英語は相手に伝わりコミュニケーションが成立すばいいという人もいますが、「せっかくならネイティブのような発音ができるようになりたい!」と思っている人も多いのではないでしょうか。ネイティブのように発音できれば、きちんと言葉が通じて聞き返されることも少なくなります。
本記事ではネイティブのような発音ができるようになりたい人の方のために、発音のポイントやコツを徹底解説!映画や海外ドラマから聞こえてくるような発音を目指して、英語でのスムーズなコミュニケーションを目指しましょう。
まずは英語の母音と子音について理解しよう
日本人にとって英語の発音が難しいと言われる理由の一つは、日本語と英語で母音・子音が違うということです。日本語の母音が5音なのに対し英語には24音以上あると言われており、子音も日本語にはない音があります。まずはその違いを理解することが重要です。
母音とは
母音とは日本語でいう「あ・い・う・え・お」に当たる音のことです。日本語と英語の母音は音の発音も数も全く異なります。日本語で「あ」に当たる英語の母音はæ、ɑ、ʌがあり、他の音もさらに細かく分かれているのです。
英語と日本語の母音の違い
日本語で子音を発音するとき、一つの子音に対して一つの母音がつきます。「あ・か・さ・た・な」という音は、全て「あ」の母音で成り立っていますよね。どの音でも母音をはっきり発音します。
一方英語は一つの単語の中にいくつ母音があったとしても、はっきり発音するのは一つだけです。
英語の母音の数
英語の母音の音は数え方にもよるのですが、最低でも24音はあると言われています。単一の母音もありますが、二重母音や三重母音があるのも特徴です。次に紹介する母音一覧で、どんな母音があるのかチェックしましょう。
母音一覧
一般的な英語の母音を紹介します。
iː | 「イー」に近い |
i | 「イ」に近い |
e | 「エ」に近い |
æ | 「ア」の口のまま「エ」を発音 |
a | 「オ」の口で「ア」を発音 |
aː | 「オ」の口で「アー」を発音 |
ʌ | 「ア」に近い |
ɔː | 「ウ」の口で「オゥ」と発音 |
u | 口をすぼめて「ウ」と発音 |
uː | 口をすぼめて「ウー」と発音 |
ʊ | 「ウ」に近い |
ə | 力を抜いて「ア」を発音 |
əː | 力を抜いて「アー」を発音 |
ei | 「エイ」と発音 |
ai | 「アイ」と発音 |
ɔi | 「オイ」と発音 |
au | 「アウ」と発音 |
aiə | 「ァイア」と発音 |
aue | 「アゥア」と発音 |
このように細かく分かれているため、日本人には同じ「あ」という音に聞こえても実際には発音のバリエーションがあることがわかりますね。
子音とは
子音とは母音以外の全ての音です。
英語と日本語の子音の違い
日本語は子音だけで音を作ることはありません。「か」という音はk+aで成り立ちますが、日本語でkだけ発音することはできませんよね。
英語は子音が母音とセットになることもあれば、子音だけで発音することもあります。stopという単語では、sとpに母音がありませんよね。これでも音が成り立つのが英語です。日本人にはたくさんのカタカナ英語が溢れていますが、本来は子音のみの音にも母音をつけてしまうので元々の英語の発音とは大きくかけ離れてしまうのです。
また子音のみで存在する音があるので、最後が子音の単語もたくさんあります。
英語の子音の数
英語の子音の数は色々な説がありますが、24あると言われています。日本語の子音も色々な説があるのですが、27前後あると言われているので、数的にはそれほど変わりません。
ネイティブ発音に近づく方法5つ
英語と日本語の母音と子音の違いがわかったところで、ネイティブの発音に近づくための方法を紹介します。この方法を実践すれば比較的早く今の発音よりネイティブに近い発音が目指せますよ。
単語と単語を繋げる
英語の発音をするときは、単語と単語を繋げて発音するのがポイントです。英語は一つ目の単語の最後の音と二つ目の単語の最初の音がくっついたり、組み合わせて新しい音になったり、どちらかの音を発音しないということがあったりします。単語と単語の音のつながりを意識するだけで、ネイティブに近い発音になりますので、発音するときは意識してみてください。
大事な単語を強調する
英語は一つのセンテンスのなかで、大事な単語を強調して発音します。例えば
What are you doing right now?
