「TOEIC550点ってどれくらいのレベルなんだろう?」「550点を取るためにはどんな勉強が必要?」。初めてTOEICを受ける人はレベル感がわからず、どれくらいのスコアを狙えばいいのかわからないかもしれません。効率的な勉強をするためにも、目標スコアを設定するのは大切ですよね。
そこで、こちらの記事ではTOEIC L&Rについて、550点のレベル感や評価、勉強法などについて解説します。おすすめの参考書も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
TOEIC初心者は550点を目指してみよう!
TOEICを初めて受験する場合、ひとまずの目標として550点を目指すことをおすすめします。ここではTOEIC550点はどれくらいのレベルか、また550点を取るのに必要な勉強時間や評価などについても紹介します。
TOEIC550点のレベル
まずは、TOEIC550点がどれくらいのレベルなのかを見てみましょう。以下は、TOEICの実施団体である一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が公式発表しているスコアとコミュニケーション能力レベルの相関表です。ここには550点の記載がないため、470点を目安にしてください。
レベル | TOEICスコア | 評価 |
---|---|---|
A | 860 | Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる |
B | 730 | どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている |
C | 470 | 日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では務上のコミュニケーションができる |
D | 220 | 通常会話で最低限のコミュニケーションができる |
E | – | コミュニケーションができるまでに至っていない |
スコア470点はレベルCとなり、「日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる」程度の英語力だと評価されています。英語初級〜中級レベルで、日常レベルの会話や読み書きはできるレベルです。
一般的に、ビジネスで英語を使う場合、英語だと最低でTOEIC600点程度、外資系企業であれば最低700点は必要といわれています。そのため、550点はビジネスで使うには少し足りないという印象です。なじみのある英検と比較すると、TOEIC550点は英検2級程度に相当します。
TOEIC550点を取るために必要な勉強時間
TOEIC550点を取得するために必要な勉強時間は、現時点でどれくらいの英語力があるかによっても異なります。英国オックスフォード大学の出版社でもあるOXFORD UNIVERSITY PRESSによると、以下が勉強時間の目安とされています。
現在のスコア | 目標スコア | 必要な勉強時間 |
---|---|---|
250 | 550 | 約700時間 |
350 | 約450時間 | |
450 | 約225時間 |
こちらの表によると、現在TOEICのスコアが250点の人は、550点に到達するまでに約700時間が必要です。毎日3時間をTOEICの勉強にあてたとしても、230日以上かかる計算になります。もちろん、実際の勉強方法や毎日の学習時間などによって個人差はありますが、TOEIC550点を取得するにはしっかりと勉強しなければいけないことがわかりますね。
英語はまとめて学習してもあまり効果がないため、継続的に学習できるプランを立てることをおすすめします。
TOEIC550点を取っている人の割合
TOEIC550点を狙っている人にとって、550点を取っている人の割合が全体のどれくらいなのかは気になるところですね。IIBCの公式発表によると、第271回(2021年6月実施)の試験結果は以下のようになっています。
スコア区分 | 人数(人) | % |
---|---|---|
545〜 | 4,031 | 38.0 |
出典:平均スコア・スコア分布 詳細 (第271回)|IIBC
このことから、全体の約4割の人が550点程度を取っていることがわかります。ちなみに、同回の試験の平均スコアは602.0点でした。
TOEIC550点の評価
TOEIC550点のおおよそのレベルが把握できたと思いますが、ここでは大学・就活・転職のシチュエーション別に、TOEIC550点がどのように評価されているのかを見ていきましょう。
大学
大学のなかにはTOEICのスコアによって英語試験が免除されたり、単位が認定されたりするケースもあります。基準となるスコアは大学や学部によっても異なりますが、500点程度あれば評価されることが多いようです。そのため、とりあえずの目標を550点に定めてよいでしょう。
就活
