IELTSのスコアを徹底解説|リスニングスコアやリスニングの配点を把握しよう

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初めてIELTSを受験する人にとって、テスト内容やスコア、配点などは気になるところ。テストで高スコアを狙うためにも、事前に情報収集しておくことは大切ですよね。

こちらの記事では、「IELTSのスコアはどのように採点されるの?」「各パートのテスト内容について詳しく知りたい」などの疑問を一挙に解決!試験の概要をしっかりと把握し準備することで、海外留学や就職に必要なスコアを取得できるでしょう。

IELTSのスコアとは?

IELTSで耳にするのが「バンドスコア」と「オーバーオールスコア」です。ここでは、それぞれのスコアについて詳しく解説します。

IELTSのバンドスコア

IELTSはリスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4スキルのテストで構成されています。英検のように合格・不合格という評価ではなく、各テストごとに1(最低)~9(最高)のスコアで評価されるのが特徴。スコアは0.5刻みで出されます。以下の表はIELTSが公式に発表している各スコアの評価です。

9 エキスパート・ユーザー 英語を自由自在に使いこなす能力を有する。適切、正確、流暢、完全な理解力もある。
8 非常に優秀なユーザー 不正確さや不適切さがみられるが、英語を自由自在に使いこなす能力を有している。慣れない状況下では誤解が生じる可能性もある。込み入った議論にも対応できる。
7 優秀なユーザー 不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生じる可能性もあるが、英語を使いこなす能力を有する。複雑な言葉遣いにも概ね対応でき、詳細な論理を理解できる。
6 有能なユーザー 不正確さ、不適切さ、誤解もみられるが、概ね効果的に英語を使いこなす能力を有する。特に、慣れた状況下では、かなり複雑な言葉遣いの使用と理解ができる。
5 中程度のユーザー 不完全だが英語を使う能力を有しており、ほとんどの状況でおおまかな意味を把握することができる。ただし、間違いを犯すことも多い。自身の専門分野では、基本的なコミュニケーションを取ることが可能。
4 限定的なユーザー 慣れた状況においてのみ、基本的能力を発揮できる。理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言葉遣いはできない。
3 非常に限定的なユーザー 非常に慣れた状況において、一般的な意味のみを伝え、理解することができる。コミュニケーションの断絶が頻発する。
2 散発的ユーザー 慣れた状況下で、その場の必要性に対処するため、極めて基本的な情報を片言で伝える以外、現実的なコミュニケーションをとることは不可能。英語の会話や文章を理解することは困難である。
1 非ユーザー 単語の羅列のみで、基本的に英語を使用する能力を有していない。

出典:IELTS公式サイト|IELTS 9段階評価(バンドスコア)

IELTSのオーバーオールスコア

各スキルの個別バンドスコアを合計し、4で割って出た平均スコアが「オーバーオールバンドスコア」です。スコアは0.5刻みで計算され、小数点以下が0~0.25未満の場合は切り捨て、0.25~0.75未満の場合は0.5換算、0.75以上の場合は切り上げになります。以下の例を見てみましょう。

(例1)
取得スコアが以下の場合
・リスニング6.5
・リーディング7.0
・ライティング5.0
・スピーキング6.5

平均スコア = (6.5+7.0+5.0+6.5) ÷ 4 = 6.25

ただし、小数点以下が0.25の場合は0.5換算となるため、オーバーオールバンドスコアは6.5となります。

(例2)
取得スコアが以下の場合
・リスニング7.0
・リーディング6.5
・ライティング7.0
・スピーキング6.5

平均スコア = (7.0+6.5+7.0+6.5) ÷ 4 = 6.75

ただし、小数点以下が0.75以上の場合は切り上げとなるため、オーバーオールバンドスコアは7.0となります。

パート別のテスト内容・スコアの配点

4つのパートに分かれているIELTSテスト。高スコアを取得するためにも、各パートのテスト内容を把握しておくことは重要です。どんな問題が出題されるのかがわかれば、事前にしっかりと準備ができます。ここでは、各パートのテスト内容やスコアの配点について解説します。

