日常生活で「ヤバい!」という言葉を頻繁に使いますが、英語でどのように表現するのでしょうか?
「ヤバい」は本来、危険や都合が良くない状況のときに使うネガティブな意味の言葉でしたが、近年では若者を中心に「最高」「すごく良い」というポジティブな意味でも使われるようになりました。ですから英語で「ヤバい」と表現するときには、どのような意味で「ヤバい」のかを考える必要があります。
そこで今回は、「ヤバい」を意味する英語表現をポジティブとネガティブに分けて解説!ネイティブが日常的に使うちょっと汚い表現を含むスラングも併せてご紹介します。ポジティブとネガティブの意味を間違えてしまうと、マジでヤバいかもしれませんよ!
ポジティブでもネガティブでも使える「ヤバい」
日本語の「ヤバい」と同じように、「困ったことになった」というネガティブな意味と、「すごい!」「最高!」と感じるポジティブな意味がある英語表現があります。つまり、良い意味でも悪い意味でも使える便利な表現ということ。まずは、ポジティブでもネガティブでも使える表現から見ていきましょう。
Unbelievable
Unbelievableは「信じられる」という意味のbelievableに否定を表す接頭辞の「un-」がついた語で、「信じがたい」という意味。ですから、良い意味でも悪い意味でも信じられないようなことに対して使います。要するに、なにかが「どれほど良いか」「どれほど悪いか」「どれほど極端であるか」を強調する言葉ということ。以下は1つ目がポジティブな意味、2つ目がネガティブな意味です。
A: He got a perfect score on TOEIC! (彼、TOEICで満点だったんだって!)
B: Wow! It’s unbelievable! ! (うわー!それはヤバいね[信じられない]!!)
The accident caused an unbelievable situation. (その事故はヤバい[信じられない]事態を引き起こした)
Incredible
IncredibleはUnbelievableと同じように、「信用できる」という意味のcredibleに否定を表す接頭辞の「in-」がついた語で「信じられない」という意味。Incredibleは主にポジティブで使うと説明をするサイトがありますが、ポジティブの意味でもネガティブの意味でも使えます。ただ単にポジティブな意味で使われることが多いということ。その場合は「見事」「素晴らしい」「驚くべき」のような意味で、Unbelievableとの置き換えも可能です。
Unbelievableとの違いを説明するなら、unbelievableは「信じられないなにか」を表し、非現実的なことなのに起きたというニュアンスです。一方、incredibleは「信じられないほどのなにか」を表し、より現実的なことではあるけれども信じがたいというニュアンス。
ですから上記で示した例文「It’s unbelievable! !」はTOEICの満点なんて現実的に無理だと思われるような人が取得したときに適しています。一方「It’s incredible! !」なら、頑張れば満点も可能であろう人に適した表現になるでしょう。
Something flew through the sky at an incredible speed. (なにかがヤバい[信じられないほどの]スピードで飛んでいった)
His appetite was incredible. (彼の食欲はヤバかった[信じられないほどだった])
Crazy
Crazyにはいろいろな意味があります。主な意味は「気が狂った・狂気じみた」、「夢中である・熱中する」、「イライラする・怒った」など。口語では「素晴らしい」「素敵な」「申し分のない」という意味でも使われます。つまり、気が狂ったようなヤバさと、素晴らしいヤバさに使えるということ。
A: Why does he always listen to music so loud? (なぜ彼はいつも大音量で音楽を聞くんだ?)
B: That’s because he’s crazy! (それは彼がヤバい[狂っている]からだよ!)
A: Did you watch the baseball game last night? (昨夜の野球の試合、見た?)
B: Yeah, it was crazy! I was too excited to sleep. (ああ、ヤバかった[すごかった]ね。興奮しすぎて眠れなかったよ)
Great
Greatには「大きい」「偉大な」「強い」など多くの意味がありますが、口語では「素敵な」「素晴らしい」という意味。一方、皮肉を込めたネガティブな意味でもgreatが使えます。英語圏では皮肉を込めて話す場合が多いので、同じ言葉でも話し方に注意が必要です。ネガティブな意味の「素晴らしい」はたいていOh, great(うわ、ヤバい[参ったな])のように使います。
This new game is great! I love it. (新しいゲームはヤバい[素晴らしい]よ!大好きだ)
Oh great, they left the front door open. (うわ、ヤバい[参ったな]、彼らは玄関のドアを開けっ放しだ)
Oh my gosh / Oh my goodness
Oh my goshとOh my goodnessは、Oh my Godのソフトな表現で、驚き、興奮、衝撃、嫌悪感などを表します。goshはGod(神)の婉曲表現です。「ヤバい」の他に、「あらまぁ」「すごい」「ああっ」のように訳されます。また、「Gosh!」のように一言で表すこともでき、たいてい「ヤバい!」「なんてことだ!」というネガティブな意味です。
Oh my gosh! I never thought I would be able to meet Johnny Depp in Japan. (ヤバい!まさか日本でジョニー・デップに会えるとは思ってもいなかった)
Oh my gosh! It’s an earthquake! (ヤバい!地震だ!)
