TOEICのイギリス英語が聞き取れない！？イギリス英語の特徴や勉強法を徹底解説！

TOEICのリスニングでは、4カ国の英語（アメリカ英語、カナダ英語、イギリス英語、オーストラリア英語）が使われます。日本語でも地域によって訛りがあるように、英語も国によって発音や特徴が異なります。TOEICのリスニングで高得点を取るためには、各国の英語に慣れておく必要があります。

しかし日本人はアメリカ英語で教育を受けているので、イギリス英語が苦手！という人が多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、イギリス英語の特徴やイギリス英語の勉強法について解説していきます。イギリス英語を聞き取れるようになりたい人はぜひ参考にしてくださいね！

TOEICで使われる英語は4つある

冒頭でもお伝えした通り、TOEICではアメリカ英語、カナダ英語、イギリス英語、オーストラリア英語が使われます。イギリス英語の特徴は後ほどじっくりお伝えするので、まずはそれ以外の英語（アメリカ英語、カナダ英語、オーストラリア英語）の特徴をサクッと見ておきましょう！

アメリカ英語の特徴

私たち日本人は主にアメリカ英語で教育を受けています。またハリウッド映画や海外ドラマでもアメリカ英語がよく使われています。そのため、アメリカ英語を聞きなれている人は多いでしょう。

アメリカ英語の特徴はRの音が強いことです。イギリス英語と異なり、Rの音がはっきり発音されます。アメリカ英語をマスターしたい人は、まずこのRの音から練習するといいでしょう。

カナダ英語の特徴

カナダ英語はアメリカ英語に非常に似ています。カナダ人とアメリカ人が話していたら、どっちがカナダ人でどっちがアメリカ人か聞き分けられないぐらい似ています。

カナダ英語最大の特徴は文末にEh?が付くことです。Eh?を文末につけることで「～だよね」といったニュアンスがでます。ちなみに、私がカナダにワーキングホリデーをしていたときは、このEh?をよく耳にしましたが、TOEICでは一度も聞いたことがありません。

オーストラリア英語の特徴

オーストラリア英語は「オージーイングリッシュ」と言われています。オーストラリア英語の発音は、イギリス英語の発音に近いです。

オーストラリア英語の特徴は、Aを「エイ」ではなく「アイ」と発音する点です。例えば、アメリカ英語で「Good day」は「グッデイ」となりますが、オーストラリア英語だと、「グッダイ」になります。Mateは「メイト」ではなく「マイト」になります。「やあ！元気かい！」を意味する「Good day, mate（グッダイマイト）」はオーストラリアで定番の挨拶フレーズです。

イギリス英語の特徴

続いて本記事の本題であるイギリス英語の特徴を確認していきましょう！

Rの音が弱い

イギリス英語はアメリカ英語と違って、Rの音を強く発音しません。例えばアメリカ英語でMoreを発音すると「モアー」となりますが、イギリス英語だと「モー」のように聞こえます。ただし、Red, Rabbitのように単語の頭文字にRが使われている場合は、イギリス英語でもRを発音します。

Tの音が強い

イギリス英語はTの音をしっかりと発音します。アメリカ英語で見られるフラッピング（Tの音が「ダ」や「ラ」のように聞こえる現象）はイギリス英語では、基本的に起こりません。例えば「Water」をアメリカ英語で発音すると、「ウォーラー」のようになりますが、イギリス英語だと「ウォーター」となります。「Get up」のように2つ以上の単語がくっついたときも「ゲラップ」とはならず、「ゲットアップ」とTをそのまま発音します。

can’t はカント

みなさんは「can’t」をどのように発音しますか？多くの人が「キャント」と答えるのではないでしょうか。これはアメリカ英語・カナダ英語の発音です。イギリス英語だと、「can’t=カント」と発音されます。例えば、「I can’t do it.」は「アイ カント ドゥーイット」となります。ちなみに、イギリス英語と似ているオーストラリア英語でも「can’t」は「カント」と発音されます。

