英会話上達法はたくさんあり、「これが絶対いい」という方法は人によって違いがあります。もちろん「これは万人に効果がある」というものはいくつかありますが、今回はそういった学習方法の話ではなく、英会話力アップのための学習計画を立てたり進めていく上で頭においておくべき秘訣についてお話しします。チェックシート的な形で参考にしてみてください。
英語学習を始める前に必要なこととは
ただ闇雲に学習を進めたり、なんとなく英会話レッスンを受けるだけではいつまでたっても「レベルが上がった」と感じることはないでしょう。聞き飽きたことかもしれませんが、大切なことなので再度確認してください。
目標・目的の明確化
「趣味の一貫としてなんとなく英会話レッスンを受けている」「いつか役に立つかもしれないから」という理由で英語学習をしている人は少なくないかもしれません。月に英語学習のレッスンやテキストなどに使うお金が1万円程度だとして、年間にすると12万円です。目的・目標がはっきりしていないと英会話力アップは難しく、時間も相当かかるので、最終的には「あんなにお金かけたのに身についていない」とネガティブな気持ちになるかもしれません。
「特に今は英語を必要としていないけど将来のために」というのであれば、「その将来というのは何を想定しているのか」ということだけでも考えてください。もし何も思いつかなければ、たとえば「次の休暇に海外旅行をしよう。その時に困らないようにしたい」「次の転職先は外資系にしたい」など無理矢理目的を作ってしまうのも手です。実際に実現するかはともかく、仮でもいいので目標を定めると、「どの程度の英会話力が必要なのか」「どの分野を強化すべきか」など見えてきます。
現実的にそういった予定も全くなく、単に趣味と教養の一環として英語学習をしているのであれば、「講師とのスモールトークがスムーズにできるようになる」「5分間特定のテーマについてひたすら話せるようになる」など、レッスンを進めていく上で目指したい目標を設定してください。
また、大きくて具体的な目標を持っている人は、面倒でも、30分ほど「大きな目標」→「そこに到達するまでの小さな目標」をまずブレインストーミングしましょう。最終的なゴールに到達するには、小さな目標で構成されたたくさんのステップを着実に踏んでいくことなしには実現しません。「大きな目標だけしか持っていない」という場合は、ぜひ時間を使ってブレイクダウンしてみてくださいね。
学習計画を立てる
具体的な目標が定まっても、なんとなく学習を進めているだけでは、挫折や混乱しやすくなります。「どんな学習方法が自分に向いているのか、効果があるのか」は実際にしばらく続けてみないと感じることができません。
欲張らずに、たとえば「レッスンでアウトプットしつつ、3ヶ月はリスニング強化に注力する。そのための方法は○○をやる」というように、一つ何かやることを決めると挫折しにくいと思います。
学習計画を立てるときには、まず次の点を考えましょう。
・時間と場所(毎日の学習は何時から何時か?何分やるのか?自宅なのかカフェなのか?など)
・注力する分野(4技能で自分が一番足りていないと感じること)
・使う教材やリソース(あれこれ手を出さずに、一つか二つに絞る)
・計画通りにいかなかった場合にどうするか
・学習効果をどう測るか(資格試験の種類と時期、ツール、仕事での結果など)
・学習計画のレビューをいつどうやるか(定期的に見直し、必要なら修正)
・目標達成したときの自分へのご褒美の内容(買いたいもの、やりたいこと)
一つ目標を達成したら、次の目標を立てて、また同じように学習計画を立てます。その時は次のポイントを振り返るといいですね。
・計画に無理はなかったか、予定通り進められたか
・自分にとって効果がなかったり、無理だと感じた方法だったか、効果はどれほどだったか
・同じ方法で続けるのか、別のものを試すのか
・同じ分野をさらに強化する必要があるのか
・学習を進めていて、「ここは先に強化する必要がある」と感じたことはあるか、それは何か
・次の目標は何にするのか(同じ分野ならもう少し高い目標を立てる)
学習計画を立てたり、振り返ることは面倒臭いと感じるかもしれませんが、時間をかけてもこれがあるのとないのとでは結果が大きく変わってきます。平日はゆっくり考える時間がないのであれば、週末にじっくり考える時間を作りましょう。
英会話力アップ10の秘訣
