TOEIC900点の難易度や高得点を取るための勉強法と参考書

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990点満点のTOEIC。860点以上で「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる」と言われていますが、さらに上を目指す方の中には900点を取ることを目標にしている方もいるでしょう。900点を獲得することは、TOEIC対策と日々の英語学習をしておけば不可能ではありません。

今回はTOEIC900点を取るためのおすすめ参考書やコツを解説します。効率的に勉強して、TOEIC900点以上を目指しましょう。

TOEIC900点のレベルはどのくらい?

TOEICを日本で運営している一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会によると、860点以上で「ネイティブとは隔たりがあるとはいえ、語彙・文法・構文のいずれも正確に把握し、流暢に駆使する力を持っている」とされています。700〜800点あれば就職の際に十分アピールできると言われていますので、900点を獲得すれば就職・転職でさらに有利に働く可能性が高いです。

TOEIC900点以上を取得している人の割合

一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会のデータによると、2019年度のTOEICテストで895点以上を取った人は全体の3.6%となっています。2019年度は公開テストで、830,954人が受験しており、29,947人が895点以上を獲得しています。

TOEIC900点の難易度

他の英語資格試験の点数と比較してTOEIC900点のレベル感を把握していきましょう。
言語の習得率を客観的に評価するものとして「CEFR」(セファール)と呼ばれる指標が世界で使われており、レベルは低い順からA1、A2、B1、B2、C1、C2とあります。
TOEIC公式サイト(※1)によると900点以上をCERFに換算すると、900〜940点はB2に、945点以上はC1に分類されています。一方で、文部科学省が示している各資格・検定試験とCEFRとの対照表(※2)を見ると、CEFRのB2は、英検準1級、TOEFL iBTでは120点満点中の73~94点程度とされているので、それがTOEIC900~940点のレベルと同程度という目安になります。
CEFRのC1は、英検1級、TOEFL iBT 95〜120程度と示されており、TOEIC950点以上に相当するでしょう。
(※1)出典:TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
(※2)出典:各資格・検定試験とCEFRとの対照表|文部科学省

TOEIC900点を取得するメリット

TOEICで900点を取ると、英語力が突出していることの客観的な証明になりますが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?ビジネスにおけるメリットについて解説します。

就職の時に英語力アピールになる

大手外資系企業への就職や、英語を使った仕事をしたいと考えているならば、TOEIC900点以上のスコアを持っていることは就職活動において非常に有利だと言えます。
受験勉強などでしっかりと英語を勉強したことがある人たちの中に、TOEIC800点台の人もたくさんいますが、900点以上となるとスコアホルダーは一気に少なくなります。そのため、英語を使って仕事をしたいと思っている人たちの中でも有利になるでしょう。
求人サイトに登録していれば企業からのスカウトが期待できたり、書類選考で落ちることが少なくなったりなど、他の人よりも余裕をもって就職活動を進められるでしょう。

海外赴任・出張など仕事の幅が広がる

TOEIC900点以上のスコアがあれば、海外への赴任や出張を任せてもらったり、英語を使う部署へ配属されたり、英語力が必要な案件やプロジェクトの参加に声をかけてもらったりと、会社に入ってからもチャンスが広がる可能性があります。TOEIC800点台の人は少なくありませんが、900点以上のスコアを持つ人は貴重で、たしかな語学力が認められるでしょう。

英語関連の仕事を任され一目置かれやすい

TOEIC900点以上は、そう簡単に取れるスコアではありません。だからこそ、900点があれば「すごい人」「英語ならあの人」といった認識をしてもらうことができるでしょう。社内で「優秀な人」というイメージがあることによって、やりたい仕事を任せてもらえたり、評価されたりなど、たくさんのメリットがあります。

昇給や昇進につながりやすい

英語が必要となる仕事は担当できる人が限られるので、仕事の単価が高かったり、インセンティブが多く与えられたりということがよくあります。900点あればそんな仕事を任せてもらいやすいでしょう。また昇進する時の要件としてTOEICのスコアが求められる場合もあります。900点を持っていたらほぼその要件はパスできるでしょう。このように昇給や昇進の機会が得られることが多くなると考えられます。

