英語を学んでいる人の中には、英語力を測定して、語学力向上の指標にしたり、キャリアアップのためにTOEIC試験を活用している人も多いものです。TOEICで450点前後を取った人も、そういった目的で更なるスコアアップを目指し、学習対策が気になっている人もいるでしょう。
そこで今回は、TOEIC450点の英語レベルやスコアアップするための勉強方法などについてご紹介します。
TOEIC450点の英語レベルはどれくらい?
もしあなたがTOEIC450点を獲得した場合、それがどのくらい「英語ができる」とみなされるレベルなのか、気になるのではないでしょうか。確かに、TOEIC450点が実際の英語力に反映されるものなのかを知っておくと、英語を話す自分に自信が持てるようになったり、さらに高みを目指して、次の目標や課題が見つかったりするだろうと思います。
まずは、TOEIC450点の英語レベルを中心に、取得している人の割合やTOEICの平均点、TOEIC450点を英検に換算した場合のレベルなどについてみてみましょう。
TOEIC450点の英語力
TOEIC450点は、基本的な英語の知識が身に付き始めた段階といえます。一般的な話題や短い会話であれば、要点を理解して英語で応答することができます。ただし、シチュエーションが複雑になると、的確な反応をしたり正確に意思を伝えたりすることが難しくなるでしょう。自分の意見を述べたり、複雑な事柄を説明したりすることができない場合もあります。
語彙・文法や構文の知識に関しては基礎レベルが身に付いており、シンプルな英文であれば読んで主旨を理解することができます。高校基礎レベルの単語や文法には穴があり、論旨や情報を正確に把握できないケースがあるでしょう。表現力には不足するところがあり、スピーキング能力は補って強化していく必要があります。
TOEIC450点を取得している人の割合
TOEICの受験者数と平均スコアの分析によると、TOEICの450点程度(445~494点)を取得しているのは受験者全体の7.7%程度です。また、社会人受験者に限定すると、450点程度(445~494点)を獲得しているのは6.8%程度です。参考までに、社会人全体のスコア分布では、595点~745点のレンジに30%以上の受験者が集中しています。
TOEICの平均点は620点
2020年のTOEICの平均スコアは、620点と発表されています。このうち、リスニングの平均スコアは337点、リーディングは282点です。社会人の成績を見ると、平均スコアは637点とされており、平均スコアが607点の学生に比べて高いスコアを残していることがわかります。TOEIC450点は、受験者の平均スコアより低い位置付けです。
TOEIC450点を英検に換算すると「準2級」レベル
英語を学習してきた人の中には、TOEICより英検を受験している、受験を検討しているという人もいるでしょう。TOEIC450点は、英検の級に換算すると準2級と同じくらいのレベルです。
英検の公式サイトでは、英検準2級は高校中級程度のレベルとしています。日常生活で必要とされる英語力に加えて、教育や科学などをテーマとした長文を読んで理解することが求められます。ただし、TOEICと英検では出題形式やテストする技能が異なるため、レベル換算は目安に留めておきましょう。
【注意】ビジネスで活用できるTOEICスコアは600点以上
TOEICは社会人の間でメジャーな試験なので、企業がTOEICのスコアを採用基準としたり昇進の条件としたりすることもあるでしょう。求める英語力は企業や部門、職種などによって異なります。
一般的に履歴書に書けるスコアは600点以上とされています。英語をビジネスの場で頻繁に使う外資系企業や企業の国際部門に務める場合は、最低でも700点を獲得しておくことが望ましいでしょう。800点以上あるとビジネスの交渉の場や意見交換などでもほぼ不自由がないレベルであるといえ、企業から評価されやすくなります。また、730点が書類審査の足切りとなる外資系企業もあります。
TOEIC450点の段階では、残念ながらビジネスの場ですぐに活用できません。ただし、基礎的な知識を強化しながら英語学習を続ければ、ハイスコアに達することも可能です。
TOEIC450点からハイスコアを取得するまで必要な学習時間は?