就活時には、TOEIC550点はあまり期待できるレベルではありません。先述したようにTOEICの平均スコアが600点程度なので、550点は平均点以下となりあまりアピールにはならないでしょう。履歴書に書く場合は、「これからよりスキルアップを目指します」という意味合いで書くことをおすすめします。
転職
即戦力として期待される転職者には、より高い英語力が求められる傾向にあります。日本の企業で最低600点程度、外資系企業ともなると最低700点レベルの英語が必要です。自分の転職したい企業でどれくらいの英語力が必要とされているのかをチェックしておきましょう。
TOEICで550点を取るための勉強法
TOEIC550点を取るためには、ポイントを押さえた学習が必要です。ここでは、リスニング・リーディング別にそれぞれ効果的な勉強法を紹介します。
リスニング編
まずは、おすすめのリスニング勉強法を見ていきましょう。
音読する
リスニング力をアップしたい人におすすめなのが「音読」です。「リスニングなのに英文を読むの?」と思うかもしれませんが、音読は英語の音に慣れるためにとても有効です。英語初心者に多く見られるのが、英語をたくさん聞けばリスニング力が上がると思っていること。
実は、ただ英語を聞くだけではそれほどリスニング力を鍛えることはできません。というのも、自分が発音できない音は聞き取れないという傾向があるからです。特に英語は日本語と構造が大きく異なり、イントネーションやリズムも違います。まずはネイティブの音声を真似して音読することで自身でも発音できるようになり、リスニング力がアップするのです。
TOEIC550点を目指す人は、まずTOEICのPart1, 2などの短い英文を教材として音読を始めましょう。慣れてきたらPart3, 4などの長文にも挑戦してみてください。音読の前に英文中のわからない単語や文法を調べ、意味をしっかりと理解しておくことも大切です。
リスニング対策のアプリを活用する
音読を練習してある程度英語の音に慣れたら、英語をたくさん聞く段階へと進みましょう。参考書や問題集にはCD付きのものや音源をスマホなどにダウンロードできるものが多くあり、これらを活用すると便利です。また、特におすすめなのがスマホのアプリ。アプリにはTOEIC対策に特化したものも多く、なかには無料で利用できるものもあります。
アプリによって内容や使い方が異なるので、自分に合ったものを選ぶことが大切です。初心者向けのゆっくりとしたスピードのもの、スピードを変えられるものなどもあり、ある程度慣れてからノーマルスピードに挑戦できます。
アプリのコンテンツは数分から30分程度のものが多いため、スキマ時間に聴くにもぴったりです。スクリプト付きだと英文を目と耳から確認でき、リーディング対策にも活用できるのでおすすめですよ。
リーディング編
TOEIC550点を目指すなら、リーディング対策として文法と単語力を身につけることが大切です。基礎をしっかりと押さえることは、スコアアップの早道となるでしょう。
中学英語の文法をマスターする
リーディングの勉強法としてまずおすすめなのが、中学レベルの英文法をしっかりとマスターすることです。TOEIC550点は全体の平均よりも下のスコアとなるため、まずは基礎を押さえるとよいでしょう。文法をきちんと理解することで、スコアアップを目指せますよ。
文法はPart5の穴埋め問題でのみ必要と思うかもしれませんが、長文を読み解くためにも文法の知識は欠かせません。参考書などで1つ1つ文法の項目を学習するのもよいですが、とても範囲が広く時間がかかってしまうのが難点です。Part5の練習問題をとにかくたくさん解き、間違ったりわからなかったりした箇所を徹底的に調べていく方法がより効率的です。
また、問題をたくさん解くことで、TOEICの出題形式や傾向に慣れるというメリットもあります。特に苦手と感じる分野があれば、参考書などを使って掘り下げて学習しましょう。
TOEIC頻出の単語を覚える
制限時間内に全問解き終わるのが大変なTOEICは、時間との勝負ともいえるスピードを要する試験です。そのため、試験中に知らない単語ばかりが出てきたら、とても太刀打ちできません。
また、文法的には理解できる問題でも、知らない単語があるだけで答えに迷ってしまいます。特に、Part5では単語がわからないと解けない問題も多くあります。TOEICでスコアアップを狙いたいなら、語彙力をアップすることが必要です。
単語だけをそのまま暗記するという方法もありますが、より記憶に残るのは文章と一緒に覚えること。単語の意味だけでなく、どのように使われるのかもあわせて学べ一石二鳥です。一般的に、TOEIC550点取得には約4,500語、TOEIC600点には約5,000語の単語が必要といわれています。日頃から単語に特化した参考書などを活用し、TOEIC頻出語を学習しておきましょう。
TOEIC550点を目指している人におすすめの参考書5選
ここでは、TOEIC550点を突破するためにおすすめの参考書を5つ紹介します。
TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問
