「Take a rain check」って知ってる?天気に関するイディオム28選

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天気に関する英語のイディオムというと、代表的なもので次のような表現を聞いたことがあるかもしれません。

It’s raining cats and dogs.(どしゃ降りの雨が降っている)

chase rainbows( 実現しようにない夢を追う)

under the weather(体調が悪い)

天気に関連したイディオムを全部覚えるのは無理かもしれませんが、いくつか知っておくと便利です。日本語にはない面白い表現がたくさんありまので、頭に光景をイメージしながら意味を考えると覚えやすくなるでしょう。

storm, thunder, lightingに関するイディオム

天気に関する英語は嵐に関連するものがほかにもたくさんありますが、ここでは代表的なstorm(嵐), thunder(雷), lightning(稲妻) をご紹介します。

weather the storm(困難を乗り切る)

ここでのweatherは名詞の「天気」ではなく、他動詞の「乗り切る・しのぐ」という意味で使われています。weather the stormは、嵐=大変な状況を乗り切って、困難に打ち勝つという意味です。嵐の中を船が行く先 は 穏やかな海がある、という場面は映画やアニメなどでもよくありますよね。それをイメージして覚えましょう。

Many companies failed to weather the storm due to the pandemic.(多くの企業がパンデミックによる危機を乗り越えられなかった)

I had a tough time but managed to weather the storm.(大変だったけど、なんとか困難な状況を乗り切れた)

cook up a storm(大量の食事を作る)

ホームパーティを開催して、ゲストのためにたくさんの食べ物を 準備したことがある方も多いと思いますが、そんなときに使えるイディオムです。また、食事だけではなく、多くのエネルギーを注いで何かを作り出すことに使われることがあります。

I’m cooking up a storm for the dinner party tomorrow.(明日のディナーパーティーのために大量の食事を料理している)

The show was amazing! He was cooking up a storm on his guitar.(素晴らしいショーだった! 彼のギターはすごかったよ)

the calm before the storm(嵐の前の静けさ)

これは日本語でも全く同じ表現ですね。忙しい時期や困難な時期が訪れる前の、つかの間の平穏や静けさのことを指します。

The company is going to announce its merger with its competitor tomorrow. Today is the calm before the storm.(会社は明日、競合他社との合併を発表する予定だ。今日は嵐の前の静けさだ)

a storm in a teacup(から騒ぎ)

「カップの中の嵐」つまり問題を誇張することを意味します。小さなカップの中に嵐が渦巻いている様子を想像するとクスッと笑ってしまいそうですが、TVのニュースなど の一部で起きていることをあたかも国全体、世界全体で起きているかのように誇張した報道はよく見かけます。そんなときにぴったりの言葉です。

I don’t think this new flu is that serious. It’s a storm in a teacup.(新型インフルエンザはそれほど深刻ではないと思う。騒ぎすぎだ)

I saw Tim and Oliver arguing badly. I was worried but it turned out it was just a storm in a teacup.(ティムとオリバーがひどく口論しているのを見て 心配したけど、大したことなかった)

steal one’s thunder(手柄を横取りする、誰かの注目を横から奪う)

雷を盗む、とは面白い表現です。 誰かが先に同じような大きな発表をしてしまって、 そちらに注目がいくような場合、チームで研究していたのに あたかも自分ひとりのおかげであるように振る舞うような場合などに使われます。

I was planning to tell my friends about my engagement, but she announced her engagement first and stole my thunder.(私は婚約のことを友達に話すつもりだったけど、彼女が先に婚約を発表して、注目を盗られた)

He stole our thunder when he told the boss about our findings in the experiment.(彼が上司に実験結果を話して、手柄を横取りした)

catch/capture lightning in a bottle(不可能なことを成し遂げる)

稲妻を瓶に詰めるなんて現実的に不可能です。そのことから、あらゆる困難を乗り越えて非常に難しいことや、不可能に見えることに成功することを意味しています。

Finding such an authentic Japanese restaurant in this remote village is like catching lightning in a bottle.(人里離れたこの村でこのような本格的な日本食レストランを見つけるのは、ほぼ不可能だ)

The team’s unexpected victory was like catching lightning in a bottle.(チームの予想外の勝利は、ありえないようなことだった)

face like thunder(激怒している様子)

雷のようにものすごく形相をしていること、つまり激怒している様子を表します。「激怒している」という場合は、動詞のhaveを使って「have a face like thunder」、あるいは「look like thunder」(雷のように見える=激怒している)という 表現もできます。

Did you see her? She had a face like thunder!(彼女見た? めちゃくちゃ怒ってたね)

