待っているのにメールの返事がないときや貸したものが返ってこないときなど、相手に「早くして」と催促したくなることは日常的にありますよね。そんなとき、相手に不快な思いをさせずにスマートに催促したいものです。
そこで今回は、「催促する」を意味するさまざまな英単語とともに、「メール」「日常」「ビジネス」という3つのシーンにわけてスマートな催促のフレーズをご紹介します。
「催促する」を意味するさまざまな英単語
まず、「催促する」を意味する英単語を見ていきます。それぞれのニュアンスの違いをしっかり覚えておきましょう。
remind
相手に不快な思いをさせずにソフトに催促するのに一番適した単語です。「催促する」の他に「思い出させる」「気づかせる」という意味もあります。
Did you remind her about that book she borrowed? (彼女が借りた本について催促した?)
push
pushは「押す」という意味がよく知られていますが、「うるさく催促する」「強要する」という意味もあります。
She is pushing me for payment. (彼女はしきりに支払いの催促をしてくる。)
press
「プレッシャーをかける」「強要する」という意味の他に、「催促する」「迫る」という意味もあります。
The bank pressed him to pay off all his debts. (銀行は彼に借金の返済を催促した。)
pay offは「完済する」、debtは「借金・負債」という意味で、pay off one’s debtsで「借金を返す」となります。
ask
askも「尋ねる」「質問する」という意味がよく知られていますが、「(~するよう)求める」「頼む」という意味もあります。催促する表現としてはとてもソフトです。
The teacher asked us to leave the classroom. (先生は私たちに教室から出るよう求めた。)
request
askより丁寧な表現で「懇願する」「要請する」という意味です。
I’d like to request a Spanish speaking guide. (スペイン語を話すガイドをお願いしたいのですが。)
urge
「しきりに促す」「駆り立てる」という意味で、pushに似たニュアンス。強く催促するときに使います。
My dog always urges me to feed her more. (うちの犬はいつもエサをもっと催促する。)
demand
「要求する」「強く尋ねる」という意味で、urgeと同様に強く催促するときに使います。
I was demanded payment of the tax. (私は税金の支払いを催促された。)
英文メールで催促するときの伝え方
メールを送ったのに返事がないときに、「返信してください」と催促のメールを送る場合のフレーズを見ていきましょう。このような催促メールを「リマインダーメール(reminder mail)」と言い、たいていはビジネスシーンで使われます。
初めて催促する丁寧な表現
英語では比較的ストレートな表現が使われますが、1回目のリマインダーメールは相手を不快にさせないように丁寧な表現を使いましょう。
I would like to make sure that you have received my previous email, and see if you have any questions or updates.(先日お送りしたメールを確実の受信され、質問や更新があるかどうかを確認したいと思っております。)
I was wondering if you could response to my below email. (よろしければ以下のメールにご返信いただきたいのですが。)
I am just following up to check if you got some time to have a look at my previous email. (お送りしたメールをご覧になるお時間があったかどうかを確認できればと存じます。)
would like to make sure ~は「~を確認したい」、was wondering if you could ~は「よろしければ~してもらえませんか」と控えめな依頼をするときに便利なフレーズ。また、follow up(フォローアップ)はカタカナ言葉としても使われるフレーズで、「引き続き~を行う」「確認・チェックする」という意味です。
1回目の催促で返事がないときの表現
すでにリマインダーメールを送ったにもかかわらず返事がないときは、丁寧な表現を使ってもう少しはっきりと伝えます。
I haven’t received your response to my email yet. I wonder if the email I sent on the 10th of February ever reached you. (まだメールの返事を受け取っておりません。2月10日にお送りしたメールを受信されましたでしょうか?)
