英語で反対意見を言うには? 反論の方法とスマートなフレーズ

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日本では反論する時、ある程度場の空気を読み、言葉を選んで直接的な表現も避けることが一般的です。一方海外では相手を傷つけないよう言葉を選びつつも、日本語の場合よりもっとはっきりと論理立てて反論します。

友達との会話やビジネス上で相手の意見に100%賛成できないことも多いでしょう。海外では自分の意見をしっかり持ち相手に伝えることが非常に重要です。ビジネスだけではなく日常でも熱のこもった議論に発展することもよくあるので、適切な表現をいくつか知っておくと役立ちます。恋人同士や夫婦も意見を戦わせることは日常茶飯事です。

本記事ではどのような点に気を付けながら自分の意見を伝えるべきか、またそれにふさわしい表現はどのようなフレーズかについて解説します。議論の際にさっと出てくるよう練習しましょう。

英語で反対意見を言う時のポイント

相手の意見に対して反論する際に意識すべきポイントがいくつかあります。とっさに気の利いたフレーズが英語で言えなくても大丈夫。次のポイントを念頭に置いて発言することで、相手を傷つけたり怒らせたりすることなく上手に反対意見を伝えることが可能です。

いきなり否定をせず、まず相手の意見を尊重する

いきなり「そうは思わない」「間違っている」と言うのではなく、「あなたの言うことはわかるけど私はこう思う」のように相手の意見をまず認めるような言葉をかけましょう。

相手が正しいか確信がないことを示唆したり、同意できない旨の謝罪をすることによって、相手の意見を尊重していることを示します。相手も自分の意見が認められていると感じることで、あなたの意見を聞く体制に入ってくれます。決して自分の意見を押し付けることはないようにしましょう。

話しながら相手の意見や主張を整理する

「君の言うことはこうだよね」と相手の主張ポイントを示すのも効果的です。自分がきちんと理解していることを相手にわかってもらい、誤解が生じないようにすると意見の交換がしやすくなります。

反論する場合はきちんと裏付けを示しながら説明する

やみくもに反論するのではなく、具体例や数字や事例など相手が論理的に理解できる裏付けを示すことで、反論に説得力が出て相手もさらに反論が難しくなります。

相手にとってポジティブな内容にする

頭から否定するのではなく、「この部分はすごくいいと思うけれど、ここはもっとこうした方がいいんじゃないかな」というように相手の主張も取り入れつつ代替案を提示することで、納得してもらいやすい形になります。

「それは違う」「間違っている」といったネガティブな言葉ではなく、相手の意見のいいところを褒めるようなポジティブな内容にしましょう。

相手に歩み寄って反論する場合のフレーズ

反対意見を言いたい時、日常会話ではよく”I don’t think so.”(そうは思わないね)や”I’m not sure about that.” (それはどうかなあ)を使いますが、相手の意見を受け入れつつも反対する場合に使える表現を学びましょう。
特にビジネスの場で議論する時に使えるので覚えておくと便利です。

I see what you are saying but …(おっしゃることはわかりますが)

「あなたのいうことはよくわかる」と相手の意見にまず理解を示してから、but(でも)の後に自分の意見を言います。ビジネスの場だけではなく、友人同士でもよく使われます。

I understand your point but…(あなたの言いたいことはわかりますが)

I see what you are saying but…と同じように使われますが、もう少しかしこまった言い方になります。
相手の意見に理解を示してから反論するスタイルです。

I mostly agree with you but…(ほぼ同意見ですが)

相手の意見全てに反対というわけではなく、一部違う考えがある時に使えるフレーズです。

I respect your point but in my opinion…(あなたの意見を尊重しますが、私の意見としては)

相手の意見を尊重してから、「でも自分の意見はこうだ」と反論する丁寧なフレーズです。主にビジネスの場で使われます。

That’s a fair point but…(それはもっともですが)

相手の意見を「それは確かにそうですね」と受け入れつつ、違う意見を述べたい時に使われる表現の一つです。
このフレーズに関わらず相手の意見の同調する言葉を述べた後にbut(でも)と続けることで、角が立たたない反論になります。