She came to talk to me with a face like thunder.(彼女は激怒した様子で私に話しかけてきた)

rain(雨)に関するイディオム

rain=雨を使った表現もポピュラーです。日本の英語学習が一番知っているのは「It’s raining cats and dogs.」だと思いますが、この表現は少し古臭く感じられるため実際はあまり使われません。(私も聞いたことがありません。)「どしゃ降りだ」と言いたい場合は、「It’s pouring.」あるいは「 It’s raining like crazy.」を使いましょう。では、それ以外の雨に関するイディオムでよく使われるものをご紹介しましょう。

take a rain check(「またの機会に」と断る)

雨をチェックする、つまり誘いを丁寧に断るときに使います。延期したりキャンセルしたいときによく使われる言葉なのでぜひ覚えておきましょう。

I don’t think I can leave the office soon. Can I take a rain check?(もうしばらくオフィスを出られないと思う。またの機会でもいい?)

come rain or shine(雨天決行)

雨が降ろうと晴れになろうと何かを行うこと。rain(雨)とshine(晴れ)という対比する言葉を使うことで、「何があっても」という意味になります。

I will go camping this weekend come rain or shine.(今週末は何があってもキャンプに行くつもりだ)

It never rains but it pours.(悪いことは続く)

文字通りだと「雨は降らないがどしゃ降りだ」となりますが、この場合は、悪いことが1つ起こると、その後に他の悪いことがたくさん起こり、悪い状況がさらに悪化することを意味します。

First, I got fired, then my wife wants to get divorced – it never rains but it pours!(まずクビになって、妻が離婚をしたいと言い出した。悪いことは続くものだ)

rain on someone’s parade(誰かの計画や楽しみを台無しにする)

パレードに雨が降る、つまり楽しみにしていたことや計画に水を指すという意味です。

I didn’t want to rain on her parade, but I had to cancel our trip.(彼女が楽しみにしていたところ悪かったが、旅行をキャンセルしないといけなかった)

right as rain(とても順調、健康そのもの)

雨は悪いことばかりではなく、このイディオムのようにいい意味で使われることもあります。

I was under the weather last night, but today I’m right as rain!(昨夜は具合が悪かったけど、今日はとても調子がいい)

save for a rainy day(不測の事態に備えて貯金する)

saveは「貯金する」という意味です。「雨の日のために貯金する」つまり、いざというときのときのために貯金することを表します。

I always set aside a portion of my salary to save for a rainy day.(私はいつも給料の一部をいざというときのために貯金している)

ice (氷) やsnow (雪) に関するイディオム

ここでは氷や雪を使った表現を学びます。「冷たい」「覆い被す」など言葉の持つイメージを重い描きながら覚えていきましょう。

break the ice(アイスブレイクする、緊張をほぐす)

日本人に一番馴染んでいる氷や雪を使った言葉に「アイスブレイク」があります。初対面の人同士の緊張をほぐすためにジョークや軽いゲームをすることですが、これは和製英語です。英語ではicebreaker(アイスブレーカー)なので、間違えないようにしましょう。

icebreakerはほかの船が航行できるよう氷を砕いていく砕氷船のこと。初対面の人との居心地の悪さは冷たくて硬い氷のようですが、これを砕いていく=緊張をほぐすという意味で使われています。

We played some games to break the ice at the party.(パーティーでみんなの緊張をほぐすためにゲームをした)

Nobody wanted to talk, but a few drinks helped to break the ice.(誰も話したがらなかったが、お酒が入ったら緊張がほぐれたようだ)

put on ice(延期する、後回しにする)

日本語の「氷漬けにする」と似ています。何かを延期したり、後回しにしておくことです。

The new project was put on ice due to the need for more funding.(新しいプロジェクトは資金不足で延期された)

be snowed under(忙殺される)

処理しきれないほどのたくさんやるべきことを抱えていることを意味します。深い雪の中を歩いていると、体が雪に埋まって動けなくなってしまいますよね。その雪がやるべきタスクや仕事だと考えると状況がイメージしやすいと思います。

Sorry, I can’t help you. I’m completely snowed under with my new project at the moment.(ごめん、助けられない。今新規プロジェクトでめちゃくちゃ忙しくて)

on thin ice(危険な立場にある)

薄氷はいつ割れるかわからず、とても危険な状態です。何かしたことで誰かを怒らせたり、嘘がバレそうになったりして危ない状態にあることを表します。

You’re skating on thin ice by being late for work every day.(仕事に毎日遅刻なんてまずいんじゃないかな)

He is on thin ice. His wife found out he was having an affair.(彼は奥さんに浮気がバレて、まずい状況だ)

as pure as the driven snow(非常に無垢で道徳的であること)

シェークスピアの戯曲『ハムレット』の中で、ハムレットがオフィーリアの純潔を「pure as the snow」と語ったことが元になっています。純粋できれいなまま保たれた雪のように、無垢で健全であるという意味です。

You have no right to criticize me. You’re not as pure as the driven snow yourself!(あなたに私を批判する権利はない。 あなた自身、完璧な人間じゃないんだから!)

as cold as ice(氷のように冷たい)

