英語を話したいときに、個々の単語は浮かんでも、自分の言いたいことを英語でスムーズに表現するのは難しいと感じていませんか。英会話を上達させるには、単語ではなく英語のフレーズごと丸暗記するのがおすすめです。
本記事では、英語フレーズの丸暗記によって期待できる効果を解説するとともに、実践で役立つフレーズの例もシチュエーション別に紹介しますので参考にしてください。
英語フレーズを丸暗記するメリット
なぜ英語フレーズの丸暗記は英会話の上達につながるのでしょうか。まずは、英語フレーズを丸暗記するメリットを紹介します。具体的には次の3つのメリットが期待できます。
会話中にぱっと出てくるようになる
私たちがすらすらと日本語を話せるのは、毎日使うことであらゆる表現がしっかりと身に付いているからです。英語の場合も同じです。繰り返しフレーズを練習することで記憶に定着し、覚えたフレーズが瞬間的に口から出るようになります。しかも、単語ではなく組み立てられた一つのセンテンスですので、そのまま会話に使えます。
フレーズ暗記というと、難易度が高いと思う人もいるかもしれませんが、「いただきます」「ごちそうさま」といったシンプルなフレーズでも、日常会話であれば十分成立します。初心者~中級者の場合は、まずは日常会話で使える短いフレーズを数多く覚えていきましょう。「気分はどう?」「元気です。ありがとう」というように、対応するフレーズとセットで覚えていくのも英会話上達の近道です。
一つのフレーズを覚えれば応用ができる
英語のフレーズの丸暗記も、単語や文法の丸暗記と同様に英語力の基礎固めになります。基礎がしっかりできていれば、応用もできます。
たとえば、Thank you for your help.(協力ありがとう)というフレーズを覚えたとしましょう。この場合、最後のhelpの部分を変えるだけで、Thank you for your concern.(心配してくれてありがとう)、Thank you for your e-mail.(メールありがとう)というように、さまざまな状況で活用できます。このようにフレーズの単語を入れ替えるだけで表現の幅を広げられるのも利点です。
英会話に自信が持てるようになる
「伝わらなかったら恥ずかしい」という気持ちは、英語学習初心者の多くが抱くものです。英会話がなかなか上手くならないと悩む中には、英語への自信の無さからアウトプットの機会を持てていない人もいることでしょう。英会話の上達には、インプットだけでなくアウトプットも必要です。英会話をフレーズで暗記しておけば、そもそもの表現が間違っているという心配はないため、堂々と実践の場でアウトプットできます。
ネイティブに自分の英語が通じたという成功体験は、自信につながります。英会話に自信が持てるようになれば、「英語を話すのが楽しい」「もっと英語を話せるようになりたい」という前向きな気持ちが湧いてくるでしょう。
英語フレーズを丸暗記するデメリット
英語フレーズの丸暗記には、メリットだけではなくデメリットもあります。具体的には次の2つのデメリットが考えられますので、それぞれのデメリットをカバーする対策も考えておきましょう。
文章力は身に付きにくい
英語フレーズの丸暗記だけでは、文章力はなかなか上達しません。なぜならば、フレーズの丸暗記は英語の瞬発力を鍛えるには効果的ですが、自分で一から言いたいことを作文する訓練にはならないためです。実際、英会話はある程度話せても、英語の文章を創作するのは苦手という学習者も少なくありません。英語のフレーズを文章力の上達に生かすには、覚えたフレーズを応用して、一から文を組み立てる練習を取り入れるといいでしょう。
加えて、英会話の表現と文章で求められる表現とは微妙に異なります。日常会話などではある程度カジュアルな表現も許容されますが、文章にそのまま使うのは不適切という場合も少なくありません。また、フレーズ暗記だけで、生活や仕事で必要なすべての表現をカバーすることもできません。一定のレベル以上の表現には、作文力が必要です。
暗記したフレーズを使わなければ忘れてしまう
英語は生ものです。苦労して暗記したフレーズも、実践の場がなければ忘れていってしまいます。こうしたロスを防ぐには、「積極的に活用していく」「実生活で役立ちそうなフレーズを中心に覚える」ことが大事です。社会人であれば海外支社との会議や懇親会、学生であれば国際交流サークル活動など、ネイティブとの会話を実践出来る場面は探せばあるはずです。プライベートで海外旅行を予定している人もいるでしょう。
フレーズ暗記を始める前に、まずは自分が英語を使う状況や話したいテーマをイメージしておくことをおすすめします。そこで使えるフレーズを覚えていけば、おのずと実践に結びつくでしょう。暗記だけで満足せずに、フレーズは実践してはじめて実力になるということを覚えておきましょう。
英語フレーズを効率よく丸暗記する方法
