TOEICスピーキング・ライティングテストとは?概要や対策を解説!

公開日:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOEICといえば、一般的なのがリスニング・リーディングテスト(TOEIC L&R)。実はスピーキング・ライティングテスト(TOEIC S&W)というものもあります。これは、「話す」「書く」といったより実践的な英語力を測るテストとして登場しました。

本記事では、「スピーキング・ライティングテストはどんな試験?」「どんな勉強をすればいいの?」といった疑問について解説します。高スコアを狙えるおすすめのテキストも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

TOEICのスピーキング・ライティングテストとは?レベルはどのくらい?

ここでは、より実践的な英語力を測るテストとして登場した、スピーキング・ライティングテストについて詳しく解説します。

TOEICスピーキングテストの概要

TOEICスピーキングテストは、英語の「話す力」を測定するテストです。音読や写真の描写、自分の意見を述べるセクションなどがあり、幅広くスピーキング力が判定されます。発音や文法、イントネーションなどの正確さ、話す内容の一貫性などもチェックされるのが特徴です。

TOEIC L&Rで高得点を取れたとしても、実際に英語をぺらぺらと話せるとは限りません。スピーキングテストは、自分がどれくらい英語を話せるかを試すテストとしてはもちろん、スピーキング能力の証明やアピールにも使えます。

問題数は全11問、試験時間は約20分です。スピーキングテストは単体での受験が可能で、受験料は6,930円(税込)とされています。

セクション名 / 解答時間目安問題の概要説明
Read a text aloud(音読)2問/1問につき準備時間45秒、解答時間45秒)アナウンスや広告などの短い英文を音読する
Describe a picture(写真描写)2問/1問につき準備時間45秒、解答時間30秒)写真を見て内容を説明する
Respond to questions(応答問題)3問/1問につき解答時間15秒または30秒)身近な問題についてのインタビューで設問に答えるまたは、電話での会話で設問に答える
Respond to questions using information provided(提示された情報に基づく応答問題)3問/1問につき準備時間45秒、解答時間15秒または30秒)提示された資料や文書(スケジュール等)に基づいて設問に答える
Express an opinion(意見を述べる)1問/準備時間30秒、解答時間60秒)あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べる

出典:テストの形式と構成 |IIBC

TOEICライティングテストの概要

TOEICライティングテストは、英語の「書く力」を測るテストです。写真の描写やEメールへの返信、自由記述などの問題が出題されます。正しく単語や文法を使用しているかはもちろん、論理的な文章が書けるか、複数の段落からなる文章を作成できるかなども評価の基準です。

TOEICリスニング・リーディングテストと同様、問題にはビジネスシーンが多く採用されていますが、特定分野の深い知識は必要ありません。問題数は全8問、試験時間は約60分です。こちらはスピーキングテストとセットになっていて、ライティングテスト単体での受験はできません。受験料は10,450円(税込)です。

セクション名/解答時間目安問題の概要説明
Write a sentence based on a picture(写真描写)5問/5問で8分与えられた2つの語(句)を使い、写真の内容に合う一文を作成する
Respond to a written request(Eメール作成)2問/1問につき10分25~50語程度のEメールを読み、返信メールを作成する
Write an opinion essay(意見を記述する)1問/解答時間30分提示されたテーマについて、自分の意見を理由あるいは例とともに記述する
1問/解答時間30分

出典:テストの形式と構成 |IIBC

それぞれどんな問題が出る?

TOEICの公式サイトではスピーキング・ライティングともにサンプル問題が用意されています。どのような問題が出題されるかを事前に把握しておくことで、しっかりと対策することが可能です。ここでは、サンプル問題がどんなものかを解説するので、参考にしてみてください。

TOEICスピーキングテストのサンプル問題

初の音読のセクションでは、アナウンスや広告などの70語程度の英文が表示されます。まずは45秒で黙読を行い、Begin reading aloud now.という音声が聞こえたら45秒以内で音読しましょう。

写真描写のサンプル問題では、数名の人がマーケットで買い物をしている様子が表示されます。45秒の準備時間のあと、Begin speaking now.と聞こえたら30秒で描写します。

続いては応答問題です。電話インタビューについての英文を読んだあと、関連する3つの質問に解答します。質問が表示されたら音が鳴り、タイマーのカウントダウンが始まります。1~2問目は各15秒、3問目は30秒で解答しましょう。