TOEIC900点以上を取得するために必要な勉強時間

TOEIC900点以上を獲得するためには1550時間以上必要だと言われています。ただこれはTOEICの現在のスコアが350点前後だった場合で、Oxford University Press(オックスフォード大学出版)によるデータ(※)を見ると、現在のスコアが平均点に近い550点の場合、950点に到達するためには1,050時間の学習時間が必要だとされています。現在のスコアが650点から勉強する場合は950点に到達するためには825時間、850点からの場合は325時間かかるとのことです。勉強方法や人によって学習時間は変わるので、目安として参考にしてみてください。

(※)参照サイト:A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success|Oxford University Press

【L&R】イチオシの参考書

ではここからはTOEICで900点を獲得した著者がおすすめするイチオシの参考書を紹介します。効率的に勉強するためには参考書選びは重要です。参考書選びをするときは、できるだけ問題数が多く、解説がしっかり書かれているものを選びましょう。またパッと見て、「勉強しやすそうだな」と感じるかどうかも重要です。

TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6

TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6』はTOEIC専門校「エッセンス イングリッシュ スクール」の講師が執筆した文法問題に特化した参考書です。旧形式の頃から人気があった参考書で、現在はPart 5&6の新形式に対応しています。

現在600〜800点を取っている人が間違えやすいポイントを押さえてあるので、つまずきやすいポイントに絞った学習ができるのが魅力。すでに高得点をとっている人にとっては、効率的に学習できる良書です。無料の音声ダウンロードやアプリ音声も付いているので、音の間隔でも英語を身につけられるでしょう。ボリュームも程よく、1週間あれば無理なく一通り学べるので繰り返し学習にも最適です。

おすすめレベル 上級
著者 加藤 優
出版社 朝日新聞出版
価格(税込み) 924円

TOEIC L&R TEST 900点攻略完全パッケージ

Z会監修の『TOEIC L&R TEST 900点攻略完全パッケージ』は、現在TOEICのスコアが700〜800点の方が900点以上を目指すためにまとめられた参考書です。Z会のオリジナル問題モニター試験のデータから間違いの多い問題傾向を分析し、効率的に900点以上獲得を目指せます。

トレーニング問題・発展問題・フルサイズの模試に加えて、要点をわかりやすく解説する攻略法講義が付いているので、理解できていないポイントも簡単に理解できます。1つのユニットが20〜40分程度でできるように構成されているので、忙しくてなかなか時間が取れない方でも無理のない学習が可能。通常の音声データだけでなく1.2倍速の音声データがダウンロードできるので、耳を鍛えたい方にもおすすめです。

おすすめレベル 上級
著者 Z会編集部
出版社 Z会
価格(税込み) 2,420円

TOEIC L&R TEST パート3・4特急 実力養成ドリル

TOEICのリスニングパートに特化した参考書『TOEIC L&R TEST パート3・4 特急 実力養成ドリル』は、現在TOEIC800点を超えていて900点以上を目指したい方におすすめの教材です。

TOEIC990点のレベルを超える問題もあり、より高いリスニング力が身に付きます。これを使って徹底的に勉強しておけば、リスニングパートは比較的簡単に思えてくるでしょう。解説はディクテーションができるように作られているので、ただリスニング問題を解くだけでなく、耳を強くしたり聞き取れない単語を無くしたりという学習にも効果的です。

おすすめレベル 上級
著者 神崎正哉、Daniel Warriner
出版社 朝日新聞出版
価格(税込み) 525円(Kindle版)

TOEIC L&R TEST 990点獲得 最強Part 7模試

ライオンのインパクトがある表紙が特徴的なので、「ライオン模試」とも呼ばれている『TOEIC L&R TEST 990点獲得 最強Part 7模試』。TOEICのPart7のスコアが伸び悩んでいる方にはぜひ使って欲しい教材です。

