英単語を大文字にするルールを徹底解説!固有名詞や曜日・月以外になにがある?

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「英作文の時、文章内で大文字になる単語はなんですか?」という質問に、英語学習者のほぼ全てが「文の最初の文字」「人名、地名などの固有名詞の最初の文字」「自分を表す”I”」と答えるでしょう。実はこれ以外にも大文字にする場合のたくさんのルールがあります。

この記事では他にはどういう場合に大文字にしたらよいかについて詳しく解説します。知識があやふやだった人も、これを機にしっかりおさらいし、知らなかったルールは頭に入れて英文作成に役立ててください。

大文字になる場合の基本的なルール

ここでは大文字になる場合の基本ルールを解説します。どれも中学英語の授業で学ぶもので、知っているものがほとんどだと思いますが、忘れていたものがないか改めて確認しましょう。

固有名詞

固有名詞とは、他のものと区別するために特定の人・場所・組織や時には物の名前など決まっているものを指します。人物名(苗字、名前)、地名(都市や国、湖・川・海などの名前)、組織(社名、団体名、政府機関など)、商標・ブランド、本や映画のタイトル、バンド名などさまざまなものがあります。

短い前置詞や冠詞は名前の一部であっても、文頭の場合や大文字が正式名称の一部となっている場合を除いて小文字になることに注意してください。

国名 Japan(日本)
Spain(スペイン)
地名 Shibuya(渋谷)
Mt. Fuji(富士山)
Pacific Ocean(太平洋)
Tokyo Tower(東京タワー)
人物名 Elon Musk(イーロン・マスク)
Shohei Ohtani(大谷翔平)
企業・団体・組織 Google LLC(グーグル)
Ministry of Foreign Affairs(外務省)
Supreme Court(最高裁判所)
Marketing Department(マーケティング部)
商標・ブランド Apple(アップル)
Hermes(エルメス)
Coca Cola(コカコーラ)
本・映画のタイトル Catcher in the Rye(ライ麦でつかまえて)
Lord of the Rings(ロード・オブ・ザ・リングス)
Star Wars(スターウォーズ)
バンド名 The Rolling Stones(ローリングストーンズ)
Queen(クイーン)

自分を指す「I」

he、she、they、itなどの他の代名詞は文頭では大文字、文中では小文字と両方使われますが、自分を表す代名詞「I」に限って、文のどこに入っていても必ず大文字になります。

I want to go swimming.(泳ぎに行きたいな)

Can I open the window?(窓を開けてもいいですか?)

I used to play the guitar  when I was in high school.(高校生の時ギターを弾いていた)

国籍・特定言語の呼び名

国名以外に国籍や日本語・英語などの特定言語の呼び名の最初も大文字になります。

国籍 Japanese(日本人)
Spanish(スペイン人)
American(アメリカ人)
言語 Japanese(日本語)
Spanish(スペイン語)
English(英語)

文章の最初の文字

文章の最初の文字は例外なく必ず大文字になります。

When are you going?(いつ行くの?)

Could you tell me how to go to the post office?(郵便局までの行き方を教えてもらえますか?)

Please close the door when you leave.(出るときにドアを閉めてください)

月・曜日・祝日

1月・2月などの月や、月曜日・火曜日といった曜日、またハロウィンやクリスマス、憲法記念日などの祝日や大きなイベントの最初の文字は大文字になります。ただし、季節は決まった名前以外は小文字になりますので注意しましょう。

January(1月)
February(2月)
曜日 Monday(月曜日)
Tuesday(火曜日)
祝日 Halloween(ハロウィン)
New Year’s Day(新年)
Constitution Day(憲法記念日)

特定の時代や出来事

明治時代や第二次世界大戦など特定の時代や歴史的な出来事の頭文字は大文字になります。ただし、seventeenth centuryなど世紀の数は小文字になります。

特定の時代 Meiji Era(明治時代)
Victorian Era(ビクトリア時代)
歴史的な出来事 Great Depression(大恐慌)
World War II(第二次世界大戦)
Declaration of Independence(独立宣言)

