英語のリスニングが上達する!早くて聞き取れない原因と解決策を徹底解説

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「外国人の英語が早くて聞き取れない」と悔しい思いをしたりイライラしたりしたことはありませんか?これは英語学習をしていれば誰もが遭遇する悩みのひとつです。聞き取れないのに笑ってごまかしたりわかったようなフリをしたりして、その場をしのいでいる人もいることでしょう。英語学習をしている人の中には講師や音声教材なら聞き取れるのに、ネイティブが話すナチュラルな英語になると聞き取れないという人が少なくありません。

この記事では、ネイティブの英語が早くて聞き取れない原因とその解決策を徹底的に解説します。

ネイティブの英語が早くて聞き取れない原因

一口に「早くて聞き取れない」と言っても、その原因は人それぞれ。自分がなぜ聞き取れないのかを知ることは、克服するためにとても大切です。ここでは聞き取れない原因を見ていきます。

英語の「意味」が理解できない人

英語の「意味」が理解できないとは、「文全体の意味が理解できない」「文頭は理解できても文末までもたない」「文末にくると文頭で聞いたことを忘れてしまう」という状態のこと。このような人はリスニング能力の問題というより、文法知識の不足や英語の処理スピードが追いつていないことが聞き取れない原因です。

原因1:文法知識が足りない

文法知識が足りなかったり知識がまだ定着していなかったりする場合、英文全体の意味を理解するのは困難です。単語はあくまでも文を構成する要素であり、その要素をどのような順で並べるのかが、いわゆる文法です。文法知識が不足していれば、単語が聞き取れても意味の理解にはなかなか至りません。

スクリプトを読んでも理解できない英文は、当然のことながら聞いても理解できません。スクリプトを読んで理解できる人は、文法知識をリスニング中に即座に引き出せないということ。つまり、文法知識がしっかりと定着していないと考えられます。

原因2:処理スピードが追いつかない

聞こえてくる英語を理解する処理スピードが追いつかないために、聞き取れないということもあります。要するに、聞こえてくる英語のスピードの方が自分の処理スピードより早いということ。そのため文頭あるいは文末のように文の一部しか耳に残らず、なかなか文全体の意味が理解できません。自分が読んで理解するスピードより速い英語は理解できないため、聞こえてくる英語のスピードより早く読んで理解することが必要となります。

英語の「音」が認識できない人

英語には特有の音があり、単語の音はつながって変化したり消えたりします。その英語の音が認識できなければ、正しく聞き取るのはかなり困難です。このような人は、「英語に聞こえない」「何を言っているのかさっぱりわからない」という状態です。

原因3:意味を知らない単語が多い

英語に限ったことではなく日本語でも同様ですが、意味を知らない単語を正しく聞き取るのは簡単ではありません。リスニングには「耳」が重要ですが、人間は耳を介して音を振動として捉え、「脳」でその音を処理して意味データを蓄積します。そして音が聞こえたときに、脳内のデータと照合して認識します。

ですから脳内に蓄積されていないデータ(意味を知らない単語)は、聞いても正しく認識できません。単語の意味を覚えるときには、正しい発音とつなげて覚えるのが重要なポイントです。

原因4:音を知らない単語が多い

スクリプトを読めば理解できる人は、単語の音を正しく認識していない可能性があります。スペリングがわかっても、どのように発音するのか知らないと聞き取れないので理解もできません。

原因5:英語特有の音の変化を認識できない

英語には特有の音があり、単語と単語がつながって音が変化したり消えたりします。また特有のリズムもあり、リズムは強弱やスピードを変えることで表現されます。その音の変化やリズムを認識できなければ、ネイティブが話す英語を正しく聞き取るのは難しいでしょう。

原因6:英語の周波数に慣れていない

周波数とは、1秒間に繰り返される音の振動回数のこと。その周波数の波長の範囲が日本語と英語ではまったく異なります。日本語の波長の範囲が125~1,500ヘルツであるのに対し、英語は2,000~1万2,000ヘルツととても高いのです。この違いに慣れていないことが原因で聞き取りにくいという可能性もあります。

早くて聞き取れない原因の見つけ方

正確に聞き取れない原因を探る方法は「ディクテーション」です。ディクテーションとは、聞いた英語を一語一句すべて書き取る練習のこと。ディクテーションをすると自分の弱点が明らかになるので、解決策も見つけやすくなります。

ディクテーションの手順

ディクテーションの手順は以下の通りです。それぞれの手順を簡単に見ていきましょう。

1.全文を聞く
2.音声を止めながら書き取る
3.もう一度全文を聞く
4.スクリプトを見ずに自己チェックする
5.スクリプトで間違いをチェックする

全文を聞く

始める前に、一度全文を通して聞きます。スクリプトは見ずに聞きながら全体の内容を捉え、内容を推測しましょう。音声素材の長さは30秒から1分以内でOKです。

音声を止めながら書き取る

一文ずつ音声を止めて書き取ります。一語一句すべてを聞き取るのではなく、聞き取れなかった箇所は文法知識で補いましょう。ポイントは意味を意識しながら書き取ること。もちろん、聞き取れない場合は何度か繰り返して聞きます。

