英会話上達には良質な例文暗記が効果的！正しいやり方とおすすめ例文集も紹介

英会話の練習方法の1つに、例文を丸暗記するというものがあります。いろんな言い回しを身につけることで会話のバリエーションを広げようというものです。しかし、決まったフレーズをただ覚えるこの学習方法に対して「本当に効果があるの？」と疑問に思っている人もいるかもしれません。今回の記事では、そういった疑問や不安を抱える人のために、暗記学習の効果や取り組む際の注意点について、詳しく解説していきます。

英会話の上達に例文暗記は効果があるのか

結論から言えば、例文暗記には一定以上の効果が期待できます。しかし、ただなんとなく英文を覚えるだけではあまりいい学習法とは言えません。実生活の中で使えるように、覚えた文章を場面ごとに応用する力が必要です。

例えば、「私の趣味は〇〇です」という英文を覚えたとします。「〇〇」の部分を例文のまま覚えているだけでは、実際の会話では困ってしまうでしょう。しかし、「〇〇」の部分に実際の自分の趣味をはめこんだ状態で覚えておけば、そのまま会話で使えます。

例文を機械的に覚えるだけではなかなか効果は見えづらいですが、シチュエーションによって暗記した例文を応用できるようなると、より表現の幅が広がり英会話の上達にもつながります。

暗記する価値がある良質な例文とは

実際に暗記を始めるときには、なるべく「使えるフレーズ」を選んで覚えると効率的です。では、覚える価値がある文とは一体どのようなものなのでしょうか。ポイントを2点解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

使える単語や表現が盛り込まれた英文

まず、参考書を開く前に実際に自分が英会話をしている場面を想像してみましょう。旅行前の人なら入国審査や買い物、ビジネスで使う人ならばプレゼンの場面など、自分なりのシチュエーションを決めます。

すると、その場面で使えそうな単語や言い回しが見えてきませんか？例文集ではシーン別に表現がまとめられていることが多いので、覚えておくと便利な表現を探すのは難しくないでしょう。実際の場面に即した例文を覚えることで、より「使える英語」が身につきますよ。

例文から実際に使う形にアレンジした英文

また参考書や映画などの例文をそのまま覚えるのではなく、自分がよく使うセリフになるようにアレンジを加えてそれを覚えるという方法もあります。例えば入国審査の例文でよく出る下記のフレーズを見てみましょう。

I’m going to stay at my friend’s house.（私は友人の家に滞在する予定です。）

この文章ではbe going toを使って「予定」を表わしています。このフレーズを使えば、下記のような表現も可能です。

I’m going to see my friend this weekend.（この週末、友人に会う予定です。）

週末に友人と会うことが多いというような人は、「I’m going to stay at my friend’s house.」ではなく、「I’m going to see my friend this weekend.」の例文で覚えておく方が、実際に質

問された時にそのまま使えるので便利ですよね。

英会話上達のための例文暗記のやり方は？

ここからは、英会話の上達につながる効果的な例文暗記のやり方を解説していきます。スピーキングだけでなくリスニングのスキルも鍛えられるので、例文暗記を通して、実際の会話で役に立つ英語力を習得できるでしょう。

ネイティブの音声とスクリプトのある例文を用意する

まず例文を用意するときは、ネイティブの音声とスクリプトがあるものを選びましょう。CD付きの参考書や英語学習アプリを活用すれば見つけやすいですよ。

他にも、好きな映画やドラマから自分が使いそうなフレーズを選んで用意するのも1つの手です。ネイティブが実際に使っている言い回しを選べば、よりリアルな生きた英語を学べます。

音声を聞きながら例文を確認する

次に、実際に何度か英語の音声を聞きます。最初はスクリプトを見ずに、音声だけ聞いてどういう文章なのかを推測してみましょう。1回目では何を言っているのかわからなくても、2回3回と聞くことで段々耳に馴染んでくるはずです。初めは聞き取れなかった微妙な音も、繰り返し聞くうちにクリアになっていくこともあります。そうして何度か聞いたあとに、改めてスクリプトを見て内容を確認します。自分が推測した内容と合っていたのか、間違っていた場合はどこか違うのかを、音声を聞きながらしっかり照らし合わせましょう。

また、スクリプト中の単語や文法構造でわからないものがあったら、きちんと調べて理解するようにしましょう。文法構造がわかっていれば、どのように単語を差し替えたらシチュエーションごとに自分なりのアレンジができるのかもわかってくるようになります。