英語学習の目的は人それぞれですが、ほとんどの人が「英会話がもっとできるようになりたい」「外国人と楽しく会話できるようになりたい」という思いを持っているのでは?英会話力アップの10のポイントについてチェックしてみましょう。
英語の総合力を高める
「毎日英語を話す練習をしているのに、英会話がなかなか上達しない」と感じている場合、会話以外の分野が伸びていない可能性があります。日本語でも、普段本をたくさん読む人と全く読まない人では語彙力や理解力が異なるのと同じで、英語も英会話の練習だけに注力しても、読解力・語彙力・文法力などがついてこないと英会話力も頭打ちになります。
語学は総合力。特に初級から中級へ、中級から上級へとレベルアップしていくためには、英語の基礎力が重要になってきます。頭で理解してもきちんと基礎文法が自分のものになっているのか、英文の理解度はどの程度か、同じ語彙ばかり使っていないか、などチェックして、弱いと感じる部分は意識的に強化していくようにしましょう。
タイプの違う英語に触れる
友達との日常会話だけ、ニュースだけ、ビジネス関連のものだけ、など触れる英語に偏りがないでしょうか。英会話力アップにはいろいろなタイプの英語に慣れていくことも大切です。日本語でも同じ分野や内容の会話だけをして過ごすことはありませんよね。友達と普段は日常のたわいない話をしていても、きっかけがあれば経済や政治の話になることもありますし、ビジネス英会話を勉強していても、取引先との食事中にはくだけた内容の話に対処する必要があります。
リスニングに限っていえば、ビジネスよりも日常会話の方が難しいことが多いです。逆に普段、日常会話だけ集中している人はニュースを難しいと感じるでしょう。語彙力の問題もありますが、単にその分野の知識がないだけの場合もあります。タイプの違う英語に触れつつ、日本語でもいろいろな分野の知識を身につけていくことも、結果的に英会話力アップにつながります。フォーマル・インフォーマル両方の英語に慣れていきましょう。
英語でダイレクトに考える癖をつける
英語を話したり書いたりするとき、日本語でまず考えてからそれを英語に直す癖がついている人も多いと思います。まずはこの癖をやめるように努力してください。圧倒的に自分のレベルが高い日本語を英語に訳すのはハードルが高い上、口に出すまでに時間がかかります。
まずは英語でダイレクトに考えること。最初は「こんな幼稚な文章しか思いつかない」と落ち込むかもしれませんが、それが現在の英会話力・書く力です。あまり落ち込まずに割り切って努力していきましょう。
日記やひとり英会話をしてみると、自分の現在の英会話力がわかりますし、この「英語で直接考える力」のアップにもなります。「英会話・書くレベル=読む・語彙・文法力」ではありません。一致しないことがほとんど。これをいかに近づけ、さらに全体のレベルアップをしていくことが大切です。
間違いを恐れない
とくに初級者は間違えを恐れずどんどん口に出してみることを意識すること。文法や使う語彙が間違っていてもいいのです。間違えたら覚えればいいだけですし、単に「相手に意図が伝わればいい」という場合も多いです。ネイティブがびっくりするぐらいの語彙力があっても、なぜか会話が全くできないという人もいて、もったいないです。
「恥ずかしい」という気持ちを捨てて、初心者や言葉がつたない子どもになった気持ちでどんどんアウトプットしていきましょう。文法や発音などはあまり気にせず、とにかく英語で考えて口に出すことに慣れることです。文法や発音は、慣れてきてから気をつかうようにすればいいのです。
多くの英文を読む
子どもは読書を通じて国語力を伸ばしていきます。英語も同じです。たくさんの英文を読むことで、自然と語彙力も増え、文法書で説明されていたことが感覚的にわかるようになってきます。まずは自分のレベルにあった英文を読むこと。最初は7−8割が楽に理解できるものがいいですね。興味のある分野で徐々に難易度の高いものにチャレンジしていきましょう。
ただ読むだけはなく、きちんと理解できているかサマリーを書いてみたり、ポイントを書き出してみてください。音読も「英語を口に出す」練習になります。目で見るのと口に出すのとでは、英文の印象が違うこともあります。書かれた文章は口に出すと言いにくかったりします。それをどう言いやすく変えればいいのか考えるのも勉強になりますよ!