であれば、what, doing, nowが最低でも伝われば相手に意味が伝わりますよね。このように一つのセンテンスなどで最も伝えたい部分を強調すると、ネイティブっぽい発音になりますし、本当に伝えたいことが相手に伝わります。英語特有のリズムも生まれますので、発音する時に意識してみましょう。日本語の感覚だと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、英語であれば問題ありません。
適切な間を取る
一つのセンテンスでは単語と単語をつなげたり、組み合わせて新しい音を作ったりして発音しますが、文章全体のなかでは適切な間を取ることも重要です。シャドーイングの練習をしていると気づくと思いますが、英語はカンマとピリオドがあれば、そこでしっかり間をとって発音します。
ダラダラと読んでしまうとどれだけ単語やセンテンス自体の発音が良くても、ネイティブっぽい発音には聞こえません。発音するときは必ずカンマとピリオドを意識して、息継ぎするようにしましょう。こうすることで相手にも通じやすくなります。
リズム感を意識する
ネイティブの発音では強調する単語や単語の中のアクセントをゆっくり発音したり、そうでない部分を速く発音したりします。日本語は「平坦な言語」とも呼ばれ、リズムがあまりありません。そのため日本人が日本語の感覚で発音してしまうと、どうしても英語っぽい発音になりづらく、相手にも伝わりづらくなってしまうのです。平坦に英語を発音してしまうと「退屈している」「不満を持っている」とも取られてしまうので、リズム感は非常に重要です。
英語特有のリズム感を身につけるためには、シャドーイングをしてネイティブの話す英語のリズムを体に染み込ませましょう。
発音記号を覚える
今まであまり発音記号を意識したことがないという方も多いのではないでしょうか。学校英語で発音記号を習うことはありますが、それがどういう意味でどれくらい重要なのか教えてもらえないことも多いです。ただアクセントの位置を覚えるだけだったという人も多く、結果として馴染みのない記号に感じている人も多くいます。
しかし発音記号はネイティブの発音を記号化させたもので、これを理解して発音することがネイティブの発音に近づく近道です。まずはそれぞれの記号がどんな発音なのかを理解し、自分でも発音できることを目指しましょう。
母音と子音の正しい発音を身に付けよう!
英語には日本語とは異なる母音や子音の発音があります。この母音と子音の正しい発音を身につけることも、ネイティブ発音に近づけるためには重要です。日本語を第一言語とする人が間違いやすい母音と子音の発音を解説します。
間違いやすい母音
ではまず間違いやすい母音からです。母音の発音を間違うと、全く違う単語の意味になってしまって会話が通じないことがよくあります。外国人の英語に慣れていないネイティブだと予測するのが苦手な人もいるので、まずは母音からマスターして正しく通じることを目指しましょう。
æ
æは日本語で言えば「ア」の音なのですが、実際には全く違う音になります。æを発音するときは、まずアゴを引き、口角を軽く上げて「エ」と発音するときの口を作ってください。舌はリラックスさせた状態で「ア」と「エ」を混ぜたような音を出すと、うまく発音できます。
æが入っている単語には以下のようなものがあります。
・cat
・Saturday
・tap
・map
・sad
・ask
・automatic
・fast
ə
Əは曖昧母音と言われる母音の一つで、日本語の母音のようにはっきりとは発音ぜず、小さく・速く発音する母音です。日本語の母音の特徴とは異なるため、この発音を苦手としている日本人はたくさんいます。日本人は苦手な母音なのですが、英語では最も使われる母音です。
単語のなかのa / i / o などさまざまな音で使われているので、少しややこしいかもしれません。
eəを発音するときは、アゴを軽く下げて小さく「オ」を発音するときの形に丸め、力を入れずに「ア」と「オ」の間の音を出してみましょう。これがəの発音です。
əが入っている単語には以下のようなものがあります。
・earth
・girl
・early
・first
・before
・direction
・exactly
・common
ʌ
音としては日本語の「ア」に近いものの、短く切って発音するのがʌです。
ʌを発音するときはアゴを引いて軽く口を開いた状態で、口も舌もリラックスさせます。その状態で喉の奥から「アッ」と瞬間的に発音することを意識しましょう。驚いたり何かを思い出した時に咄嗟に出る「あっ」という声に近い音でです。
ʌが入っている単語には以下のようなものがあります。
・love
・blood
・cup
・but
・bank
・up
・under
・us
ou
Ouは二重母音です。「オ」の音を強めに発音した後に、小さく「ウ」の音を出します。ouは日本人が苦手とする母音の一つで、「オー」という音と混同してしまうことが多いです。
まず口を軽く開き、日本語で「オ」と発音するときの形を作りましょう。その状態で少しだけ唇を丸くし、喉の奥から「オ」という声を出した瞬間に口をすぼめて小さく「ウ」と発音します。「オ」と「ウ」の音を出すのに間が空いてもいけませんし、音が同時に出てもいけません。微妙な時間差で「オ」と「ウ」を発音してみてください。