リスニング

日本人が苦手とするパートの1つがリスニングではないでしょうか。日頃から英語に耳を慣らし、苦手意識を少しでも減らしておきたいものです。リスニング試験はペーパー受験かコンピュータ受験かによってリスニング方法が異なるので、自分に合ったほうを選びましょう。コンピュータ受験であればヘッドフォンの使用ができ、集中して聞きやすいというメリットもあります。

ここでは、リスニング試験のテスト内容や採点方法、スコアの配点などについて見ていきましょう。

テスト内容

リスニングの試験時間は30分、回答を用紙に書く時間が10分与えられます。試験はイギリス英語を中心にオーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、カナダなどさまざまなアクセントの英語による4つの会話やモノローグで構成されています。各セクションごとに10問、トータル40問が出題され、音声は1度しか聞くことができません。

・セクション1:2名のスピーカーによる日常会話
・セクション2:公共施設のアナウンスなど日常シーンのモノローグ
・セクション3:教授と学生、学生同士など、教育機関などでの2~4名のスピーカーによる会話
・セクション4:大学の講義などアカデミックな内容のモノローグ

問題形式は主に以下の4つです。

・多肢選択問題
・マッチング問題
・図面、地図、図表のラベリング問題
・フォーム、メモ、表、フローチャート、要約の穴埋め問題

採点方法とスコアの配点

リスニング試験では、会話の要点やスピーカーの意見・態度、会話の展開などを理解できているかが評価されます。全40問中の正解数がスコア換算されます。スコアの配点は以下の通りです。

バンドスコア 正解数
9.0 39-40
8.5 37-38
8.0 35-36
7.5 32-34
7.0 30-31
6.5 26-29
6.0 23-25
5.5 18-22
5.0 16-17
4.5 13-15
4.0 10-12
3.5 8-9
3.0 6-7
2.5 4-5

出典:BERKELY HOUSE|リスニングセクションの概要解説

スコア6.5を目指す場合は26~29問正解する必要があります。

リーディング

正誤問題形式のリーディングは、勉強すればするほどスコアアップを狙いやすいパートです。ただし試験時間が長めのパートなので、集中力を維持できるかがポイントとなります。問題の出題傾向を把握し、参考書などを使って繰り返し学習しましょう。ここでは、リーディングパートのテスト内容や採点方法、スコア配点などについて解説します。

テスト内容

リーディングの試験時間は60分です。グラフや図表、画像を含む3つの長文が出題され、それぞれの長文に対して13~14問、全40問が出題されます。1つの長文は約900語のため、トータルで2700語ほどを読んで解答することになります。長文のジャンルは生物学や医学、地質学、歴史、ビジネス、哲学など幅広く、本や雑誌、新聞などから引用した専門性の高い文章が出題されるのが特徴です。

リーディングセクションの問題形式は主に以下の5つです。

・TRUE/FALSE/NOT GIVEN
・多肢選択問題
・マッチング問題
・ヘディング問題
・穴埋め問題

問題用紙には3つの長文をそれぞれ20分で解いたほうがよいという目安が書いてありますが、実際にはトータルで60分に収まっていればOK。焦らず、自分のペース配分を掴むことをおすすめします。

採点方法とスコアの配点

リーディング試験は正誤問題のため、正解するごとに点数が加算される方式です。そのため、スピーキングやライティング試験とは採点方法が異なります。リーディングテストは、要点や詳細部分の読み取り、速読、議論などに対応できる幅広い読解力を測る試験です。

スコアの配点は以下の表を参考にしてください。

バンドスコア 正解数
9.0 39-40
8.5 37-38
8.0 35-36
7.5 33-34
7.0 30-32
6.5 27-29
6.0 23-26
5.5 19-22
5.0 15-18
4.5 13-14
4.0 10-12
3.5 8-9
3.0 6-7
2.5 4-5

出典:BERKELY HOUSE|リ―ディングセクションの概要解説

スコア6.5を目指す場合は27~29問正解する必要があります。

ライティング

まとまった量の文章を書くには慣れが必要です。日頃から言いたいことを英語で書く練習をしておくのもおすすめですよ。ちなみに、IELTSにはアカデミックモジュールとジェネラルモジュールの2つの試験があり、ライティング試験では問題内容が異なります。

