もしかしたら明日は雪かもしれない。
たぶん走れば終電に間に合うだろう。
1点差で負けているが、逆転は十分にありうる。
宇宙人はいるに違いない。
上記のように可能性を表したり断言を避けたりするときに使う「もしかしたら~かもしれない」「たぶん~だろう」「おそらく~ありうる」「~に違いない」のような表現は日常的に使われますよね。これら可能性を示すものを「推量」と言い、英語では助動詞や副詞で表現します。それぞれの助動詞や副詞の使い分けのポイントは可能性の度合い、つまり「確信度」です。
そこで今回は、「~かもしれない」をうまく使い分けるために、確信度を示しながら可能性を表す表現をまとめます!
助動詞で表す「~かもしれない」:確信度別
まず、助動詞で「~かもしれない」を表す場合を見ていきましょう。以下の助動詞は、上から下に向かって「確信度」が高くなります。
<「~かもしれない」を表す助動詞>
could
might
may
can
should
ought to
would
will
must
それぞれ詳しく見ていきますが、「確信度」は辞書や実際にネイティブと話している肌感覚で提示しています。
可能性10~20%:could
couldは可能性を表す助動詞の中では確信度が10~20%と最も低く、「可能性がある」ことを示唆します。多くの場合could beの形で使われ、誰かが言ったことに対して「Could be(そうかもね)」だけで返答することも可能です。
The decision could be one she regrets for the rest of her life. (その決定は彼女が一生後悔するものになるかもしれない)
In the worst case, a nuclear war could break out. (最悪の場合、核戦争が勃発するかもしれない)
A : Do you have to work this Saturday? (今週の土曜日、働かなきゃならないの?)
B : Could be. (たぶんね)
可能性30%:might
可能性を表すmightは不確実な推量を表し、確信度は30%程度。「ひょっとして~するかもしれない」というニュアンスです。
Her younger sister won’t be there, but her older sister might be. (彼女の妹はそこにいないだろうが、彼女の姉は[ひょっとして]いるかもしれない)
I might go shopping later. ([ひょっとして]後で買い物に行くかもしれない)
可能性40~50%:may
可能性を表すmayは「~かもしれない」「たぶん~だろう」「~することもある」という意味で、確信度は40~50%。最近ではmayとmightの可能性の度合いを同程度として用いることも多くなっていますが、どちらにしても確信度は50%以下です。主にアメリカ英語では、mayは「許可」に用い、「可能性・推量」にはmightを用いる傾向があります。
My mother may come home late tonight. (母は今夜遅く帰宅するかもしれない[たぶん遅く帰宅するだろう])
She may be swimming in the pool. (彼女はプールで泳いでいるかもしれない[たぶん泳いでいるだろう])
可能性50%:can
可能性を表すcanは、外的要因により「~でありうる」「~することもある」という意味。確信度は50%で、半々の可能性を表現です。多くの場合、could be と同様にcan beの形で表現されます。
This app can be used by my young children. (このアプリは私の幼い子どもたちも使えるかもしれない)
You can get hurt if you are not careful. (注意しないとケガをすることもあるよ)
可能性70%:should
可能性を表すshouldは、話し手の期待にそう可能性について述べるときに使い、確信度は70%程度。「たぶん~だ」「~のはずだ」という意味です。
I’m leaving home now, so I should get to the office in 30 minutes. (今家を出るので、30分後にオフィスに着くはずだよ)
He is on a business trip, so he should be absent from today’s meeting. (彼は出張中なので、今日の会議は欠席するはずだ)
可能性80%:ought to
可能性を表すought toは、「~かもしれない」というより、「~すべきである」「~するのが当然だ」のような強い可能性を表し、確信度は80%程度。shouldは主観的な判断に基づき、ought toは客観的な規則などに基づくという違いはありますが、多くの場合で両者は交換可能です。
She ought to show more respect to her parents. = She should show more respect to her parents. (彼女は両親にもっと敬意を払うべきだ)
He ought to apologize to his boss as soon as possible. = He should apologize to his boss as soon as possible. (彼はできるだけ早く上司に謝罪すべきだ)
可能性90%:would
可能性を表すwouldは「~だろう」という意味。確信度は約90%と高く、「きっと~だろう」というニュアンスです。
Robin would look better with short hair. (ロビンは[きっと]短い髪の方が似合うだろう)
It would be difficult for us to accept your proposal. (あなたの提案を受け入れるのは[きっと]難しいだろう)
可能性95~100%:will