英語フレーズを効率よく暗記できれば、その分だけ英会話の上達も早まります。英語フレーズを丸暗記するにはコツがあります。具体的には、次の3つのコツを取れて、効率良くフレーズを覚えていきましょう。
1. まずは基本的なフレーズを覚える
まずは、日常会話ですぐに使える基本的なフレーズから覚えていきましょう。たとえば、決まった言い方の挨拶や電話対応での定番の受け答えなど、相手の反応に左右されにくいフレーズがおすすめです。初心者の場合は、まずはフレーズを使ってみて、「相手に伝わった」という手ごたえを得ることが大切です。
2. 慣れてきたら他の表現も暗記する
慣れてきたら他の表現(似たような表現)も暗記して、表現のバリエーションを増やしていきましょう。電話対応の場面一つ取っても、本人が外出している場合もあれば、ちょっと席を外している、別の電話に出ているといった状況もあるでしょう。
そんなときに備えて、I’m afraid he’s out of the ofiice now. (ただ今外出しています)、He’s not as his desk right now. (ただ今席を外しています)、He’s on another line now. (ただ今他の電話に出ています)など、複数の表現も暗記しておけば臨機応変に対応できます。
3. 実際に声にだしてアウトプットをする
実際に声に出してアウトプットする機会も多く持ちましょう。前述のように暗記したフレーズも使わなければ忘れてしまいます。新しく覚えたフレーズは、積極的に使っていきましょう。いきなり仕事などで使うのは緊張するという場合には、オンライン英会話などで練習するのもおすすめです。
ただし、練習といっても、いきなり英語でフリートークをするのはハードルが高いものです。あらかじめ自分の話したいテーマを決め、会話の内容を想定した自主練を行っておきましょう。事前に講師にもフレーズの練習をしたいと伝えておくとスムーズです。たとえ30分のレッスン時間でも、自主練の成果を示す場として有効活用すれば、学習効果はその何倍にも高まるでしょう。
必ず覚えておきたい英語のフレーズ集
ここからは、必ず覚えておきたい英語のフレーズをシチュエーション別に紹介します。さまざまなシチュエーションの中から、英語の学習者にとってもっともニーズが高い状況を6つ厳選しました。フレーズの例も豊富ですので、ぜひ参考にしてくださいね。
挨拶をするときに使えるフレーズ
英語での挨拶が決まれば、一気に和やかな雰囲気になりますね。基本的なものから覚えていきましょう。
How are you doing? (元気?)
相手から尋ねられた場合、調子が良ければ、I’m doing well. How about you?(元気だよ。あなたはどう?)、調子がイマイチであれば、Not so good.(今一つかな)と答えましょう。
Nice to meet you. (はじめまして)
初対面の相手に対して使う定番の挨拶です。似たような表現として、以下も併せて覚えておきましょう。
I’m glad to meet you./Good to meet you. (お会いできて嬉しいです)
会議やパーティなどで会ったときにも使われる表現であり、海外では言いながら握手をする場合も多いでしょう。
Long time no see. (久しぶり)
I haven’t seen you for a long time. (お久しぶりです)
どちらも期間を経て再会したときに使える表現です。
See you (later). (行ってらっしゃい)
出かける時や、別れ際の挨拶としても使えます。その場合、「また後でね」というニュアンスになります。
相手を家などに招いたときには、Welcome. (ようこそ)の他に、以下のような表現が使えます。
Come on in. (どうぞ入って)
気さくで温かいニュアンスが加わります。
Nice of you to come. (来てくれてどうもありがとう)
より丁寧な表現になります。最初に「How」を付けて、How nice of you to come.とすると、来てくれたことに対する感謝や感動が強調されます。
英会話教室で使えるフレーズ
英会話を上達させるのに英会話教室に通っている人もいることでしょう。講師との会話に役立つフレーズを紹介します。
自己紹介に役立つフレーズ
Please call me ●●. (●●と呼んでください)
I like watching movies. What is your hobby?(私は映画を観るのが好きです。あなたの趣味はなんですか?)
相手の話していることが理解できないときに使えるフレーズ
初心者では、講師が話していることが聞き取れないということもあるかもしれません。分からないときには、以下のフレーズを使ってすぐに講師に伝えましょう。
Could you repeat that please? (もう一度言っていただけますか?)
