英語を話すときに必ず使う代名詞。よく使う代名詞には、You(あなた)、We(私たち)、It(それ)などがあります。皆さんはこれらの代名詞を上手に使いこなせていますか。「種類が多くて使い分けができない…」「いつどの代名詞を使えばいいのか分からなくなる…」という人もいるかと思います。そこでこの記事では、英語の代名詞を基礎から徹底的に解説していきます。英会話を上達させるためには、代名詞を使いこなせるようになる必要があります。ぜひこの記事を読んで代名詞をマスターしてくださいね!
代名詞とは?
代名詞とは、名詞の代わりとして使われる単語です。以下の例文を見てみましょう。
Tom is my friend. Tom likes basketball.(トムは私の友達です。トムはバスケットボールが好きです。)
上記の例文には、「トム」という名詞が2回出てきて少しくどいですよね。代名詞を使うと、以下のようなスッキリした文になります。
Tom is my friend. He likes basketball.(トムは私の友達です。彼はバスケットボールが好きです。)
Tomという単語を繰り返す代わりに、Heという代名詞が使われています。このように、同じ単語の繰り返しを避けるために代名詞は使われます。
代名詞には、下記の5種類あります。
・人称代名詞(I / my / me / mine / myselfなど)※所有代名詞・再帰代名詞を含む
・指示代名詞(this / those / suchなど)
・不定代名詞(all / each / oneなど)
・疑問代名詞(who / what / whichなど)
・関係代名詞(who / what / which / thatなど)
それぞれ解説していきますね!
人称代名詞
人称代名詞は、I(私は)、She(彼女は)、His(彼の)、It(それは)といった人や物の代わりに使われる単語です。
【単数形】
主格 | 所有格 | 目的格 | 所有代名詞 | 再帰代名詞 | |
---|---|---|---|---|---|
一人称 | I | my | me | mine | myself |
二人称 | You | Your | You | Yours | Yourself |
三人称 | she | her | her | hers | herself |
he | his | him | his | himself | |
it | its | it | – | itself |
【複数形】
主格 | 所有格 | 目的格 | 所有代名詞 | 再帰代名詞 | |
---|---|---|---|---|---|
一人称 | we | our | us | ours | ourselves |
二人称 | You | Your | You | Yours | Yourselves |
三人称 | they | their | them | theirs | themselves |
人称代名詞:主格
主格の人称代名詞とは、主語の位置で使われる代名詞のことです。意味としては「~は」となります。
I’m listening to music.(私は音楽を聴いています。)
They are playing baseball.(彼らは野球をしています。)
人称代名詞:所有格
所有格の人称代名詞は名詞の前に置かれます。意味としては「~の」となります。
What is your favorite song?(あなたのお気に入りの曲は何ですか?)
My sister lives in Australia.(私の姉はオーストラリアに住んでいます。)
人称代名詞:目的格
目的各の人称代名詞は目的語の位置に置かれます。意味としては「~を」「~に」となります。
I saw him last week.(私は先週彼に会いました。)
I received a letter from her.(私は彼女から手紙をもらいました。)
所有代名詞
「~のもの」を表す語。所有格は名詞とともに使われますが、所有代名詞はその語だけで所有を表します。(mine / yours / oursなど)
※上記一覧の左から4番目
Yours is better than mine. (あなたのは私のよりいい。)
再帰代名詞
「~自身で/を/に」を表す語。所有格や目的格に – selfあるいは – selvesをつけたものです。(myself / herself / itselfなど)
She was talking herself. (彼女は独り言を言っていた。)
指示代名詞
指示代名詞は、this(これ)、 that(あれ)、these(これら)、those(あれら)のことを指します。使い分けは以下の通りです。
単数形 | 複数形 |
---|---|
This:距離的に近い | These |
That:距離的に遠い | Those |
such (そのようなもの/ひと) | |
so (そう) | |
the same (同じこと/もの) |
基本の使い方
まずは基本となる使い方の例文を見てみましょう。
This is my pen.(これは私のペンです。)
That is your pen.(あれはあなたのペンです。)
These are your books.(これらはあなたの本です。)
Those are my books.(あれらはあなたの本です。)
前に出た話の内容を指す
指示代名詞は、相手が話した内容を指すこともあります。使い方は以下の通りです。
A:What should we do for Mother’s day?(母の日どうしようか?)
B:How about making dinner for her?(お母さんのために夕飯を作るのはどうかな?)
C:That’s a good idea!(それはいいアイディアだね。)
上記の例文で、ThatはBさんが言った「お母さんのために夕飯を作るのはどうかな?」という文全体を指しています。
その他の指示代名詞
suchの用法
<代名詞用法>
「こんな/そんな/あんな人・もの・こと」という意味。先行する語句や内容の代わりをします。
She is a wonderful wife. There aren’t many such. (彼女は素晴らしい妻だ。あんな人は多くはいない。)
You can’t master English in such a short time. (そんな短期間で英語をマスターすることはできない。)
<慣用表現>
as suchは「そういうものとして」、such asは「~するようなもの」という意味。
She is a foreigner and was treated as such. (彼女は外国人だから、外国人として扱われた。)
My mother’s condition was not such as to be worried. (母の健康状態は、それほど心配なものではなかった。)
soの用法
代名詞soは目的語や補語として使われます。
<一定の動詞の目的語として>
発話・思考・感覚などを表す動詞( say / tell / think / hope / expect / suppose / believe / fear / hearなど)の目的語として使われます。
A: Will he come back? (彼は戻ってくるかな?)