文字通り手足が氷のように冷たいという使い方もできますが、人に対して使う場合は無神経で冷たい人という意味になります。

My feet are as cold as ice.(足が氷のように冷たい)

He is great at work but not nice – he’s as cold as ice.(彼は仕事はよくできるけど、いい人ではない。氷のように冷たい人だからね)

snowball into(〜に雪だるま式に大きくなること)

snowballは「雪玉」という名詞のほかに、「雪だるま式に転がって膨れ上がっていく、大きくなっていう」という意味があります。

We were going to have just a few drinks but it snowballed into partying till late at night.(何杯かだけ飲むつもりが、深夜まで遊んでしまった)

The rumors snowballed into a huge loss of their clients.(噂が膨れ上がって、多くの顧客を失ってしまった)

wind, breeze (風) やclouds (雲) に関するイディオム

風や雲に関するイディオムも日常会話でよく使われるものがあります。パッと聞いたり見たりしただけだと意味合いがわかりづらいものもありますが、意味がわからない時は会話の前後や情景をイメージしてみると、意味が推測しやすくなります。

to be a breeze(とても簡単)

これは日常的に非常によく使われる表現ですので、ぜひ覚えておきましょう。

breezeは「そよ風」のことですが、そよ風のように軽い、とても簡単だという意味で使われます。

The exam was a breeze. I finished it in just 30 minutes.(試験はすごく簡単だった。30分で終わったちゃったよ)

get wind of(噂や話を耳にする)

文字通り「風を受ける」ではなく、誰かが秘密にしていたり、あえて公にしていないことを聞きつけるという意味です。

I got wind of the merger with our competitor.(競合他社との合併の噂を聞いた)

something in the wind(何かが起ころうとしている)

何かが風の中にある、というのは何かが起きるようだが、誰も確実には知らない場合を指します。噂や話そのものを表します。

A takeover of the company has been in the wind for a while.(会社の買収はしばらく前から噂になっている)

have one’s head in the clouds(夢想している)

頭が雲の中にある、とは面白い表現です。状況に対して過度に楽観的であったり、何かに対して非現実的な考えを持って空想していたりすることを表すのに使われます。

Ted thinks his business is going to be successful without making an effort. He has his head in the clouds!(テッドは自分のビジネスが何もしなくても成功すると思っている。彼は頭の中がお花畑だ)

cast a cloud(影を落とす、暗雲を投げる)

雲をかける、つまり何かのお祝いやポジティブなことに対して、それに暗雲を投げかけることを意味します。cloudの代わりに、shadowを使うこともできます。

The bad news cast a cloud over his birthday.(悪いニュースは彼の誕生日に暗雲を投げかけた)

The news of her father’s passing cast a shadow over the birth of her baby.(父親の訃報は彼女の赤ん坊の誕生に影を落とした)

*誰かが亡くなることをdieの婉曲表現としてpass awayと言いますが、passingは「死」を意味するdeathを婉曲表現したものです。

throw caution to the wind(後先考えないで行動する)

風はそのときによって強さや方向も変わります。そこに警戒心を投げるということは無鉄砲ともいえます。「風まかせ」つまり、自分の行動によってどうなるかを考えずに何かをすることを表します。リスクがあったり、愚かであるかもしれないことを行うときに使われます。

He threw caution to the wind and invested all his savings in the new business.(彼は後先考えず、新規ビジネスに全財産を投資した)

Every cloud has a silver lining(不幸中にも幸いあり)

silver liningは文字通りでは銀の裏地ですが、「希望の光」のことを指します。「どんな雲にも銀の裏地=希望の光がある」つまり、どんな悪い状況や困難にもポジティブな面があることを表しています。

They chose not to hire me, but every cloud has a silver lining. Another opportunity should come up!(雇われなかったけど、どんな雲にも明るい兆しがある。 またチャンスが巡ってくるはずだ!)

on cloud nine(天にも昇る心地)

雲を分類した時に10段階で9は非常に高いことから、「めちゃくちゃハッピー」な気持ちを表す言葉として使われています。起源についてはさまざまな説がありますが、20世紀にアメリカ気象局の分類で雲は10段階に分類されており、9は現在の分類では真綿の塊のように見える積雲にあたり、その上にいるということは、夢のような心地だ、というものが一般的です。

I was on cloud nine when my boyfriend proposed to me.(彼がプロポーズしてくれて、最高に幸せな気分だった)

I got promoted! I’m on cloud nine.(昇進した! 超ハッピーだ)

天気に関するイディオムがわかったら

天気を使った英語の表現は、日本語では思いつかないようなものもあり、とても英語らしくて面白いですね。ほかにもたくさんあるので、気になったら調べてみてください。天気に関するものにかかわらず、どんなイディオムも状況をイメージすると意味がわかりやすく、覚えるのも楽になります。特に天気に関するものはイメージしやすいのではないかと思います。

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