TOEIC450点から徐々に力を伸ばしていくことで、ビジネスの場で英語力やTOEICのスコアを活用できるようになります。TOEICで100点をアップするためにかかる時間は個人差や学習環境などにもよりますが、一般的には200~500時間が必要といわれています。
現在のレベルが450点前後で毎日集中して学習できる環境が用意できる場合は、200~300時間程度の学習時間で100点アップをクリアできる場合もあるでしょう。ただし、レベルが上がる程スコアアップの難易度も上がるため、100点アップに必要な学習時間が多くなる傾向があります。
TOEIC450点からスコアアップを目指すときの勉強法
TOEIC450点からさらにスコアアップするには、どのような勉強法があるのでしょうか。ここでは、リスニングとリーディングセクションのそれぞれの対策をご紹介します。
リスニング対策
TOEICのリスニングセクションでは、出題の特徴や解答のコツを押さえて勉強すれば大幅に点数アップをすることが可能です。TOEICの読み上げは、英語圏のナチュラルなスピードよりも、若干ゆっくりしています。また、訛りが少なく標準的な発音で英文が読まれます。
海外経験などによって英語を聞きなれていない人でも、TOEIC用のトレーニングを重ねることで効果的にスコアを伸ばしていけるでしょう。
TOEICのリスニング対策として、下記のようなトレーニング方法を実践してみてください。
音声変化(リエゾン)を理解する
語彙や文法を覚えて知識はあるはずなのに、文章になると聞き取れずわからなくなってしまうという学習者は多いでしょう。英語のネイティブスピーカーが文章を声に出す際は、単語と単語の間を区切らず滑らかに発音する傾向があります。この音声変化の現象は「リエゾン」や「リンキング」と呼ばれます。前後の音が連結して発音されるため、1つ1つの単語が元の発音から変化するため、学習者にとってはわかりにくく感じるでしょう。
音声変化を理解するには、単語のアクセントや英語独特のリズム、イントネーションなどの基礎を学んでおく必要があります。
ディクテーションをして聞き取れない単語を知る
ディクテーションは、聞こえてくる英語を全て書きとるトレーニング方法です。同じ音声を何度か繰り返して一字一句逃さず書きとる必要があり、あやふやに覚えている単語やスペルの見落とし、音声変化によって理解できていない箇所などに気付けましょう。
全文書き取りを行うにはかなりの時間が必要になりますが、理解が曖昧な点や苦手ポイントを発掘でき、リスニング力向上の効果を期待できます。十分な学習時間が確保できない場合や全文書き取りが難しすぎると感じる場合は、穴埋めディクテーションを行うことも可能です。ただし、目の前に文章がなくても耳で聞いて英語を理解できるようになるためには、全文書き取りが好ましいでしょう。
リピーティングやシャドーイングで音声のスピード感に慣れる
リスニングの音声が速く感じ聞き逃してしまうことが多いという人は、リスニングや発音の向上に効果のあるリピーティングやシャドーイングを学習計画に取り入れるのがおすすめです。
リピーティングは、音声教材を一度聞いて意味や概要を理解し、次は区切りの良いところでポーズを置きながら英文をリピートして発音する練習方法です。この手順を繰り返すことで、意味の理解と音声知覚を同時にできるようになります。
一方、シャドーイングは、聞こえてくる音声のすぐ後に被せるように発音する練習方法です。聞いて発音することを一瞬のうちに行うため、正確な発音を真似しやすく、英語のスピード感やリズムに慣れることができます。
当日のリスニング音声1.25倍速で聞く
本番の条件よりも厳しい条件で練習しておくと、当日力が発揮しやすくなる傾向があります。スポーツや他の試験の準備では、このように考えてあえて厳しいトレーニングを積む人も多いでしょう。
TOEICの準備では、当日のリスニング音声を1.25倍速で聞く高速リスニングが役に立ちます。全く理解できない速度で行うと意味がないため、本番より少し早いスピードに慣れておくのがコツです。試験当日は練習時よりもゆっくり聞こえるので、焦らず集中して内容を聞き取れるでしょう。