もう一度全文を聞く

すべてを書き取ったら、途中で止めずに通してもう一度聞きます。音声に合わせて書き取ったものを目で確認して、加筆や修正をしましょう。

スクリプトを見る前に自己チェックする

スクリプトで確認する前に、自己チェックします。特に、aやtheなどの冠詞、やat、on、forなどの前置詞、複数形のsなどが抜け落ちていないか確認しましょう。自己チェックの目的は、同じ誤りを繰り返さないためです。

スクリプトで間違いをチェックする

スクリプトと照らし合わせ、書き取ったものの間違いをチェックします。

聞き取れない原因の見つけ方

まず、ディクテーションの結果から、自分の間違いを見つけます。

<考えられる間違いや状況>
・知らない単語、熟語、フレーズだった
・知っている単語だったが音が自分の認識と違った
・冠詞、前置詞等の抜け落ち
・何度聞いても聞き取れない箇所があった
・何度か聞いているうちに理解できた箇所があった
・スクリプトを見ても理解できない箇所があった

それぞれの間違いや状況ごとに、聞き取れない原因を探っていきます。

知らない単語、熟語等があった場合

言うまでもなく、原因3「意味を知らない単語が多い」に当てはまります。すでに述べたように、意味を知らない単語や熟語は何度聞いても理解できません。まずは語彙力の強化が必要です。

知っている単語の音が認識できなかった場合

知っている単語の音が認識できないのは、原因4「音を知らない単語が多い」と原因5「英語特有の音の変化を認識できない」が考えられます。原因6「英語の周波数に慣れていない」の可能性もあるでしょう。

冠詞、前置詞等が抜け落ちた場合

冠詞や前置詞、複数形のsなどは聞き取れなくても文法知識があれば補えるので、原因1「文法知識が足りない」が当てはまります。また、これらの音は弱く速く発話されるので、原因5「英語特有の音の変化を認識できない」や原因6「英語の周波数に慣れていないに」の可能性もあるでしょう。

何度聞いても理解できない場合

何度聞いても理解できない場合は、1~6すべてが原因になりうるでしょう。書き取れなかった箇所が単語なのか文の一部なのか文全体なのかにもよるので、自己分析する必要があります。スクリプトを見て理解できるかどうかも重要なチェックポイントです。

聞いているうちに理解できた場合

聞いているうちに理解できた箇所があった場合は、原因2「処理スピードが追いつかない」に当てはまります。また、英語の音やリズムに慣れていない可能性もあるので、原因5「英語特有の音の変化を認識できない」や原因6「英語の周波数に慣れていないに」も考えられます。

スクリプトを見ても理解できない場合

スクリプトを見ても理解できない場合は、原因1「文法知識が足りない」と原因3「意味を知らない単語が多い」に当てはまります。もしかしたら、音声素材が自分のレベルに合っていないのかもしれません。知らない単語が多すぎるとチェックできないので、知らない単語がほとんどない音声素材を選びましょう。

聞き取れるようになる解決策【原因別】

聞き取れない原因がわかった後は、原因に合った練習を取り入れて克服していきます。

原因1:文法知識が足りない人の解決策

文法知識が不足している場合、学習して知識を深める他に方法はありません。とは言っても何から始めればいいのか戸惑うかもしれませんね。

そんな人は、中学英語の文法をマスターすることから始めましょう。日常会話で使われる文法は中1から高1レベルになるので、そのレベルまで知識を身につける必要があります。

もちろんTOEICなどの試験を目指すなら、試験に特化した参考書や問題集を使って練習した方がいいでしょう。最近では参考書や問題集の他に、英語学習に特化したアプリも数多くあるので、アプリを活用するのもおすすめです。ゲーム感覚で覚えられたり中学1年などと学年ごとにまとめられたりしているので、いくつか試して自分に合うものを見つけましょう。

原因2:処理スピードが追いつかない人の解決策

聞こえる英語より早く読んで理解できるようになる必要があるため、多くの英文を読まなければなりません。

練習をするときには聞き取れるようになりたい英文のスクリプトを用意し、時間を測りながら音読します。その際、文頭から理解するように努め、読み返したり読み飛ばしたりしないように注意しましょう。内容が理解できなければ最初から読み直し、読むスピードが上がるまで何度も練習します。

音読する理由は、音と意味をつなげて脳内にデータとして蓄積するため。実際に発音できない単語は聞き取りにくいので、シャドーイングなども取り入れるとリズムや音の変化に慣れるでしょう。

