「ビジネス英語、勉強しておきたいけど難しそうだなあ」「日常英会話もムリなのに、ビジネス英語なんてとんでもない」なんて思っている人も多いでしょう。しかしビジネス英語は、日常英会話よりも取り組みやすいということを知っていますか。この記事では、ビジネス英語の定番フレーズを例文とともに紹介します。記事後半では、ビジネス英語を学習するコツについてもお話していきますね。この記事を読めば、難しそうで手の届かないイメージのあるビジネス英語を少し身近に感じられるでしょう!
ビジネス英語とは?日常英会話とは違うの?
ビジネス英語と日常英会話にはどういった違いがあるのでしょうか。まずは、それぞれの特徴・違いをみてみましょう。
ビジネス英語と日常英会話の違い
ビジネス英語は、文字どおりビジネスで使われる英語なので、誤解が生じないようシンプルで、無駄がなく、かつ丁寧、というのが特徴としてあげられます。一方、日常英会話は、家族や友人などと普段の生活で話す英語のことです。家のこと、食べ物のこと、健康、趣味、政治、ニュースなど、トピックスは無限です。トピックスが無限にある日常英会話と違って、ビジネス英語は、自己紹介やあいさつ、会議、提案など会話が発生するシチュエーションがある程度限られているのです。
日常英会話とビジネス英語はどっちが難しい?
一般的なイメージとは違って、実はビジネス英語よりも日常英会話の方が難しいのです。
その理由は、先ほどお話ししたとおり、日常英会話ではトピックスが無限であるのに対し、ビジネス英語ではシチュエーションが限られているから。また、シンプルで、無駄がなく、かつ丁寧なビジネス英語には、スラングや省略語が少なく、日常英会話よりも覚える範囲は圧倒的に狭いのです。まずはこの記事で紹介する基本のフレーズを型として覚えていきましょう。型の単語を入れ替えることでさらに表現の幅が広がっていきますよ!
ビジネス英語の定番フレーズ
ビジネスシーンでは、話し方や選ぶ言葉に注意が必要です。英語には敬語はない、と耳にすることがあるかと思います。たしかに日本語のように尊敬語・謙譲語・丁寧語といった細かい分類はないものの、実は英語にも丁寧な表現がちゃんとあります。シチュエーション別に定番フレーズをみていきましょう。
自己紹介(self-introductions)
まずは、初対面で自己紹介する際の定番フレーズです。
Hello, how do you do? (こんにちは、はじめまして。)
It’s nice to meet you. / Nice to meet you. / It’s a pleasure to see you. (お会いできて光栄です。)
Nice to meet youのmeetの部分ですが、初対面の場合はmeet、2回目以降はseeを使います。Nice to meet youは「はじめまして」という意味なので、2回目、3回目にもmeetのままだと、相手に「ひょっとして自分のことを覚えていない?」と思われてしまうかもしれません。2回目以降にはmeetではなく、seeを使ってNice to see youと言いましょう。Nice to see you again, Ken! というふうに、初対面の時に教えてもらった名前もつけると、さらに好印象です!
Allow me to introduce myself.(自己紹介いたします。)
Let me introduce myself. My name is XXX. I’m in charge of the human resources department.(自己紹介いたします。XXXと申します。人事部の責任者です。)
My name is XXX. Please call me XX.(私の名前はXXXです。XXと呼んでください。)
日本語では、「よろしくお願いします」と言う場面が多々ありますが、英語にはその直訳はなく、場面に応じて下記のように、具体的な状況を伝えます。
I’m excited to work with you. / I look forward to collaborating with you.(一緒にお仕事ができるのが楽しみです。)
Nice meeting you. Let’s keep in touch. / Let’s stay in touch.(今後も連絡を取り合いましょう。)
Nice to meet youとNice meeting youですが、一見よく似た表現ではあるものの、この2つにははっきりとした違いがあります。
Nice to meet youは、初めて顔を合わせた時の「よろしくお願いします。」
Nice meeting youは、初めての顔合わせを終え、別れる際の「今後ともよろしくお願いします。」にあたります。
雑談、スモールトーク(small talk)
日本語でもそうですが、本題に入る前のスモールトーク(雑談)は、相手との距離を縮めるために重要な働きをしてくれます。ちょっとした会話が、オフィスでのコミュニケーションを円滑にしてくれるので、意識してとりいれるようにしましょう。
まずは、同僚や、初対面ではないクライアント、ビジネスパートナーと顔を合わせた時のあいさつからご紹介します。
Hi, how are you?(お元気ですか?)
How have you been?(最近どうしていましたか?)
It’s been a long time.(ご無沙汰しております。)
It’s a pleasure to see you after such a long time. / Good to see you again.(こんにちは、またお会いできてうれしいです。)
日本語でも同じですが、会話のとっかかりとして、天気の話は、スモールトークの定番中の定番です。その他にも、今日の体調や仕事の具合、また仕事の後の予定や週末の予定などを聞くのもよいですね。相手の服装や持ち物をさりげなくほめるというのも好まれます。
It’s great weather today, isn’t it?(よい天気ですね。)
How’s your day going so far?(今日はどう?/あなたの1日はこれまでのところどうですか?)
I like your shirt! Did you buy it in Japan? (素敵なシャツですね!日本で買ったのですか?)