I take your opinion but that’s not the way I see it.(あなたの意見は尊重しますが、私はそうは思いません)

自分の意見を言う前に、相手の意見を尊重する態度を示しつつ「自分はそう思わない」と意思表示をしたい時に使います。これまで出てきた他のフレーズより、よりはっきりと反対の姿勢を見せるフレーズです。

強く反対する場合のフレーズ

議論が白熱してくると、時には強く反対の意を伝えることもあるでしょう。相手の意見を尊重するという姿勢を示すことなく、ダイレクトに反対の態度をとる時に使います。

I’m afraid but I have to disagree.(恐れ入りますが同意しかねます)

I disagree.(そう思わない)は反論する時に使う表現として学校でまず習うものですが、これをこのまま言うことはぶっきらぼうに聞こえ失礼なので単体では使いません。友人や家族など親しい相手であればI disagree.とはっきりいう時もありますが、その前に「申し訳ない気持ち」を示すことによって丁寧な言い方になります。

I’m afraidの代わりに I’m sorryを使っても同じ意味になりますが、I’m afraidの方がよりフォーマルな表現になりますので、よく知らない相手とのビジネスの場ではI’m afraidの方がいいでしょう。

また、have to(しなければならない)を合わせて使うことで、「自分はそうしたくないけれど反対せざるを得ない」というニュアンスを伝えることができます。disagreeという直接的な反対の言葉を使う時は、「謝罪の言葉を前に入れる」「反対は不可避であることを示す」ということを念頭に置いておくと失礼になりません。

I’m sorry but I don’t agree with you at all.(申し訳ありませんが、全く同意できません)

反対の意思を伝えるダイレクトな単語であるdisagreeを使う代わりに、「賛成する」agreeを否定する形となっています。I disagree.よりI don’t agree.の方が消極的な否定になりますが、最後に「全く」at allを加えることで、強い反対の意思を示すことができます。

単にI don’t agree with you at all.だけだと非常にぶっきらぼうな印象ですが、謝罪の言葉を入れることにより、丁寧ながらも強く反対するフレーズになります。

I have a completely different opinion on that. (それとは全く違う意見を持っています)

I have a different opinion on that(私はそれとは違う意見があります)に、「完全に」という意味のcompletelyを加えることで「全然違う意見である」ことを示すことができます。completelyは否定だけではなく肯定の場合にも”I completely agree with you.”(全く同意見です)のように使えます。

「completely(全く、完全に)」は、“I completely forgot about it!”(すっかり忘れてた!)“He’s completely changed.”(彼すっかり変わっちゃったね)“My mum was completely mad.”(お母さんがめちゃ怒ってた)など日常の色々な場面で強調する意味として便利な言葉なので、ぜひ使いこなせるようになりましょう。

There is no way I can accept your opinion.(あなたの意見は全く受け入れられません)

「There is no way…(全くありえない)」は、”There is no way they can win. “(彼らが勝つなんてあり得ない)”There is no way you could have done this alone. “(一人でやったなんてあり得ない)のように不可能なことを意味します。友達との会話で驚いた時などに使われますが、自分でいう時はno wayの部分にアクセントをおいて発話すると、より驚いたり否定の気持ちを強く表現できるでしょう。

ここでは「意見を受け入れることはあり得ない」という有無を言わせない強い反対の意を示しています。いきなりこのフレーズを使うのは失礼ですが、議論が白熱した時や喧嘩に近い話し合いの際に使われることがあるので覚えておきましょう。

There is no room for argument here.(全く議論の余地はありません)

「議論する余地がない=話にならない」という非常に強い反対を表すフレーズです。話が決裂して諦めた状態の時や、相手の言ってることが全くずれていて話にならない時などに使います。ほとんどの場合は建設的な話し合いができるので滅多に使うことはありませんが、こういう表現もあるということを覚えておきましょう。

What you are saying doesn’t make sense at all.(あなたの言ってることは全く理解できません)

