「絶対ダメ!」「ダメ!ダメ!」「それはダメ!」「○○ってダメだよね」「私の英語ってダメダメだよ」など、「ダメ」は日常的に使われる言葉ですが、その英語表現は状況により異なります。その理由の1つは、日本語の「ダメ」にいくつかの意味があるから。ですから「No」や「No good」だけでは表現しきれない場合があります。
そこで今回は、英語の表現の幅を広げるために、さまざまな「ダメ」表現についてまとめます。状況に応じて使い分けてみてくださいね!
様々な状態の「ダメ」な英語表現
日本語の「ダメ」には、大別すると以下の4つの意味があります。
・よくない状態にあること
・効果がないこと
・しようとしてもできないこと
・してはいけないこと
では早速、意味別の表現を見ていきましょう。その状況に応じた表現を使うのが基本です。
よくない状態にあること
「よくない状態にあること」とは、人・モノ・ことが何らかの悪い状態にある場合を指します。それぞれの状況に応じて表現するので、例えば人の場合、以下のように「病でもうダメらしい」と言いたいときには、「ダメらしい」を「助かる望みがないらしい」のように表現します。
人 ⇒ 彼は病でもうダメらしい = 彼は病で助かる見込みがないらしい = It seems that he has a disease and there is no hope of survival.
同じように、モノとことについても例を示しておきます。
モノ ⇒ 暑さで食べ物がダメになった = 暑さで食べ物が腐った = The heat spoiled the food.
こと ⇒ もう一度戦争があったら、人類はダメになるだろう = もう一度戦争があったら、人類は滅亡するだろう = If there is another war, mankind will perish.
上記の文では、「ダメらしい」をno hope(望みがない)、「ダメになった」をspoiled(腐った)、「ダメになるだろう」をwill perish(滅亡するだろう)に置き換えて表現しています。
効果がないこと
「効果がないこと」とは、簡単に言えば「ムダなこと」を指します。
私がいくら頼んでもダメだった = 私がいくら頼んでもムダだった = No matter how much I asked, it was useless.
彼はそれをダメだと考えている = 彼はそれを不要だと考えている = He considers it unnecessary.
彼女を説得しようとしてもダメだよ = 彼女を説得しようとしてもムダだよ = It’s no use trying to persuade her.
上記の文では、「ダメだった」をwas useless(ムダな)、「ダメだ」をunnecessary(不要な)、「ダメだよ」をno use(ムダな・役に立たない)と状況に応じた表現にしています。
しようとしてもできないこと
「しようとしてもできないこと」とは、以下のように「これ以上できないこと」を指します。
これ以上食べろと言われてもダメだ ⇒ もっと食べろと言われても食べられない = I can’t eat even if I’m told to eat more.
これ以上歩けと言われたがダメだった = もっと歩けと言われたがまったく歩けなかった = I was told to walk more, but I couldn’t walk at all.
我慢しろと言われてももうダメだ = 我慢しろと言われてももう我慢できない = Even if you tell me to be patient, I can’t stand it anymore.
上記の文では、「ダメだ」をcan’t eat(食べられない)、「ダメだった」をcouldn’t walk(歩けなかった)、「ダメだ」をcan’t stand(我慢できない)のように具体的に表現しています。
してはいけないこと
「してはいけないこと」とは、「許されていないこと」を指します。
建物内でタバコを吸ってはダメだ = 建物内は禁煙だ = Smoking is not allowed inside of the building.
店内への犬の同伴はダメだ = 店内への犬の同伴は許されていない = Dogs are not permitted inside the store.
ここで走ってはダメだ = ここで走ってはいけない = You mustn’t run here.
上記の文では、1つ目の「ダメだ」をnot allowed(許されない)、2つ目をnot permitted(認められない・許されない)、3つ目をmustn’t(してはいけない)で表現。
シチュエーションで使い分ける「ダメ」表現
英語で「ダメ」を表す場合、状況に応じた表現を使うことが理解できたのではないでしょうか。上記で示した表現以外にも「ダメ」を表すフレーズがあるので、日本語を元に英語表現を見ていきます。
ダメ!
「ダメ!」はたいていの場合、「止めて!」「やらないで!」という意味で使われます。もちろん、「No!」だけでも表現できますが、それぞれの状況に応じた表現を使うのが一般的です。
ダメ! = No! / You should not! / You must not!