How was your weekend?(週末はどうでしたか?)
Do you have any plans for this weekend?(週末は何か予定がありますか?)
ここからは、別れ際の定番フレーズです。
I’m sorry, but I have to go.(すみません。このあと予定がありまして・・・。)
Nice talking to you.(お話できてよかったです。)
I’m leaving for today. See you tomorrow.(お先に失礼します。また明日、よろしくお願いします。)
依頼、提案
ビジネスでは、「~してください」「~をお願いします」と相手に依頼する場面も多いですよね。上から目線の言い方にならないよう、十分に気をつけましょう。
Could you wait for a moment?(少々お待ちいただけますか?)
Would you send us a recent version by this coming Friday?(今週金曜日までに最新バージョンを送っていただけますか?)
I’d really appreciate it if you could do me a favor.(お願いしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか。)
It would be great if you could get back to us at your earliest convenience.(ご都合がつき次第、できるだけ早くお返事をいただけるとありがたいです。)
I was wondering if you could give us the estimate by tomorrow.(明日までに見積もりを頂けませんでしょうか。)
Would you mind helping me with this editing work?(この編集作業を手伝っていただけないでしょうか。)
If you have a moment, I would love your thoughts on this.(お時間があれば、あなたの考えを聞かせていただけますか。)
Magic word(人にたのみ事をする時に使うことで、大きな効果を生む語)といわれるpleaseですが、ビジネスにおいては、pleaseをただ付ければ丁寧になるというわけではありません。pleaseは、それをしてもらうことが前提で使われる言葉です。相手を不愉快にさせてしまう可能性もあるので、気を付けましょう。依頼の際、pleaseではなく、婉曲表現と呼ばれるCould you~?やWould you~?が頻繁に使われるのがビジネス英語です。
承諾、賛成、反対
依頼・提案へのレスポンスです。承諾する時は、OKやAll rightのみではなく、ビジネスにふさわしい丁寧な表現を使いましょう。また、反対する時には、直球を投げて終わりにならないように、I’m afraidやI am sorryを使って、表現を和らげる心配りが大切です。
Certainly.(承知しました。)
Sure. / Sure thing.(承知しました。もちろんです。)
Sure, I’d be happy to.(はい、喜んで。)
Absolutely.(もちろんです。)
Consider it done.(お任せください。)
I completely agree with his idea.(彼の提案に100%賛成です。)
I totally agree with your opinion.(全面的に賛成です。)
I partly agree.(部分的には賛成です。)
I agree with you on that.(私はその点について同意見です。)
That sounds amazing.(素晴らしいですね。)
I’m afraid I disagree.(恐縮ですが、反対です。)
I am sorry, but I have a rather different opinion.(申し訳ないですが、私は違う意見です。)
That’s an interesting idea, but I don’t agree.(おもしろいアイデアだとは思うのですが、私は反対です。)
I think that proposal sounds a little bit too unrealistic to me.(その提案は現実味に欠けるように思います。)
感謝、お詫び
感謝やお詫びの気持ちを、状況にそくしてきちんと伝えることは、円滑な人間関係にとても大切です。Thank you very muchやI’m sorryだけですませず、何に対する感謝やお詫びなのか、一言そえるようにしましょう。
Thank you for your time.(ご多忙の中、ありがとうございました。)
I really appreciate your support.(あなたのご協力に感謝致します。)
I am grateful for your help. (お手伝いいただいたことに感謝しています。)
Thank you very much for accepting our request. (我々の要望を受け入れてくださり、ありがとうございます。)
I’m terribly sorry I have kept you waiting.(お待たせしてしまい、誠に申し訳ありません。)
I really apologize for the inconvenience.(ご迷惑をおかけし、申し訳ありません。)
Please accept our sincere apologies.(誠に申し訳ございませんでした。)
I’d like to, but I can’t.(そうしたいのですが、残念ながらできません。)
ビジネス英語学習のコツ
ビジネス英語学習のコツは、定番フレーズの型を覚えることです。ビジネス英語は日常英会話と違って、シチュエーションが限られているからです。自己紹介や、依頼、提案、賛成・反対など、それぞれの定番フレーズを覚えてしまえば、一から文を組み立てる必要がありません。
ネイティブスピーカーにとっても違和感のない自然な表現を身につけることができ、また意図せずとも失礼になってしまうような表現を避けることもできます。
定番フレーズから型を覚えよう
まずは、この記事で紹介した定番フレーズから型を覚えましょう。あとは、実際のシチュエーションにあわせ、アレンジするだけです。定番フレーズの型をいくつかピックアップしておきますね。口からパッと反射的にでるようになるくらい、くり返し声に出して練習しましょう。
I’d like to~(~したいと存じます。)
Would you mind ~ing?(~していただけないでしょうか。)
I’d really appreciate if you could~(~していただけると大変ありがたいのですが。)
It would be great if you could~(~していただけるとありがたいです。)
I would be happy to~(喜んで~させていただきます。)
I’m afraid~(恐縮ですが~です。)
I really apologize for~(~について、誠に申し訳ございません。)
ビジネス英語を練習したいと思ったら
この記事ではビジネス英語の定番フレーズを、例文とともに紹介しました。今回ご紹介したフレーズを使いこなせば、同僚やクライアントと英語でコミュニケーションが取れるようになりますよ!
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