強い反対の意を示す比較的カジュアルな表現です。make senseはそのままだと「意味をなす、理にかなう」となりますが、ネイティブは「わかる、理解する」という意味で日常で非常によく使います。”Does it make sense?”(わかる?) “That makes sense.” (なるほど)といった表現は頻繁に出てくるので、ぜひ覚えておくと同時に使いこなせるようになるといいですね。

No way!(とんでもない、あり得ない)

There is no way.を縮めたカジュアルな表現です。議論している途中であれば相手の意見を否定する意味で使われますが、通常は”You can’t be serious!”(本気で言ってるの!?)” You must be kidding!”(冗談でしょ!?)と同じように、カジュアルな日常会話で驚く気持ちを表すのに使われます。

意見が合わないことを認め合うフレーズ

We’ll have to agree to disagree.(見解が違うということですね)

agree to disagreeは「意見の不一致であることに同意する」という意味です。話し合ってもどうしても意見が合わない時に、お互いに納得するためによく使われる表現です。同じように”Let’s just agree to disagree.”(見解が違うというにしましょう)とも表現できます。妥協点が見出せないまま角が立たないように話し合いを終えたい時に使いましょう。

Let’s just move on.(次の話に進みましょう)

move onは「そのまま進む」という意味のイディオムですが、会議で意見がまとまらず時間がかかりそうな時になど次の話題に進むために使います。また、議論が硬直している際に第三者が「その話はそれぐらいにしてそろそろ次の話題へ」という意味合いで声がけする際に使うこともできます。

日常会話で”It’s time (for me) to move on.”(そろそろ次に進まないと)という表現があり、新しい門出を考えている時に使う表現です。長期間同じ仕事をしていて新しいことを始めたい時や、同じ国・都市にずっと住んでいて引越しを考えている時のほかに、別れた恋人のことをずっと引きずっていたけれどようやく気持ちに踏ん切りがつきそうな場合にも使います。

Whatever you say.(なんとでも言って)

意見が合わず投げやりな気持ちの時に皮肉っぽく使います。ビジネスの場ではなく、カジュアルな日常会話で親しい間柄のみ使うようにしましょう。

If you say so.(あなたがそう言うのなのらそうなのでは)

これもWhatever you say.と同じく皮肉を込めて投げやりに言うフレーズです。家族や恋人、友人などの親しい間柄で主に何を言っても相手が聞き入れない時に諦め気味に使いますが、場面やイントネーションによって、かなり皮肉に聞こえる場合と、軽く「まあそう言うならそれでいいんじゃないの」と特に皮肉に聞こえない場合とがあります。これはケースバイケースなので、耳にすることがあればどのようなシチュエーションで使われているかチェックするといいかもしれませんね。

まとめ

日本語で反論する時もまず「確かにそうですよね」「うーん、それはどうかな」とやんわりと反対の気持ちを伝えてから「でもこう思う」「でもこう考えた方がいいんじゃないか」と反論しますよね。英語はとかくストレートに気持ちを伝える言語だと思われがちですが、必ずしもそうではありません。日本語のような曖昧な表現はしなくても、少し遠回しに反対したり相手の気持ちを逆撫でせずに反対することが可能です。

気まずくなるのが嫌で、自分の意見、特に相手と異なる意見を述べることが難しいと感じる人は多いでしょう。しかし、英語では自分の意見を相手にわかるようにはっきりと伝えることが大事です。「日本人は後から文句を言う。なぜその場で言わないんだ。言ってくれたらすぐ解決するのに理解できない」とはもう何度も日本人相手にビジネスをしている知人から言われた言葉です。さまざまな人種やバックグラウンドを持つ人がいる中で生活している外国人には「言わなくても理解してもらえる」ということはあり得ません。自分の思いを口に出して言葉にすることが非常に重要です。

私自身も何度も経験がありますが、議論を戦わせると端からは喧嘩のように見えても、それが終われば案外ケロッとしているもの。その場で言う方が好まれるのです。激しい議論をしてどうしてもお互い納得できない時は、あとで気まずくならないようにその場をポジティブな雰囲気で終えるようにしましょう。「まあお互い意見が違うってことで」という感じで、少し消化不良でもなんとなく丸く納めることがコツです。

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