京セラの創業者で日本を代表する経営者の稲盛和夫氏は、その経営手腕と哲学で、日本国内だけでなく、世界中の人々に影響を与えてきました。そんな稲盛氏は多くの著書を残しており、そのうちのいくつかは英語を含む多言語に翻訳されています。今回はそんな彼が残した格言を英語でご紹介するとともに、オススメの翻訳書をご紹介したいと思います。
英語版!稲盛和夫氏が残した格言
稲盛和夫氏の哲学を聞かれたことはありますか?アメーバ経営などで有名な彼の経営哲学の中には、経営12か条や6つの精神などがあり、それは経営者やビジネスマンだけでなく、人が生きていく上でも参考となる格言が多く含まれています。
まずはそんな稲盛和夫さんの格言を、キーポイントとなる英単語とともにご紹介していきましょう。
strive:懸命に努力する
Strive harder than anyone else.(誰にも負けない努力をする)
(稲盛経営12か条より)
稲盛氏は、ある講演の中で「『誰にも負けない努力』は日々絶え間なく続けなければなりません。どんな偉大な仕事も、一歩一歩のたゆまぬ努力の積み重ねからできていることを、決して忘れてはならないのです。」と話しています。Striveは「懸命に努力する」という意味の単語。誰よりも努力するという彼の言葉をうまく表現した英単語です。「harder than〜」で「〜より一生懸命に」という意味の比較級ですよ。
willpower:意志の力
Success is determined by willpower.(経営は強い意志で決まる)
(稲盛経営12か条より)
かつて稲盛氏は「経営とは、経営者の意志が現れたものだと考えます。こうありたいと思ったら、何が何でも、その目標を実現しようとする、強烈な意志が必要です。」と述べています。
この強い意志、強烈な意志は、英語で「willpower」と表現できます。「will」は「意志」、powerは「力」ですので、「willpower」で「意志の力」と直訳できます。経営だけでなく、なにかを達成しようと思った時、私達は「絶対に目標を実現するぞ」という強い「willpower」が大切だということですね。なお例文の「determine」は「決める」という意味ですよ。
sincere:誠実に
Be kind and sincere.(思いやりの心で誠実に)
(稲盛経営12か条より)
稲盛氏は、「相手を大切にし、思いやる「利他」の行為は、自分たちが損をするように見えても、長いスパンで見れば、必ず素晴らしい成果をもたらしてくれる」と言っています。「sincere」は「嘘偽りない」「正直な」「誠実な」という意味の単語です。経営やビジネスだけでなく、人生においてなにかの選択肢を迫られた時、「sincere」であることを心に留めておくことは重要だと感じさせられます。
humble:謙虚な
Be humble, not arrogant.(謙虚にして驕らず)
(六つの精神より)
稲盛氏は、「成功する人とは、内に燃えるような情熱や闘魂を持っていながら、謙虚で控えめな人物です」と述べています。人は成功し高い地位につくにつれ、謙虚さを忘れ傲慢になることがありますよね。「humble」は「arrogant(傲慢な)」の反対語で、「謙虚な」「謙遜した」という意味の単語です。日本人は特に謙虚な気持ちを大切にする文化がありますよね。「humble」であることを深く心に刻んで生きていきたいものです。
appreciate:感謝する
Appreciate your life.(生きていることに感謝する)
(六つの精神より)
稲盛氏は、「いたずらに不平不満を持って生きるのではなく、今あることに素直に感謝し、周囲にありがとうを伝えることで、自分だけでなく、周りの人達の心も和ませ、幸せな気持ちにしてくれる」と述べています。英語の言葉で「You cannot become happy, you can only be happy.」というものがありますが、「幸せはなるものじゃない、ただ感じるものだ」というこの言葉と「Appreciate your life」には近いものがあると思います。
「appreciate」は「感謝する」と訳されることもありますが、本来は「よさがわかる」「おもしろく味わう」「高く評価する」という意味の言葉です。今生きていること、それ自体の良さを味わって認めることから、幸せは生まれるかもしれませんね。
稲盛和夫著『生き方』を英語で読もう
稲盛和夫氏は経営12か条や六つの精神といった哲学を根底に、多くの著書を残しており、それは英語を含む多くの言語に翻訳されています。日本語版を読んだことがある方も、そうでない方も、英語版を読むことで英語学習になるだけでなく、人生の指針を見つけられるかもしれません。そこで次にそんな翻訳書の中から特にオススメの『生き方(A Compass to Fulfillment)』いう著書を一節と共にご紹介したいと思います。
『A Compass to Fulfillment(生き方)』とは
稲盛和夫氏の『生き方』は、ビジネスパーソンにだけでなく、すべての人に、「人間として何が正しいのか」を考えさせるきっかけをくれる名著です。世界14ヶ国語に翻訳され、多くの有名経営者にとっての愛読書として親しまれています。
英語では『A Compass to Fulfillment』と訳され、日本でもAmazonなどで手に入る洋書になりました。「compass」は「羅針盤」、「fulfillment」は「充実」という意味で、英語版は直訳すると「充実への羅針盤」となっています。
どのような内容なのか、そのほんの一節ではありますが、ご紹介しましょう。
Life is an expression of our minds, and our desires are the original and vital force through which our dreams are realized. Like seeds planted in the garden of life, our desires sink roots, raise their branches to the sky, blossom, and bear fruits.
(『A Compass to Fulfillment』Inamori Kazuo より)
誰の人生もその人が心に描いたとおりのものである。思いはいわば種であり、人生という庭に根を張り、幹を伸ばし、花を咲かせ、実をつけるための、もっとも最初の、そして最も重要な要因なのである。
(『生き方』稲盛和夫より)
上記は、第一章の「思いを実現させる(Making our desires reality)」というチャプター内の一節です。「mind」は「心」で、「expression」は「表出」という意味があります。人生というものは心に思ったことが表れ出た結果だということです。
「original」は「最初の」、「vital」は「肝心」、「force」は「力」という意味ですので、「desire(願い・思い)は、最も初めで、肝心な力」ということになります。
「sink」は「沈む」という意味で、「sink roots」で「深く根をはる」となります。
『A Compass to Fulfillment』はこのように、詩的な表現を使いながらも、わかりやすい英語で噛み砕いて説明してくれているので、読んでいて面白く、また心に染みる発見があるかもしれませんよ。ぜひ一度英語版を手にとってみてくださいね。
稲盛和夫氏の英語の格言がわかったら
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