ketchupが中国語だったって知ってた?外国語由来の英語を知ると英語がもっと面白くなる!

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英語は西ゲルマン語で、紀元後5世紀半ばから7世紀にかけて、現在のドイツ北西部、デンマーク南部、オランダからのアングロ・サクソン系移民がイギリスに持ち込んだイングヴェオ語族を起源としています*。現在使われている英語の単語のなんと80%が外国語から借用してきたもの。特にフランス語は一番大きく、科学技術・法律・軍事・料理・階級・高級品・アートなどハイカルチャーや学術分野の単語の多くがフランス語由来となっています。

今回は日常で特によく使われている外国語由来の英語をご紹介します。「えっ、この単語がこんな言語から来ていたなんて」とびっくりするものもあるかもしれません。

外国語から英語になった食べ物関連のことば

特に食べ物関連の英単語は、イタリア語、スペイン語、フランス語由来のものが数限りなくあります。ここではいくつか意外な言語由来のものを中心に見てみましょう。

ketchup(ケチャップ):中国語

中国の福建語では塩漬けにした魚または甲殻類の塩水をkechiapと呼んでいました。それがマレー語のkecapに変わり、甘みがあるソースとしてイギリス人たちに知られるようになったということです。元々は醤油やフィッシュソースだったものが、西欧ではトマトベースに変わったのは面白いですね。

lemon(レモン):アラビア語

アラビア語でレモンなどを総称した言葉「līmūn」が、古フランス語ではlimon(現在の意味はライム。レモンはcitron)となり、英語ではlemonになりました。

cookie(クッキー):オランダ語

「小さいケーキ」を意味するオランダ語koekjesが由来で、オランダ人移民によってアメリカに伝えられました。イギリスを経由していない言葉の一つです。イギリスでクッキーはbiscuit(ラテン語の「2度焼き」に由来)。日本ではビスケットと呼んでクッキーと区別していますが、イギリス人がcookieと呼ぶのはチョコチップクッキーにほぼ限定されています。なお、アメリカでbiscuitはスコーンのようなイメージのものです。お互いに混乱しそうですね。

banana(バナナ):アラビア語

バナナは東南アジアを原産としています。アラビアの奴隷商人がバナナを見たときに、大人の指ほどの小さなものだったため、アラビア語で指を意味するbananと呼ぶようになったことから来ているという説が有力です。日本では長くて太いものが一般的ですが、東南アジアでは小さなバナナもよく食べられています。

chocolate(チョコレート):スペイン語

諸説ありますが、メキシコ中央部に住んでいた人が話していたナワトル語では、「カカオを使った飲み物」という意味の言葉に影響された「カカオを使った食べ物」という別の単語chocolatlが、スペイン語として伝わったと言われています。

tea(茶):中国語

お茶を飲んだという最古の記録は、中国の殷の時代ですが、teaという言葉はお茶の産地として有名な中国福建省で「テ」と呼ばれていたことからきているとされています。そこからフランス語のthéやドイツ語のteeになりましたが、ポルトガル語ではマカオで「チャ」と呼ばれていたため例外的にcháとなりました。「チャ」はシルクロード経由国では似たような音の言葉になったのは、そういう経緯があったようです。日本はシルクロード上ではありませんが、日本語の「茶」は唐の時代に遣唐使から伝わりました。

broccoli(ブロッコリー):イタリア語

イタリア語の芽キャベツを意味するbrocco、キャベツの花の頭部分を指すbroccoloの複数形から来ています。ローマ時代にイタリアで栽培され、17世紀にイギリスや移民を通じてアメリカに伝わりました。英語ではなぜ複数形になったのかについては、「響きがよかったから」という説があります。

beef(牛肉):フランス語

フランス語のbeofに由来します。ノルマン征服の後、イギリスを統治していたフランス系貴族が用意された肉をこう呼んでいたことから英語として定着しました。pork(豚肉)、mutton(羊肉)、salmon(鮭)、 veal(仔牛肉)、fry(油で炒める)、roast(ローストする)など調理や食材は、その単語の多くがフランス語から来ています。

alcohol(アルコール):アラビア語

アルコールは少なくとも13000年前から作られていたことが研究でわかっていますが、アルコールという言葉はどこから来たのでしょうか。古代エジプトではkohl(墨)と呼ばれる4種の化学物質からできたパウダー状のアイライナーを使っていました。のちに鉛を使ったアイライナーが開発されましたが、中毒を起こす問題とともに、目の感染症の治療薬として機能することを発見。al-kuhlとはヨーロッパでは墨を使った全ての化合物の総称として知られるようになり、医療にも使用されるようになりました。それが英語の蒸留酒やワインを指すalcoholになり、アラビア語へal-kuhulとして出戻ったということのようです。

食べ物以外で外国語から英語になったことば

英語は大半が外国語から借用してきた言語のため、英語を学ぶ=古い外国語の原型を学ぶ、と言ってもいいかもしれません。食べ物以外にも普段馴染みのある言葉を見てみましょう。

kindergarten(幼稚園):ドイツ語

19世紀にドイツの教育者フレーベルが生み出したkindergarten(kinder=子ども+garten=庭)が由来です。世界最初の幼稚園は1837年にブランケンブルグに設立されました。ドイツで暮らしていたマーガレット・シュルツがアメリカに戻った時に、自分の娘と彼女の従兄弟たちのためにアメリカ初の幼稚園を始めたことから広まったとのこと。