Gosh! I didn’t expect so many people to gather. (ヤバい!こんなに人が集まると思わなかった)
I can’t believe it
I can’t believe itは「信じられない」という意味で驚きを表し、Unbelievableと似た意味です。itは具体的に述べてもいいでしょう。
I can’t believe this small apartment is so expensive. (この小さなアパートがこんなに高いなんてヤバいよ[信じられない])
I can’t believe that person got promoted. (あの人が昇進したなんてヤバいよ[信じられない])
ポジティブな意味の「ヤバい」を表す英語
次に、ポジティブな意味の「ヤバい」を表す英語を見ていきます。ここで示すものは「すごい」「最高」「素晴らしい」などを意味する表現なので、ポジティブな意味でしか使えません。
また、It’s awesome!(それはヤバい[素晴らしい])やThat was amazing!(あれはヤバかった[すごかった])のように通常はItやThatとともに表現しますが、省略可能です。
Awesome
Awesomeは「素晴らしい」「最高の」「見事な」という意味。「最高の」という意味があることからもわかるように、「素晴らしい」を意味する言葉の中では最上級です。「最高」という意味で使われ始めたときにはスラングでしたが、現在では日常会話でも頻繁に使われる定番の表現です。
The circus was awesome. My children were so excited.(サーカスはヤバかった[最高だった]。子どもたちは大はしゃぎだったよ)
A: How was your trip to Switzerland? (スイス旅行はどうだった?)
B: It was awesome! I enjoyed the great scenery and food. (ヤバかった[すごかった]!素晴らしい景色と食べ物を満喫したよ)
最上級の「素晴らしい」となるため、食べ物が美味しかったり、なにかがとてもかっこ良かったりした場合などでも使えます。
This cheesecake is awesome! (このチーズケーキ、ヤバい[最高に美味しい]よ!)
A: Did you see his new car? (彼の新しい車見た?)
B: Yeah, awesome!! (ああ、ヤバい[超かっこ良い]ね!!)
Amazing
Amazingも「素晴らしい」「驚くべき」「すごい」という意味で、驚きや称賛を表します。
Did you see that movie? The valley scene was amazing! (あの映画見た?渓谷のシーンがヤバかった[素晴らしかった]ね)
Niagara Falls is truly an amazing sight. (ナイアガラの滝は本当にヤバい[素晴らしい]景色だ)
Niagara Falls(ナイアガラの滝)は複数形で表しますが、単数として扱われます。
Wonderful
Wonderfulも他の語と同様に「素晴らしい」「見事な」「素敵な」「驚くべき」という意味。wonder(驚き・驚嘆すべきもの)と「~でいっぱい」を意味する接尾辞の「-ful」からなる語なので、驚きや喜びにあふれた「ヤバい」となります。
Her smile is wonderful! (彼女の笑顔はヤバい[素敵だ]!)
The musical starring my favorite was wonderful! (私の推し[お気に入り]が主演したミュージカルはヤバかった[すごかった]!)
「推し」は「お気に入り」を意味するfavoriteで表現。starは動詞で「主演を演じる」という意味。
Fantastic
Fantasticは「空想的な」「突拍子もない」「風変わりな」「並外れた」という意味の他に、口語では「素晴らしい」「素敵な」「すごい」という意味もあります。
Look! His hair is fantastic!! (見て!彼の髪型はヤバい[すごい]よ!!)
That TV drama was very interesting and wonderful. (あのテレビドラマはとても面白くてヤバかった[素晴らしかった])
ネガティブな意味の「ヤバい」を表す英語
次いで、ネガティブな意味の「ヤバい」を表す英語を見ていきましょう。ネガティブな意味となるので、困ったときやしくじったときの「ヤバい」となります。
in trouble
in troubleは「困っている」「困ったことになっている」という意味で、困った状況でヤバいというニュアンス。be動詞やgetを直前に置いて表現します。
You’re in trouble! (あなた、ヤバい[困った]ことになっているよ!)
I got in trouble for lying. (ウソをついてヤバい[困った]ことになった)
Screw up
Screw upは「しくじった」ときの「ヤバい」に最適な表現。screwには「ねじ込む」「ねじれる」という意味があり、upと組み合わさることで句動詞となり、「めちゃめちゃにする」「大失敗する」という意味。
You screwed up! (お前、ヤバい[しくじった]な!)