(触っちゃ)ダメ! = 触らないで! = Don’t touch it!
(それは)ダメ! = (それを)止めなさい! = Stop it!
(それは)ダメ! = (それを)しないで! = Don’t do that!
上記のDon’t touch it!のitをmeにしてDon’t touch me!とすれば、「私に触らないで!」という意味で使えます。上記以外にも、状況次第で「ダメ!」を意味する表現はいくつか存在するので見ていきましょう。
友人に「素敵な男性じゃない?」と尋ねられたときに「ダメ!」と答える場合:
He is not my type! (彼は好みじゃないわ! = 彼はダメ!)
友人に「TOEICで満点とれそう?」と尋ねられたときに「ダメだね!」と答える場合:
That’s impossible! (不可能だよ!= ダメだね!)
自分が何かを続けられなくて「もうダメだ!」と言う場合:
I can’t continue anymore! = I can’t go on anymore! (もう続けられない! = もうダメだ!)
疲れ切って「もうダメだ」と言う場合:
I’m done for. (とても疲れた = もうダメだ)
done forには、「とても疲れた(= very tired)」という意味の他に、深刻な困難や危険のために「死にかけた」や「非常に苦しんでいる」という意味もあり、この意味でも「ダメ」を表すことが可能です。
I thought I was done for when the boat started to sink. (ボートが沈み始めたとき、私は終わったと思った = ダメだと思った)
それはダメ
「それはダメだ」「○○はダメだ」のような表現です。スラングも併せて示しておきます。
That’s no good. (それはダメだ)
That’s not happening. (それは起きない = それはダメだ)
That doesn’t work. (それは機能しない = それはダメだ)
That’s out of place. (それは場違いだ = それはダメだ)
That’s out of the question. (それは論外だ = それはダメだ)
That is not allowed. (それは許されていない = それはダメだ)
It’s hassle. (それは面倒だ = それはダメだ)
It’s annoying. (それはうっとうしい = それはダメだ)
It’s boring. (それは退屈だ = それはダメだ)
doesn’t workは機械だけでなくスタイルや色の組み合わせがダメなときや、日程調整などでも使います。out of placeは「場違い」という意味で、この場合は服装が適していないという意味。out of the questionは「論外」という意味。
また、「それはダメだ!」という意味のスラングはsuckで表現。suckは「吸う」という意味の動詞ですが、スラングでは「イケてない」という意味の他にsuck at ~で「~が下手(= be bad at ~)」という意味もあるので覚えておきましょう。
That sucks! / It sucks! (それはイケてない! = それはダメ!)
He sucks at speaking English. (彼は英語を話すのが下手だ)
また、「○○はダメだ」のような表現も以下のように具体的に表します。
Lying is bad. (ウソは悪い = ウソはダメだ)
Not now. (今じゃない = 今はダメ)
You must not rely on others for help. (人頼みではいけない = 人頼みではダメだ)
Do not pick up the baby. (赤ちゃんを抱き上げないで = 赤ちゃんを抱き上げてはダメだよ)
It is all over with her. (彼女はもう助からない = 彼女はもうダメだ)
絶対ダメ!
何かを尋ねられたときなどに「絶対ダメ!」と100%否定するときの表現です。Absolutelyは「絶対的に」、Certainlyは「確かに・もちろん」という意味。No diceとNo soapはどちらもアメリカの口語表現です。
No way! (イヤだ! = とんでもない! = 絶対ダメ!)
Absolutely not! (とんでもない! = 絶対ダメ!)
Certainly not! (とんでもない! = 絶対ダメ!)
No, never! (ダメ!絶対に! = 絶対ダメ!)
No dice! (イヤだ! = 絶対ダメ!)
No soap! (もちろんダメだ! = 絶対ダメ!)
Over my dead body! (私が死なない限りダメ! = 私の目が黒いうちはダメ! = 絶対ダメ!)
「○○は絶対ダメだよ!」という場合も具体的に表現します。
Bullying is never okay! (いじめは絶対ダメだよ!)
Never drink and drive! (飲酒運転は絶対ダメだよ!)
