がんばって取得したTOECスコアは、いろいろな場所で活用したいものです。一方で、TOECスコアの有効期限が気になっている人もいるのではないでしょうか。また、有効期限がないとしても、ビジネスシーンで使うには最新のものがあるほうが良いのではないかと再受験を検討している人もいるでしょう。
ここでは、TOEICの期限が気になる人に向けて、TOECスコアの有効期限の有無とビジネスシーンでの活用方法をお伝えします。
よくある疑問「TOEICに有効期限ってあるの?」
資格試験のなかには、出たスコアや得た資格に有効期限があるものが存在します。それでは、TOEICのスコアに有効期限はあるのでしょうか。TOEICに有効期限があるといわれるようになった理由とあわせて紹介します。
公式認定証・スコアレポートに有効期限はない
結論からいうと、TOEICスコアに有効期限はありません。確かに、2010年頃までに発行された証明書には有効期限が書かれていました。その記載が2年間だったため、TOEICスコアに有効期限があるといわれるようになったようです。
しかし、現在発行されている公式認定証には、有効期限の記載はありません。受験後に発行される書類には、公開テスト(個人)を受けた人が受け取れる公式認定証と、IPテスト(団体受験)をした人が受け取れるスコアレポートがあります。いずれも有効期限はないので、一度取得したスコアはずっと有効ということになります。
公式認定証の再発行が「2年」という期限はある
有効期限がないとはいえ、注意しておきたいことがあります。公式認定証に記載されているスコアに有効期限はありませんが、公式認定証の再発行には試験日から2年間という有効期限があります。つまり、スコアは有効だとしても、スコアを証明する書類を再発行できるのが2年間なのです。
就職などで公式認定証の原本・コピーの提出を求められることがあるので、注意しなければなりません。企業によっては公式認定証ではなく直近のスコアを申請すればよいケースもあるので、応募企業の募集要項をしっかり確認しておきましょう。
企業が取得期間を指定することはある
TOEICスコアに有効期限はないものの、就職活動などでの利用を考えている場合は、最後の受験が2年以上前なら、再受験してスコアを更新しておくのがおすすめです。なぜなら、企業によっては直近のスコアの提出が必要なケースがあるからです。
企業によっては、自己申告であっても、現在の英語力を正確に知るため、直近1年以内のスコアや直近2年以内のスコアの記載を求めることが少なくありません。とくに、2016年以降の新形式を経験していない場合は、現在のTOEICではスコアが下がる可能性があります。
入社してから英語力がないことがわかってしまうのはマイナスイメージになるので、最後の受験から期間があいている場合は、再受験して最新のスコアを取得しておくと安心です。
【結論】2年以内のスコアが望ましい
公式認定証・スコアレポート、いずれの場合も記載されているTOEICスコアに有効期限はありません。しかし、結論としては、就職・転職活動などで企業にTOEICスコアを出すのであれば、2年以内の直近のスコアを獲得するのがおすすめです。
企業は現在の英語力を知りたくてTOEICスコアを聞いているわけですから、提出するスコアは2年以内に取得したものに限る等の条件をつけるケースが多くみられます。就職・転職活動などで自己PRの1つとしてTOEICスコアを活用するなら、計画的に再受験して最新のスコアにしておくべきといえるでしょう。
【履歴書向け】TOEICスコアの正しい記載方法
せっかく高いスコアを持っていても、正しく記載できていなければ採用担当者に正当に評価してもらえない可能性もあります。英語力をしっかりアピールするためにも、履歴書には受験日とスコアを誤解のないように記載しましょう。履歴書へのTOEICスコアの正しい記載方法について紹介します。
履歴書に書くべき情報
履歴書に記載すべき事項は3つあります。
・取得日(受験日)
・テストの種類(正式名称)
・スコア
記載例)2021年8月 TOEIC Listening & Reading公開テスト 800点
記載例)2021年8月 TOEIC スピーキング&ライティング公開テスト 750点
ポイントは、スコアだけでなく取得日と種類を明記することです。企業のなかには「直近1年の取得スコアに限る」というように条件をつけている場合があるので、取得日の記載は必須です。また、TOEICには種類のテストが複数あるので、どのテストでのスコアなのかを書いておかなくてはなりません。
TOEICの種類
TOEIC Programには、TOEIC TestsとTOEIC Bridge Testsがあります。また、公開テスト・IPテストがあります。
公開テストにはTOEIC Listening & ReadingとTOEIC Speaking & Writingがあります。一般的に受験されているのはTOEIC Listening & Readingで、TOEIC Bridgeは初級者から中級者を対象としたテストで、TOEIC Speaking & Writingはスピーキングとライティング能力に特化したテストです。
IPテストはオンラインで受験できる団体特別受験制度の1つです。実施日・会場を団体が設定できます。
公開テスト
TOEIC Tests
L TOEIC Listening & Reading…マークシートによる一斉客観テスト
L TOEIC Speaking & Writing…パソコンを使用して行うテスト
TOEIC Bridge Tests
L TOEIC Listening & Reading…マークシートによる一斉客観テスト
L TOEIC Speaking & Writing…パソコンを使用して行うテスト
IPテスト
TOEIC Tests、TOEIC Bridge Testsともにマークシート/オンラインで実施
IPテストの場合は明記しよう!