間違えやすい傾向をしっかり考慮して作られた良問ばかりで、これを繰り返しといていればどこに気をつけなければいけないか自然にわかってきます。カリキュラムが60日分で作られているので、「どうやって勉強すればいいのかわからない」という方にもぴったりです。アドバイザーのように的確な指示をくれます。

おすすめレベル 上級
著者 メディアビーコン
出版社 ベレ出版
価格(税込み) 2,420円

キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE990

英語学習ではもはや定番のキクタンシリーズ『キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE990』は、わからない単語をゼロにしてTOEICに挑みたいという方におすすめの参考書です。ハイレベルな単語が掲載されており、単語帳は音声ダウンロードができるので、リスニング対策に使えます。

忙しい方でも移動中に聞き流しができるのも魅力。900点の壁を越えるためには、できるだけ知らない単語がない状態にしておくのが好ましいです。キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE990を使えば、TOEICで出てくる単語を網羅できるでしょう。

おすすめレベル 上級
著者 杉武史
出版社 アルク
価格(税込み) 1,760円

TOEIC L&Rテスト990点攻略

TOEIC990点攻略を目指す方向けに執筆された『TOEIC L&Rテスト990点攻略』。900点以上獲得を目指しているなら、より難易度の高い990点向けの参考書を使うことで、より高いレベルの学習ができます。

TOEIC上級者が間違えやすい問題傾向・語彙・フレーズなどがわかりやすくまとめられており、「TOEIC L&Rテスト990点攻略に出る語彙とフレーズは全部TOEICに出る」と著者が宣言している自信溢れる一冊。無駄に高いレベルの語彙やフレーズを学ぶことなく、本当に必要な内容を学習できます。

おすすめレベル 上級
著者 濱崎潤之輔
出版社 旺文社
価格(税込み) 2,530円

高得点を取るためのコツ

最後にTOEICで990点以上の獲得を目指す方に向けて、学習のコツを紹介します。

リスニングで満点を目指す

TOEICはリスニングとリーディングが495点ずつあります。もし現在700〜800点前後のスコアなら、まずリスニング満点を目指すのが900点以上を獲得するコツです。問題の難易度的に、TOEICはリスニングの方が短期間でもスコアを伸ばしやすくなっています。
今回紹介した参考書を使ってのTOEIC対策用のリスニング学習はもちろんですが、普段から映画や海外ドラマを英語音声で見る癖をつけるのもおすすめ。最初は字幕付きで見て、内容が把握できたら字幕も消しましょう。できれば2・3本に決めて繰り返し見てみてください。

できるだけたくさんの問題をこなす

TOEICの参考書は間違えやすい問題の傾向をカバーできる問題を掲載していますが、それでも一つの問題を繰り返すよりはたくさんの問題を解くと応用力がつきます。今回紹介した参考書には難易度が高い問題をまとめたものもありますが、そういった参考書を使っていろいろなバリエーションの問題を解きましょう。参考書と全く同じ問題が出ることはまずありません。あえて学習する問題に慣れないことも、900点以上を目指すコツです。

単語帳を使ってボキャブラリーを身につける

現在ある程度のスコアは取れているけれど、900点の壁が超えられないという方は900点以上を獲得するために覚えておきたい単語を暗記しましょう。700〜800点だとわからない単語があってもそれほど大きなダメージにはなりませんが、900点以上を目指すときはわからない単語一つが命取りです。まずは単語帳を使って覚え、どうしても覚えられない単語は自分で例文を作ってストーリー性を持たせて覚えてみてください。

TOEIC900点を目指しながら、スピーキング力も上げよう!

現在700〜800点前後を獲得している人にとって、900点以上は不可能ではないものの、一つの壁があります。今回紹介した参考書は900点以上を目指しているすでに高得点をとっている人が間違えやすいポイント・つまずきやすいポイントを押さえたものを厳選しました。
難易度の高い参考書なら効率的に学習できますので、学習のコツと併せてこの記事を参考に勉強してみてください。

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