英語でコーンフレークは通じる?アメリカの朝食の定番、シリアルについて学ぼう!

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海外のホームドラマを見ていると、子供や若者が朝食にコーンフレークのようなものを食べている姿をよく見かけますよね。日本でも朝食として食べられるコーンフレークは、アメリカでは日常で食べられる朝ごはんの定番です。とはいえ、日本と比べてその種類は規模が異なります。そこで今回はそんなアメリカのコーンフレーク事情をご紹介したいと思います。

アメリカ定番の朝食はシリアル

日本では朝食にたまに食べるコーンフレーク。コーンフレーク(corn flakes)は、そもそも、とうもろこし(corn)を粉状にして薄い破片状(flakes)に加熱した食べ物ですが、海外では、朝に食べるこのような食べ物の総称を、日本のように「corn flakes(コーンフレーク)」とはあまり言わず、一般に「cereal(シリアル)」と言います。

「cereal」はとうもろこしだけではなく、オーツ麦や大麦、米といった穀物全般の加工食品のことを指します。発音はあえて日本語で書くと「シァリアル」という感じで、日本人が聞くと日本語の「シリアル」に似ていそうなのですが、「r」と「l」が入っている分、しっかり区別して発音しなければネイティブに通じないこともあります。注意しましょう。

シリアルの食べ方も色々

日本ではシリアルは牛乳をかけて冷たくして食べるのが当たり前というイメージがあると思います。しかし朝食べるシリアルの中でも、コーンフレークのように牛乳をかけて冷たくして食べるものは「cold cereal(コールドシリアル)」と呼ばれ、「oatmeal(オートミール)」や「porridge(ポリッジ)」のように温かくして食べるものは「hot cereal(ホットシリアル)」と呼ばれます。このように、シリアルにも色々な食べ方がありますので、そんなシリアルの食べ方をいくつかご紹介しましょう。

oatmealとporridge

「oat」は「オート麦」のことで、ひき割りのオート麦に、お湯や温めた牛乳を入れて、砂糖やはちみつなども加えて煮た温かいシリアルを「oatmeal(オートミール)」と呼びます。一方イギリスやスコットランドでは、このオートミールのことを、「porridge(ポリッジ)」と呼びます。この「porridge」は「(オート麦の)お粥」とも訳され、日本のお米のお粥であれば「rice porridge(米のお粥)」と表現することもできますよ。

最近のoatmealやporridgeは、それ単体で食べるのではなく、フルーツやフレッシュチーズ、チョコレートなど、色々なトッピングをして食べる人も多く、若者にも人気の朝食です。

Muesli

日本でも近年見かけるようになりましたが、オーツ麦やライ麦など数種類の穀物とドライフルーツ、ナッツなどが混ぜられたシリアルのことをMuesli(ミューズリー)と言います。もともとスイスの医学博士が考案した健康食で、ヨーロッパでもよく食べられます。日本では「牛乳をかけてもパサパサして、鳥の餌みたいで食べられない」という声も耳にしますが、欧米では「overnight Muesli(オーバーナイト ミューズリー」または「Bircher muesli(バーチャーミューズリー)」といって、前日のうちにヨーグルトやリンゴジュース、ベリー系のフルーツなどに漬け込んで、ふやかしてさせて食べるレシピも人気です。

Granola

グラノーラは日本でも最近は色々な種類を見かけますよね。先出のmuesliと材料はほぼ同じですが、muesliを焼いてカリカリにし、砂糖やはちみつなどで少し甘くしたものを「granola(グラノーラ)」と言います。更に棒状になったものは「granola bar(グラノーラバー)」といい、スーパーなどでもかなり多くの種類の「granola bar」が売られています。「granola bar」はとても手軽に食べられるのでランチや軽食にも頻繁に登場します。

また、granolaは海外では健康的な食べ物の代表格であることから、スラングで「オーガニックフードや自然食品、環境に配慮した生活スタイルなどに関心をもつリベラルな人」という意味もあります。

CerealかCerealsか?

cerealは朝食に食べる「シリアル(穀物加工食品)」を意味する場合、牛乳や水と同じ「不可算名詞」ですので、通常は複数形にせず表現します。

例:I tipped my breakfast cereal into a bowl.
(わたしは朝食のシリアルをボウルに入れた。)