母音の発音は日本語に近い

イギリス英語の母音は日本語に近い発音のものが多いです。例えば、「not」という単語を例に取ります。アメリカ英語だと「ナット」となりますが、イギリス英語では、日本語の発音と同じように「ノット」となります。そのほかにも「tomato」は、アメリカ英語で「トメイトゥ」なのに対し、イギリス英語だと「トマートー」と日本語に近い発音です。イギリス英語は日本語発音に似ている単語が多いので、慣れてしまえばアメリカ英語より聞きやすいかもしれません。

イギリス英語が聞き取りにくい理由

イギリス英語が聞き取れず、TOEICリスニングのスコアが伸び悩んでいる人も多いでしょう。実際、私も最初はイギリス英語の聞き取りに苦労しました。では、なぜイギリス英語は難しく感じるのでしょうか。その理由を考えていきましょう。

日本人はアメリカ英語に慣れている

冒頭でもお話した通り、日本では基本的にアメリカ英語で英語教育が行われています。またテレビや映画でよく見る俳優などはアメリカ人であることが多いです。そのため私たち日本人はアメリカ英語に触れる機会が多いです。

一方、イギリス英語はあまり聞く機会がありません。TOEICで初めてイギリス英語を聞いたという人も多いでしょう。つまりイギリス英語に触れる機会が少なく慣れていないため、聞き取りが難しく感じるのです。

知らない単語が使われている

イギリス英語が聞き取れないもう一つの理由が「知らない単語が使われているから」です。同じこと・物を表すのにアメリカ英語とイギリス英語で異なる単語を使うことがよくあります。例えば、「エレベーター」です。アメリカ英語では、「Elevator」なのに対し、イギリス英語だと「Lift」です。「Lift」と聞いてすぐに「エレベーター」が頭に浮かぶ人は少ないのではないでしょうか。このように、そもそも知らない単語が使われると、正しく聞き取ることができません。

思っている発音と違う

イギリス英語が聞き取れない最後の理由が「想像していた発音と違うから」です。TOEICの頻出単語である「schedule」という単語、どのように発音されるでしょう？アメリカ英語では「スケジュール」と発音されます。一方イギリス英語では、「シェジュー」のような発音になります。「schedule＝スケジュール」と認識している人は、「シェジュー」と言われても何のことだか見当もつかないでしょう。

またTOEICパート1でよく出題される「vase（花瓶）」も注意が必要な単語です。アメリカ英語だと「ベイス」、イギリス英語だと「ヴァース」となります。あわせて覚えておきましょう。

TOEICでイギリス英語を聞き取れるようになるための勉強法

ではTOEICでイギリス英語を聞き取れるようにするにはどうすればいいのでしょうか。ここからはイギリス英語の勉強方法について解説していきます！

イギリス英語に触れる時間を増やす

先ほど説明した通り、日本人はイギリス英語を聞き慣れていません。そのため、まずはイギリス英語を聞く時間を増やすことが大切です。当たり前ですが、イギリス英語を聞き取れるようにするためには、イギリス英語をたくさん聞く必要があります。

おすすめの教材は「BBC Learning English – 6 Minute English」というPodcastです。イギリス国営放送が運営している英語学習者向けのチャンネルです。堅苦しくなく、気軽に聞けるので、英語初心者から中級者の方におすすめです。英語上級者の方は「ハリーポッター」などイギリス映画を教材として使うといいでしょう。

TOEIC公式問題集を解く

次におすすめの勉強法が「TOEIC公式問題集を解く」です。TOEIC公式問題集をおすすめする理由は、ナレーターが本番と同じだからです。一口にイギリス英語と言っても、話し手の癖や育った地域によって発音が異なります。TOEIC公式問題集のイギリス英語に慣れておけば、本番では聞き慣れた発音が聞こえてくるので、落ち着いて解答することができます。そのため、TOEIC公式問題集のイギリス英語を担当しているナレーターの発音に慣れておくのが最も効率的な対策と言えるでしょう。

シャドーイング

最後におすすめしたい勉強法が「シャドーイング」です。シャドーイングとは、音声を聞きながらお手本と同じように発音するトレーニングで、リスニング力アップに効果があると言われています。イギリス英語にはアメリカ英語にはない独特なリズムや抑揚が存在します。こういったイギリスのリズムや抑揚はただ聞いているだけでは身に付きません。シャドーイングで実際にイギリス英語を口に出すことによって、体に定着させましょう！

イギリス英語を学びたい人は