可能性を表すwillは「たぶん~だろう」という意味で、確信度はほぼ100%。話し手の強い意思を示し、「ほぼ間違いなく~だろう」というニュアンスです。
It will be difficult to surpass this very high score. (この非常に高いスコアを超えるのは[ほぼ間違いなく]難しいだろう)
Japan will win today’s soccer match. (今日のサッカーの試合は[ほぼ間違いなく]日本が勝つだろう)
可能性98~100%:must
mustは「可能性」というより「必然性」を示し、限りなく100%に近い確信度です。「~に違いない」「きっと~だろう」という意味で、強い確信度を表します。
You must be hungry after a long walk. (長い散歩の後はお腹がへっている違いない)
It must be cold in Toronto now. (トロントは今、寒いに違いない)
副詞で表す「~かもしれない」:確信度別
次に、副詞で表す「~かもしれない」を見ていきましょう。こちらも「確信度」を辞書や実際にネイティブと話している肌感覚で示しますので、参考にしてみてください。以下の副詞も、上から下に向かって「確信度」が高くなります。
<「~かもしれない」を表す副詞>
possibly
perhaps
maybe
probably / most likely
certainly
では、それぞれを詳しく見ていきましょう。
可能性10~30%:possibly
可能性を表すpossiblyは「ことによると」「ひょっとして」という意味。確信度は10~30%で、助動詞のcouldやmightと同程度です。確信度を上げたい場合は、「quite(たいへん・非常に)」や「very(とても・大いに)」をpossiblyの直前に置きます。返答として、「Possibly」と一言で使うことも可能です。
It was possibly her worst performance ever. ([ひょっとして]それは彼女の史上最悪のパフォーマンスだったかもしれない)
Possibly he can speak French. ([ひょっとして]彼はフランス語が話せるかもしれない)
A : Are you coming next week too? (来週も来る?)
B : Possibly. (ひょっとしたらね)
C : Quite possibly. (かなりの線でね)
可能性30%:perhaps
可能性を表すperhapsは「ことによると」「あるいは」「もしかすると」という意味。確信度は30%程度ですが、可能性はあるものの確実性がない、単なる推測を表します。アメリカ英語では、次に示すmaybeが使われるのが一般的です。
It was perhaps inevitable for us. (もしかすると私たちにとって避けられないことだったのかもしれない)
Are you perhaps Chinese? (もしかして中国人?)
可能性40~50%:maybe
可能性を表すmaybeは、「ことによると」「ひょっとしたら」「たぶん」という意味。確信度は40~50%で、断言を避けるときに「~かもしれない」「たぶん~だろう」というニュアンスで使われます。また、返答として「Maybe」や「Maybe not」と使うことも可能です。
Maybe we’ll meet again someday. (またいつか会えるかもしれないよ)
Maybe they will come and maybe they won’t. (彼らはひょっとしたら来るかもしれないし、来ないかもしれない)
A : Are you going to sell your car? (車を売るつもりなの?)
B : Maybe. (たぶん売るよ)
C : Maybe not. (たぶん売らないよ)
可能性70~80%:probably / most likely
可能性を表すprobablyとmost likelyは、「たぶん」「おそらく」「十中八九」という意味。確信度は70~80%で、助動詞のshouldと同程度です。確かではないけれども「ほぼそうであろう」というニュアンス。probablyも返答として、「Probably」や「Probably not」だけで使えます。
He is probably in his early thirties. (彼おそらく30代前半だ)
She will probably be jealous of me. (彼女はおそらく私に嫉妬するだろうね)
A : Will it rain this afternoon? (今日の午後、雨が降るかな?)
B : Probably. (おそらく降るだろう)
C : Probably not. (おそらく降らないだろう)
likelyは副詞ですが、「most(最も)」や「very」を伴って表現されることが多く、「最も可能性が高い」という意味もあります。
You are most likely to see these animals at dusk. (これらの動物を見る可能性が最も高いのは夕暮れ時だ)
It is very likely that this disease was caused by a virus. (この病気はウイルスによって引き起こされた可能性が非常に高い)
可能性100%:certainly
certainlyは「確かに」「きっと間違いなく」「疑いなく」という意味。確信度は100%で、助動詞のwillとmustと同程度です。話し手の確信を表すため、疑問文では用いられません。また返答として、「Certainly」や「Certainly not」と短く使うことも可能です。
He will certainly give in. (彼は間違いなく降参するだろう)
There certainly wasn’t any malice in his comments. (彼のコメントには確かに悪意はなかった)
A : May I see your driver’s license? (運転免許証を拝見できますか?)
