小学生が英検を受けるメリットはたくさんある!級の選び方や勉強法を徹底解説

公開日:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

日本で行われている英語資格試験のなかでTOEICに並んで知名度が高いのが「英検」です。小学校で英語が必修化されたこともあり、小学生でも受けるお子さんが増えてきています。小学生のお子さんをお持ちの親御さんのなかには「小学生に英検って必要?」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでこちらの記事では小学生が英検を受けるメリットや、級の選び方、おすすめの学習教材などを解説します。お子さんに英検を受験させようか悩んでいる方は必見です。

英検とは?

英検とは公益財団法人日本英語検定協会が運営している英語資格試験で、文部省が後援しています。正式名称は実用英語技能検定です。年に3回試験が行われており、年間250万人以上の人が受験しています。1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級の7段階に急が分かれており、4級・5級はリーディングとリスニングの2技能、3級以上はそれにライティング・スピーキングを加えた4技能を測定する試験です。

国内では知名度が高い試験となっており、入試の際に優遇されたり、就職活動や転職活動で活用できたりします。

英検の対象年齢

英検には対象年齢というものがありません。5級は中学校1年生で習う英語レベルとなっていますが、未就学児でも英検を受験している子どもはいます。

近年小学校でも英語学習が必修化されたこともあり、小学生の英検受験件数は徐々に増えています。2014年度実施の英検を受験した小学生は約33万人でしたが、2018年度実施分では約41万人となっており、たった4年で約8万人も増加しているのです。

また2021年に児童英語研究所が590人を対象に行った「子供の英語力」の調査では、24.6%が英検3級以上を取得していることがわかりました。

参考:日本英検検定協会「受験の状況」

英検の会場と受験費用

英検を受験できる会場は公益財団法人日本英語検定協会が儲ける本会場(公式会場)と、学校や企業が団体申し込みをした際に団体が設置する準会場があります。個人で申し込む場合は本会場での受験となり、受験地域を選択し、指定された会場で受験する形です。また1級・準1級は本会場でしか受験できません。どちらの会場で受験するかよって受験費用が異なります。 

受験費用
1級 本会場 10,300円
準会場 –
準1級 本会場 8,400円
準会場 –
2級 本会場 7,400円
準会場 5,500円
準2級 本会場 6,900円
準会場 4,900円
3級 本会場 5,900円
準会場 3,900円
4級 本会場 3,600円
準会場 2,600円
5級 本会場 3,000円
準会場 2,000円

英検を目指すことで得られるメリット

小学生でも受験する人が増えている英検ですが、小学生が英検の合格を目指すとどのようなメリットがあるのでしょうか。お子さんに受験させるか決める前に、メリットについて知っておきましょう。

4技能がバランスよく身に付く

英検は英語を使いこなすうえで欠かせないリーディング・ライティング・スピーキング・リスニングの4技能をバランスよく身につけられる試験です。

2020年度から小学3・4年生では外国語活動を通して英語を学び、5・6年生からは英語が必修教科となりました。外国語活動では4技能のうちスピーキングとリスニングに重点を置いた学習になりますが、教科での英語学習ではリーディング・ライティングを含めた4技能を総合的に学びます。

中学校や高校、そしてその先の進学や就職では英語の4技能がバランスよく身についていることが重要です。英検は3級以上で4技能全ての能力を測定しますので、英検合格を目指す学習を通して4技能をしっかり身につけられます。

自信や達成感に繋がる

英検で合格することは、子どもの自信や達成感につながります。英検に合格すると「4級合格」「3級合格」とわかりやすい結果が得られます。子どもは書道でもスイミングなどの習い事でも、進級することに大きな喜びを感じますよね。英検はわかりやすく級が設定されているので、お子さんが自信を得られやすく、合格で達成感を感じられるのです。

また英検に合格したということは、「自分は英語が得意だ」という自信につながります。頑張って勉強した結果自分に得意な科目ができたということが実感できれば、他の教科での学習意欲にもいい影響が生まれるでしょう。

もちろん合格した際にはしっかり褒めてあげてくださいね!それによってさらに自信や達成感が得られます。

中学受験で有利になる

将来的に中学受験を検討されているのであれば、英検取得は大きなメリットになります。どの中学校を受験するかにもよりますが、一定以上の級を取得していれば中学受験に有利になるのです。

英検を取得していることで加点されたり英語試験が免除されたりなど、さまざま優遇が用意されています。英検を取得している児童に対して奨学金給付を行なっている学校もあるようです。英検取得を推薦入試出願の条件にしている学校もあります。

どの中学校で英検がどのように有利に働くか、また何級以上の取得が必要かは、英検の公式ホームページにある「英検活用校」で検索できます。受験を考えているのであれば、一度チェックしておきたいですね。

小学生は英検何級を受ける?級の選び方

お子さんに英検を受けさせようと考えている親御さんのなかには、「最初はどの級から受けさせればいいのだろう」と悩んでいる方もいるでしょう。英検の各級は以下のようなスキルが求められます。