イギリスではkindergartenという分類の学校は珍しくシュタイナー教育の幼稚園などに限られていますが、2歳から4歳ぐらいの子どもが通う学校はpreschoolと呼ばれます。イギリスでは小学校に入る1年前の4歳児のクラスはreceptionと呼ばれ、小学校1年生はアメリカの幼稚園年長にあたるという違いがあります。

democracy(民主主義):ギリシャ語

民主主義の発生は古代アテネです。democracyという言葉は、ギリシャ語の都市国家の市民を意味するdemosと、権力や統治を意味するkratosという2つの言葉の組み合わせからdémocratieというフランス語が生まれ、英語に変わりました。

民主主義の概念の発生は紀元前にさかのぼり、紀元前508年に貴族制に対抗して施行された新憲法によって民主的改革に成功したことに端を発しています。ギリシャ民主主義の創始者として知られるクレステネスの理念を学ぶとより理解が深まると思います。

ski(スキー):古ノルド語

長いスノーシュー(スキー)を意味する古ノルド語のskíðが語源です。その後ノルウェー語ではskiに変わり、英語とフランス語ではそのまま使用しています。

ナショナル・ジオグラフィック誌によれば、欧州やアジアでは、最後の氷河期の終わりごろから狩猟のためにスキーを使い始めたとのこと。確認されている最古のスキーは紀元前6000年のものがロシアで発掘されました。また、スカンジナビアでも、紀元前3200年頃の木製のスキーやスキーに似た遺物を発見されています。

husband(夫):古ノルド語

スカンディナビアの人に使われていた古ノルド語のhūsbōndiに由来し、hūsは家、bōndiは土地の耕作者を指してました。そこから古英語のhusbondaになり、現在の形に変わりました。動詞のhusbandの元々の意味は「耕す」でしたが、現在では節約するという意味になっています。ちなみに「妻」を指すwifeはゲルマン語の「女性」を意味する言葉wībamが由来です。

entrepreneur(アントレプレナー、起業家):フランス語

文字を見るとフランス語であることが想像がつくと思います。「引き受ける」という意味のフランス語の動詞entreprendreから来ています。起業家は自分のビジネスを引き受ける人なので、ぴったりの言葉ですね。

boss(上司):オランダ語

もっともよく有名なオランダ語由来の単語です。オランダ語の「主人」を意味するbaasが由来です。1806年に作家であるワシントン・アーヴィングによって使われたのが最初です。イギリスではmasterが使われていましたが、アメリカ人はこの言葉を好まず、それに替わるbossが広まったとのことです。

shampoo(シャンプー、頭を洗う):ヒンディー語

筋肉を押したりマッサージするという意味のヒンディー語cā̃pnāの命令形であるcā̃pō(チャーポー)が語源と言われています。19世紀半ばに「髪を泡立てて洗う」という意味になり、さらに20世紀半ばには頭髪だけではなくカーペットや椅子などの皮張りなどを洗うことにも拡大されて使われるようになりました。

sofa(ソファー):アラビア語

地中海東部のアラビア語のsoffaに由来し、アームと背もたれのあるベンチのようなものを指していました。17世紀にフランスからイギリスへ伝わり、裕福な家庭で人気の家具の一つとなります。そしてようやく19世紀に正式にsofaと呼ばれるようになったとのことです。

アメリカではsofaではなくcouch(カウチ)と呼ぶことが多いですが、こちらはフランス語のcoucher(寝ること)からが語源です。当時はアームのない低いベッドのような家具を意味していましたが、現在ではアームの有無関係なくcouchあるいはsofaが使われています。

shock(ショック、ショックを受ける):フランス語

16世紀半ばに、フランス語のchoc(名詞)、choquer(動詞)から派生しました。元々の意味は「突撃して混乱に陥れる」「突撃部隊同士の遭遇」であったことから、「突然の激しい打撃や衝撃」という概念が生まれました。

ほかにみなさんがよく見かけるであろうフランス語起源の英語に、「RSVP」があると思います。パーティーやセミナーなどの招待状に書かれていますよね。RSVP=Répondez s’il vous plaîtで、意味は「ご返信よろしくお願いいたします」です。18世紀初頭までには招待状にはRSVPを記入することが習慣として定着しました。

中世までフランスとイギリスは王族や貴族同士の婚姻や交流などが盛んだったため、上流社会で使われていた当時の言葉の多くがこのようにフランス語を語源としています。

英語になった日本語

最後に日本語がそのまま英語として使われているものをご紹介します。これらの単語は無理に英語に訳さなくてもそのまま通じます。英語の文化にないもの、英語にできないもの、日本の象徴的なものが英語としてそのまま通じるものとなっています。

origami折り紙
animeアニメ
manga漫画
emoji絵文字
haiku俳句
ikebana生花
wabi-sabi侘び寂び
andon行燈
tycoon大君、巨頭
kudzu
honcho指導者、リーダー*日本語の「班長」から
skosh少し、少量
ramenラーメン
futon布団*日本の布団よりマットレスに近い
sudoku数独
ginkgo銀杏*銀杏の音読みから
tanka短歌
senryu川柳
kawaiiかわいい
otakuオタク
senpai先輩
samurai
geisha芸者
kimono着物
Sushi寿司
shabusahbuしゃぶしゃぶ
tsunami津波
judo柔道
sumotori相撲取り
karaokeカラオケ
ikigai生きがい
kamikaze神風
kaizen改善
tofu豆腐
karate空手

英単語がどの外国語から来ているのかがわかったら

英語を学習するときに、語源やどの言語由来かなどを調べてみると、より英語に興味を持って楽しく覚えられると思います。特定の単語を覚えるのが難しい場合は、成り立ちを調べるてそのストーリーとの関連で学ぶようにすると頭に入りやすいかもしれませんね。

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