例文をシャドーイングする

スクリプトと音声を確認したら、次はシャドーイングをします。シャドーイングとは聞こえてきた文章を、間をあけずすぐに読み上げる練習方法です。耳に入ってきた音をそのまま再現する訓練で、スピーキングをしながらリスニングもしなければならないため、非常に難易度の高い学習方法でもあります。しかし、難しいだけに効果的な勉強法と言われており、発音の矯正やスムーズな発声など英語力の向上が期待できます。

例文を暗唱する

最後に暗唱ができるようになるまで音読練習をしましょう。暗唱とは、例文を暗記してスクリプトを見ずに読み上げることです。

また暗唱の練習は、必ず声に出して読むことが大切です。話しながら文法構造や使われている単語を意識できるようになるとさらによいでしょう。

練習の際には、自分の音声を録音するのもおすすめです。自分の音声とネイティブの音声を聞き比べ、発音の微妙な違いを修正していきましょう。

例文暗記の効果をあげるための応用ステップ

さらに一歩進んだ学習がしたい人は、次にご紹介する2つの応用ステップをぜひ試してみてください。

出会う英文の中で暗記した例文と似た文を見つける

別の参考書を解いているとき、映画やドラマを見ているときなど、暗記した例文と似ているなとピンとくることがあります。そのときは、どのように例文と似ているのかぜひ分析してみましょう。

例えば使われている単語が違っていたり、修飾語が多めにくっついていたりしても文法構造が同じだから例文と似ているのかとわかれば、暗記した例文がどのように応用されているのかに気づくでしょう。例文を暗記したら、次はその応用的な使い方をいろいろ知ることで、表現のバリエーションを自分の中で増やしていくことができますよ。

暗記した例文の単語を替えてバリエーションを作る

覚えた例文をアレンジして、いろんなシチュエーションで使える表現を作る練習をすることも英会話上達に効果的です。例えば、単語を替えてみたり、修飾語をプラスしてみたり、バリエーションを増やしていきましょう。

また、アレンジした文章のネイティブ音声が聞きたい人はぜひGoogle翻訳を活用してみてください。Google翻訳にはただ文章を訳す以外に、「読み上げ機能」がついています。長い文章にも対応しているので、自分が作った文章の発音が知りたい場合に便利ですよ。

英会話を上達したい人におすすめの例文集

最後に、英会話学習に役立つフレーズを学べる例文集を4つご紹介します。日常会話で使えるもの、ビジネスの場で使えるもの、といろいろありますので、自分のニーズに応じて選んでみてください。

会話のしゃべり出しがうまくなりたい人に

単語力は決して低くないはずなのに英会話ができない、という人におすすめなのが『最低限の単語力でもてっとりばやく英語が話せる』です。これは会話の話し始めの表現に特化した参考書で、会話を始めるときに使うフレーズを例文付きで紹介しています。ネイティブの「会話のパターン」を学べるので、英会話の最初の一言が出てこなくて悩んでいる人にはおすすめの1冊です。

会話の瞬発力を高めたい人に

『英会話1000本ノック[入門編]』は英語で読み上げられる質問に対し「自分で考える」→「模範解答を聞く」を繰り返していく問題集です。タイトルにもある通り、例文は全部で1000本あります。徐々に難易度が上がっていくので英語学習に慣れていない人でも安心で

す。とにかく数をこなし、英語の定型フレーズを学びたいという人におすすめの例文集ですよ。

ビジネスでの英会話を磨きたい人に

ビジネス英会話を磨きたい人は『即戦力がつくビジネス英会話』がおすすめです。この参考書ではあいさつや、会議、交渉など実務の場で役立つフレーズを多く学ぶことができます。ソフトカバーで持ち運びがしやすく、通勤中の空き時間に勉強しやすいのもうれしいポイントです。音源をスマートフォンにダウンロードできるので、いつでもどこでも勉強することができますよ。

TOEICや大学受験対策でたくさん表現を知りたい人に

『DUO 3.0』は大学受験の参考書としてよく挙げられる参考書です。単語暗記用の参考書ですが、ただ単語がズラズラと並んでいるのではなく、例文がありその中に受験に必要な単語や熟語が凝縮されています。560ある例文は15人のネイティブによって監修されており、受験だけでなく日常会話の表現の幅も広げられるような「暗記する価値のある例文」に触れることができます。

例文を暗記したら