高校受験の英語と言えば、単語をたくさん覚えて文法の勉強をして、というイメージが強いかもしれませんが、昨今の試験では、リスニングや英作文も取り入れられています。英語を聞いたり書いたりする勉強は、受験対策に必須だと言えるでしょう。ここでは、最近の高校入試英語問題の傾向と、おススメの対策法をお教えします。
高校受験で求められる英語力とは?
英語の受験対策をするには単語帳を作ってひたすら問題集を解いて、と思っているかもしれませんが、今の入試問題を攻略するには、それだけでは足りません。まずは、高校入試の英語問題では、どのような力が求められるのかを見ていきましょう。
総合的な英語力を身につける
文部科学省の方針により、学校英語では「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能の習得が中学生にも求められるようになり、受験英語もそれに対応したものになりつつあります。しかも、単に「読んでわかる」というのではなく、「聞いてわかったことを書く」「読んで理解したことを話す」というように、4つの技能を組み合わせ、英語の総合的な力を駆使する必要が出てきています。
実践的に使えるようにする
例えば、以前はリーディングと言えば、長文を読んで話の流れを理解するといった問題が主流でしたが、現在は、表やグラフを見ながら情報を読み取る、Eメールを読んで返事が書けるようにするといったように、高校受験にも実際に英語を使う場面が想定されるようになっています。
学校、家庭、友人同士など身近な話題に強くなる
歴史上有名な外国人の話題といったものではなく、普段の学校生活や家庭での会話、友人同士で出かけるときのやりとりなど、中学生や高校生にとって日常的な場面が取り上げられるようになっています。難しい話を読んで理解できるようになる必要はありません。自分の普段の生活を英語で表現できるようになっておきましょう。
リスニングの傾向と対策
中学生の受験生が最初にするのは、単語を覚えることですが、その単語が聞き取れるようになっただけでは、リスニングの問題を解くことはできません。どんなことができるようになっておくべきかを確認しましょう。
傾向:対話とスピーチが出題される
先生と生徒、友人同士といった2人以上での対話文が出題されます。校内プレゼンテーションなどスピーチを聞き取る場合もあり、対話とスピーチの両方に強くなっておく必要があります。
対策:自然な会話のやりとりと話の流れを聞き取る
対話とは、自然なフレーズのキャッチボール。普段から大量に耳にして、流れをつかめるようになっておきましょう。一方、よどみなく話すスピーチは途中で聞き逃すとその後がわからなくなってしまう恐れがあり、頭の中でうまく要点をつかみながら聞き取るのがコツです。
リーディングの傾向と対策
高校受験レベルの単語と文法がわかれば解けるリーディング問題は、過去のものとなりました。実践に即した読解ができるようになっておく必要があります。
傾向:情報を読み取る力をつける
基本的な単語や文法の知識は必要ですが、それに加え、広告や表・グラフなどを見て、何を伝えることを目的としたものかを問う問題が出るようになっています。
対策:英語のホームページを見る
普段から英語の広告や表・グラフなどに触れ、英語圏独特の表現方法に親しんでおきましょう。レストランのホームページや、鉄道のチケットの購入ページを見るといったことも高校受験だけでなく、資格取得のために役に立ちます。
英作文の傾向と対策
「日本語を英語に直す」のではなく、自分で一から作文する必要が出てきます。文法やつづりに注意するだけでなく、思ったことを英語で表現する力をつけましょう。
傾向:状況を理解して言うべきことを英語で書く
「対話を聞いて、登場人物が言おうとしていることを書きなさい」「絵を見て、当てはまるセリフを書きなさい」といったように、状況を理解して、言うべきことを英語で書く必要が出てきます。日本語の直訳ではなく、英語らしい文章を作る力が求められていると言えるでしょう。
対策:自然な英語を書けるようにする
日本語をひたすら英語に直していくといった勉強法では通用しません。中学生だけでなく英語を勉強している人にとって難しいことですが、対話文を読んで書き写す、自分が考えたことを英語で書いてみるといった練習を続け、自然な英語で表現できるようになりましょう。
高校受験のための面接を準備しよう
中には、英語面接を実施する学校も出てきました。面接官を相手に聞いて話すための準備をしておく必要があります。
傾向:客観的な描写をする必要も
自己紹介をしたり趣味について話したりするだけでなく、絵を見たり短い文章を読んだりして、それについての質問に答えることもあります。自分のことについて話せるだけでなく、客観的な描写もできるようになっておくといいでしょう。
対策:人を相手に英語で話す練習をする
まず、面接官を前にして緊張しないために、できるだけ普段から人を相手に英語を話す練習をしておきたいところです。自己紹介の仕方を考えておくと同時に、絵や文章を基に、それについて話ができるようになっておきましょう。
おススメの対策ツール
家で一人でしている際も、インターネットを使えばたいていの対策は可能です。高校受験用の英語学習に有効なツールをご紹介しましょう。
英検対策を活用する
対話文を聞き取ったりEメールの文面を読んだり、英検の問題は高校受験の英語と共通するところが多くあります。普段から英検対策を進め、中学卒業程度とされる3級を、受験前に取得しておくようにしましょう。英検の勉強がすなわち受験対策となります。
アプリですき間時間に学習
スマートフォンのアプリを使い、通学時間や昼休みに、気軽に英語に触れるようにしましょう。単語の暗記や穴埋め英作文などでもいいのですが、できれば日常会話が題材になっているものがおススメです。例えばアプリ「NHKゴガク」のラジオ番組「中学生の基礎英語」を試してみてください。
やさしく書かれた英語ニュースを読む
インターネットで、中高生向けにやさしい英語で書かれたニュースを読み、単語力や表現力を増強するとともに、日々英語に接する習慣をつけましょう。例えば「やさしく読める英語ニュース」には、音声や訳、語注もついています。
オンライン英会話で本番に強くなる
特に面接試験の場合、誰かを相手に英語で話した経験を持つことは非常に大切です。レアジョブの「日常英会話コース」で学べば、オンラインレッスンが定期試験対策、高校受験対策にもなります。
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