「曲」を表す英語songとmusicの違いは?「曲」に関する英語フレーズと洋楽を使った学習方法

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趣味の音楽を英語学習に利用することは、楽しいだけでなく非常に効果的です。好きな曲であれば苦にならず、「勉強」というよりも趣味の延長という気分で熱も入りますよね。特に英語学習自体が負担や苦痛に感じる人、英語に対して苦手意識を強く感じる人にはとても有効な方法です。

曲の歌詞を学ぶことで自然に英単語が覚えられたり、一緒に歌うことで発音練習にもなります。また英語の曲の書き取り練習でリスニング力を鍛えることもできるでしょう。

この記事では「曲」に関する英語フレーズやそれらを使った言い回しの例と、洋楽を使った英語の学習方法を解説します。また初級者にもおすすめの英語の曲をいくつかご紹介しますので、これまで洋楽を英語学習に取り入れていなかった方は実践してみてください。

「曲」の英語表現

「曲」に関する基本的な英語表現をおさらいします。「どんな曲が好き?」「この曲なんていうの?」などは普段の会話で何気なく口にしている方も多いのでは?日本語ではさらっと言えても英語となると途端に「え、なんていうんだっけ?」と戸惑ってしまうこともあるかもしれません。

簡単な文でもとっさに口をついで出るまでにはなんども練習することが必要です。繰り返し口に出して考えなくても言えるようにしておきましょう。

歌詞のある曲は「song」歌詞がない曲は「music」

日本語では歌のないクラシック音楽も歌手が歌うものも「曲」ですが、英語では区別されます。英語で「曲」は「song」と習いますが、歌がなく楽器やコンピュータで作られたものは「music」です。

「music」は一つの曲だけではなく音楽そのものも指すので、歌の入るものも含まれます。例えばpop music(ポップス) rock music(ロック)などですね。あえて「曲」であることを強調するのであれば、「piece of music」という表現を使うといいでしょう。

そのほかに次のような英語フレーズを覚えておくといいですね。

曲名:title of the song
音楽のタイプ:type of music
曲のメロディー・旋律:tune

ここで一つ注意しなくてはいけないのは、songとtuneが同じような意味合いで使われることもある、しかし意味合いが異なるという点です。songは歌詞のみ、あるいは歌詞とメロディーを合わせたものですが、tuneはメロディーそのものであることです。tuneなしではsongは成り立ちません。tuneはsongの大切な一部であるとも言えます。

「曲」を使った例文

ではこれまで学んだフレーズを使った例文を見てみましょう。よく使いそうなものは考えなくても口にできるようになるまで繰り返し練習するといいですね。

A: What type of music do you like?(どんなタイプの音楽が好き?)
B: I like Japanese pop music.(日本のポップスが好き)

A: What is your favourite music?(一番好きな音楽はなに?)
B: My favourite music is 80’s rock.(80年代のロックが一番好き)

A: What is your favourite song?(一番好きな曲はなに?)
B: My favourite song is___(曲名).(一番好きな曲は_)

A: What is the title of this song?(この曲のタイトルはなに?)
B: It’s___(曲名). (曲名は_)

I know this song! (この曲知ってる!)

I hate this song!(この曲大嫌い!)

Shall I put on some music?(音楽かけようか?)
Do you mind if I put some music on? (音楽かけてもいい?)

*put on some musicは「音楽をかける」という意味のフレーズです。

I don’t remember how that tune goes. Can you hum it for me?
(どんな曲だったか覚えてないな。歌ってみてくれる?)

*humは「口づさむ、鼻歌を歌う」という意味の動詞で、日本語の「ハミングする」もこの動詞からきています。
She was humming a tune as she vacuumed the floor.(彼女は床に掃除機をかけながら歌を鼻歌を歌っていた)などのように使うことができます。

That’s a very catchy tune!(とてもキャッチーな曲だね!)

The piano is out of tune / in tune.(ピアノの音が外れている・音があっている)

She played a tune on the piano.(彼女はピアノで曲を弾いた)

What a beautiful piece of music!(なんてきれいな曲なんでしょう!)

I love theme songs from movies.(映画のテーマ曲が大好きです)

洋楽を使った英語学習方法

洋楽を使ってできる英語学習方法の代表としてディクテーション(書き取り)があります。比べて曲の一から行うディクテーションはネイティブでも聞き取れなかったり聞き間違えたりすることもあり、ノンネイティブにはさらに難易度が高いのですが、穴埋め式であれば可能です。また聞き取り練習がしやすい曲の選び方も合わせて解説します。

曲の穴埋めディクテーション

あらかじめところどころ歌詞が空欄になっている英語学習用の教材を使う方法もありますが、必ずしも自分が選んだ曲があるとは限りません。その場合は、自分で作る方法があります。

ネットでまず選んだ曲の歌詞をダウンロード、あるいはワードなどにコピペします。それを印刷して適当にところどころ塗り潰すか、暗記用の赤シートとセットになっているペンで塗ります。