提示された情報に基づく応答問題では、自分でビジネスを始めたい人向けのセミナー案内が表示されます。内容を確認したあとにナレーターが質問を読み上げるので、1~2問目は各15秒、3問目は30秒で解答。質問は音声のみとなるので注意深く聞き取りましょう。

最後は意見を述べるセクションです。「給料の安い仕事と休みが多い仕事のどちらがよいか」というテーマの英文が表示され、ナレーターが問題を読み上げます。30秒の準備時間のあと、Begin speaking now.と聞こえたら自分の意見を60秒で述べます。

出典:TOEIC Speaking & Writing Tests サンプル問題に挑戦 |IIBC

TOEICライティングテストのサンプル問題

写真描写のサンプル問題では、空港に車がたくさん駐車している様子の写真と、airport terminal、soの2つの語句が画面に表示されます。写真の様子を説明する1文を、提示された2つの語句を使って作成する問題です。

Eメール作成のサンプル問題では、新しく引っ越してきた人への案内メールが表示されます。その内容を読んで理解し、10分で返信メールを作成しましょう。文字数の制限は特にありません。

最後は意見を記述する問題です。仕事探しの方法についての英文を読み、30分以内に300語以上で解答しましょう。意見やその理由、例などを含め、多様な構文や語句を使用することが求められます。

出典:TOEIC Speaking & Writing Tests サンプル問題に挑戦 |IIBC

それぞれの対策方法や勉強法は?

TOEICスピーキング・ライティングテストで高スコアを狙うには、効果的な方法で学習することが近道です。それぞれにおすすめの対策や勉強法でスコアアップを目指しましょう。

TOEICスピーキングテストの対策や勉強法

まずは、TOEICスピーキングテストの対策や勉強方法を紹介します。

英単語の発音を正しく覚える

TOEICを受験するにあたり語彙を増やすことは基本の対策ですが、スピーキングテストでは正しく発音できているかも重要視されます。「英語らしい発音やリズムで読めるか」「自然なアクセントやイントネーションになっているか」「わかりやすく聞き取りやすいか」なども評価されます。

LとRの使い分けなど、日本語にはない発音がうまくできないという人が多いはずです。苦手な発音は何度も練習して克服しておきましょう。

ただ間違わずに読めばいいというわけではなく、意味が重要な箇所や強調したい単語はゆっくりと強めに発音するなども意識する必要があります。また、必要以上に速く読むことよりも、はっきりとわかりやすく発音できているかがポイントです。

見たものや感じたことを英語にする訓練をする

スピーキングテストには、写真を見てその内容を英語で描写するセクションがあります。この問題は、適切な語彙を用いて相手に伝わるよう説明できているかが評価されます。

とはいえ、いきなり渡された写真を描写するのはなかなかハードルが高いもの。対策としては、日頃から見たものや感じたことを英語にする訓練をしておくのがおすすめです。

例えば、通勤時間に電車内の情景を説明する、食事のメニューを説明するなど身近なことで問題ありません。英語で説明しようとすると、知らない単語や表現などがたくさん出てくるはずです。それらを調べることで語彙力もアップし、本番でもスラスラと英語が出てくるでしょう。

英語を話すことに慣れる

スピーキングを苦手とする理由の1つとして、英語を話し慣れていないことが挙げられます。日本にいながら、日常的に英語を話す機会を作るのは難しいと感じる人が多いはずです。

英語は筋トレと同じで、話す練習をすればするほど口から自然と出てくるようになるもの。英語を話す機会を作りたい人におすすめなのが、英会話レッスンです。英会話レッスンでは、ネイティブや英語が堪能な外国人講師を相手に会話の練習ができます。

自分の言いたいことを相手に伝え、会話のキャッチボールを楽しむことでスピーキング力を向上させることが可能です。オンラインのレッスンなら通学の必要もないので、仕事が忙しい人でも続けやすいというメリットがあります。

意見を論理立てて説明する訓練をする

スピーキングテストには、与えられたテーマに対して自分の意見やその理由を述べるセクションがあります。意見を論理立てて説明することが求められる、スピーキングテストの中でも難易度が高いセクションです。

テスト対策としておすすめなのが、話の展開方法をあらかじめ決めておくこと。英語ではまずはじめに結論を述べ、その後に結論をサポートする理由や具体例などを説明、最後に再度結論を述べるという展開が一般的です。

自分なりに大まかなテンプレートを用意しておくことで、論点をずれないようにすることができます。文章を組み立てることに慣れてきたら、より内容を掘り下げることを意識しましょう。