I’m new to learning English. (英会話を習い始めたばかりです)
Could you speak slower, please?(もう少しゆっくり話してもらえますか?)
I don’t understand that meaning.(その意味が分かりません)
レッスン中に使えるフレーズ
May I ask you a question? (質問してもいいですか?)
How do you spell? (綴りを教えてください)
How do you pronounce it? (どのように発音しますか?)
オンラインでのトラブル時に役立つフレーズ
I can’t hear(see) you well. (よく聞こえ(見え)ません)
Something is wrong with the connection.(接続状況が悪いようです)
職場で使えるフレーズ
グローバル化が進み、職場で英語を使う機会も増えていますよね。職場で使えるフレーズも紹介します。
日常的によく使うフレーズ
Thank you for your help. (お世話になります)
I’ll tell him./ I’ll tell him about that. (伝えておきます)
Is there anything I can help you with? (何か手伝えることはありますか?)
Do you have any questions?(何か質問はありますか?)
業務に関するフレーズ
When do you need this report? (いつまでにこの報告書が必要ですか?)
There is one thing I would like to confirm. (1点確認したいことがあります)
ビジネスの場では、「want to」ではなく、丁寧な表現である「would like to」を使うのが基本です。
電話対応に関するフレーズ
May I take a message? (伝言をお受けしましょうか?)
Let me connect you with the person in charge of that.(担当者に替わります)
会議に関するフレーズ
What time is our meeting? (何時から会議ですか?)
attend a meeting (会議に出る)、attend a team meeting(チーム会議)、attend a weekly(定例会議)meeting, attend an important meeting(重要な会議) など、meeting の種類によって表現を変えると良いでしょう。
予定に関するフレーズ
He’s on a business trip. (出張中です)
He has a customer right now. (接客中です)
旅行先で使えるフレーズ
海外旅行先で使えるフレーズも暗記しておくと、いざというときに役立ちます。
交通手段に関するフレーズ
What time does the bus arrive? (バスは何時に到着しますか?)
Where is the bus stop? (バス停はどこですか?)
写真撮影に関するフレーズ
Can I take a picture here?(ここで写真を撮ってもいいですか?)
Could you take a picture of us, please? (私たちの写真を撮ってもらえますか?)
レストランなどの店舗で使えるフレーズ
Tasty!(美味しい)
Where is the bathroom? (トイレはどこですか?)
What time do you open? (お店は何時に開きますか?)
Do you have this in a smaller size? (これと同じもので小さいサイズはありますか?)
I’m just looking.(ちょっと見ているだけです)
店員に話しかけられたものの何も買う気がないときに便利なフレーズです。
ホテルで使えるフレーズ
Could you keep my baggage?(荷物を預かってもらえますか?)
Are there any restaurants around here?(この辺りにレストランはありますか?)
支払いに関するフレーズ
Check, please.(お勘定をお願いします)
Can I pay by credit card? (カードで支払えますか?)
外国人に道を聞かれたときのフレーズ
日本でも、場所によっては外国人に道を聞かれる可能性もあります。そんなときに役立つフレーズも知っておきましょう。
自分では対応しづらいときのフレーズ
Please hold on. (ちょっと待ってください)
I’m sorry. I’m a stranger here.(すみません、私もこの辺りには詳しくありません)
Let me ask someone else.(他の人に聞いてみます)
Could you speak a little slower?(もう少しゆっくり喋ってもらえますか?)
道案内に使えるフレーズ
Go straight down this street. (この道をまっすぐ行って)
Turn left at the first traffic lights.(最初の信号を左に曲がって)
Walk to the end of the street. (突き当りまでまっすぐ行って)
You’ll see a post office on your right. (右側に郵便局が見えてきます)
そのほかに便利なフレーズ
You can’t miss it. (行けば絶対に分かる(見逃さない)よ)
I’ll take you there.(一緒に行ってあげます)
時間に余裕があり、説明するのが難しい場合に便利です。
Have a nice trip! (旅行を楽しんでね)
別れ際に、一言かけてあげると感じの良さがアップします。
相槌のフレーズ
友人や知人との会話を盛り上げてくれる相槌のフレーズを紹介します。相槌のフレーズは短いうえに、活用頻度も高いのでぜひ覚えておきましょう。
労いを伝えるフレーズ
Good job! (よくやったね!)
Great job! (頑張ったね!)
考えやアイデアに関するフレーズ
What do you think?(どう思う?)