原因3:意味を知らない単語が多い人の解決策

意味を知らない単語が多い人は、少しずつ知っている単語を増やしていく必要があります。知らない単語はエンドレスで出てくるので、そのたびに覚えるようにしましょう。単に語彙を増やしたければ、単語に特化したアプリがおすすめ。無料なうえにスキマ時間にも使えるので便利です。

もちろん「1日3語」などと目標を決めて覚えていくのも効果的。単語を書き出して壁に貼りつけ、覚えたらはがしていくのもいいかもしれません。YouTubeの英語学習チャンネルにも、単語だけを次々に流している動画があるので活用してみましょう。どちらにしても、単語と音をつなげて覚えるのがポイント。また、覚えた単語は機会があればどんどん使いましょう。

原因4:音を知らない単語が多い人の解決策

すでに述べたように、単語の音を知らなければ認識できません。聞き取るためには正確な発音を身につける必要があります。発音記号で発音の仕方がわからないときにはグーグル翻訳を活用し、強く発音する箇所をしっかりマスターしましょう。また、カナカナ言葉で使われている単語は、強く発音する箇所が英語と異なるために聞き取れないということもあるので要チェック。

練習を重ねたら正しく発音できているのかチェックする必要があります。ネイティブの知り合いがいればベストですが、いなければ発音チェックアプリを活用しましょう。また、オンライン英会話で発音をチェックしてもらったり、発音矯正コースを受けたりしてもいいかもしれません。

原因5・6:音の変化や周波数に慣れていない人の解決策

英語特有の音やリズムをすべて学習するのは大変なので、よく起こる音の変化から学ぶようにしましょう。音の変化や周波数に慣れるためには、自然な発話が聞ける海外ドラマや映画がおすすめ。英語と日本語字幕をうまく活用して発話をまねしましょう。もちろん、シャドーイングやリピーティングなども効果的です。ここでは基本的な音の変化をざっくりと解説します。

語末の音が消える【脱落】

語末の音が消える「脱落」は、最低でも[p][b][k][g][t][d]を押さえておきましょう。

[p] → stop(ストッ):唇は「プ」の形にするがほとんど発音しない
[b] → club(クラッ):唇は「ブ」の形にするがほとんど発音しない
[k] → snack(スナッ):唇は「ク」の形にするがほとんど発音しない
[g] → big(ビッ):唇は「グ」の形にするがほとんど発音しない
[t] → get up(ゲッアッ):唇は「ト」の形にするがほとんど発音しない
[d] → road(ローッ):唇は「ド」の形にするがほとんど発音しない

これらの音はすべて語末で息を止めます。たとえば、startは「スターッ」と息を止めますが、starは「スター」と息を止めません

語尾の子音と次の語頭の母音がつながる【連結】

連結とは、単語がひとつずつ独立して発音されずにつながること。母音とは、a、i、u、e、oのことです。

like it(ライキッ):kとiの音がつながる
keep it(キーピッ):pとiの音がつながる
put on(プトン):tとoの音がつながる
Can I(キャナイ):nとI(アイの「ア」)がつながる

スペルと異なる音になる【同化】

2つの単語がつながるので連結と似ていますが、同化はスペルと異なる音になります。注意すべきは[d][s][t] + [y]の音のつながりです。

[d] + [y] → told you (トールドゥユー → トールジュー)
[s] + [y] → miss you(ミスユー → ミシュー)
[t] + [y] → get you(ゲットユー → ゲッチュー)

母音に挟まれた[t][d]が[r]のような音になる【はじき音】

アメリカ英語で起こる音の変化で、イギリス英語では[t][d]のまま発音されます。

water:ウォーター → ウォーラー
get up:ゲッアッ → ゲラッ
letter:レター → レラー
better:バター → バラー
alligator:アリゲーター → アリゲーラー
ladder:ラダー → ララー

音の強弱と早遅

英語は内容語を強く(高く)ゆっくり、機能語を弱く(低く)早く発話します。内容語は意味的に重要な単語で、文法的な機能は果たしません。反対に機能語は文法的に重要な単語で、語自体の意味は曖昧です。内容語と機能語の品詞を示しておきます。

内容語:名詞、形容詞、動詞、副詞、指示代名詞、所有代名詞、疑問詞など
機能語:前置詞、助動詞、冠詞、接続詞、関係代名詞、人称代名詞など

My English teacher has brown hair and blue eyes.
(私の英語の先生茶色の髪目が青いです。)

下線を引いたところが内容語です。下線の部分を強くゆっくり発話します。

リスニングの上達方法について理解できたら

ここで紹介したように、リスニングができない原因を特定するには、まずディクテーションを行って、どこでつまずきやすいのかを把握しておくことが大切です。

ここで取り上げた解決法でもなかなかうまくいかないというひとは、レアジョブ英会話の無料体験レッスンを活用してみましょう。

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