『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』は、TOEIC990点を100回以上取ったという著者によって作成された問題集です。収録されている問題数は1049問!たくさんの問題を解いて慣れたいという人にぴったりです。穴埋め形式となるPart5の文法問題に特化した1冊となっています。
本書の特徴はなんといっても解説のわかりやすさ。1問1問、なぜ正解となるのかを論理的に詳しく解説してあります。さらに、他の選択肢がなぜ間違いになるのかまで説明してあるので、「なんとなく理解している」という状況を抜け出すことができるでしょう。また、本書は左ページに問題、右ページに解説が掲載された見開きの構成となっているのも特徴です。
問題を解いた後にわざわざ巻末や別冊の解説をチェックする手間が省け、使いやすさの点でも定評があります。見開き1ページで完結するので、集中力が途切れずに学習できるのがメリット。英文の音声はダウンロードも可能なため、ぜひリスニング対策にも活用しましょう。
おすすめレベル | 初級〜上級 |
---|---|
著者 | TEX加藤 |
出版社 | アスク |
価格(税込み) | 2,530円 |
世界一わかりやすい TOEICテストの英単語
「世界一わかりやすい」シリーズで人気の関正生先生による英単語本『世界一わかりやすい TOEICテストの英単語』。従来の単語学習法といえばひたすら暗記が主流でしたが、本書には単語を丸暗記することなく学習できる工夫が施されています。
各単語の類義語や対義語の紹介をはじめ、単語にまつわるエピソードやトリビアも掲載。その内容量には驚くはずです。これらの解説を通して、よりラクに単語を「記憶する」ことができます。また、試験本番でそのまま出題されるような例文が数多く収録されているので、自然と試験の形式に慣れることができるのもメリットです。
本書は単語の分類の仕方にも特徴があります。「みんなが勘違いしやすい単語」「一度はチェックしたい単語」など、TOEICを知り尽くした著者ならではの視点が盛り込まれていますよ。TOEICによく出る単語を厳選してあるので、スコアアップを狙いたい人におすすめの1冊です。
おすすめレベル | 初級〜中級 |
---|---|
著者 | 関正生 |
出版社 | KADOKAWA/中経出版 |
価格(税込み) | 1,650円 |
1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急
Part5, 6に特化した問題集としておすすめなのが『1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急』。こちらは2009年に発売された人気の『1駅1題 新TOEIC TEST文法特急』の改訂版です。TOEIC専門講師の著者が、一切のムダを省いて作り上げたスコアアップを狙える良書となっています。
問題数は少ないものの頻出問題に絞られているため、効率良く学習できるのがポイント。本書を何度も繰り返し解いて間違えた箇所をしっかり復習すれば、文法問題のスコアアップが狙えます。また、丁寧な解説がついているのも魅力です。各設問に対して1ページ程度の解説があり、正解を導き出す筋道や不正解の選択肢についても説明があるのはうれしい点ですね。
こちらの新版は、講師による解説朗読音声付きとなっています。講義を聴く感覚で学習できるでしょう。音声はダウンローも可能。ちょっとしたスキマ時間を使って利用でき、リスニング対策にもなりますよ。
おすすめレベル | 中級〜上級 |
---|---|
著者 | 花田 徹也 |
出版社 | 朝日新聞出版 |
価格(税込み) | 935円 |
TOEIC(R)L&Rテスト 本番そのまま プラチナボキャブラリー
TOEIC本番で使える語彙力が身につく『TOEIC(R)L&Rテスト 本番そのまま プラチナボキャブラリー』。TOEICによく出る単語や語句の使われ方などを効率よく学べる良書です。Part1~7まですべて本番と同じ形式で英文が掲載されているので、試験の出題形式にも慣れることができます。
本書はTOEICの公式問題集や他のTOEIC関連書籍などを徹底的に研究した結果選ばれた35万語の中から、著者がさらに厳選した3,000語以上の単語を収録した1冊です。なかには900点以上を目指す人にも適した難解な単語も掲載。初級者から上級者まで使えるのも魅力です。
どの単語にも例文と音声付きで、音声はスマホにダウンロードが可能。スキマ時間などを使っていつでもどこでも学習できます。また、学習した単語が身についているか試せる426問の「プラチナ力試し問題」も無料でダウンロード可能です。本書を何度も繰り返し学習すれば、確実にスコアアップが狙えるでしょう。
おすすめレベル | 初級〜上級 |
---|---|
著者 | 濱崎 潤之輔 |
出版社 | ジャパンタイムズ |
価格(税込み) | 1,540円 |
TOEIC L&Rテスト はじめてでも600点が取れる!