B : Certainly! (もちろん!)
A : Shall I ring up the police? (警察に電話しましょうか?)
B : Police? Certainly not. (警察?とんでもない)
助動詞で表す過去の「~したかもしれない」
可能性を表す副詞ではいくつか過去の「~したかもしれない」や「~だったかもしれない」といった例を示しましたが、最後に助動詞で表す過去「~だったかもしれない」を見ていきます。
過去の「~したかもしれない」は発話時から見た過去の推量で、すべて「助動詞 + have + 過去分詞」の形で表します。つまり、「助動詞」と「完了形(have + 過去分詞)」の組み合わせです。
可能性10~20%:could
「could + have + 過去分詞」の形で表し、「~だったかもしれない」「~していたかもしれない」という意味。canでは同様の意味を表すことはできません。「~ではなかったかもしれない」といった過去の否定はcouldで表せないため、mightあるいはmayを使って「might / may not + have + 過去分詞」の形で表します。
We could have won without him. (彼がいなくても私たちは勝てたかもしれない)
The car accident could have been worse. (自動車事故はもっとひどかったかもしれない)
可能性30%:might
「might + have + 過去分詞」の形で表し、「ひょっとして~したかもしれない」「~してしまったかもしれない」という意味。否定の「ひょっとして~なかったかもしれない」も示しておきます。
The rain might have stopped already. ([ひょっとして]雨はもう止んだかもしれない)
She might have gone to Canada. ([ひょっとして]彼女はカナダに行ってしまったかもしれない)
He might not have gotten the job. ([ひょっとして]彼は仕事を得られなかったかもしれない)
可能性40~50%:may
「may + have + 過去分詞」の形で表し、「~したかもしれない」「~してしまったかもしれない」という意味。「might + have + 過去分詞」と同様に、否定の「~なかったかもしれない」も示します。なお、「may + have + 過去分詞」は「might + have + 過去分詞」と交換可能です。
I may have been infected with the coronavirus. (コロナウイルスに感染してしまったかもしれない)
He may have missed the flight. (彼は飛行機に乗り遅れたかもしれない)
You may not have been listening seriously to your own feelings. (あなたは自分の気持ちに真剣に耳を傾けてこなかったのかもしれない)
可能性90%:would
「would + have + 過去分詞」の形で表し、「~しただろう」という意味。否定の「~しなかっただろう」も確認してくださいね。
The guests would have arrived by now. (ゲストはそろそろ到着しただろう)
My grandmother would have been over 80 when she died. (祖母が亡くなったとき、80歳を超えていただろう)
He would not have hit the boy without provocation. (挑発がなければ彼は少年を殴らなかっただろう)
可能性98~100%:must
「must + have + 過去分詞」の形で表し、「~したに違いない」という意味。否定の「~でなかったに違いない」は「must not + have + 過去分詞」で表しますが、「cannot + have + 過去分詞」でも表現できます。この場合の意味は「~したはずがない」で、「~しなかったかもしれない」という意味にはなりません。
You must have misunderstood my intention. (あなたは私の意図を誤解したに違いない)
She must have fallen from a great height. (彼女はかなりの高さから落ちたに違いない)
He must not have known that news. (彼はそのニュースを知らなかったに違いない)
My son cannot have told a lie. (息子がウソをついたはずがない)
shouldは後悔を表現
「should + have + 過去分詞」は「~すればよかった」「~するべきだった」という意味で、後悔の気持ちを表現。実際には「しなかった」ことも含みます。この表現には、「~したかもしれない」という意味はないので注意しましょう。
I should have knocked before entering. (入る前にノックするべきだった)
I should have changed the wording of the question. (質問の言い方を変えるべきだった)
I should not have believed the promise I made to my boss. (上司との約束を信じるべきではなかった)
可能性を表すさまざまな「~かもしれない」を使ってみたいなら
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