日本で歴史のある英語試験の代表が英検です。1級から5級までレベル別に7段階にわかれており、義務教育で英語を学び始めたときから段階的に受験できるようになっているのが特徴です。受験や就職活動の際にも大いに活用されています。
ここでは英検準2級に絞って、試験内容や過去問について解説します。これから英検準2級を受けようと思っている人や対策を考えている人はぜひ参考にしてください。
英検準2級の過去問はどこで手に入る?
どのような試験にも一定の傾向があり、傾向を知るために過去問に取り組むことが重要です。英検準2級の過去問は、英検公式Webサイトや市販の過去問題集で手に入ります。しかし、市販本は種類が多いので、いざ選ぶとなると悩むこともおおいでしょう。
まずはおすすめの過去問と、それぞれの特徴について紹介します。
英検公式Webサイト
英検には試験を主催している公益財団法人「日本英語検定協会」が運営する公式サイトがあります。公式サイトには過去問だけでなく、受験対策に役立つコンテンツも用意されているので、上手に利用するとよいでしょう。
一次試験の過去問は、1年分(3回分)の問題と解答をPDFでダウンロードできます。内容は、問題冊子や、リスニング原稿、第1部・第2部・第3部のリスニング音源と解答です。
二次試験の過去問は、試験の受け方(入室から退室までの一連の流れ)と問題と解答のサンプルを1つ見ることができます。入室してから退室までの流れを、アニメーションで見られる「英検バーチャル二次試験」あるのは公式サイトだけです。
市販の過去問題集
準2級は高校中級程度で、日常生活に必要な英語を理解し、また使用することができるレベルとされています。しかし、具体的にどのような内容が出題されるのか知るためには、過去問を解いてみるしかありません。
英検を受験するならまずはコレ!
『【音声アプリ・ダウンロード付き】2021年度版 英検準2級 過去6回全問題集は、刊行から48年たつ英検対策問題集のロングセラー『全問題集』シリーズです。定評のある本なので、受験するなら一度は目を通しておきましょう。過去6回分の過去問を一次・二次試験ともに完全収録しており、リスニング・面接のすべての音声を聞くことができます。直近の傾向を知るためにも、まず取り組んでおいたほうがよい1冊です。
英検インフォメーションとして、英検に関する基本情報がまとめて掲載されているので、はじめて受験する人も安心して試験にのぞむことができるでしょう。
おすすめレベル | 初級・中級・上級レベル |
---|---|
著者 | 旺文社 |
出版社 | 旺文社 |
価格(税込み) | 1,650円 |
効率よく直前対策するならコレ!
『2021-2022年対応 直前対策 英検準2級3回過去問集』は、過去3年分の過去問が入っている問題集です。2020年度第3回・第2回・第1回の試験問題と解答が収録されています。「6年分も過去問を解くのはつらい」「直前の力試しとして過去問を数年分解いてみたい」という人におすすめ。
CBT形式の試験が試せる付録がついている点も特徴です。Web特典として自動採点サービスや面接シミュレーション動画なども利用できます。スピーディかつ効率よく直前の学習を進めたい人に向いているといえます。
おすすめレベル | 初級・中級・上級レベル |
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著者 | 旺文社 |
出版社 | 旺文社 |
価格(税込み) | 1,540円 |
過去問+練習問題も解きたいならコレ!
『2021年度 英検準2級過去問題集 (英検過去問題集) 』は、過去問に対策テストがプラスされた1冊です。英検準2級の過去問題5回分に加えて、英検合格力を診断するための「合格力チェックテスト」1回が収録されています。過去問を解きつつ、苦手分野や勉強が足りない分野を知って対策したい人におすすめの問題集です。
音声CDが3枚セットで、リスニングアプリも対応しています。マークシートが付録でついているので、本番さながらの環境で過去問を解くことができます。受験ガイドもついているので、しっかり読んでおけば不安なく本番にのぞむことができます。
おすすめレベル | 中級・上級レベル |
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著者 | 学研プラス |
出版社 | 学研プラス |
価格(税込み) | 1,705円 |
たくさん過去問を解くならコレ!