リーディング対策
TOEICのリーディングセクションでは、問題数が多いため時間内に解き終えることができない人も多いでしょう。時間切れになり焦ってしまい、本来解答できるはずのポイントを獲得できていない可能性もあります。
また、英検と異なり、全ての受験者が同じ試験を受ける点もTOEICの特徴です。初級者から上級者までが同じ問題を解くことになり、出題される語彙や文章が難しく問題を解きにくいと感じてしまうことがあるでしょう。テーマとしては、ビジネス分野が多く出題されるのも特徴的です。
ここでは、こうした特徴のあるTOEICのリーディングでスコアを伸ばすため、おすすめのトレーニング方法を4点ご紹介します。
語彙力を5,000語程度まで上げる
TOEICでは初級者から上級者まで同じ試験を受けるため、語彙力があると理解できる出題内容も増えて得点に繋がりやすくなります。450点のレベルから600点以上の中級レベルを目指すには、語彙力を5,000語程度に増やしておくのがおすすめです。
スコアアップのために語彙力を強化するには、TOEICに特化した単語帳を選ぶと効率よく学習できます。TOEICでは、ビジネス分野が多く出題されたり同じ単語が使われたりします。このため、頻出単語を押さえておくと、本番で理解できる単語が増えます。
中学レベルの英文法を確実に習得する
基礎力を確実に固めることが、TOEICで順調にスコアアップしていくためのポイントです。TOEIC450点前後のレベルから上を目指すには、まず中学英語の文法を復習してマスターしておきましょう。基礎事項がわかっていないと、応用問題が解けなかったり覚えた応用知識をすぐに忘れてしまったりする可能性があります。
中学英語のレベルで構成された参考書を用いて、基礎問題を繰り返し解いていきましょう。文法の土台が身に付き、以降のレベルでも内容を理解しやすくなります。社会人だと焦って難しいレベルに挑戦したくなりますが、TOEICでは基礎知識が身に付いていれば解ける問題もかなり多くあります。地道に1つずつこなしていく方が、将来的にも点数が伸びやすいでしょう。
精読・多読・速読で英語の文章を読むことに慣れる
制限時間内に問題を全て解き終えることができない場合は、精読・多読・速読によって英語の文章を読むことに慣れておく必要があります。
精読では、文章中の一字一句を正確に読み、意味を確実に理解します。時間がかかっても、文章構造や意味をきちんと理解するまで読み込みます。辞書と文法書の解説でわからない場合は、英語講師など第三者の力を借りると良いでしょう。
多読は、とにかく英文読解の量をこなすことです。教材や英文雑誌、新聞、インターネット記事など、手に入るものや興味のあるものを選んで英文を読んでみましょう。多少は単語や文の意味がわからなくても、辞書なしで読むと文脈から推測する力がつきます。
また、試験の日程が近づいてきたら速読をするのもおすすめです。基本的には黙読によって、設定した制限時間以内にある程度の英文を読めるように練習しておきましょう。
模擬試験を解いて時間配分の感覚を身に付ける
TOEICの問題を解き慣れていると、時間配分の感覚が身に付いて解ける問題が増えるでしょう。出題形式に慣れることで、対策も立てやすくなります。
試験が直前に迫ってきたら、時間制限を設けて模擬試験を解いてみましょう。TOEICの模擬試験が付属した参考書は複数展開されています。あらかじめ、各パートにかける時間配分や戦略を決めておくと時間内に全ての問題に目を通せるようになるでしょう。
得意分野・不得意分野は各自で異なるため、時間配分は自分で問題を解いてみて決めるのがおすすめです。
TOEIC450点のレベルがわかったら
英語の学び直しなど、基礎力を身に付ける段階で英語力を試したいなら、TOEIC450点を狙うのはあり、ということがわかりましたね。ここで取り上げた学習方法も参考にとりくめば、達成できないことはありません。
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