ダメダメ
してはいけないことを強調して「ダメ!ダメ!」と重ねて表現する場合と、少しもよいところがない「ダメダメ」という2つの意味を見ていきます。
No! No! You can’t! (ダメ!ダメ!やめて!)
No! No! Do not enter the lawn! (ダメ!ダメ!芝生に入っちゃダメだよ!)
As far as I see it, my English is really bad. (私が見る限り、私の英語は本当にひどい = 自分的には私の英語ってダメダメだよ)
「私の英語はダメダメだよ」は、really badをpretty poor(かなり下手)、very bad(とても下手)、pretty bad(かなりひどい)などにしても同じように「ダメダメ」を表せるでしょう。
ダメですか?
何かの善し悪しや許可を求めるときに「ダメですか?」と尋ねる場合の表現です。これまでにでてきた表現も含まれています。
Is it bad? (悪いですか? = ダメですか?)
Is it no good? (ダメですが?)
Is it not okay? (ダメですか?)
Is that useless? (役に立たないですか? = ダメですか?)
Is there any hope? (望みはありますか?= ダメですか?)
Is that not good enough? (それで十分ではないですか? = それではダメですか?)
ダメ?
恋人同士などが甘えて「ダメ?」と尋ねる場合の表現です。
Please? (お願い? = ダメ?)
No? (ダメなの?)
Just a little? (ちょっとだけ? = ダメ?)
Why not? (なんでダメなの? = ダメ?)
Can I? (いい? = ダメかな?)
「映画を見に行きたいんだけど、ダメかな?」のように一緒に何かをしたいときに「ダメかな?」と尋ねるなら、Can I?をCan we?にしましょう。
〇〇(人)ってダメだよね
「あの人ってダメだよね」のように人に関して表現する場合も見ていきましょう。すでに示したuseless(役に立たない・ポンコツ)を使って表します。ビジネスの場などでは、「能力がない」「適していない」など具体的に表現するのが一般的です。
I feel like I’m so useless. (自分が使えないヤツのような気がする = 自分がダメなヤツのような気がする)
He is totally useless. (彼って完全にポンコツだよね = 彼ってかなりダメだよね)
You don’t have enough ability. (君には十分な能力がない = 君ってダメだな)
She is not suitable.(彼女には適していない = 彼女ってダメだね)
少し違った表現を使いたいなら、遠回し的に以下のように表現してもいいでしょう。
That’s the stupidest thing to do. (それは最も愚かな行為だ = (そんなことしてるから)あんたはダメなんだよ)
ダメ出し
「ダメ出し」は欠点や弱点などを指摘したり仕事などのやり直しを命じたりすることなので、その状況を英語で表現すると以下のようになります。
My mistake was pointed out to me. (間違いを指摘された)
I was told my shortcomings. (自分の短所を言われた)
ただし、ネイティブはあまりこのような表現を使わず、言ったことやしたことについて指摘されたときには「call out(非難する)」を使うように感じます。
I was called out. (指摘されちゃった = ダメ出しされちゃった)
It wasn’t fair to call him out in front of everyone. (みんなの前で彼を非難するのはフェアじゃなかった = みんなの前で彼にダメ出しするのはフェアじゃなかった)
ダメになる
最後に、その他の「ダメになる」も見ていきます。いろいろな「ダメになる」があるので、ぜひ参考にしてみてください。
I dropped my phone in the pool and it broke. (携帯電話をプールに落としたので壊れてしまった = 携帯電話をプールに落としたのでダメになってしまった)
My boots wear out much faster than hers. (私のブーツは彼女のブーツよりもずっと早くすり減る = 私のブーツは彼女のブーツよりもずっと早くダメになる)
Too much freedom will ruin everything. (自由すぎるとすべてが台無しになる = 自由すぎるとすべてがダメになる)
Everything seemed to go wrong for us. (私たちには何もかもうまくいかないように思われた= 私たちには何もかもダメになるように思われた)
My boss indicated that the plans had failed. (上司は計画が失敗したことを示した = 上司は計画がダメになったことを示した)
さまざまな「ダメ」表現を使い分けたいなら
一口に「ダメ」と言っても、その表現はさまざま。英語で「ダメ」を表すときには、状況に応じた具体的な表現を使うのがポイントです!
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