理系ならではの使える英語を!STEM人材になるための英語学習

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STEM(ステム)という言葉をご存じでしょうか。Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字を取った言葉で、さまざまな分野を総合的に学んで創造的な活動をすることを指し、今、教育の世界で大きな注目を集めています。

理系の人でもただ専門知識があればいいということはなくなり、自分で考え、発信する力が求められるようになりました。英語力があれば、活躍の場がさらに広がります。時代に求められる「STEM人材」になるにはどのように英語を学べばいいかをご紹介しましょう。

STEMとは何かを知っておこう

「STEM」は教育の分野で盛んになり、次第に社会の中で必要なものとして語られるようになってきています。その成り立ちと意義を知っておきましょう。

STEMは世界各地で広まっている

STEMという言葉はアメリカで生まれ、オバマ元大統領が在任中にその重要性を強調したことから、世界各地の学校で「STEM教育」が取り入れられるようになりました。日本でも文部科学省によって推進され、Art(芸術、教養)のAを足してSTEAM(スティーム)と呼ばれることもあります。

STEMはなぜ重要?

AIの進化により、将来、多くの職業がAIロボットに取って代わられると言われています。そんななか、人間にできてロボットにできないことは、「考えて創造する」こと。AIをコントロールし、それを超えた働きをする能力を持つ「STEM人材」が、これからのビジネスで必要になってくるのです。

「STEM人材」に英語が必要な理由

理系の人は英語が苦手、というイメージがあるかもしれませんが、海外の人とやりとりする機会が多い理系の人材にとって、実は英語力は必須。そして、STEMでは英語が大きな役割を果たします。その理由をお伝えしましょう。

「STEM人材」に必要な力とは?

STEMにはもちろん知識も必要ですが、それ以上に重要なのは、探究力。

・問題を自分で発見する。
・情報を集め、整理・分析する。
・仲間と話し合って解決策を見出す。
・自分の意見を他の人に伝える。

といった行動を取れるようになる必要があります。こういったプロセスに慣れていない人は、最初少々戸惑うかもしれませんが、意識して行動し、発言することで、問題解決策を自分で提案できる「STEM人材」に近づくことができます。

STEMでは英語が重要

欧米の人たちは元々「自分で考え、発表する」という教育を受けてきているので、STEM的な思考になじみがあります。日本人の場合、自分で問題を見つけて解決するという力を、一から身につけていく必要があるでしょう。その際、英語を使うことで論理的に思考しやすくなり、そのまま英語で発信できるようになれば、海外の人とビジネスをする際に大いに役に立つのです。

「STEM人材」としての英語力を鍛える

学校に通わなくても、自力で知識やスキルを身につけることで、「STEM人材」に近づくことが可能です。そのための英語学習の方法と、普段ビジネスで使ってほしい英語フレーズを見ていきましょう。

柔軟な思考力を伸ばすための英語学習

専門外のニュースやブログを英語で読む

自分が興味関心のある分野について英語の記事を読んでいる人はいるかもしれませんが、以下のような科学雑誌のサイトを見て、専門外の特集記事に、あえて目を通してみます。最初からすべて英語で理解しようとするのは負担が大きいかもしれないので、翻訳サイトなどを使って見出しだけ和訳し、読みたい記事を決めるようにするといいでしょう。

科学雑誌Nature
科学雑誌Science
翻訳サイトDeepL 

 理系の分野について語っているスピーチから学ぶ

理系の研究者が英語でスピーチをしている動画を見てみましょう。問題を発見する、分析する、解決策を提案するといったプロセスが凝縮されていて、英語ではどのような話し方にアピール力があるのか、よくわかります。STEMそのものについて話しているスピーチもあります。

TED Talks: Digital Social Innovation to Empower Democracy(民主主義に力を与えるデジタルソーシャルイノベーション)

台湾のデジタル大臣オードリー・タンが、デジタル改革と政治の関係を自らの経験を交えて語ります。

TED Talks: The Superpowers of STEM(STEMのスーパーパワー)

エンジニアのキャリアを持つスピーカーが、STEMを学ぶことの楽しさを魅力的に語っています。

MasterClass

アメリカの科学教育テレビ番組の司会者など、各界の著名人による講義を収めた配信サービス。有料ですが、サンプル動画を見ているだけでも参考になります。芸術、政治など、あえて自分の専門と異なる分野の講義を聞いてみるのもいいでしょう。

 会議やプレゼンで積極的に英語で対話する

STEMではコミュニケーション力が大きなポイントとなります。英語の会議やプレゼンなどで、「どのようなことが課題になるでしょうか?」「~を提案します」といったように、他の人に積極的に話しかけてみましょう。必要な表現を、次の項目で紹介します。

STEM人材に必要な英語フレーズ

普段から英語で問題提起する、自分の意見を言うといった習慣をつけておけば、次第にSTEM人材としての思考パターンや表現力が身につきます。例えば、以下のような英語表フレーズを役立ててください。

問題提起するための英語

I’d like to raise an issue.(問題を提起したいと思います)

What are the possible challenges?(どのようなことが課題になるでしょうか?)

What are the main strategies to tackle the problem?(問題を解決するための主な戦略は何でしょうか?)

話し合いで解決策を見出すための英語

Let me share a thought with you.(考えを共有させてください)

We’re happy to hear your comments and suggestions.(喜んでご意見ご提案をおうかがいします)

What’s the best way to find the solution?(解決策を見つけるための最善の方法は何でしょうか?)

自分の意見を他の人に伝えるための英語

Let me tell you what I think about the issue.(その問題について私の考えをお伝えします)

I’m quite certain that it should be done this way.(このようにすべきだと確信しております)

I strongly suggest that we should take the next step.(次の段階に進むべきだと、強く提案します)

「STEM人材」に必須の英会話力を鍛えるために

理系の人が、研究成果を出すために実験室にこもるという時代は終わりを告げようとしています。研究者やエンジニアでも、自らアイデアを生み出して提案できる人が、非常に重宝されるようになります。ぜひそのための英会話力を鍛えて、自分の可能性を広げてください。

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