あとは曲を聞きながら塗りつぶした部分を穴埋め、あとで答え合わせをしましょう。これなら気軽にできますね。自分でやるとあらかじめ単語を見て覚えてしまいそうな時は、家族に適当に塗りつぶしてもらうように頼むといいですね。

慣れてきたら難易度が高く時間もかかりますが、全文ディクテーションに挑戦してみましょう。英語の歌詞は韻を踏んでいるので、普通の文と違いちょっと読んだだけでは理解しにくい部分も多いのですが、まずは音を聞き取ることに集中します。穴埋めでも全文でもディクテーションが終わったら答え合わせをします。聞き取れなかった部分は何度か聞いてみましょう。

最後に一緒に歌うこともオススメです。歌っているうちに歌詞を覚え、単語やフレーズを覚えてしまいますよ。筆者自身も昔経験したことがありますが、意外なところで覚えた歌詞が役立つことがあります。楽しくて発音練習にもなりますし、カラオケに行った気分で歌うと気分もスッキリしてストレス発散にもなりますよ!

穴埋めディクテーションならLyricstraining

Lyricstraining公式サイト

曲の穴埋め練習に気軽に使えるオススメのサイトが「Lyricstraining」ビギナー(ランダムな25語の穴埋め)からエキスパート(全文穴埋め)まで自分のレベルに合わせて4段階の穴埋めディクテーション練習ができるようになっています。PCでアクセスする以外に、App StoreやGoggle Playでアプリのダウンロードもできます。

まずはビギナーから始めて同じ曲の中で徐々にレベルを高いものに挑戦するといいでしょう。英語のリスニング向上には同じものを何度も聞くという練習が非常に効果的です。合わせて気になったフレーズや単語を調べると語彙力も増えます。さらに自分でその単語・フレーズを使った例文を作って書いたり口にだしてみることで、学習の幅が広がりますよ。

英語学習するための曲の選定基準

聞き取り練習にはヒップホップやテクノ、ヘヴィメタルの早い口調で歌われるものは聞き取りづらく向きません。好きなジャンルで構いませんが、バラード曲がオススメです。バラードでも歌手の歌い方によっては聞き取りが難しいものもあります。一度聞いてみて聞き取りがしやすそうか、自分でも歌えそうかどうかの基準で選ぶといいでしょう。

また、曲自体が好きかどうかも大きなポイントです。ランダムに選ぶのもいいですが、聞き取り練習では何度も同じ歌を聞くことになるので、何度でも聞きたいメロディーや声かどうかもポイントです。好きなバンドや歌手がいれば、その中でバラードや比較的ゆっくりはっきりとした口調で歌われているものを選びましょう。

英語学習におすすめの曲

最後に聞き取り練習にオススメの曲をいくつかご紹介します。英語初級者でも取り組めそうなものを選びました。どの曲も一度は耳にしたことがある方も多いのではないかと思います。英語学習にどの曲を選べばいいのかわからない方は、まずはこれらの曲にトライしてみてくださいね。80年代90年代の曲が中心ですが、今聞いても時代を感じさせないとても美しいバラード曲ばかりです。

1. ホイットニー・ヒューストン『Greatest Love of All』

80年代の歌姫ホイットニー・ヒューストンの非常にメッセージ性の高い曲で、「何が起ころうとも自分を信じて愛する気持ちを決して忘れないように、未来ある子供達にも自分を大切にし尊ぶことを伝えていこう」という内容。

元々はジョージ・ベンソンが歌った曲でモハメド・アリの半生を描いた映画『ザ・グレイテスト』のテーマソングです。ホイットニーがカバーして大ヒットしました。
曲を書いたリンダ・クリードはこの時乳がんで苦しんでおり、この曲が10年近く経ってカバーされ全米でトップに輝く直前に亡くなったという背景があります。

特に自己肯定感が低く自信がない人、人生でうまくいかなくて落ち込んでいる人、学校でいじめなど辛いことがあった人に刺さる曲です。メッセージ自体はシンプルでも、常に心に留めて置きたい大切なことを教えてくれます。歌詞の意味を噛み締めながらじっくり聴きたい歌です。

2. ジョン・レノン『Imagine』

平和を訴え続けたジョン・レノンの代表的な曲の一つ。誰もが一度は聴いたことがあるでしょう。この曲のメッセージはシンプルで、人類平和を歌っています。財産や国家、天国や地獄の概念、宗教観を否定しているのでこの曲に否定的な反応を示した人もいたようですが、20世紀を代表する名曲。天災やテロ事件などが起こるとラジオ局にリクエストが殺到したり、曲の視聴率が上がるというのもわかりますね。

3. ピーター・セテラ『Glory of Love』

映画『ベストキッド2』(Karate Kid II)のテーマソングとしても、ピーター・セテラがバンド「シカゴ」を脱退してソロシンガーになって初めての歌としても有名です。実は元々はシルベスター・スタローン主演で有名なボクシング映画『ロッキー4』のエンディングテーマソングとして作られたそう。聞き取りの難易度としては前の2曲より高くなります。