ouが入っている単語には以下のようなものがあります。
・coat
・boat
・low
・cold
・don’t
・most
・bowl
・old
間違いやすい子音
次に間違いやすい子音を紹介します。代表的な間違いやすい子音といえばrとlがありますが、日本人が間違えやすい子音は他にもありますので、併せて覚えておきましょう。
rとl
rとlの発音は日本人が苦手としている英語の発音で最も知られている発音と言ってもいいでしょう。日本語にはrの発音が存在しないため、raとlaのどちらの音を聞いても同じに「ラ」に聞こえてしまう人が多いです。
まず「ら・り・る・れ・ろ」と発音してみてください。必ず舌が上の歯にくっつくと思います。lの発音も同じように舌を上の歯にくっつけて発音します。
一方rは舌を歯の付け根にはくっつけません。舌を少し内に反らした状態で、口の中のどこにもくっつかないようにして音を出します。rの発音を身につけるために、この状態にして「ら・り・る・れ・ろ」を発音してみてください。
rが入っている単語には以下のようなものがあります。
・right
・crab
・rocket
・rabbit
lが入っている単語には以下のようなものがあります。
・light
・club
・long
・large
dʒ
Dʒは日本語の音にすると「ジュ」に近い音です。舌の先端を歯茎の裏に近づけて一度空気が漏れないようにした状態から、舌を解放し一気に音を出します。先ほど音は「ジュ」に近いと言いましたが、実際の音は「ヂュ」の音に近いです。日本語に「ヂュ」という音はありませんが、チの濁音と考えればなんとなく想像がつくのではないでしょうか。
単語でdʒが出てくるのは、スペルにj / g / dがあるときです。
dʒが入っている単語は以下のようなものがあります。
・Japan
・judge
・bridge
・joke
・junk
・magic
・soldier
・energy
θ
Θは日本人苦手な子音の発音としてrとlと並ぶ”th”の発音記号です。無声歯摩擦音(むせい・は・まさつおん)というのですが、音としては音漏れしているような弱い「ス」のようにも聞こえます。
θを発音するときは、舌の先を上の歯の裏側に当ててください。その状態で声を出さずに息を出します。そうすると歯の隙間から「スー」っという息漏れの音が聞こえてくるはずです。これがθの発音、すなわち”th”の発音です。ちなみに同じ”th”のスペルでも有声音があり、こちらは音を出して発音します。
θが入っている単語には以下のようなものがあります。
・teeth
・both
・healthy
・thin
・breath
・think
・thank
・bath
ネイティブ発音に近づくために使ってみたいコンテンツ・教材
最後にネイティブ発音に近づくためにおすすめの使ってみたいコンテンツ・教材を紹介します。教材を使いながら練習すると、発音のコツが掴みやすくなるので試してみてくださいね!
レアジョブ英会話「発音 ベーシックサウンド」
レアジョブ英会話『発音 ベーシックサウンド』は基礎的な英単語の発音練習をしたい人におすすめのコンテンツです。日本人が苦手とする発音を中心にカリキュラムが組まれていて、単語やセンテンスを使って発音を練習します。初級から初中級向けのコンテンツです。
あいうえおフォニックス 英語の母音をひらがな5つで完全攻略!
英語のスペルと発音を一緒に覚える学習方法・フォニックスは、英語圏の小学生が取り入れる学習方法です。このフォニックスを日本人が理解しやすいようにまとめた『あいうえおフォニックス 英語の母音をひらがな5つで完全攻略!』は、英語の発音を「あ・い・う・え・お」をベースに学びます。英語の発音に馴染みがない日本人でも、取り組みやすい内容です。
おすすめレベル | 初級 |
著者 | スーパーファジー |
出版社 | KADOKAWA |
価格(税込み) | 1,760円 |
日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの作り方がいちばんよくわかる発音の教科書
『日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの作り方がいちばんよくわかる発音の教科書』は、日本語を第一言語とする人が苦手とする英語の発音と、英語特有のリズムをまとめた一冊です。全ての内容は専門的な知識をベースに作られているのですが、英語初心者でもわかりやすい簡単な説明だと大好評!ただ単に正しい発音で単語を発するのではなく、ネイティブの英語のリズムを学べます。
おすすめレベル | 初級 |
著者 | 靜哲人 |
出版社 | テイエス企画 |
価格(税込み) | 1,980円 |
まとめ
ネイティブのように英語を発音するのは、日本人の英語学習者にとって一つの難関です。最初は苦戦してしまうかもしれませんが、本記事で紹介したポイントを参考にしてよりネイティブに近い発音ができるように練習してみましょう。自分の発音を録音すると、改善点が見つかりやすいですよ。
ただ英語の発音は同じ単語でも国によってアクセントや発音が異なります。色々な国の英語の発音を聞いて、どんな英語でも聞き取れるように頑張ってみましょう。
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