「TOEIC高得点を取っても英語は話せるようにならない」なんてよく言いますよね？それはなぜなのでしょうか。この記事では、TOEICと英会話の関係性について、TOEIC満点の筆者が解説していきます。せっかく英語を勉強するなら、TOEICも英会話も一緒に伸ばしていきたいですよね。TOEICと英会話を同時に伸ばす勉強法やメリットについてもご紹介していくので、ぜひ最後までお読みください！
TOEIC高得点でも英会話ができない理由とは？
TOEICで高得点を取っても、残念ながら自然と英語が喋れるようにはなりません。私自身、英語学習を始めたころは、TOEIC800点ぐらいになったら少しは喋れるようになるのかなと思っていましたが、800点を超えても全然喋れるようになりませんでした。
では一体なぜTOEIC高得点でも英会話ができないのでしょうか。その理由を解説していきます。
アウトプットをしていない
TOEICが高得点でも英語が喋れない理由は、TOEICと英会話では必要とされる能力が異なるからです。
TOEICで必要な能力は、リーディング・リスニングなどのインプット力のみ。一方、英会話をするときは、相手の話を理解するインプット力に加えて、自分の意見を述べる際のアウトプット力が必要となります。TOEICでリーディングやリスニングをどれだけ鍛えても、アウトプットの練習をしない限り、英語を喋れるようにはなりません。逆にアウトプットすることに慣れている人は、TOEICの点数がそこまで高くなくても流暢に英語を話すことができます。
知っているのと、できるのは別物
TOEICで高得点を取得している人は、単語や文法などの知識はたくさん持っています。それにも関わらず英会話ができないのはなぜでしょう。それは、知識を持っていることと英語を喋れることは別物だからです。
野球に例えてみましょう。野球のルールやバットの振り方を知っているだけでは、野球はうまくなりません。実際にバットを振ったり、ボールを投げたりすることで初めて野球がうまくなります。英語も同じです。知識を蓄えたあとは、実際に英語を話すことで英語が喋れるようになるのです。
TOEIC高得点でも英会話ができない人は、知識はあるけど、その知識を運用する能力が低いといえるでしょう。
英会話をやればTOEICのスコアは伸びるの？
英会話をやることで、TOEICスコアはある程度伸びますが、TOEIC高得点を狙うのは難しいでしょう。というのも、英会話は友達との会話や他愛もない話題が中心です。一方、TOEICは主にビジネスシーンが舞台になっています。そのため、日常英会話にはないビジネス特有の単語やフレーズが頻出します。こういったビジネス用語を覚えずに、TOEICを受けても高得点は期待できないでしょう。
また、TOEICで高得点を取るには英語力以外に、時間配分や解答テクニックをマスターする必要があります。よって、TOEICで高得点を取りたいのであれば、TOEICに特化した学習をするのが効率的です。英会話を通してすでに英語の基礎を身につけた状態であれば、TOEICに特化した学習をすることで、短期間のうちに高スコアを取ることができるでしょう。
TOEICを勉強すると英会話力は伸びるの？
TOEICなんか勉強しても英語は喋れるようにならないのでは？と思っている人も多いでしょう。しかしTOEICの勉強をすることで、英会話に必要な英語の基礎力を身につけることができます。
私自身、TOEICの勉強でインプットした単語やフレーズを英会話でよく使います。特にビジネス英会話をマスターしたい人は、TOEICを勉強しておくことをおすすめします。It would be great if you ~（～していただけるとありがたいのです。）やConsider it done.（お任せください）などビジネスシーンでそのまま使えるフレーズが盛りだくさんです。
一方、スラングやカジュアルな表現を覚えたい人には、TOEICは向きません。What’s up？（調子はどうだい？）などの友達同士で使う砕けた表現を学びたい人は、海外ドラマやオンライン英会話を活用するといいでしょう。
TOEICと英会話どっちを勉強するべき？
では、TOEICと英会話どっちを勉強するべきなのでしょうか。人によって英語学習の目的がことなるため、一概にどちらとは言えません。TOEICを勉強すべき人と英会話を勉強すべき人の特徴を見ていきましょう。
TOEICを勉強すべき人
TOEICは日本で最もポピュラーな英語資格の一つであり、TOEICで高得点を取ることで、昇給・昇格などのメリットを得ることができます。またTOEICは就職や転職のアピール材料にもなります。そのため、会社員や就活を控えている学生さんはまずTOEICに注力することをおすすめします。
ただし近年は入社時にも会話力を重視する動きがみられるので、将来的にはTOEICの点数のみでは判断されなくなる可能性もあります。
ある程度の点数が取れるようになったら、TOEICの点数だけで高みを目指すより、「話す」、「聞く」を意識してバランスよく勉強していった方が評価につながりやすいと言えそうです。
英会話を勉強すべき人
英語を勉強している人の中には、TOEICは堅苦しくて面白くないと感じる方もいるでしょう。そういった方は無理にTOEICを勉強する必要はありません。英語をコミュニケーションツールとして使いたい、外国人と喋れるようになりたい、と考えている人は英会話から始めましょう。
TOEICと英会話を同時に伸ばす勉強法
TOEICで高得点を取って海外赴任となったはいいものの、全然英語が喋れなくて困った…なんて話はよくあります。逆に英語で意思疎通は取れるけど、TOEICの点数がなかなか伸びない…という人もいるでしょう。そこでここからはTOEICと英会話を同時に伸ばす勉強法について解説していきます。
インプット→アウトプットのサイクルを回す
TOEIC学習でインプットした単語やフレーズはアウトプットすることで定着度がアップします。例えば、Why don’t you ~?（～したらどうですか？）というフレーズを覚えたら、Why don’t you ask your boss? （上司に聞いてみたらどうですか？）といったように、自分なりに例文を作ってみましょう。
またオンライン英会話などを使ってアウトプットするとより効果的です。オンライン英会話のレッスンを始める前に、今日はこのフレーズを使うぞ！と決めておくといいですね。インプットしたままにしておくと、すぐ記憶から消えていきますが、アウトプットすることでかなり記憶に定着しますよ。
Look-up & Say (ルックアップ＆セイ)
Look-up & Say は1人でできるスピーキングトレーニングです。Look-upは「上を見る」、Sayは「言う」という意味です。具体的なやり方を解説しますね。まずは短い英文を用意します。TOEICのパート2の英文がちょうどいいでしょう。その英文を読んで単語や構文を理解します。その後、顔を上げて（Look-up）、その英文を口に出します（Say）。
このトレーニングをすることで、頭の中で文章を組み立てる能力が付きます。また単語をチャンク（単語の繋がり）で覚えることにより、単語の使い方も身に付きます。読むときは気持ちを込めて読むとより効果的ですよ。
TOEICと英会話を同時に勉強するメリット
TOEICと英会話を同時に勉強すると、相乗効果が生まれます。なぜなら、アウトプット前提のインプットができ、インプットの質が上がるからです。普段からオンライン英会話などでアウトプットしていると、「この表現使えそう」「この単語今度レッスンで言ってみよう」という積極的な姿勢でインプットに取り組むことができます。また上辺だけの知識だと自分で使うことができないので、単語の使い方やニュアンスといった細かいところまで注意を払えるようになりますよ。
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