I would appreciate if you could respond to my email below. (お送りした以下のメールにご返信いただければ幸いです。)
Just following up again on my previous email. (一応お送りしたメールの進捗をもう一度確認したいのですが。)
wonder if ~は「~ではないかと思う・心配する」という意味。またappreciate は「感謝する」を意味する動詞で、would を置くことでif以下のことが起これば「~するだろう」と意味が変わります。3つ目の文は、just(ただ・ちょっと)を添えることでソフトな表現にしています。
それでも返事がないときの強めの表現
何回かリマインダーメールを送っているのに返事がない場合は、強めの表現を使いましょう。
I really need your response on the below as soon as possible. (以下のメールに対するご返信が緊急に必要です。)
I have been waiting for your response to my previous email for more than 10 days. (お送りしたメールへのご返信を10日以上お待ちしているのですが。)
このような強めの表現は、プライベートでメールの返事を催促するときにも使えます。really needは「本当に必要」、as soon as possibleは「なるべく早く」という意味。2つ目の文は送信日を明確にすることで返信がないことを強調しています。
その他の表現
催促するメールに使われる表現は他にもあります。
This is just friendly reminder that ~
This is just to let you know that ~
上記2つは「念のために~についてお知らせします」という意味。reminderは「催促通知」「(思い出させるための)注意」という意味なので、friendly(友好的な)を添えることでソフトな表現にしています。
This is just to let you know that we are waiting for your response on the previous email. (念のためにご返信をお待ちしていることをお知らせいたします。)
その他にも以下のような表現があります。
I would appreciate if you could response to my below email. (以下のメールにご返信いただければ幸いです。)
I’m hoping to receive your response soon. (すぐにご返信いただけることを願っております。)
I need to hear back from you. (あなたからの返答が必要です。)
Please get back to me ASAP. (なるべく早くご連絡ください。)
I haven’t heard from you yet about my previous email. (お送りしたメールのお返事をまだいただいておりません。)
hear back from ~は「~からの返事」、ASAPはas soon as possibleの略。また、get back to ~は「~に連絡する」という意味で、「返信ありがとう」と伝えるときに「Thank you for getting back to me」と表現します。I haven’t heard from youは直訳すれば「あなたから聞いていない」となりますが、連絡がないときに使える便利なフレーズです。
リマインダーメールの構成
リマインダーメールは一般的に、支払い、納品、連絡などを催促する際に送ります。絶対にこれを書かなければならないというルールはありませんが、一般的に以下のような構成で書かれます。件名は内容によって以下のように表現しましょう。
<メールの構成>
・メールの件名
・相手の名前
・メールの目的・理由(状況の説明や具体的なリクエスト)
・自分の名前
・以前送ったメール
<件名の表記>
・Reminder:すでに送ったメールの件名など
・Response Required: ~(返信の催促: ~)
・Kind / Friendly / Gentle Reminder: ~ (念のためのお知らせ: ~)
・Important: ~(重要: ~)
・Urgent: ~(緊急: ~)
支払い遅延のリマインダーメールを1つ以下に示しておきます。
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Subject line: Reminder: Unpaid invoice #12345
Hi Paul,
Our records show that we haven’t yet received payment of $5,300 for Invoice #12345, which is overdue by one week. I would appreciate it if you could let me know when you have paid the invoice. If you are experiencing problems paying, please contact me as soon as possible.
Kind regards,
Robin
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件名:催促状:未払いの請求書No.12345
こんにちは、ポールさん。
私たちの記録によると、請求書No.12345の5,300ドルの支払いをまだ受け取っていませんが、これはすでに支払期限から1週間遅れています。請求書の支払いが完了したらお知らせいただければ幸いです。 支払いに問題があるようなら、できるだけ早くご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
ロビン
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日常シーンで催促するときの英語での伝え方
日常で何かを催促する場面は多々あります。基本は直接的にやってほしいことを伝えますが、催促する相手により表現が異なるので注意しましょう。プライベートのメールでも使える表現です。
丁寧な表現
目上の人やあまり知らない人に対しては、丁寧な表現を使った方が無難です。
・「~してもらいたい」と直接的に催促するとき
I would like you to give me your advice. (相談にのってもらいたいのですが。)
would like ~ to …はwant ~ to …の丁寧な表現で、「~に…してもらいたい」という意味。
・「~してもらえる?」と依頼するとき
Could you (please) give back my book tomorrow? (明日、私の本を返していただけませんか?)
Would you mind repeating what you just said? (今言ったことを繰り返していただけませんか?)
Could you ~ ?とWould you mind – ing ~ ?は何かを依頼するときの丁寧な表現。I was wondering if ~も日常で何かを依頼するときに使えます。
・「~する」ことを期待しているとき
We expect that he will pass the exams. (彼が試験に合格することを期待しています。)
be expecting ~と現在進行形で表すことも可能です。
カジュアルな表現
友達や家族など親しい人への催促には、カジュアルな表現を使います。
・「~してほしい」と直接的に催促するとき
I want him to fix my car. (彼に車を修理してもらいたい。)
After you have read the book, give it back to me. (その本を読み終えたら、返してね。)
Get ready to go traveling! (旅行の準備をして!)