5級

推奨目安:中学校初級
求められるスキル:自分の趣味や家族、身近な話題が英語で理解できる。英語の基礎を理解している。

4級

推奨目安:中学校中級
求められるスキル:身近なトピックをテーマとした読解問題が理解できる。

3級

推奨目安:中学校卒業
求められるスキル:海外の文化などが英語で理解できる。簡単な意見が英語で伝えられる。

準2級

推奨目安:高校中級
求められるスキル:教育や科学など専門分野がテーマの長文を英語で理解できる。

2級

推奨目安:高校卒業
求められるスキル:医療やテクノロジーに関するテーマの英文読解が理解できる。

準1級

推奨目安:大学中級
求められるスキル:エッセイ形式の英作文が作成できる。

1級

推奨目安:大学卒業
求められるスキル:英語での発信や臨機応変な対応ができる。2分間のスピーチができる。

以上のようなスキルが英検の各級では求められますが、お子さんに合ったレベルを選んであげることが大切です。選び方のポイントを2つ紹介します。

1. まずは子どもの英語力を確かめる

お子さんに英語を習わせていても、親御さんがお子さんの英語力を把握していないことは多いです。親御さんがお子さんと英語で会話をしていないと、実際にどれくらい英語を理解しているかはわかりませんよね。

まずはお子さんにWhat’s your name?やHow old are you?など簡単な質問をしてみましょう。これが理解でき、きちんと返事ができるのであれば英語の基礎を理解している証拠です。

英語塾や英会話に通わせているのであれば、先生に相談してみてもいいかもしれません。いつも指導をしてくれている先生なら、お子さんの英語力を把握してくれているはずです。

2.子どものスキルに合う級を選ぶ

お子さんの現時点での英語力がわかったら、お子さんの英語スキルに合う級を選んであげましょう。中学受験が有利になるのは4級以上が多いので、「英検5級は意味がないのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、小学生にとって5級合格は十分素晴らしいことです。いきなり高いレベルを受験させて不合格になり、やる気を損なってしまっては意味がありません。

小学生で英語の基礎ができているお子さんであれば、まずは5級から受験させて徐々にステップアップを図るといいでしょう。すでに長期間英語を習っている場合や帰国子女の場合は4級からスタートさせてもいいかもしれません。

受験する級を決める前にその級の過去問を解かせてみて、どれくらい問題が解けているかによって決めてあげてもいいかもしれませんね。英検の公式サイトでは過去問が公開されているので、活用しましょう。

小学生は英検をどうやって勉強するといい?

いざ英検を受けさせると決めても、どのような勉強をさせてあげればいいのか悩んでしまいますよね。そこでここからは小学生が英検を受ける時の勉強法を級別に解説します。学習を促してあげるときの参考にしてみてください。

5級

5級はリーディングとリスニングが理解できていれば合格可能な級です。5級は単語力があるかが合格の鍵となるので、しっかり単語を学習させてあげましょう。リスニング問題も複雑なものではありませんが、日頃から英語を聞かせて耳を慣れさせてあげたいですね。

瞬時に単語を理解できるようになる

5級用の単語集などを使い、パッとみただけでその単語が何を示しているのか理解できるように学習します。音声教材を使って聞くだけで単語が聞き取れて理解できるレベルにしておくことも大切です。英検合格に必要な単語数は600語程度と言われています。単語が学習できるアプリを使ったり、単語学習カードを使ってクイズ形式で勉強すると楽しく単語学習ができますよ。

問題を繰り返し解く

多くの小学生にとってこれが初めての資格試験になるのではないでしょうか。まず英検の過去問や問題集を使い、問題形式に慣れさせることが大切です。リーディングもリスニングも繰り返し問題を解き、苦手な箇所を集中的に対策するようにしましょう。問題集を選ぶときはできるだけ練習問題がたくさん収録されているものがおすすめです。

4級

4級は文法を理解していないとリーディング問題が解けません。また引き続き単語力を強化していく必要があります。

基礎の文法をマスターさせる

4級の問題には比較級・最上級・過去形などの文法が登場します。参考書等を使って、基礎の文法をしっかりマスターさせてあげましょう。ただ、まだ小学生なので理論的に学ぶのは難しいかもしれません。問題集で問題を解かせながら、間違ったポイントをフォローしてあげましょう。小学生用の4級対策問題集を選べば、子どもでもわかりやすいように噛み砕いて解説が書かれています。問題集にある英文を声に出して英語を読み、正しい文法の感覚を身に付けさせるのもおすすめです。

語彙力を身につける

英検4級合格に必要な単語数は600〜1300語と言われています。英検4級用の単語集はたくさんありますが、そのなかでも小学生用の英検4級用単語集を選んであげるといいでしょう。小学生が楽しみながら単語を身につけられる工夫がなされているので、語彙力アップに最適です。リーディング問題やリスニング問題でわからなかった単語をリストアップしておき、単語カードを作って集中的に単語学習をしてもいいですね。

3級

3級からはライティングとスピーキングが加わります。必要な技能が増えますが、それぞれしっかり対策しましょう。1次試験の正答率60%前後が合格の目安なので、お子さんに寄り添いながら学習を進めてあげてください。