ボキャブラリーを増やす
英会話のレベルアップには語彙力の強化も必要です。ただ単語帳とにらめっこして覚えようとしても、とっさに使うのが難しいので、短い短文で覚えることがおすすめです。特にイディオムは、単語単体で使う場合と全く意味が変わるものも多いので、意識して覚えて使えるようにしましょう。
一度に大量に覚えるのは大変なので、毎日3つなど無理なく覚えられる数を決めるといいですね。そのときに、覚えたイディオムを使って口頭で文を作ったり、ノートに書きとめてください。新しい語彙は意識せずに口をついて出るようになるまで時間がかかります。1週間の終わりに、その週に学んだ単語・イディオムを使った文をあらためて作ってみるなど、新しいことばを覚えるだけではなく、定期的な復習も取り入れてください。
自分の声を録音する
英会話の上達に自分の声を録音することも効果的です。目にした英文を読み上げることで、誰にでも理解できる発音で話しているかのチェックはできます。ただ会話上達に限っていえば、思ったことをそのまま録音するのがおすすめです。ひとり英会話を録音する、という感じですね。あとで聞き直すと、自分の弱点が見えてきます。ネイティブでもいろいろな訛りがありますので、発音はそれほど気にしなくてもいいですが、できれば音声を文字にしてくれるアプリを使って、「相手に通じる英語なのか」をチェックしてみるのもいいでしょう。
MS Wordのメニューにある文字起こし機能transcribeを使ってもいいですね、オンラインで次のような無料のアプリを使うこともできます。
英英辞書を使う
英英辞書は使うハードルが高く感じるかもしれませんが、英語脳をつくるためにぜひ少しずつ慣れていくようにしましょう。英和辞書も悪くはありませんが、どうしても日本語になると同じ訳され方になり、似た単語のニュアンスの違いが理解しにくいです。また、日本語と英語の持つ印象が異なることもあります。
英英辞書には例文がたくさん載っています。英語で書かれた単語やイディオムの説明がいまひとつわかりづらくても、いくつかの例文を読むことで理解しやすくなります。日常で使えそうなものは、ノートやワードに書き出してそのまま覚えると、文中の単語や主語を変えるだけで応用できるので便利です。
別の表現を使う
英会話のレッスンや外国人との会話で、「自分はいつも同じ表現ばかり使っている」と感じることがあるかもしれません。その場合は、できるだけ別の表現を使う訓練をします。
無理に新しい単語を覚える必要はないです。たとえば、「すごく疲れている」と表現したいとき、いつも「I’m very tired.」といっているのであれば、「I’m exhausted.」「I’m worn out.」など自分が知識としては知っているけれど、普段使わない表現を使ってみます。
また、目にした一単語で表現できるものを、別のいい方で説明してみるのも効果的です。「玉ねぎ」をひとことで「an onion」という代わりに、「a round vegetable with brown skin (皮が茶色の丸い野菜)」というような感じですね。
このように説明ができるようになると、とっさに単語が思い浮かばなくても、説明することで相手が「ああ、あれのことね」とわかってくれることも多いですし、「英文を作る」「英語で説明する」というトレーニングになるので、ぜひ身の回りの目に見えるものを英語で言い換えることを試してみてください。
「文」で返答する
Yes/Noで答える質問に、ついそのひとことだけで返答しがちですが、意識して完全な文で回答するように心がけることを実践しましょう。
完全な文で答えるには、相手が言った文の構造を理解している必要があります。意識して完全な文で回答することは、英会話力アップに欠かせません。初級英会話までと、中級以上ではここに決定的な差がありますので、中級以上を目指すのであれば、「Yes, I have.」「No, I didn’t.」などYes/Noのあとも文を続けてください。
カジュアルな会話では省かれることも多いですが、Yes/Noだけだとぶっきらぼうな印象になってしまうため、ほとんど場合、その後に理由だったり、関連する話だったりが続きます。日本語でもひとこと「はい」「うん」「いいえ」「いや」だけだと、「それで?」「本当に?」「どうして?」など聞きたくなったり、イライラしたり、会話をどう続けていいかわからなくなってしまいますよね。英語も同じです。
英会話向上の秘訣がわかったら
今回あげたポイントを、普段の学習やレッスンで意識するのとしないのとでは、英会話力アップのスピードが変わってきます。すでに実践しているものはそのまま続け、今まで気にしていなかったことは取り入れていくようにしましょう。
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