TOEICライティングテストの対策や勉強法

続いて、TOEICライティングテストの対策や勉強法について解説します。

基本的な文法をマスターしておく

TOEICのライティングでは、文法が正しく使えているかどうかも採点の大きなポイントとなります。

いくら単語をたくさん覚えていても、文の構造や語順などが理解できていないと意味の通る文章は作れません。三単元のsを忘れていないか、動詞の時制は正しいかなど細かな点までチェックされるため、基本的な文法の知識を身につけておく必要があります。

学習の際には複数の文法書に手を出さず、1冊に絞るのがおすすめ。1冊を何度も繰り返すことで知識が定着しやすくなります。

また、インプットだけでなく、学んだ内容をすぐに書いてアウトプットすることも大切です。さらに書いたものを添削してもらうことで、より使える表現を身につけられるでしょう。

意見を論理立てて書く訓練をする

スピーキングテスト同様、ライティングテストにも自分の意見を述べるセクションがあります。論理立てて文章を組み立て、読み手に伝わる文章を書くことが求められます。そこで押さえておきたいのが、英文エッセイの構造です。英文エッセイは基本的に、「導入(Introduction)」「本論(Body)」「結論(Conclusion)」の3パートから成っています。

・導入:自分の意見や主張を明らかにする
・本論:導入で述べた意見の根拠や具体例を提示して読み手を説得する
・結論:再度、自分の意見や主張を述べる

文と文、段落と段落が自然なつながりになっているかも意識し、論理的に文章を組み立てましょう。

英文でのタイピングに慣れておく

ライティングテストは、パソコンを使用し、キーボードで英文をタイピングして解答する試験です。テストは時間との戦いになるため、タイピングスピードが遅いと時間が足りなくなってしまう可能性も。

高スコアを狙うためには、タイピングのスピードも鍵です。日本語入力には慣れていても、英語のタイピングは苦手とする人も多く見られます。テスト本番で実力が発揮できるよう、事前に練習をしっかりとして英文タイピングに慣れておきましょう。

TOEICスピーキングテスト対策におすすめのテキスト3選

TOEIC対策を行ううえで気になることのひとつが、どんなテキストを選べばよいかということです。ここでは、スピーキングテスト対策におすすめのテキストを3つ厳選して紹介します。

TOEICのテスト開発機関が監修する公式テキスト

TOEIC対策に人気なのが、公式テキストの『TOEICスピーキングテスト/ライティングテスト公式ガイド』。これ1冊でどのような試験かが把握できるので、初めてTOEICを受験する人にもおすすめです。問題形式やテストの実施方法などについても詳しく解説してあります。

練習テストが2回分収録されていて、本番の予行演習にもぴったり。問題の解答例・解説が充実しているので、どのような答えが求められるかを知ることができます。また、評価基準がわかりやすく紹介してあるのも学習しやすいポイントです。

おすすめレベル初級~上級
著者ETS
出版社国際ビジネスコミュニケーション協会
価格(税込み)3,080円

設問別の攻略法を丁寧に解説!TOEIC初心者にもおすすめ

TOEIC初心者にもおすすめなのが『TOEICテスト スピーキング/ライティング総合対策』。公式テキストと同様、TOEICを受験するうえで必要な情報や解答のコツが身につく教材です。学習の前に現在のスピーキング力やライティング力を測る「セルフチェック」が行えるので、学習後にどれくらい英語力がアップしたかを判断しやすいでしょう。

設問別の攻略法が丁寧に解説してあるのも魅力です。また、文法・スピーキング・タイピング速度・ファンクションの4つの面から発信力を上げるトレーニングも行えます。模擬テストも1回分収録されているので、学習の仕上げにぜひ活用してみてください。

おすすめレベル初級~中級
著者浅場 眞紀子、トニー・クック
出版社旺文社 
価格(税込み)2,310円

人気のTOEICスピーキングテスト対策セミナーを書籍化!

TOEIC(R)スピーキングテスト究極のゼミ』は、スピーキングテストに特化したテキストです。本書はTOEICテストに精通した著者が主催する、人気のスピーキングテスト対策セミナーを書籍化したもの。スコアアップするためのノウハウがぎっしりと詰まった1冊です。

他の教材を圧倒的に上回る予想問題数を誇り、本番直前に役立つ模試も3本掲載。問題の解答例は、中級者向け、上級者向けの2パターンを掲載しているので、各自のレベルに合わせたテスト対策ができるのが魅力です。

2019年以降、スピーキングテストではノートテイキングが許可されています。本書ではテスト中の効果的なノートテイキング方法なども動画で詳しく解説するなど、持っておくと心強い教材です。

おすすめレベル中級~上級
著者冨田 三穂
出版社アルク
価格(税込み)2,750円

TOEICライティングテストにおすすめのテキスト3選

TOEIC対策テキストと一言でいっても、その内容やレベルは様々。自分のレベルに合った、使いやすいものを選ぶことが大切です。初心者から上級者まで、それぞれに合ったライティングテスト対策テキストを3つ紹介します。

オンライン模試で本番さながらの対策を!