問題を繰り返し解く

中学卒業レベルの英語力が身についていることが求められる3級合格のための勉強は、3級合格対策用の問題集を与えてあげて、繰り返し問題を解かせましょう。小学生用の3級合格対策問題集もたくさん出ています。小学生向けの問題集はわかりやすい言葉で文法等を解説してあるのでおすすめです。リーディングもリスニングも繰り返し解いて問題の出題傾向を理解させることを目指しましょう。

単語力を使って簡単な文章を作る

英検3級でも引き続き語彙力は必要になりますが、ただ単語を覚えるだけでなく覚えた単語を使って簡単な文章を作る練習をしましょう。これはライティング対策になるだけでなく、スピーキング対策にもなります。また過去問や問題集で出題されているテーマに基づいて、ライティング練習もさせてあげてください。スピーキング対策を兼ねて、作った文章を声に出して読むトレーニングもしておきたいですね。

準2級

3000〜4000語の単語力が求められる準2級。小学生で準2級が取得できればかなりの英語力が身についている証拠です。それだけハードルも高いので、時間をかけて勉強を進めましょう。

問題集をひたすら解く

リーディングを正確に理解しておくことが準2級合格には欠かせません。準2級になると小学生用の問題集はありませんが、中学生向けの問題集や過去問を使ってひたすら問題を解き、出題形式に慣れさせながら語彙力や文法への理解力を高めましょう。問題集でわからない単語が出てきたらノートに書き写しておくと、単語力強化にも繋がります。

ライティングを重視する

ライティングが8〜9割正解できていればリーディングの正答率が高くなくても合格できる可能性はあります。過去問や問題集を使ってできるだけたくさんのテーマでライティング練習をし、自分の意見が英語でしっかり書けるように勉強させましょう。ただ英語が正しく書けるかどうかだけでなく、自分の意見とそれを裏付けする理由の説明もできなければなりません。もちろん単語のスペルミスや文法ミスにも気をつけてあげてください。

ひとりでも英語と向き合える小学生向け英語教材3選

最後に小学生におすすめな英検対策用学習教材を紹介します。小学生で英検合格を目指すには教材選びも重要ですので、ぜひ参考にしてくださいね。

ふりがな付きの総合対策問題集

「イラスト」でわかる はじめての英検5級」は、英検5級の問題形式を全て網羅した総合問題集です。英検5級合格に必要な基礎英語力を楽しく学べます。英検で出題される問題と同じ形式の練習問題がたくさん収録されているので、これ一冊で英検対策が完了します。全ての漢字にふりがなが振られているので、小学生でもひとりで理解しやすいのもポイントです。

おすすめレベル 初級
著者 アスク出版編集部
出版社 アスク出版
価格(税込み) 1,210円

イラスト満載の小学生用3級対策ドリル

小学生のためのよくわかる英検3級合格ドリル」はタイトル通り小学生で英検3級取得を目指す人のために作られたドリルです。英検3級の問題傾向を小学生でもわかりやすいようにまとめています。全編カラーでイラストも豊富なので、小学生でも楽しみながら英検3級対策ができるのが特徴。こちらも全ての漢字にふりがながついています。解説も小学生がわかりやすい言葉で書かれているので理解しやすいです。

おすすめレベル 中級
著者 旺文社
出版社 旺文社
価格(税込み) 1,320円

ゲーム感覚で英検頻出単語が学べる無料アプリ

「英検®英単語」は英検2〜5級で頻出する単語を、級別に収録した無料アプリです。ゲームで遊んでいる感覚で、英検合格に必要な単語が覚えられます。発音もしてくれるので、正しい発音を身につけるのにも最適。どれくらい単語が理解できているかも一目でわかります。毎日短時間でも続けることで確実に単語力が身に付きますよ。

英検合格には語彙力が必須です。無料なのでぜひダウンロードしてみてください!

「英検®英単語」Apple Store
「英検®英単語 」Google Play

小学生で英検合格を目指して勉強へのモチベーションを高めよう

小学生のうちはまず学校で習う勉強を身につけるのが最優先です。ただ学習を通して自信や達成感を得る経験を小学生のうちに経験しておけば、その後の学習意欲にも大きな影響を与えます。英検を取得すれば自分の英語力に自信がつき、学校での外国語活動や英語の授業もやる気を持って取り組めるようになるでしょう。

英検受験の際はまずはお子さんの英語力を把握し、今のレベルに合った級の受験をさせてあげてください。今回紹介したおすすめ教材を参考にして、小学生でもわかりやすく楽しんで勉強できる教材を選んであげましょう。

Please SHARE this article.

英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう

英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。

無料登録しておくとお得な情報が届きます

今すぐ無料体験する

最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結

レアジョブ英会話の学習サイクルを示す図。各ステップは現状把握、学習相談、予習、実践の4つで、矢印でつながっています レアジョブ英会話の学習サイクルを示す図。各ステップは現状把握、学習相談、予習、実践の4つで、矢印でつながっています

※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます

レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。

利用者インタビュー

無料登録~7日以内なら初月半額

今すぐ無料体験する

編集部おすすめ記事

英語に関する最新記事を
メルマガでチェックしよう!

メールマガジンを購読する