ここではアカデミックモジュールのライティングテスト内容、採点方法などについて解説します。

テスト内容

ライティングの試験時間は60分。タスク1とタスク2の2問が出題されます。

タスク1:図表やグラフの要約・説明・描写(150語以上)
問題形式
・データをまとめる
・工程を説明する
・地図についてまとめる

タスク2:エッセイ(250語以上)
問題形式
・ある考えについて、どの程度賛成か反対かを述べる
・AとB、2つの考えについて、両方の論点を論じ自分の意見を述べる
・あるトピックに対する2つの質問に答える

設問は海外の大学への進学、専門機関への就職を目指す人に適した内容となっています。どちらのタスクもフォーマルな文体で回答しましょう。回答時間の目安は、タスク1が20分程度、タスク2が40分程度です。ただし、こちらもあくまで目安時間なので、リーディング同様自分なりの時間配分を掴むことがポイントとなります。

採点方法とスコアの配点

ライティング試験は、主に以下の4つの項目を基準に評価されます。

タスクへの返答 ・質問に適切に回答できているか
・アイディアと結論が明確かどうか
一貫性 ・適切な段落構成が取れているか
・接続詞や副詞などが適切に使えているか
語彙 ・適切な語彙が使えているか
・同じ語彙を何度も使用していないか
文法 ・適切な文法が使えているか
・さまざまな構文を使えているか

これらの評価項目は各25%で配分されます。適切な英語表現を用いて、読み手に伝わるわかりやすい文章を書けるかが高スコアを取得するポイント。あえて難しい表現は使わず、シンプルな文章にまとめることも重要です。

スピーキング

リスニング同様、スピーキングを苦手とする人も多いのではないでしょうか。文章を目で追うと理解できるという人も、いざ口に出すと思うように話せないということも…。スピーキングの練習は筋トレと同じ。何度も繰り返し英語を話す練習が必要です。ここではスピーキング試験のテスト内容や採点方法について解説します。

テスト内容

IELTSのスピーキング試験は試験官との1対1の対面形式、試験時間は10~14分程度です。身近な話題について試験官と短い会話を交わしたり、特定のトピックについて自分の意見を述べたりする力が求められます。ただ質問に正確に答えるだけでなく、適度に話を広げる力があるかどうかもチェックされるでしょう。試験は以下の3つのパートで構成されています。

パート1:受験者自身に関する質問や日常生活に関する質問(4~5分)
・自己紹介をする
・パスポートで本人確認をする
・仕事や勉強、趣味、家族などの質問に回答する

パート2:スピーチ(3~4分)
・試験官からトピックと回答に含めるポイントが記載されたカードを手渡される
・カードを読みスピーチの準備をする(1分間)
・スピーチをする(2分間)
・試験官の質問に回答する(2~3問)

パート3:ディスカッション(4~5分)
・パート2のスピーチの内容についてより深く議論する

採点方法とスコアの配点

スピーキング試験の採点は、以下の4つを基準に評価されます。

・流暢さと一貫性(fluency & coherence)
・語彙力(lexical resource)
・文法力(grammatical range)
・発音(pronunciation)

言い直しや繰り返しをせずに話すことができるか、単語や熟語を正確に、また柔軟に使えるか、さまざまな構文を使って話せるかなどが判断されます。また、高スコアを取るポイントとなるのが、ネイティブからみて自然な英語かどうか。

どんなに高い文法力や語彙力がある場合でも、ネイティブ並みの自然な発音ができていなければ7.0以上などの高スコアを取るのは難しいでしょう。正しい発音やアクセント、伝わりやすさなどを意識して、日頃から英語で話す練習をしておくことをおすすめします。

IELTSのリスニングスコアについて理解できたら

海外の大学や大学院への進学、就職などの際にスコアの提出が求められるIELTS。アメリカの場合、大学は6.0~7.0、ハーバードなどの難関大学は7.0以上、大学院では6.5~7.5程度のスコアが必要になります。こちらの記事を参考に、各パートの概要を把握してしっかりと試験対策を行いましょう。

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