しかし、「1種類ではなく、色々なブランドのシリアル」を表現したい場合には、下記の例文のように「cereals」と複数形で表現することになります。

例:The store shelves were stocked with a variety of cereals for breakfast.
(店の棚には朝食用の様々なシリアルが並べられています。)

なお、cerealは別の意味で「穀物」という意味もあり、その場合は加算名詞ですので、複数形でしばしば表現されますよ。

また、corn flake(コーンフレーク)のflakeは、薄っぺらく焼かれた一片のことを表しますので、通常一枚だけそれを食べるわけではないため、「corn flakes」と複数形で表現することが多くなります。注意しましょう。

スーパーで仰天!シリアルの種類とその名前

さて、そのcerealですが、日本のスーパーとは比べ物にならないほどの種類と量が欧米のスーパーでは取り揃えられており、そのカラフルな陳列にウキウキします。

そんな数あるcerealの中でも、アメリカで「ど定番」のcerealをご紹介しましょう。

赤ちゃんの離乳食にも!:cheerios

日本でも手に入ることがあるcheerios(日本名チェリオ)。小さくてかわいいドーナツ型のシリアルです。他のシリアルに比べると甘さが控えめですし、全粒オーツ麦でできているので、アメリカでは「健康的」なイメージのシリアルです。

小さいので、赤ちゃんの手づかみ食べの発達段階に適しており、欧米では離乳食期以降の幼児のおやつや朝ごはんとして、牛乳をかけずにそのまま食べさせる親も多いですよ。

とにかくカラフル:Froot Loops

ピンクに紫、緑に水色…とにかくカラフルなドーナツ型のシリアルは、1963年の発売から子どもに大人気の甘めのお味。味はフルーツのようで甘い香りがしますが、色によって味の差はなく、全て同じ味だとのこと。ボールいっぱいにこのカラフルなシリアルを入れて牛乳をかけるとぷかぷか浮く様がとても可愛いですよ。ちなみに果物を表すフルーツは「fruit」という綴りですが、「Fruit loops」だと「変な」「変わり者」といったネガティブな意味の表現になる為からか、この商品はわざと「Froot」と書いて「フルーツ」と読ませているようです。

健康的なのに美味しい:Raisin Bran

Branとは、小麦をひいて粉にした後に残る皮である「ふすま」という意味で、カリカリとして食物繊維(fiber)もとても多い全粒粉(whole wheat)の健康的なシリアルと、ねっとりとした甘いraisin(レーズン)の組み合わせが大人にも人気の一箱です。ホテルのビュッフェなどにもたいていある定番中の定番。

シナモンがたまらない:Cinnamon Toast Crunch

全粒粉(whole wheat)でできた、カリカリの四角いシリアルに、シナモンシュガーがたっぷりかけられた一品。シリアルを食べ終わった後の牛乳にもシナモンシュガーが溶け出しているから美味しく食べ終えられると子供から大人まで大人気です。これだけでお菓子として食べたり、クッキーやピーナツバターを入れてから牛乳をかけるなど、甘党に大人気のシリアルです。

健康重視の選択肢:Special K

イメージ写真:amazon.co.jp

お米(Rice)と全粒粉(whole wheat)に大麦(barley)のシリアルは、ダイエット用として1955年に発売され、今も健康志向の人々に親しまれる名ブランドです。2週間Special Kを食べることで体重を落とす「Special K Challenge」という言葉もあるそう。

ちなみにSpecial KのKは、このブランドを販売する会社である「Kellogg’s(ケロッグ)」の頭文字でもあり、また「Special K」自体が、この商品の研究者の娘である「Kathleen」のニックネーム(特別なK、という意味)であったとも言われています。

シリアルの色々がわかったら

シリアルはあまりにも定番のアメリカの朝食なため、日常会話の中でも「どのシリアルが好きか」といった話題や、留学先のルームメイトに「Special K買ってきて」と言われることなどもあります。彼らの文化を知っておく上で意外と重要な知識ですので、ぜひ美味しく楽しみながら知識を広げてみてくださいね。

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