形式、使用される語句、トピックの傾向などを研究し、問題のバランスなどが綿密に考えらえた模試となっています。本番の試験と同様、200問が収録されていてテストの予行練習をしたいという人にぴったりですよ。模試3つ、合計600問が収められていて、解説も充実しています。
また、復習用の模試もついているので、一度全問を解いて解説をチェックした後の復習に役立てましょう。全600問の解説が動画で見られるのもポイント!まるで講義を受けているような感覚で学習できるので、独学が苦手という人にもおすすめです。
さらに、アルクテストセンター経由で解答すると自動で採点してもらえ、換算スコアを確認することができます。弱点の診断もできるので、苦手な分野を克服するためにもぜひ活用してみては?
おすすめレベル | 初級~上級 |
---|---|
著者 | ヒロ前田 |
出版社 | アルク |
価格(税込み) | 3,300円 |
TOEIC®テスト新形式精選模試 リーディング2
公式問題集を解いておけば安心だけど、もう少し解説がほしい…」という人におすすめなのが『TOEIC®テスト新形式精選模試 リーディング2』。こちらはリーディングに特化した教材で、TOEICの試験本番に近い内容の問題が収録されているのが特徴です。ちなみに、別冊でリスニングバージョンもあります。
こちらの教材の強みは、なんといっても解説が充実している点でしょう。解説の冊子は問題冊子の約2倍の厚みがあり、解答だけでなくその答えを導くための解き方が詳しく解説してあります。「なぜこうなるのか?」という過程を理解することで、よりスコアアップを狙うことができるはず。各問題には正答率も掲載されているので、比較的簡単な問題を間違えず確実に点を取るという練習もできます。
実際、難易度はTOEICの公式問題集よりも若干高く感じるレベル。リーディングセクションの模試が5回分収録されているので、たくさんの問題を解いておきたい人には安心材料となるかもしれません。また、TOEICの自動採点・分析アプリabceed analyticsにも対応。本番に備えて質・レベルともに高い問題に挑戦したい人はぜひチェックしてみてください。
おすすめレベル | 初級~上級 |
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著者 | 加藤優、野村知也、Paul McConnell、中村紳一郎、Susan Anderton |
出版社 | ジャパンタイムズ |
価格(税込み) | 2,090円 |
世界一わかりやすいTOEIC L&Rテスト総合模試1[600点突破レベル]
英語レベル初級~中級程度の問題を解きたいという人にぴったりなのが、『世界一わかりやすいTOEIC L&Rテスト総合模試1[600点突破レベル]』。「公式問題集は少し難しかった…」という場合に手に取りたい1冊です。人気の「世界一わかりやすい」シリーズのうちの1冊で、カリスマ講師関正生氏が厳選した400問が収録されています。
こちらの教材は「600点突破レベル」とターゲットが明確になっており、600点を取るために必要でない難問は含まれていません。そのため、600点を目指している人は、レベルに合った問題を徹底して練習することができます。
また、解説が詳しいことでも知られていて、例えば長文では読み方のポイント、英語構文の仕組みなどまで説明。解いたら終わりではなく、似たようなパターンの問題が後々出てきた時にも対応できる実践力が養われますよ。独学で学習する人の強い味方となってくれるでしょう。
おすすめレベル | 初級 |
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著者 | 関正生 |
出版社 | KADOKAWA |
価格(税込み) | 2,090円 |
はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略
『はじめて受けるTOEIC(R) L&Rテスト 全パート完全攻略』は、「一冊完結!」と謳うTOEIC対策の教材です。TOEICスコア600~730まで対応しており、パート別の攻略法や模試だけでなく、スコアアップのための勉強法も身につけられるのが特徴。攻略ポイントは「600点(必須)」と「700点(高得点)」の2段階に分けてあるので、目標スコアに合わせた効果的な学習ができます。
また、TOEIC試験に精通した著者が27の使える解法テクニックも伝授。知識はもちろん、テクニックもうまく駆使して高得点を狙える良書です。完全模試には、本番と同じ問題数の200問を収録。時間配分を意識しながら、予行練習をすることができます。
正解できなかった問題は、パート別攻略法に戻ってすぐに復習できるのもポイントです。また、表現セレクションや頻出語句、読解トレーニングなどの豊富なダウンロード特典がついていて、どれも無料で利用できます。音声もダウンロードできるので、ぜひリスニングの練習に役立ててみてくださいね。何から手をつけていいかわからないという人の選択肢になるはずです。
おすすめレベル | 初級 |
---|---|
著者 | 小石裕子 |
出版社 | アルク |
価格(税込み) | 1,980円 |
まとめ
TOEICを受験する際には、試験本番の問題に近い公式問題集を使って学習することをおすすめします。出題傾向が押さえられているので、効率よく学習できるのがメリットですよ。また、公式問題集を選ぶ際には、なるべく最新のものを購入してください。本番の試験内容にもっとも近い良問がまとめてあり、実際の試験レベルを体感できます。
問題集5以降はリスニング・リーディング音源の両方をダウンロードできるので、ぜひ受験対策に活用しましょう。
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