5GやGPSにAR…ネットワークや最先端技術の英語はそのまま使える?使えない?

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3D、5G、GPS、SNSなど、身の回りで普段当たり前のように使っている英語の略語、元の英語はどのような言葉なのか、ご存じですか?また、英語圏でもそのままの略語で使われているのでしょうか。「当然使えると思っていたら、通じなかった!」ということにならないよう、元になっている英語表現とその意味、英語圏での使い方などをご紹介します。

5Gなどスマートフォンで使う英語の略語

as soon as possible(できるだけ早く)をASAPと略したり、英語では単語の最初の1字を取って略語を作ることがよくあり、これをacronym(頭字語)と呼びます。日本でも最近よく使われている、スマートフォンに関連した略語を見ていきましょう。

〇=そのまま使える
△=間違いではないけれど、注意が必要
×=英語では使えない

〇5Gは「第5世代」

5Gはfifth generation(第5世代)の略。日本語では正式には「第5世代移動通信システム」と言い、1つ前の4G(fourth generation)に比べ、高速大容量、多数同時接続可能といった特徴があり、車の自動運転や遠隔医療などを実現させます。英語圏でもそのまま使われています。

〇GPSは国際語

GPSはglobal positioning systemの略。日本語では「全地球測位システム」で、単に「位置情報」とも言います。英語圏だけでなく世界中どこでもGPSで通じる、global language(国際語)となっています。

△SNSでは通じない?

FacebookやInstagramなどのサービスをSNSと呼びますが、これはsocial networking service(ソーシャルネットワーキングサービス)の略。当然、英語でもそのままSNSが使えそうですが、実は英語圏ではsocial mediaという言い方が一般的で、SNSと言っても通じないことがあります。

△SMSにも要注意

SMSはshort message service(ショートメッセージサービス)の略ですが、英語圏では普通、text message、または単にtextと呼びます。short messageと言っても単に「短いメッセージ」だとしか思ってもらえないかもしれません。

〇IDは動詞にもなる

IDはidentification(身分証明)の略。日本ではもっぱらネットのログインのときに使いますが、英語ではpassportもdriver’s license(運転免許証)もIDです。会話では、IDは「身分を証明する」という動詞としても使われます。

ID youself.(身分を証明してください)

*身分証明書を提示したり、名前や所属先を言ったりするよう求める言い方。

〇PINも覚えておこう

「暗証番号」をPINというのは日本ではあまり一般的ではないようですが、英語圏ではよく登場します。これはpersonal identification number(個人識別番号)の略で、例えばクレジットカードの「暗証番号」をPINと呼びます。

DXなど知っておきたい先端技術の略語

DX、AR、EVなど、先端技術の世界は略語だらけ。もちろん、元は英語から来ているのですが、果たして英語圏でもそのまま使えるのでしょうか。それぞれの略語の意味を理解しながら考えていきましょう。

△DXをビジネスで使うと?

DXはdigital transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略。「DX戦略」のように日本では盛んに使われていますが、実はこれは日本特有の現象で、英語圏では通常そのままdigital transformationと言います。英語のプレゼン資料にDXと書いてしまわないよう要注意。deluxe(デラックス)のことかと思われてしまうかもしれません。

なお、transformationをXと略すのは英語ではごく一般的な方法で、これはtransに「交差する」という意味があるからです。

△ARは紛らわしい

ゲームなどで使われるARは、augmented reality(拡張現実)の略。現実世界と仮想世界の映像が重なり、あたかも架空の世界が実在するかのように見えます。英語圏でもそのままARで使えますが、アメリカのアーカンソー州の略語もARだったりと、何かと紛らわしいことも。わかりにくいようだったら、そのままaugmented realityと言いましょう。

〇EVはそのまま使える

日本でも最近「電気自動車」をEVと呼ぶようになりました。これはElectric Vehicleの略で、英語圏でもそのまま使えます。「ハイブリッド車」は、日本ではHV車と言ったりするようですが、HVはhigh voltage(高電圧)の略でもあるので、今のところはhybrid carと言っておいたほうがよさそうです。

3Dなど仕事や普段の生活で遭遇する略語

「3D映画」のように、日常生活の中に浸透している英語の略語。英語の会話の中でもそのまま使ってしまいそうですが、果たして本当に通じるのでしょうか。見慣れた略語についても確認しておきましょう。

〇3Dは広く使える

three dimensional(3次元の)の略で、3-Dとも書きます。dimensionalは基本的には形容詞で、3D movie(3D映画)と名詞を修飾しますが、in 3D(3Dで)と、名詞のようにも使えます。

△FBは「フィードバック」ではない

日本では「FBをください」のように、feedback(フィードバック)をFBと略すことがあるようですが、現在英語圏でFBと言えば、まずFacebookのことです。「フィードバック」はそのままfeedbackと書くようにしましょう。

×NGは使えない?

NGはno goodの略で、当然英語圏でも使えると思っている人が多いかもしれませんが、実はこれは和製英語。It’s not good.(ダメです)のように、略さず言わなければなりません。

×BGMは日本語だった!?

BGMはbackground music(背景音楽)の略で、いかにもそのまま英語として使えそうですが、実は日本人が作った言葉。英語ではそのままbackground musicと言います。

△MCはわかってもらえない?

日本ではテレビ番組の「司会者」のことをMCと呼ぶのがすっかり定着してきました。これはmaster of ceremoniesの略で、テレビ番組だけでなく、イベントやパーティーなどの「司会者」全般を指します。ただし英語圏では「司会者」はhostと呼ぶことが多く、自分で言うときはMCでなくhostを使ったほうが圧倒的に通じやすいはず。

略語の元になる言葉を尋ねるための英語表現

いかにもそのまま使えそうな英語の略語も、実は要注意だということがおわかりいただけたでしょうか。なお、「〇〇〇は何の略?」と尋ねたいことがあるかもしれず、ご参考までに役に立つフレーズをご紹介します。

What does 5G stand for?(5Gは何の略ですか?)

stand for ~は「(略語が)~を表す」ということ。

What does AR mean?(ARとはどういう意味ですか?)

What’s the meaning of ~?も使えます。

What’s the acronym for “electric vehicle”?(「電気自動車」の略語は何ですか?)

acronymの代わりにabbreviation(省略語)と言うこともあります。

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