4. スパンダーバレー『True』

美しいバラードのラブソングとして世界中で大ヒットしましたが、故ダイアナ妃が大好きだった曲として大変有名な曲です。細かいところが聞きにくい部分もあったり、英語初級者にはすんなり理解できる歌詞ではないためリスニングの難易度としてはやや高めです。

5. マドンナ『I’ll Remember』

エリート学生と浮浪者との交流を描いた映画『きっと忘れない』(With Honors)のテーマソング。マドンナは80年代も素敵な曲が多いのですが、特に90年代はどの曲もハズレがないです。マドンナの他の映画のテーマソングでは、『ビジョン・クエスト/青春の賭け』(Vision Quest)に使われた『Crazy For You』も聞き取りがしやすくディクテーションにオススメです。

6. ディオンヌ・ワーウィック『That’s What Friends Are For』

元は映画『ラブ IN ニューヨーク』(Night Shift)のエンディングテーマソングとしてロッド・スチュワートが歌ったもので、こちらはカバーです。オリジナル曲はシングル発売はされなかったのもあり、それほど知られていません。

一方、スティーヴィー・ワンダー、グラディス・ナイト、エルトン・ジョン、ディオンヌ・ワーウィックという夢の四人の共演で歌われたこちらのバージョンは大ヒット!友情をテーマにしている歌を4人で楽しそうに歌っているのもとても素敵です。大好きな友達と一緒にカラオケで歌ったり、親友の誕生日や結婚式など大切な日にプレゼントにぴったりの曲です。

7. USAフォー・アフリカ『We Are The World』

8. 次にご紹介するロンドンで結成されたバンド・エイドに触発されたハリー・ベラフォンテの呼びかけで結成。ライオネル・リッチー、ティナ・ターナー、マイケル・ジャクソン、スティーヴィー・ワンダー、ブルース・スプリンスグティーン、ヒューイ・ルイス、シンディ・ローパー、ケニー・ロギンスなど数多くのアメリカを代表するミュージシャンが集まって作られたアフリカ救済のためのチャリティソングです。

9. バンド・エイド『Do They Know It’s Christmas?』

ボブ・ゲルドフとミッジ・ユーロの呼びかけで、一晩で英国中の有名なミュージシャンが集まって作ったアフリカ救済チャリティソング。「何不自由ない世界に生きている私たちが、生活が厳しくクリスマスがあることさえ知らないアフリカの人たちに手を差し伸べよう」というメッセージの曲で、歌詞もとても聞き取り・理解しやすく初級者にオススメです。

参加者はジョージ・マイケル、フィル・コリンズ、スパンダー・バレー、U2 のボノ、デヴィッド・ボウイ、スティング、ポール・マッカートニーなど圧巻のメンバー。よくも急な呼びかけでこれだけすごいメンバーが集まったものだと世界中で話題になった曲です。

なおクイーンはアパルトヘイトで問題になっていたサンシティでコンサートした過去があるため声がかからなかったそう。ただ、世界中を衛星生中継でつなぎ、ウッドストックをはるかに驚愕する規模で行われた世紀の大音楽祭ライブ・エイドには参加しています。日本からもハウンド・ドッグ、オフコース、チャゲ&飛鳥など国内を代表するアーチストたちが参加しました。

10. ヴァネッサ・ウィリアムズ『Save The Best For Last』

グラミー賞にもノミネートされた美しいラブソングです。日本でもCMなどに使われたことがあるのを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

一見浮気者の彼との失恋の歌のようですが、時間が経って彼女のことが一番大切だと気づいた彼が戻ってくる、という最終的にはハッピーエンドな歌詞です。バラードの名曲は他にもたくさんありますが、この曲は聞き取り練習がとてもしやすい曲なのでおすすめソングの一つとして選びました。

11. シンディ・ローパー『TIme After Time』

洋楽を代表するラブソングの一つで、シンディ・ローパーの最も有名な歌の一つで、マイルス・デイヴィスなど数多くのアーティストにカバーされています。人生の歩調が合わなくなってきたカップルの気持ちを歌った切ないラブソングです。

聞き取りもしやすいので初級者にもおすすめ。テンポもちょうどよく歌いやすいので、発音練習がてら口ずさんでみてはいかがでしょうか。

まとめ

曲によっては早口の英会話よりはるかにリスニングが難しいものもありますが、ぜひ聞き取りがしやすいものからどんどんディクテーションに挑戦してみましょう。

どうしても難しいものを聞き取ろうとしても苦痛にしかならない時もあります。楽しいはずの学習が辛くなっては元も子もありません。自分の好きな曲が必ずしもリスニング練習に向いているというわけではないので、聞き取りを少しやってみて無理そうなら別のアーチスト・曲へという方法でもいいかもしれませんね。

好きな音楽を楽しみながら英語の学習もできるなんて一石二鳥でメリットしかありません。繰り返し聞き取りの練習をしていくと、初めて聴いた曲のレベルが自分に合うかどうか、リスニング訓練に向いているかがわかるようになります。最初ははっきり聞きやすいバラードから始めて、慣れてきたら色々なタイプの曲にトライしてみてくださいね。

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