『英検準2級過去問集 (英検赤本シリーズ)』は、大学受験生には赤本で定評のある、教学社の英検シリーズです。この本の最大の特徴は、過去問収載回数が多いこと。過去9年分の過去問(一次試験・二次試験)が1冊に収録されているので、たくさん過去問を解きたいという人におすすめです。
リスニングや面接の音声は無料配信されていて、PCやスマホ、タブレットなどで聞くことができます。再生スピードも4段階で調整可能です。赤本執筆陣による詳細な解説や、特設ページの受験アドバイスなどを読むことで、合格に近づくことができます。
ボリュームがありますが、本番まで時間的な余裕がある人や、過去問にじっくり取り組みたい人は試す価値があります。
おすすめレベル | 中級・上級レベル |
---|---|
著者 | 教学社編集部 |
出版社 | 教学社編集部 |
価格(税込み) | 1,815円 |
英検準2級の試験概要
試験で実力を発揮するためにも、試験内容についてあらかじめ知って対策することが重要です。準2級には一次試験(筆記とリスニング)と二次試験(面接形式のスピーキングテスト)があり、両方に合格しなければ最終合格できません。それぞれどんな内容が出題されるのか紹介します。
一次試験
一次試験は筆記(75分)とリスニング(約25分)から成り立っており、トータルで100分の試験です。一次試験では英語の4技能のうち、リーディング・ライティング・リスニングの3技能に関する問題が出題されます。
リーディングは4肢選択式のマークシートで、ライティングは記述式です。リスニングは選択肢が読み上げられる3肢選択式と印刷されている4肢選択式の2種類があります。
リーディング・ライティング・リスニングは問題数が異なりますが、スコアは均等に配分されており、各セクション600点ずつ、合計1800点満点です。一次試験は4技能それぞれで6割程度の正答率がある人が多くが合格しています。
リーディング
リーディングの試験形式と課題は次のようになっています。
・短文の語句/空所補充…文脈に合う適切な語句を補う・会話文の文/空所補充…会話文の空所に適切な文や語句を補う
・長文の語句/空所補充…パッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補う
・長文の内容/一致選択…パッセージの内容に関する質問に答える
「長文の語句 空所補充」問題では物語文や説明文が、「長文の内容 一致選択」問題ではEメールや説明文が出題されます。リーディングは4肢選択式で印刷されている選択肢から1つを選びます。
問題数も次のように決まっており、リーディングのうち最も問題数が多いのは「短文の語句/空所補充」問題です。
・短文の語句/空所補充…20問・会話文の文/空所補充…5問
・長文の語句/空所補充…5問
・長文の内容/一致選択…7問
ライティング
ライティングは英作文です。記述式で、質問に対する回答を英文で書きます。出題は1題ですが、全体に対する配点はリーディングやリスニングと同じなので、しっかり対策しなければなりません。
一次試験で出題される主な場面・状況は家庭、学校、職場、地域(各種店舗・公共施設を含む)、電話、アナウンスなど、よく出される話題は学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、 道案内、海外の文化、人物紹介、歴史、教育、科学、自然・環境などとなっています。
ほかの級とも被る部分もありますが、準2級は高校中級程度の英語を想定しています。問題文の長さや難易度、質問のレベルなどはやや高めと考えてよいでしょう。過去に出題されたトピックについて書く練習をしておくのと同時に、いかに使える英文パターン(型)を増やしておけるかがポイントになります。
リスニング
リスニング問題は、3つの内容・課題が出題されます。
・会話の応答文/選択…会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う・会話の内容/一致選択…会話の内容に関する質問に答える
・文の内容/一致選択…短いパッセージの内容に関する質問に答える
「文の内容/一致選択」では、物語文や説明文から出題されます。3つとも放送回数は1回だけとなっています。問題数も3つすべて同じで10問ずつです。
解答方式は2種類あり、「会話の応答文/選択」は3肢選択、「会話の内容/一致選択」と「文の内容/一致選択」は4肢選択です。「会話の応答文/選択」は選択肢が読み上げられるのみで印刷されていません。
リスニングは出題・解答方式を事前把握しておいて、本番ではいかに問題と解答に集中するかがポイントです。
二次試験
準2級には一次試験に合格した後、二次試験があります。二次試験はスピーキングテストで、英語による面接が行われます。所要時間は約6分です。面接委員1人に対して受験1人の個人面接になります。
受験の流れはあらかじめ決まっていて、公式サイト等で公開されています。入室するとまず問題カードが渡され、黙読と音読の時間がそれぞれ与えられます。そのあと面接委員から質問が5つなされ、1問ずつ順番に答えていくという流れです。
問題カードは毎回異なりますが、質問内容は決まっています。
・音読…50語程度のパッセージを読む・パッセージについての質問
・イラストについての質問…イラスト中の人物の行動を描写する
・イラストについての質問…イラスト中の人物の状況を説明する
・受験者自身の意見など…カードのトピックに関連した内容についての質問に答える
・受験者自身の意見など…日常生活の身近な事柄についての質問に答える
最後の質問は、広く受験者自身に関することで、カードのトピックに直接関連しない内容も含まれます。
英検準2級の過去問題集はいつ使用すればいい?
過去問で出題方式や問題の傾向を知り、慣れておくことはとても重要です。遅くとも、本番1ヶ月前には過去問を使い始めましょう。英検は1年に全3回(6月上旬・10月上旬・1月下旬)実施されます。そのため、それぞれの1ヶ月前には過去問に着手を目指し、余裕を持って本番にのぞみましょう。
はじめての受験であれもこれもできないという場合は、まずは一次試験突破を目指して一次試験の過去問に取り組むのも1つの手です。二次試験の過去問は、一次試験が終わったらすぐに取り組むのがおすすめ。一次試験の合格発表から二次試験まではあまり時間がないので、対策時間が足りなくなるおそれがあります。
英検準2級過去問題集の使い方
最後に、過去問題集を使った勉強の進め方をまとめます。英検は4技能の習熟度を正しく測定するために問題を工夫しています。偏りがないように考えて作られているので、4技能それぞれの実力アップが重要です。
過去問には、一通り単語やセクション別の勉強をしませてから取りかかるようにしましょう。対策用の勉強なら英検用の単語帳や問題集、参考書が利用できます。過去問は学習の進捗状況を確かめたり、次回配分を考えたりと模擬試験として使うとよいでしょう。準2級の合格率が約6割なので、過去問の正答率は65〜70%以上を目指してください。
まとめ
日本では長い歴史があり、受験生も多い英検です。4技能をまんべんなくテストできる信頼性の高い試験ですが、上位の級になればなるほど当然のことながら難易度も上がります。合格率を上げるためには、過去問をしっかり活用して傾向と対策を練ることが大切です。
とはいえ「自分1人ではなかなか勉強ができない」「正しく勉強できているかわからない」という不安を持つ人は少なくありません。そのような人は英会話レッスンを受けてみてはいかがでしょうか。レアジョブ英会話には長年英検対策に携わってきたプロ講師がたくさんいます。1人では対策が難しいライティングやスピーキング、リスニングの対策ができたり、毎日生きた英語に触れることができたりと、総合的な英語力アップにつながるでしょう。
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