 略語

略語には固有名詞をはじめとしてさまざまなものがありますが、単語それぞれの頭文字を使った略語は基本的に大文字表記になります。なお単語の最初の数文字を略語として使用する場合は小文字の場合も多くあります。

固有名詞 UN(United Nations、国連)
USA(United States of America、アメリカ合衆国)
肩書き PhD(Doctor of Philosophy、博士)
CEO(Chief Executive Officer、代表取締役)
VP(Vice President、副社長)
固有名詞以外 BTW(by the way、ところで)
FYI(for your information、参考まで)

神、宗教家、聖典の名前

イエスキリスト、聖母マリア、シバ神などの特定の神やブッダやモーゼなどの宗教家、聖書やコーランなど聖典の名前も大文字になります。ただし、the Greek gods(ギリシャの神々)のように不特定多数の神の場合は大文字になりません。

神や宗教家 the Virgin Mary(聖母マリア)
God(創造神)
Moses(モーゼ)
Buddha(ブッダ)
聖典 the Bible(聖書)
Koran(コーラン)

直接引用の文頭

文中であっても、直接引用の””で区切られた会話の最初の文頭は大文字になります。

He said, “I can’t come.  I have another plan.”(彼は「行けない。他に予定があるんだ」と言った)

Nelson Mandela once said, “The greatest glory in living lies not in never falling, but in rising every time we fall.”(ネルソン・マンデラ氏は、「生きていく上での最大の栄光は、決して転ばないことではなく、転ぶたびに立ち上がることにある」と言いました)    

間違えやすい大文字のルール

大文字のルールは基本的には「固有名詞」「文頭」を押さえておけばいいのでシンプルですが、中には間違えやすいものもあります。大文字・小文字のどちらにするか迷いやすいもの、間違えやすいものは大きく分けて次の4つになりますので、しっかり確認しておきましょう。

家族関係

父・母・叔母などの家族関係の名称を文中で呼びかけとして使用する場合や固有名詞として使用する場合は大文字になりますが、my aunt(私の叔母)、his father(彼の父親)のように家族関係を示すだけの場合は文頭でない限り小文字になります。

I sent a birthday card to Aunt Sally.(サリーおばさんにバースデーカードを送りました)

This is a gift I bought for Father.(これは父に買ったプレゼントです)

May I borrow one of your dresses, Mother?(お母様、ドレスをお借りしてもよろしいですか?)

肩書き

肩書きで大文字を使用する場合は名前の前に限定されます。名前の後に肩書きが続く場合は一般的な役割や仕事として捉えられるため小文字となります。

Mayor Kahn(カーン市長)

Governor Koike(小池都知事)

Sadiq Kahn, mayor of London(サディク・カーン、ロンドン市長)

Yuriko Koike, governor of Tokyo Metropolis(小池百合子、東京都知事)

方角

東西南北を表す場合、国土の区画としての方角は大文字になりますが、コンパスの方角の場合は小文字です。

Jim moved to the Southeast.(​ジムは南東部に移住した​)

The North defeated the South in the Civil War.(南北戦争で北が南を破った)

Yoko’s house is 2km east of the museum.(陽子の家は、博物館から東へ2kmのところにある)

タイトルに使われる季節

一般的に季節は小文字で表しますが、決まった名前として使われる場合は大文字になります。

Here’s the class schedule of the Spring 2022 semester.(2022年春学期の授業スケジュールです)

We went to Bali last autumn.(昨年の秋にバリ島に行った)

大文字の使い方がわかったら

大文字は固有名詞や文の最初の文字に主に使われることがほとんどです。一点気をつけなければいけないのは、with、onなどの前置詞やa、an、 theといった冠詞は固有名詞の一部として使われていても小文字になることです。また、肩書きの最初は大文字になりますが、仕事を意味する場合は小文字になることも間違えやすいので注意しましょう。

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