これ1冊でTOEIC全パートの対策ができる『TOEIC L&Rテスト はじめてでも600点が取れる!』。TOEICを初めて受験する人や、600点を目指す人におすすめです。本書の特徴は、「待ち伏せ攻撃法」「⚪︎×ゲーム消去法」などの4つのテクニックを駆使してスコアアップを狙えること。これらを活用することで、スコアを一気に上げることができると謳っています。
また、リスニング・リーディングの全パートを講義感覚で学習できるCDが付属している点、模試2回分400問が収録されている点もうれしいポイントです。パート別の攻略法や文法チェックなどもできるので、総合的な英語力アップに期待できます。
収録されているのはどれもTOEIC頻出単語ばかり。しっかりと身につければ、スコアアップはまちがいなしでしょう。レビューのなかには「200点から500点台にスコアが上がった!」という声も。スコアが伸び悩んでいるという人にもぴったりですよ。
おすすめレベル | 初級〜中級 |
---|---|
著者 | 山根和明、ピエール・バビノ |
出版社 | 成美堂出版 |
価格(税込み) | 1,980円 |
TOEICのスコアをさらにアップさせる方法
ここまでは、TOEICに特化した学習法を試す、TOEIC対策の教材を使用するなど、スコアアップを狙うためのポイントについて解説してきました。ここでは、さらにスコアをアップさせるためのコツを紹介するので、ぜひ実践してみてください。
強みと弱点をしっかり把握する
TOEICのスコアアップに欠かせないのが、個人の強みと弱点をしっかり把握することです。自分の弱点や強みは何かを知ることで、それぞれに合った対策を取ることができます。文法やボキャブラリー、リスニングなど、苦手な分野は人それぞれですよね。参考書やインターネットなどで紹介されている学習法を試すことも大切ですが、その方法が必ずしも自分に合うとは限りません。
弱点を知るためには、TOEICの問題集などでいつも間違う箇所や、解くのにとても時間がかかる箇所などに注目してみましょう。弱点を克服できれば間違う問題も減り、結果スコアアップにつながります。何より苦手意識が減ることで、試験へのモチベーションアップも期待できるでしょう。
スキマ時間を上手に使って勉強する
TOEIC対策をするうえでネックになるのが、いかに勉強時間を確保できるかという点です。仕事や学校の授業などで忙しいと、なかなかまとまった学習時間を作ることは難しいですよね。そんな時におすすめなのが、スキマ時間を活用すること。通勤・通学の移動中や、会議・講義などの間の時間を有効活用して、細切れに勉強することができます。
また、集中力が持続しやすいこともスキマ時間学習のメリットです。5~30分程度のちょっとした時間だからこそ、より集中して勉強できるでしょう。15分程度の学習時間を1日に4回確保すればトータル1時間となります。少しの時間もムダにせず、継続して学習することがスコアアップの早道となるはずです。
とにかく英語に触れる時間を増やす
TOEICのスコアアップを目指すなら、とにかく英語に触れる時間を増やすことを意識しましょう。英語の本を読む、英語のニュースを聞くなどはもちろん、自分の好きな映画や音楽を英語で楽しむ、英語で日記を書くなどもおすすめです。特に、好きなものだと楽しみながら継続できるのがメリット。
海外の人と交流するとリスニング・スピーキングの練習になりますが、日本ではなかなか機会がないかもしれません。そこでおすすめなのがオンライン英会話です。自宅にいながら英会話の練習ができるというメリットがあります。
受講生の満足度が高いレアジョブでは、経験豊富な講師が学習をしっかりサポート。5,000以上もの教材が使い放題なのも魅力です。無料体験レッスンもあるので、申し込み前に試してみたいという人にぴったりですよ。
TOEIC550点のレベルが理解できたら
TOEIC550点が、全体の平均点よりも少し下回るレベルであることが理解いただけたかと思います。つまり、初心者こそ狙いやすいレベルであるともいえますね。
しかし、TOEICの受験になれていないと、どのように学習を続ければいいのか悩んでしまうもの。そんな人は、レアジョブ英会話の無料体験レッスンを活用してみてください。
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