I really screwed up this time. (今回は本当にヤバかった[しくじった]よ)
ちなみにscrewed upで形容詞となり、be screwed upで「ヤキモキする」「めちゃくちゃな」という意味。動揺して不安になったり混乱したときに使います。また、screwedだけでも形容詞となり、トラブルや困難に陥っていることを表します。I screwed upは「しくじった」、I’m screwedは「やらかした」というニュアンス。
I was screwed up about my exam. (私は試験にヤキモキしていた)
If we can’t finish this in time, I’m screwed. (これを時間内に終わらせられなかったら、ヤバい[もうダメだ])
Mess up
Mess upもScrew upと同様に「しくじる」「へまをする」「めちゃくちゃになる」という意味の「ヤバい」を表し、Screw upと置き換え可能です。Mess upは動詞ですが、be messed upとすると形容詞になり、「めちゃくちゃな」「混乱している」という意味。
I really messed up this time. (今回は本当にヤバかった[しくじった]よ)
She messed up everything. (彼女はすべてヤバかった[しくじった])
What a failure, Michael! I swear to you, you’re going to mess up. (なんて失敗だ、マイケル!誓って言うが、君はヤバいこと[めちゃくちゃ]になるだろう)
The wind was so strong that my hair was all messed up. (風が強すぎて髪の毛がヤバいことになった[乱れた])
Freaking out
freak outは怒りや恐怖などによりビクビクするような「ヤバい」を表し、「ひどく興奮する」という意味。パニックに陥ったときの「ヤバいヤバい」というニュアンス。
I’m freaking out! (ヤバいヤバい[パニック状態だ])
「すごい」を意味するスラングの「ヤバい」
最後に、「すごい」「最高」を意味するスラングの「ヤバい」を見ていきます。Fワードなどが入る表現もあるので、使用には注意しましょう。
Sick
Sickは形容詞でも名詞でも病気にまつわることを表しますが、スラングの意味は正反対でAwesomeやIncredibleと同じように「驚くほど優れている」ことを表します。1980年代にスラングとして使われるようになったそう。日本語に訳すなら「すげぇ」という感じでしょう。
His 360 degree aerial flip on his snowboard was sick! (彼のスノーボードの 360 度空中フリップはヤバい[すげぇ]!)
A: He’s gonna let me drive his motorcycle. (彼のバイクを運転させてくれるって)
B: Sick! (ヤバい[すげぇ]!)
Rock
Rockは「最高」「素晴らしい」という意味で、誰か・なにかがとても好き、または認めていることを示すときに使います。ちなみにrockは動詞です。
He totally rocks! (彼、マジでヤバい[最高]!)
A: Do you like surfing? (サーフィンが好き?)
B: Yeah, it rocks! (ああ、ヤバいくらい[最高に好きだ]ね!)
Damn
Damnはポジティブでもネガティブでも使える表現ですが、多くの場合ネガティブな意味で使用。落胆、驚き、畏敬の念などを表すだけでなく、相手を罵るときにも使われます。Damnの語尾のnは発音されず、「ダァムッ」のような感じ。Wow!(うわー!)の代わりに使う場合もあります。
Damn! She’s so hot! (ヤバい[うわー]!彼女イケてるね!)
Damn! I’ve locked my keys in the car. (ヤバい[しまった]!車の中にカギを置いたままドアをロックしちゃった)
Oh no
Oh noは警戒や懸念の表現で、日本語では「なんてこった」「しまった」のような感じです。
Oh no! I forgot my wallet. (ヤバい[しまった]!財布忘れちゃった)
Oh no! I spilled coffee on my shirt! (ヤバい[しまった]!シャツにコーヒーをこぼしちゃった)
Badass
Badassは「ワルな」「腕っぷしの強い」という意味の他に、人や物を称賛したり印象的だと感じたりするときに「超クール」「すごい」「最高」のような意味で使われます。badは「悪い」、assは「お尻」という意味で、汚い言葉(ass)が入るスラングなので、親しい間柄の人にだけ使うようにしましょう。
Badassはポジティブでもネガティブでも使えるうえ、形容詞でも名詞でも使えます。以下の1つ目の文はポジティブな意味にもネガティブな意味にもなります。
He’s a badass! (彼はヤバい奴だ!)
Ohtani is a badass baseball player. (大谷はヤバい[すげぇ]選手だ)
You’re so badass!! (お前、マジでヤバい[すげぇ]!!)
Your car is pretty badass! (お前の車、かなりヤバい[超クール]!)
Fucking good
Fワードを使ったスラングですが、「ものすごくいい」という意味。ネイティブはよく使います。
A: How do you like this party? (このパーティーはどう?)
B: Oh, it is fucking good! (おお、マジでヤバい[めちゃめちゃいい]よ!)
This DVD is fucking good! (このDVD、マジでヤバい[めちゃめちゃいい]よ!)
Fuck up
Fuck upは、「しくじる」を意味するscrew upやmess upと同様の表現です。Fワードが使われているのでスラングになり、fucked upと過去形にすると「やっちまった」「しくじった」というより「クソやらかした」のようなイメージ。もちろん、親しい間柄のみで使うようにしましょう。fuck upの丁寧な表現がmess upなので、置き換え可能です。
I really fucked up this time. (今回は本当にヤバかった[クソやらかした]よ)
I fucked up the interview. (面接でヤバかった[クソやらかした]わ)
So dead
So deadはI’m so deadのように使います。これはI’m in so much trouble(とても困っている)と同じ意味。つまり、deadはtroubleのこと。深刻な問題に陥っているときの表現で、学生などの若い人が好んで使います。
A: There’s ketchup on your blouse. (ブラウスにケチャップがついてるよ)
B: Seriously? This is a blouse I borrowed from my sister. (マジで?これ姉に借りたブラウスなのに)
A: You’re so dead! (かなりヤバいよ!)
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