Do it! (やって!)
Please stay with me a little longer. (もう少し一緒にいてほしいな。)
give it back to ~は「それを~に返す」、get readyは「準備する」、stay with meは「一緒にいる」という意味。
・「~してもらえる?」と依頼するとき
Can you clean up all rooms? (すべての部屋を掃除してくれない?)
Will you open the window? (窓を開けてもらえる?)
Can I ask you to help me? (手伝ってもらえる?)
Do you mind looking after the kids for a while? (ちょっと子どもたちの面倒を見てもらえる?)
Can you ~ ?は「することが可能か」、Will you ~ ?は「する意思があるか」、Can I ask you to ~ ?は「私があなたに~してもらってもいいか」を問う表現。Do you mind – ing ~ ?はWould you mind – ing ~ ?のカジュアル表現です。
・「~してもらう必要がある」と伝えるとき
I need you to bring your old computer tomorrow. (明日、あなたの古いコンピューターを持ってきてもらう必要がある。)
All passengers are required to show their tickets. (すべての乗客は切符を見せるように求められる。)
need ~ to …は「~に…をしてもらう必要がある」、be required ~は「~を要求される」という意味。
ビジネスで催促するときの英語での伝え方
最後に、ビジネスシーンで催促するときの伝え方を見ていきます。一口に「ビジネス」と言ってもクライアントとの会話もあれば上司や同僚との会話もあるので、「クライアント」と「仕事仲間」にわけて解説します。
クライアントへの表現
ビジネス相手に何かを催促するのはあまり愉快な仕事ではありません。しかし商品が納品されていないときや、支払いが滞ってるときは催促しなければなりません。ビジネスシーンで催促する際には、丁寧かつ明確な表現を使いましょう。
・商品が納品されていないとき
商品が納品されていないときには電話で以下のように、連絡している理由を話した上で、どうしてほしいのか伝えます。
I’m calling you to ask when the ordered products would be delivered. The delivery date was yesterday but we haven’t received them yet. Could you please find out a problem as soon as possible?(注文した商品がいつ届くのか確認したくお電話しています。納品日は昨日でしたが、まだ届いていません。早急に問題を見つけ出していただけませんか?)
・支払いが滞っているとき
ストレートに表現する英語圏でも、支払いの催促は丁寧かつ慎重に進めた方がいいでしょう。ビジネスシーンではたいていメールで支払いを催促しますが、ここでは電話で催促するときの表現を見ていきます。
I’m calling to follow up on invoice #12345 for $5,300, which seems to be 10 days past due. I would like to ensure there isn’t a problem with the invoice and, if everything is in order, find out when payment will be made.(10日ほど支払いが遅れている請求書No.12345の5,300ドル支払いの確認のためにお電話しています。請求書に問題がないことを確認し、すべてが順調に進んでいる場合は、いつお支払いいただけるのか確認したいのですが。)
仕事仲間への表現
仕事仲間でも「上司から部下へ」と「同僚同士」では催促の表現も異なるので、わけて見ていきましょう。
・上司から部下へ催促するとき
How many products can you sell / make next month? (来月は製品をいくつ販売 / 製造できる?)
Have you already sent XXX company the newest report? (XXX社に最新の報告書を送信してくれた?)
Can you write a business report by tomorrow? (明日までに営業報告書を書いてもらえる?)
Keep me posted on this! (この件については状況をちくいち報告して!)
・同僚へ催促するとき
Did you book a conference room? (会議室、予約した?)
Where is that document? (あの資料はどこ?)
Do you have any update on? (この件で何か進展はあった?)
Can you inform / tell me about current status? (進捗状況について教えてくれる?)
How is our new project going? (新しいプロジェクトはどう?)
How is the presentation coming along? (プレゼンの準備はどう?)
I’m sorry when you are busy, can I ask for making copies of these? (忙しいところ悪いんだけど、コピーをお願いできる?)
まとめ
日本語でも何かを催促するときには相手を不快にさせないような心配りが必要ですが、当然のことながら英語でも同じです。しかし丁寧な表現を使っても、はっきりと伝えたいことは伝えるというのが英語で表現するときのスタンスと言えるでしょう。慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、ここで示した例を状況に合わせてアレンジして使ってみてください!
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