B: I hope so. (そうだといいが。)
また、「do so」の形で先行する動詞句と同じ意味になります。
She was asked to leave the room, but she refused to do so. (彼女は部屋を出るように頼まれたが、そうしなかった。)
do so = to leave the room
<動詞の補語として>
動詞(be / become / seem / appearなど)の補語として、既出の名詞や形容詞の代わりをします。語順により意味が変わるので注意しましょう。
語順:
So + 主語 + 動詞(その通りだ)
So + 動詞 + 主語(主語もまた~だ)
主語 + 動詞 + so(主語は既出の名詞や形容詞だ)
A: Are we on schedule? (予定通り?)
B: So it seems. (そうだね。)
A: She is pretty serious. (彼女はかなり真面目だね。)
B: So am I. (私だってそうだよ。)
Jack is honest, and he will always remain so. (彼は正直で、これからもずっとそうだろう。)
the sameの用法
「同一の人・もの・こと」という意味。
He will do the same again. (彼はまた同じことをやるだろう。)
<the same ~ as … とthe same ~ that … の違い>
the same ~ as … は「同種」、the same ~ that … は「同一」となるので注意しましょう。
That is the same car as I saw on my street. (それは家の前の道で見たのと同じような車だ。)
That is the same car that I saw on my street. (それは家の前の道で見たのと同じ車だ。)
不定代名詞
不定代名詞は、不特定の人や物、数を表します。代用的な不定代名詞には、some(いくつかの)、other(ほかの)、 another(もう一つの) both(両方の) などがあります。
不定代名詞:someとany
someとanyはどちらも、「いくつかの」といった意味ですが、この2つは使い分ける必要があります。基本的に、肯定文ではsome、否定文・疑問文ではanyを使います。それぞれ例文を見てみましょう。
I have some questions.(いくつか質問があります。)
Do you have any questions?(質問はありますか?)
I don’t have any plans today.(今日、予定はありません。)
肯定文でanyが使われるときは、「どの~も」「どんな~も」といった意味になります。
You can come at any time.(いつでも来ていいですよ。)
不定代名詞:the otherとanother
the otherとanotherの使い分けは以下の通りです。
the other:2つのうち1つを指す
another:複数ある中の1つを指す
例文を見て理解を深めましょう。
I have two brothers. One is lives in Tokyo. The other lives in Osaka.(私は2人兄がいます。1人は東京に住んでいて、もう1人は大阪に住んでいます。)
I don’t like this color. Can you show me another?(この色は好きではありません。ほかの色を見せてください)
不定代名詞には、他にもあるので、詳しくは【「私は」「私を」「私の」…英語の代名詞ってなに?英会話に必要な基本代名詞を簡単に解説!】を参考にしてください。
疑問代名詞
疑問代名詞は、who、whose、whom、which、whatのことを指します。これらの単語を文頭に置くと、疑問文を作ることができます。それぞれの使い方を解説しますね。
疑問代名詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 |
---|---|---|---|
what | what | – | what |
who | who | whose | who/whom |
which | which | – | which |
Who is your favorite singer?(あなたのお気に入りの歌手は誰ですか?)
Whose car is this?(これは誰の車ですか?)
Whom should I contact?(誰に連絡すればいいですか?)
疑問代名詞:what
whatは物について尋ねるときに使います。例文を見てみましょう。
What’s your favorite subject?(あなたが一番好きな教科は何ですか?)
What are you talking about?(何について話しているのですか?)
疑問代名詞:which
whichは人や物について尋ねるときに使います。以下例文です。
Which is your bag?(あなたのカバンはどちらですか?)
Which is your teacher?(あなたの先生はどちらですか?)
関係代名詞
関係代名詞は、名詞に情報を追加したいときに使います。また、修飾される名詞(先行詞)によって、使われる関係代名詞は変わります。使い分けは以下の通りです。
修飾される名詞(先行詞) | 主格 | 所有格 | 目的格 |
---|---|---|---|
人 | who | whose | whom |
人以外 | which | whose | which |
人もしくは人以外のとき | that | – | that |
関係代名詞:who
人が先行詞の場合は、関係代名詞whoを使います。
I have a sister who lives in Canada.(私はカナダに住む妹がいます。)
This is the man who I talked to 3 days ago.(この人は、私が3日前に話した男の人です)
2つ目の例文では、whoの代わりにwhomを使うこともできますが、口語ではwhoがよく使われます。
関係代名詞:which
人以外が先行詞の場合は、関係代名詞whichを使います。
The road which leads to the station was crowded.(駅に続く道は混んでいた。)
This is the cake which I made yesterday.(これは私が昨日作ったケーキです。)
2つ目の例文で使われている目的格のwhichは、省略されることも多いです。
関係代名詞:that
thatは、主に先行詞がモノや動物の時に使われますが、人の場合にもwhoの代わりに使用されます。また、主格、目的格の2つしかありません。
The girl that offered an old lady in the bus had a large bag. (バスの中で席を譲った少女は大きなバッグを持っていた。)
Is this the house (that) they live in? (これが彼らの住んでいる家ですか?)
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