TOEIC初心者におすすめなのが、『【音声DL付】はじめてのTOEIC(R) S&Wテスト完全攻略』。テストの時間配分やメモの取り方、本番で使えるテンプレートなど、最短時間で最大の効果を発揮するノウハウ満載の1冊です。ライティングテストの満点は200点ですが、本書が目指すのはとりあえずの120点。基礎をしっかりと押さえたあとで、さらなるスコアアップを狙います。

セクションごとに学習ポイントが設定されているので、着実に実力が上がっていく仕組みです。練習問題の模範解答はすべて音声付きで、音声はスマホなどにダウンロードも可能。移動時間の学習にもぴったりです。模擬テストは誌面とオンラインでそれぞれ1回受験できます。

おすすめレベル初級
著者横川 綾子
出版社アルク
価格(税込み)2,200円

たくさんの練習問題に挑戦したい人におすすめ

英語中級者から上級者におすすめなのが『頂上制覇 TOEIC(R)テスト スピーキング/ライティング 究極の技術(テクニック)』です。TOEIC対策で有名な著者による本書には、各セクションの解答のコツや実践的な練習問題、模範解答などが豊富に掲載されています。模範解答は簡単すぎず難しすぎず、幅広いレベルの人が使いやすい仕様です。

また、各セクションごとに目標スコア別の学習法やアドバイスが紹介されているので、自分のレベルに合った学習が可能に。テスト直前の対策に活用したい模擬試験は2セット収録されています。1冊を何度も繰り返し学習すれば、ライティングへの苦手意識も軽減するでしょう。

おすすめレベル中級~上級
著者ロバート・ヒルキ、上原 雅子 、横川 綾子、トニー・クック
出版社研究社 
価格(税込み)2,970円

これ1冊でTOEICのライティング対策ができる!

ライティングテストに特化した対策にぴったりの『TOEIC(R) WRITING テスト問題集』。ライティングテストを長年かけて徹底的に分析したという本書は、スコアアップを狙える知識とテクニックが身につくテキストです。「どんな構成にすればいい?」「どんな内容を盛り込めばいい?」といった疑問を解決してくれるでしょう。

セクションごとに学習ポイントや注意点がまとめられているので、どんな勉強をすればよいのかが一目でわかります。また、Eメールやエッセイなどで使える便利な表現集も収録。ライティングで使える表現のストックを増やすのに役立ちます。問題数も多いので、テスト本番までにとにかく練習したいという人におすすめです。

おすすめレベル中級~上級
著者ロバート・ヒルキ、英語便
出版社研究社 
価格(税込み)2,420円

TOEICのスピーキングについて理解できたら

本記事で紹介したように、TOEICスピーキング・ライティングのスコアアップを狙うには、インプットだけでなくアウトプットも必要です。日頃から英語を話す・書く訓練をしておきましょう。

とはいえ、特にスピーキングは1人で練習するのが難しいもの。生きた英会話の練習をしたいという人は、レアジョブ英会話の無料体験レッスンを活用してみましょう。レッスンを通して英語を話すことに慣れると、テスト本番も緊張せずに臨めるはずです。

初回レッスンのレベルチェックをもとに日本人カウンセラーがあなたのためにアドバイスします。

まずはレアジョブ英会話を無料登録しよう

Please SHARE this article.

英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう

英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。

無料登録しておくとお得な情報が届きます

今すぐ無料体験する

最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結

レアジョブ英会話の学習サイクルを示す図。各ステップは現状把握、学習相談、予習、実践の4つで、矢印でつながっています レアジョブ英会話の学習サイクルを示す図。各ステップは現状把握、学習相談、予習、実践の4つで、矢印でつながっています

※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます

レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。

利用者インタビュー

無料登録~7日以内なら初月半額

今すぐ無料体験する

編集部おすすめ記事

英語に関する最新記事を
メルマガでチェックしよう!

メールマガジンを購読する