That sounds great. (それいいね)
Good question!(よく聞いてくれました)
同意を示すフレーズ
You’re right.(その通り)
I agree with you (賛成です)
感謝や感激を伝えるフレーズ
I really appreciate it. (心より感謝しています)
I’m moved.(感激しました)
悩みや相談に関するフレーズ
I’m (very)sorry to hear that. (大変ですね)
Never mind.(いいよ、気にしないで)
心配している相手に対する、好意的な表現です。
驚きを伝えるフレーズ
Really?(本当に?)
No way! (まさか!あり得ない)
You’re kidding! (冗談でしょう?)
Are you serious? (本気で言ってる?)
驚きの度合いに応じて使い分けましょう。
あらゆるシーンで使えるフレーズ
最後に、あらゆるシーンで使えるフレーズも紹介します。
時間に関するフレーズ
Sorry, I’m late. (遅れてごめんなさい)
I’m running late. (遅れそうです)
Be on time!(時間厳守!)
忙しいときや大変なときのフレーズ
I’m tied up right now. (今手が離せません)
Take it easy./ Don’t work too hard. (無理しないで)
体調に関するフレーズ
I don’t feel good. / I don’t feel well.(気分がすぐれない)
I hope you feel better soon. (早く良くなりますように)
Take care of yourself. (お大事に)
Bless you. (お大事に)
海外では、くしゃみをした相手に「Bless you!」と声をかけ、言われたほうは「Thank you.」と答える習慣があります。セットで覚えておきましょう。
相手を誘いたいときのフレーズ
Let’s go for a drink sometime next week. (来週のどこかで飲みに行きましょう)
sometime next week の部分を、tomorrow (明日)、after work(仕事の後)などに入れ替えられます。
英語フレーズの丸暗記に便利な教材
最後に、英語フレーズを丸暗記する際に便利な教材を2つ紹介します。それぞれにメリットがありますので、2つを組み合わせて覚えていくのもおすすめです。
英語フレーズ集
英語フレーズ集とは、文字通りよく使われる英語のフレーズを紹介した参考書です。一般的には、挨拶などの日常会話からビジネス英会話、ビジネスメール、海外旅行などと、さまざまなシーン別に使えるフレーズをまとめて紹介しているものを指します。フレーズ集があれば、正しい表現を勉強でき、知りたい表現があったときにもすぐに調べられます。また、似たような表現をクロスチェックすることもできます。
英語フレーズ集を使いこなすコツは、「自分のレベルや目的に合ったものを選ぶ」「音源が付いているものを選ぶ」の2つです。たとえば、ビジネス向けに特化したものであっても、収録されているフレーズの難易度は、初級者向けの簡単なものから上級者向けの込み入ったものまでとさまざまです。自分が無理なく実践できるレベルを選びましょう。
また、フレーズは正しくても、発音が間違っていることで相手に通じない場合もあります。できるだけネイティブの音源が付いているものを選んで、正しい発音を身に付けることも大切です。さらに言えば、使い勝手の良さも大事です。中には、知りたいフレーズを早く探し出せるように、シーン別ではなく「あいうえお順」で並べているものもあります。
YouTubeや洋画・ドラマ
寝る前にスマホで海外のYouTubeを見たり、休日に洋画や海外ドラマを見たりするという人も多いのではないでしょうか。何気なく楽しんでいるこれらのコンテンツも、英語のフレーズを覚えるのに役立ちます。メリットは次の3つです。まず、「楽しみながら暗記できること」です。次に、「実際にネイティブが使用するフレーズに触れられること」、そして「ストーリーを通して覚えるので記憶に残りやすいこと」です。
映画やドラマの場合、字幕が出せるようであれば、字幕も確認して正しく暗記していきましょう。使えそうなフレーズをノートやスマホなどに記録していけば、オリジナルのフレーズ集が作れます。見て、口に出し、さらに書き込んだフレーズは、より記憶に定着しやすいでしょう。また、フレーズ集があれば、好きなときに復唱できます。
まとめ
英会話のフレーズ暗記は、自然とインプットとアウトプットを交互に繰り返せる練習法であり、短期間で英会話を上達させたい人におすすめです。自分のレベルや目的に合ったフレーズ集を選んで、気になるフレーズを中心に暗記・実践していくといいでしょう。YouTubeや洋画などのコンテンツも、実践的な英語のフレーズ暗記に有用です。慣れて自信がついてきたら、フレーズ内の単語を入れ替えて応用してみましょう。
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