転職など履歴書にIPテストのスコアを書く場合は、IPテストのスコアであることを明記しておくことをすすめます。その理由は、公開テストとIPテストでは内容とスコアの認定方法に違いがあるからです。
まず、内容については、公開テストは毎回新作問題ですが、IPテストは公開テストの過去問を再利用しています。海外で実施される公開テストも基本的に過去問を使用しています。次に、公式認定証は公式テストを受験した場合にのみ発行されるもので、IPテストを受験した場合はスコアレポートのみが発行されます。
企業によっては「国内で実施されたTOEIC公開テスト(TOEIC Tests)で何点取ったか」を見ている場合も多くあります。そのため、誤解のないように、IPテストの場合はIPテストと明記しておきましょう。
履歴書に書けるTOEICのスコアは600点以上
TOEICは合否ではなく、各人に細かな点数が出るのが特徴です。だからこそ「何点以上ならプラス評価になるのか」「履歴書に書けるのは何点以上なのか」ということが気になります。
一般的には、履歴書に書けるTOEICのスコアは600点以上といわれています。TOEIC600点がちょうど仕事に実際に使える程度の英語レベルなのです。大手企業のなかには、採用等で求めるTOEICスコアを開示しているところもあり、600点以上を基準にしている企業が多くなっています。
スコアを自己 PRに使いたいのであれば、600点以上取っておくと安心でしょう。
就職・転職に有利になるのは平均点以上
TOEICスコアで就職・転職を有利に進めたいという人は、他の人と比較してときに、英語力があることをアピールできなければなりません。少なくとも平均点以上は取っておきましょう。
L&Rテストの受験者全体の平均スコアは580点程度ですが、社会人の平均スコアは610点程度。社会人のほうが学生よりも高い平均点になっています。よって、就職・転職に有利になるのは平均以上の650点程度からといえるでしょう。
もし、650点付近のスコアを持っているなら、他の応募者と比べてアドバンテージになります。まだ650点に達していない人は、まず650点突破を目指して勉強することをおすすめします。
参考:TOEIC Program DAA2020(和文)2020年7月版
英語を使う仕事なら800点以上を目指したい
英語を使う仕事に就きたい場合は、ハイスコアを積極的にアピールする必要があります。外資系の足切りラインは730点なので、一般的には750点以上、できれば800点以上を目指したいところ。
公式サイトの一番上のレベルの最低点は2セクションの合計も800点です。公式サイトによると、リスニング セクションの最高レベルは495~375点、リーディング セクションの最高レベルは495~425点で合計で800点です。英語力の高さをアピールしたい人はまず800点の壁を越えることがポイントになります。
とくに、英語を使うことが前提の仕事では「Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる」と評価されている860点以上、Aレベルを目指しましょう。
出典:PROFICIENCY SCALE
参考:レベル別評価の一覧表|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC
履歴書にTOEICスコアを書くときの注意点
TOEICスコアを持っていると就職活動で有利になるといわれていますが、注意しておきたい点もあります。スコアによっては逆効果となり、マイナス評価になってしまうこともあるのです。
企業からスコアの提出を求められた場合や、自己PRとして履歴書にスコアを記載する場合の注意点について説明します。
平均点以下のスコアなら履歴書への記載が逆効果に…
TOEICスコアを持っていても、低いスコアなら書かないほうがよいこともあります。企業がTOEICスコアを提出させるのは、基本的には高い英語力を持っている人を探し出すためです。もちろん勉強を続ければスコアアップはできますが、企業としては現在の英語力を知るためにスコアを知りたいのです。
そのため、応募条件がTOEIC500点やスコアの記載が必須などでない限り、平均よりも低いスコアならと記載しないほうよいでしょう。場合によっては英語力がないと思われてしまう可能性があるので、TOEIC以外のアピールポイントを記載することをおすすめします。
ビジネスシーンでは実際の英語力が求められる
TOEICは詳細なスコアが出るので、勉強しているとどうしてもスコアを上げることばかりに意識がむきがちです。しかし、そもそもなぜTOEICを受験するのかという目的を忘れてはなりません。
TOEICを活用する場が多いのは英語が使えることの証明として優れたテストだからです。そのため、スコアを取得するだけでなく、実際に英語が使えなければ意味がありません。また、英語は使わないと忘れるものです。
TOEICスコアに有効期限がないといっても、ハイスコアに安心して勉強を怠ればあっというまに錆びついてしまいます。いざというときにまったく使えなくて慌てることがないように、いつでもビジネスシーンで使える英語力を磨いておきましょう。
まとめ
TOEICのスコアには有効期限がありません。ただし、ビジネスシーンで使うには最新のスコアを持っているほうがよいこともあります。2年を目処に再受験をして英語力をブラッシュアップしておくと安心です。
ビジネスシーンで使えるスコア獲得のためには英会話レッスンの活用もおすすめです。英語のプロ講師が揃っているレアジョブ英会話なら、TOEICのスコアアップとともに英会話力をつけることが可能です。もっと話せるようになりたい、ビジネスで求められるスコアに達したいという人は、レアジョブ英会話の活用を考えてみてはいかがでしょうか。
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